本州のちょうど真ん中あたりにある岐阜県。織田信長と縁の深い岐阜城や、日本三名泉のひとつ下呂温泉など観光スポットはたくさんありますが、「どんなふうにまわったらいいかわからない」という人も多いのではないでしょうか?
今回は岐阜県在住のライターがおすすめスポットやモデルコースを紹介。一度は行きたい定番から、ちょっと変わったスポットまで、岐阜県の多彩な魅力を一挙にラインナップ!ぜひ旅のプランニングの参考にしてくださいね。
(TOP画像提供:Adobe Stock)
岐阜県ってどんなところ?主要都市からのアクセスは?
岐阜県は美濃と飛騨で分けられ、さらに全5エリアに分けられる

岐阜県は南部の美濃地域と、北部の飛騨地域に大きく分かれます。「美濃」と「飛騨」なので、昔の呼び名と同じですね。そして美濃地域はさらに県庁所在地の岐阜市を含む岐阜地域、西部の西濃地域、中央の中濃地域、東部の東濃地域に分類されます。
ちなみに、飛騨地域にある高山市は日本一面積の大きな市で、東京都と同じくらいの広さがあります。歴史と自然が調和した高山市(飛騨高山)の魅力も、この記事で紹介していきますよ!
主要都市からのアクセス
<岐阜市まで>
東京から岐阜市へは、東名高速と東海北陸道経由で約5時間、大阪から岐阜市へは名神高速を利用して約2時間45分です。
公共交通機関を利用する場合は、東海道新幹線で名古屋駅までアクセス後、在来線で岐阜駅まで約20分でアクセスできます。
空港はないため、最寄りの空港は愛知県にある中部国際空港セントレアになります。セントレアからは名鉄特急とJRの在来線を乗り継ぎ、岐阜駅まで約1時間です。
<高山市まで>
飛騨地域の中心的な町である高山市まで行く場合は、岐阜市街地からさらに東海北陸道経由で約1時間50分、公共交通機関の場合はJR特急ワイドビューひだを利用して岐阜駅から高山駅まで約2時間でアクセス可能です。
ワイドビューひだはその名の通り車窓が大きく、高山までの自然豊かな景色を存分に楽しむことができておすすめ。大阪駅~高山駅間も1日1往復運行していますよ。
それでは、各エリアのおすすめスポットを紹介していきます!
【岐阜地域/岐阜市】岐阜城
金華山にそびえる岐阜のシンボル


岐阜市の中心部にある標高329mの金華山。その頂上にある岐阜城は、市街地の多くの場所から眺めることができます。戦国時代に斎藤道三の居城であったこの城は、1567年に織田信長によって攻略されると天下統一の本拠地となりました。
一帯の地名は信長によってそれまでの「井の口」から「岐阜」へと改称されたため、岐阜県民にとって信長はとても親しみのある存在なのです。

現在の城は1956年に復興されたもので、内部は史料の展示室と天守展望台とで構成されています。天守展望台からの眺めは圧巻の一言!岐阜の市街地はもちろん、天気が良ければ岐阜と長野にまたがる乗鞍岳や、はるか遠くの日本アルプスまでも見渡せます。
058-263-4853
岐阜県岐阜市天主閣18
【3月16日~10月16日】9時30分~17時30分【10月17日~3月15日】9時30分~16時30分
なし
入場料 16歳以上200円、4歳~15歳100円
岐阜駅より岐阜バスで15分/東海北陸道 岐阜各務原ICより岐阜公園まで15分、岐阜公園から「ぎふ金華山ロープウェー」で山頂へ
岐阜公園駐車場143台(有料)
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【岐阜地域/岐阜市】長良川うかいミュージアム
「ぎふ長良川の鵜飼」について学べる


岐阜市を流れる長良川で1300年以上にわたって行われている「ぎふ長良川の鵜飼(うかい)」について、大型スクリーンやパネルなどで紹介。鵜飼とは、飼い慣らした鵜を使って鮎を獲る伝統的な猟法です。一年を通じて鵜と生活をともにする鵜匠(うしょう)の日常、また、本物の約4倍サイズの鵜の模型で解説するその生態など、鵜飼の世界をとことん知ることができます。


2階にはベストロケーションで長良川と金華山を一望できるカフェ「NAGARAGAWA TERRACE1040」を併設。「稚鮎のパスタ」「長良川小鮎とキノコのアヒージョ」など、鮎を使ったメニューが味わえます。
長良川の鵜飼は例年5月上旬から10月中旬までの開催ですが、「長良川うかいミュージアム」は通年営業。オフシーズンでも鵜飼の世界に触れることができますよ!
058-210-1555
岐阜県岐阜市長良51-2
【10月16日~4月30日】9時~17時【5月1日~10月15日】9時~19時 ※最終入館は各30分前
火(祝日の場合は翌平日)、12月29日~1月3日 ※5月1日~10月15日は無休
観覧料 15歳以上500円、4歳~14歳250円
岐阜駅より岐阜バスで15分(「鵜飼屋」バス停から徒歩6分)/東海北陸道 岐阜各務原ICより20分
67台(有料)
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【西濃地域/海津市】千代保稲荷神社
参道にずらりと店が並び、歩くのが楽しい!

商売繁盛、家内安全の神様とされ、“おちょぼさん”の愛称で親しまれる神社。正月や毎月末に夜通し行われる「月越し参り」には県内外から多くの参拝者が集まります。
たくさんの店に目移りしてしまいますが、まずは神社へお参りを。お札やおみくじはありませんが、年末年始には商売繁盛の縁起物である熊手の販売も恒例となっています。

東口から南口まで約700mにわたって続く参道には、串カツ、草餅、川魚料理など約120軒もの店がずらりと軒を連ねているので、参拝後はグルメを楽しむのが定番。昭和の趣を残すレトロな店も多く、歩いて見て回るだけでも楽しいですよ。
毎月末の「月越し参り」の日は20~21時頃の参拝者が多いので、混雑を避けたい場合はその前後に足を運ぶのがおすすめです。
0584-66-2613
岐阜県海津市平田町三郷1980
24時間
なし
羽島駅よりコミュニティバスで20分、または養老鉄道石津駅よりコミュニティバスで22分/名神 大垣ICより15分・安八ICより10分
なし(無料の東口大鳥居駐車場、南口大鳥居駐車場のほか近隣に有料駐車場あり)
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【西濃地域/関ケ原町】岐阜関ケ原古戦場記念館
世紀の一戦の真実がここに


1600(慶長5)年に繰り広げられた「関ケ原の戦い」をさまざまな角度から紹介。実際に戦いが行われた「関ケ原古戦場 決戦地」から歩いて10分、車で2分ほどの場所にあります。
記念館の目玉は縦4.5m、横13mの楕円形スクリーンに映像を映しながら風、振動、音と光で、「関ケ原の戦い」を臨場感たっぷりに再現するシアター。また、戦いに至るまでの国内の動きや、戦いがいかに大きな規模で行われたかがわかるよう、グラウンド・ビジョンでは床をスクリーンにして映像を投影します。
映像の観覧(シアター、グラウンド・ビジョン)は予約優先のため、来館の前日までに公式HPまたは電話で予約しましょう。当日予約はできませんが、空きがある場合は当日札が先着順で配布されています。


2階の展示室にも注目。戦いの発端から終結までを実物資料を交えて紹介するほか、戦国体験コーナーでは本物そっくりの武器に触れることができ、陣羽織を着ての記念撮影も可能です。戦いを肌で実感できる展示が充実しているので、より一層理解が深まりますよ!
0584-47-6070
岐阜県不破郡関ケ原町関ケ原894-55
9時30分~17時(最終入館16時30分)
月(祝日の場合は翌平日)、12月29日~1月3日
入館料 一般500円、高校生・大学生300円 ※企画展など開催時は特別料金の場合あり
関ヶ原駅より徒歩10分/名神 関ヶ原ICより5分
100台(無料)
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【中濃地域/関市】名もなき池(モネの池)
名画のように美しい撮影スポット

清らかな水中にコイが泳ぎ、その姿がクロード・モネの名画『睡蓮』によく似ていると、ここ数年で観光客が押し寄せるスポットに様変わり。もともとここは40年ほど前に整備されたため池で、透明度の高い池に何もないのは寂しいと、地元の人々が睡蓮を植え、鯉を放したのが始まりです。
14℃の湧き水が出ているため透明度が高く、冬でも凍ることのない「名もなき池」ですが、やはり緑のきれいな時期がおすすめ。例年5月末から10月には睡蓮の花が咲き、池に彩りを添えます。
写真を撮影する場合は、太陽光の差し込みが緩やかな午前中がベスト。雨の後2~3日は水が濁ることが多いので、晴れの続く日を狙いましょう。
0581-57-2111(関市板取事務所)
岐阜県関市板取440-1
見学自由
東海北陸道 美濃ICより40分
あり(無料)
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【中濃地域/美濃市】美濃和紙の里会館
世界に誇る「美濃和紙」の紙すき体験もできる

1300年以上の歴史を持つ美濃市の伝統工芸品のひとつ、美濃和紙。その美濃和紙について、歴史や道具、製造工程などをわかりやすく展示しています。基本的な情報を紹介する第1展示室のほか、第2展示室では和室と洋室空間での和紙の活用事例を提案するなど、ユニークな展示内容も魅力です。


現代の生活に浸透している一般的な紙は洋紙と呼ばれ、木の繊維を砕いたパルプでできているのに対し、美濃和紙をはじめとした和紙は主に楮(こうぞ)、三椏(みつまた)、雁皮(がんぴ)などの繊維を生かして作られています。
楮100%で作る紙すき体験も可能で、“美濃判”と呼ばれる約30×40cm四方の和紙をすく「美濃判コース」、美濃判をすきあげ、シャワーをかけて網目などの模様を付ける「落水もみじコース」、花や動物などの型を置いて模様を付ける「落水紙コース」などがあり、いずれも500円~と手軽。原料を処理するところから体験できる、より本格的なメニューも用意されているので、美濃和紙について深く学びたい人はぜひ!
0575-34-8111
岐阜県美濃市蕨生1851-3
9時~17時(最終入館16時30分)
火(祝日の場合は翌日)、祝日の翌日(土・日の場合は開館)
入館料 高校生以上500円、小・中学生250円
東海北陸道 美濃ICより20分
100台(無料)
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【中濃地域/郡上市】ひるがの高原 牧歌の里
花と動物にであえる高原リゾート


春~秋はさわやかな高原リゾートとして、冬は白銀の世界で遊べるスノーリゾートとして営業。標高1000mのため平地よりも春の訪れが遅く、例年4月中旬頃にグリーンシーズンがスタートします。
春の見どころは何といっても広大な花畑!なだらかな丘陵地にさまざまな花が模様を描き、春の訪れを演出します。5月上旬にはチューリップ、6月中旬頃にはポピーやネモフィラ、6月下旬からはラベンダーが見頃ですよ。

また、「牧歌の里」は動物に会えるのも魅力。ヒツジにヤギ、アルパカ、ウサギ、モルモットなどかわいい動物たちがのびのびと暮らし、一部の動物は触ってもOK!ジャージー牛の乳搾り体験や馬のちょい乗り体験、ヤギやヒツジのおやつあげ体験もできます(料金はHPを確認)。
旅の思い出になる手作り体験やご当地グルメが味わえるレストランもあるので、ぜひ立ち寄ってみてくださいね!
0575-73-2888
岐阜県郡上市高鷲町鷲見2756-2
【平日】10時~17時【土・日・祝】9時~17時(季節変動あり。詳細はHP参照)
季節により異なる ※2024年は4月20日~11月24日をグリーンシーズン、12月中旬~翌3月下旬をウィンターシーズンとして営業
入園料 大人1300円、中・高校生・シニア1000円、4歳~小学生700円
東海北陸道 ひるがの高原SAスマートICより4分
2000台(無料)
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【東濃地域/恵那市】恵那峡
ユニークな岩がひしめく峡谷


木曽川を堰き止めてできた人造湖。両岸にはごろごろとした奇岩・怪石が顔をのぞかせ、初夏には新緑、秋には紅葉が岩間を美しく染め上げます。
2020年春には周辺にあるさざなみ広場や湖畔の散策路が再整備され、渓谷を眺められるウッドデッキや、恵那峡の歴史を紹介するビジターセンターも新設。より深く、よりじっくりと恵那峡の魅力を楽しめるようになりました。

恵那峡は上から眺めても絶景です。シンボリックな赤い恵那峡大橋のたもとにある土産店「三陸屋」のすぐ目の前には、木曽川に迫り出すように展望台が作られています。足元は天然の大岩で、柵から眺める壮大な景色も一見の価値がありますよ!
周辺には温泉の楽しめるホテルや遊園地、テーマパークなどがまとまっているので、恵那峡を拠点にコンパクトに観光するのも便利。ぜひ天気のいい日を狙って、さまざまな角度から恵那峡を眺めてみてください。
0573-25-4058(一般社団法人 恵那市観光協会)
岐阜県恵那市大井町恵那峡
中央道 恵那ICより10分
恵那峡公園100台(無料)
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【東濃地域/中津川市】馬籠宿
昔の街並みが残る宿場町



江戸と京都をつなぐ旧街道のひとつ中山道の43番目の宿場町。石畳と坂が特徴的な約600mの趣ある一帯には、茶屋や土産店などが立ち並び、のんびりと散策するのにぴったりです。里山に調和したノスタルジックな町並みが魅力で、近年は外国人観光客の姿も多くなりました。
「馬籠宿(まごめじゅく)」は文豪・島崎藤村の出生地でもあり、島崎家の跡地にある文学館「藤村記念館」では、藤村の代表作『夜明け前』の作品原稿も展示されています。
「馬籠宿」があるのは中央アルプス(木曽山脈)の最南端の恵那山麓。中山道・木曽11宿の中で最も南に位置しています。中心部から少しだけ坂を登った場所には、山の稜線がどこまでも続く絶景のビューポイント「陣場上展望台」があります。藤村が著書で「木曽路はすべて山の中である」と書いたその情景を、ぜひ自分の目で確かめてみてください。
0573-69-2336(馬籠宿観光案内所)
岐阜県中津川市馬籠
中央道 中津川ICより20分
下入口駐車場など数カ所あり(無料)
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【飛騨地域/下呂市】下呂温泉
一度は浸かりたい、なめらかな名泉


草津温泉、有馬温泉と並び「日本三名泉」と称される名泉。温泉街を南北に流れる飛騨川の両岸に温泉旅館が立ち並び、まさに“ニッポンの温泉地”といった風情が漂います。温泉街にはたくさんの店があり、昼間のにぎわいはもちろん、夕方以降は旅館の浴衣と下駄で繰り出す観光客の姿もよく見られます。
下呂温泉の魅力は何と言ってもその泉質。無色透明の湯はアルカリ性単純温泉という泉質で、老若男女にやさしい滑らかな肌触りです。pH9を超えるアルカリ性の温泉は肌の角質が落ちやすいとされ、湯上がりはしっとりすべすべ肌が期待できますよ。

自慢の温泉はもちろん温泉旅館で楽しめますが、温泉街にある「白鷺の湯」「幸乃湯」「クアガーデン露天風呂」は日帰り専用施設。特に「白鷺の湯」と「幸乃湯」は地元の人も日常的に利用する公衆浴場のような役割も果たしています。どちらもワンコイン以下で入浴できるので、下呂の名湯を気軽に楽しみたい場合にもおすすめです。
0576-25-4711(下呂市総合観光案内所)
岐阜県下呂市
中央道 中津川ICより1時間
市営駐車場57台(有料)
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【飛騨地域/白川村】白川郷
郷愁漂うニッポンの原風景


1995年に富山県の五箇山(ごかやま)とともにユネスコの世界文化遺産に登録された美しい集落。江戸時代後期~明治期にかけて建てられた約60棟の家屋は、手を合わせたような形に似ていることから合掌造りと呼ばれています。
真冬には2m近くの積雪に見舞われる豪雪地帯のため、家屋にはさまざまな工夫が施されています。屋根は雪下ろしの負担を軽減するため屋根は急勾配に、そして家屋は南北に向けて建てることで、季節風の抵抗を減らしながら効率よく雪解けを促しているのです。伝統的な茅葺屋根は20~30年に一度葺き替える必要があり、それを村人同士助け合って行う「結(ゆい)」の心も今なお受け継がれています。
民芸品の店、古民家喫茶、食事処、見学できる文化財、温泉施設など観光スポットが充実しているので、あちこち立ち寄りながら集落を歩くのが定番。宿泊できる合掌家屋もあるので、“世界遺産に泊まる”という貴重な体験もできますよ!
05769-6-1013(一般社団法人 白川郷観光協会)
岐阜県大野郡白川村
東海北陸道 白川郷ICより5分
せせらぎ公園駐車場200台(有料) ※利用時間8時~17時
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【飛騨地域/高山市】飛騨高山
ずらりと店が立ち並ぶ「古い町並」を散策


飛騨地域随一の観光地で、年間を通じて多くの観光客でにぎわいます。中でもJR高山駅から東に1kmほどの場所にある「古い町並」は、城下町の雰囲気が残る定番スポット。「古い町並」とは江戸時代に商人町として発展した上町~下町の三筋のことで、趣ある通りには土産店、酒蔵、飲食店や骨董店などがずらりと軒を連ね、1日ではまわりきれないほど見どころが充実しています。
店めぐりも楽しいですが、じっくり見てほしいのがその建築美。“飛騨の匠”と呼ばれる名工が手がけた伝統的な建築物は、独特の立体格子が美しい陰影を作り出しています。「古い町並」にある多くの茶屋やカフェでは、往時の雰囲気を体感することができます。店内から外を眺めれば、昔の人々の気分を味わえるかもしれませんね。


飛騨牛、高山ラーメン、醤油味のみたらし団子などのご当地名物のほか、ベーカリーやビストロ、フレンチ、レトロ喫茶など、飛騨高山は食が充実した町でもあります。定番の「古い町並」を観光したあとは、自分の食のアンテナであちこち巡ってみるのも楽しいですよ!
0577-36-1011(一般社団法人 飛騨・高山観光コンベンション協会)
岐阜県高山市
中部縦貫道 高山ICより市街地まで10分
数カ所あり(有料)
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【飛騨地域/高山市】奥飛騨温泉郷
雄大な大自然と温泉に癒やされる


読んで字のごとく飛騨地域の最も奥に位置する温泉郷。岐阜と長野にまたがる北アルプスの麓に多種多様な温泉が湧き出し、“山と温泉が楽しめる観光地”として親しまれています。人工的なレジャースポットは少ないですが、圧倒的な大自然と温泉に惚れ込み、何度も足を運ぶ人も少なくありません。
奥飛騨温泉郷を構成するのは平湯温泉、福地温泉、新平湯温泉、栃尾温泉、新穂高温泉の5つの温泉地です。最も南の平湯温泉から最も北の新穂高温泉までは車で20分程度。大型旅館の多い平湯、昔ばなしのような情景が残る福地、落ち着いた風情が漂う新平湯、清流が美しい栃尾、北アルプスがすぐそばに迫る新穂高と、それぞれに特色があります。


山に恵まれたロケーションというだけあって、各地に湧き出る温泉も単純温泉から硫黄泉まで実にさまざま。色も透明、緑、褐色、乳白色と多彩なので、あちこちの温泉を入り比べてみるのもおすすめです。
奥飛騨温泉郷は上高地への観光拠点でもあります。上高地は自然保護の観点からマイカー規制が行われているため、平湯温泉の専用駐車場に車を停めてバスターミナルからシャトルバスで向かいます(約30分)。白骨温泉や乗鞍高原温泉へのアクセスも良好ですよ!
0578-89-2614(一般社団法人 奥飛騨温泉郷観光協会)
岐阜県高山市奥飛騨温泉郷
中部縦貫道 高山ICより平湯温泉まで50分
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【飛騨地域/飛騨市】飛騨古川
祭りが息づく美しいまち


“高山の奥座敷”と称され、飛騨を代表するもうひとつの古い町並が残る町。町の中には「円光寺」「真宗寺」「本光寺」という3つの立派な寺があり、訪れる観光客を町全体が穏やかな雰囲気で迎え入れてくれます。
名所のひとつである瀬戸川と白壁土蔵街には約1000匹もの鯉が泳ぎ、道ゆく人の目を楽しませてくれます。11月以降は積雪の多い厳冬期に入り、瀬戸川が流雪溝として使用されるため、鯉を別の場所に移すのが地元の恒例行事となっているんですよ。

飛騨古川といえば天下の奇祭「古川祭」。全国33の「山・鉾・屋台行事」のひとつとしてユネスコの無形文化遺産にも登録されました。「古川祭」は気多若宮神社の例祭で、御神輿行列に“静”の屋台行列と“動”の起し(おこし)太鼓が加わって、毎年4月19日と20日に行われています。
19日の夜に行われる起し太鼓は、数百人のさらし姿の男たちが櫓を担いで町中を巡行する行事で、響き渡る太鼓の音が観客の体に響くほど!「飛騨古川まつり会館」では屋台の実物展示や4Kシアターでの臨場感あふれる映像などを通して祭りの魅力を知ることができます。
0577-73-2111(飛騨市役所 まちづくり観光課)
岐阜県飛騨市古川町
中部縦貫道 高山西ICより飛騨古川まで25分
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岐阜県1泊2日のモデルコース
1. 岐阜・関・美濃コース
SPOT.01 |
岐阜城(岐阜公園) 車で5分 |
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SPOT.02 | 長良川うかいミュージアム |
SPOT.03 |
岐阜市で宿泊 車で1時間 |
SPOT.04 |
名もなき池(モネの池) 車で20分 |
SPOT.05 | 美濃和紙の里会館 |
岐阜城、長良川の鵜飼、美濃紙という歴史、文化、伝統をめぐる旅へ。初日は岐阜市街地でコンパクトに観光を。岐阜城近くの長良川プロムナードは景色がよく、旅館やホテルもこの周辺に比較的まとまっています。2日目はドライブを楽しんで♪
2. 下呂・中津川・恵那コース
SPOT.01 | 下呂温泉 |
---|---|
SPOT.02 |
下呂温泉で宿泊 車で1時間 |
SPOT.03 |
馬籠宿 車で30分 |
SPOT.04 | 恵那峡 |
まずは下呂温泉を存分に楽しむべく、初日は温泉街での滞在にしっかり時間を取りましょう。翌日は南下して宿場町の馬籠宿へ。下呂温泉からの道中、国道257には新鮮な野菜が並ぶ産地直売所や道の駅も充実しているので、下道ドライブをのんびりと!
3. 飛騨路コース
SPOT.01 |
白川郷 車で1時間 |
---|---|
SPOT.02 | 飛騨高山 |
SPOT.03 |
飛騨高山で宿泊 車で1時間 |
SPOT.04 | 奥飛騨温泉郷 |
飛騨の定番観光地をめぐる欲張りな1泊2日。飛騨高山の「古い町並」一帯の店は17時に閉まってしまうところが多いため、町歩きに時間を割きたい場合は早めに白川郷を出発しましょう。初日の移動疲れは奥飛騨の大自然で癒やして。
まとめ
白川郷や下呂温泉など、全国区の知名度を持つ観光地以外にも、岐阜には魅力的なスポットがたくさんあります。緑のきれいな初夏~夏は特におすすめのシーズンなので、ぜひ岐阜を旅してみませんか?
※この記事は2024年4月24日時点での情報です。休業日や営業時間など掲載情報は変更の可能性があります。
※掲載されている情報や写真については最新の情報とは限りません。必ずご自身で事前にご確認の上、ご利用ください。
※掲載の価格は全て税込価格です。
小林 亜紗子
岐阜県生まれ。旅行情報誌『東海じゃらん』編集部を経てフリーに。コーヒー、温泉、音楽好き。民芸や郷土食、地域の慣習など、無名の人々に継承されてきたものに惹かれます。二人の子どもたちを各地の温泉に連れ回し中。