世界遺産をはじめとする奈良の名所がろうそくの灯りに包まれる「なら燈花会(とうかえ)」。例年8月上旬の10日間、奈良公園を中心に幾多もの灯りが灯され、夏の夜の幻想的な散歩を楽しめます。
今回は、「なら燈花会」の見どころや、より一層楽しむためのポイントを紹介します。
※記事内の画像は過去のイベント開催時のものです
●「なら燈花会」とは、どんなイベント?
●2026年「なら燈花会」の開催日程・開催場所・アクセス
・開催期間
・ろうそくの点灯時間
・開催場所
・奈良駅からのアクセス
●「一客一燈」で自分のろうそくを献灯するのもおすすめ
●「なら燈花会」おすすめの回り方と会場マップ
・「なら燈花会」会場マップ
●幻想的な会場を歩く!各会場の見どころ
・奈良国立博物館前
・浮雲園地
・奈良春日野国際フォーラム甍
・浅茅ヶ原
・浮見堂と鷺池
・興福寺
・猿沢池と五十二段
・春日大社(8月14日のみ)
・東大寺鏡池(8月13日・14日のみ)
●一緒に楽しめるイベントをチェック
●Q&A「なら燈花会」に行く前に知っておきたい注意点など
・なるべく混雑を避けたいなら?
・写真撮影にあたって制限はある?
・車で行ってもいい?駐車場はある?
・雨天の場合はどうなる?
・鹿との接し方と観光マナーにも注意
「なら燈花会」とは、どんなイベント?

「なら燈花会(とうかえ)」とは、東大寺や興福寺、春日大社といった世界遺産が点在する奈良公園一帯に幾多もの灯りが灯され、ゆらめく光が夏の夜を彩るイベントです。
「燈花」とはろうそくの灯心の先にまれにできる、花のかたちをした、ろうのかたまりのこと。もしできれば縁起がよいといわれる「燈花」が「なら燈花会」の名前の由来です。
「なら燈花会」の魅力は、人工的な照明がライトダウンされた中で、宵闇の散歩を楽しめるところ。ろうそくのゆらめく炎が古都奈良の自然や歴史をいっそう豊かに描き出すようです。
2026年「なら燈花会」の開催日程・開催場所・アクセス

開催期間
奈良の夏の風物詩になっている「なら燈花会」は、例年8月上旬、お盆休みの頃に開催されます。2026年は8月5日(水)~14日(金)の10日間です。
ろうそくの点灯時間
点灯時間は19時~21時30分ですが、奈良公園一帯は入場無料でいつでも入ることができるので、混雑回避のためにも早めに行くのがおすすめです。
開催場所
2026年は奈良春日野国際フォーラム甍(いらか)を中心に、興福寺、猿沢池と五十二段、奈良国立博物館前、浮雲園地、東大寺、浅茅ヶ原、浮見堂、春日大社の合計9つの会場で行われます。
奈良駅からのアクセス
最寄り駅の近鉄奈良駅からは徒歩5~15分、少し離れた位置にあるJR奈良駅からだと徒歩20~30分くらいかかります。JR奈良駅からは奈良交通の市内循環バスを利用するのもおすすめです。
※イベントの臨時バスなどは出ていません。
「一客一燈」で自分のろうそくを献灯するのもおすすめ

「なら燈花会」では、「一客一燈」という、自分でろうそくを灯す体験ができます。

受付場所は「浮雲園地」会場の東側あたりで、19時~21時まで受け付けています。協力金として1000円が必要で、先着などの人数制限はありません。
「一客一燈」のろうそくを入れたカップの色は赤か白を選べ、記念に蓮の葉をかたどった「散華」を受け取れます。
ろうそくは「浮雲園地」会場内の好きな場所に置くことができるので、自分で灯した小さな明かりが、会場を彩る無数の灯りのひとつになる、そんな特別なひとときを体験してみてください。
「なら燈花会」おすすめの回り方と会場マップ

「なら燈花会」は、2026年から各会場をぐるりと歩き回って楽しんでもらうために、灯りの見せ方や配置をリニューアル。近鉄奈良駅とJR奈良駅から回れる、2時間程度のモデルコースを紹介します。
陽の沈むころとはいえ暑さ厳しい頃なので、水分補給はお忘れのないように。
【近鉄奈良駅から】
| 会場1 |
奈良国立博物館 徒歩で5分 |
|---|---|
| 会場2 |
浮雲園地 徒歩で2分 |
| 会場3 |
奈良春日野国際フォーラム甍 徒歩で7分 |
| 会場4 |
浅茅ヶ原(あさじがはら) 徒歩すぐ |
| 会場5 |
浮見堂と鷺池 徒歩で10分 |
| 会場6 |
興福寺 徒歩すぐ |
| 会場7 |
猿沢池 徒歩で分 |
| SPOT.02 |
↓徒歩で5分 |
【JR奈良駅から】
| 会場1 |
おでむかえの灯り(JR奈良駅前) 徒歩で15分 |
|---|---|
| 会場2 |
興福寺 徒歩すぐ |
| 会場3 |
猿沢池 徒歩で10分 |
| 会場4 |
浮見堂と鷺池 徒歩すぐ |
| 会場5 |
浅茅ヶ原 徒歩で3分 |
| 会場6 |
浮雲園地 徒歩で2分 |
| 会場7 |
奈良春日野国際フォーラム甍 徒歩で8分 |
| 会場8 |
奈良国立博物館 徒歩で13分 |
| 東向商店街を通ってJR奈良駅へ |
「なら燈花会」会場マップ
幻想的な会場を歩く!各会場の見どころ
奈良国立博物館前

「なら燈花会」のプロローグと位置づけられているのが、奈良国立博物館。仏像や仏画などを観覧するために多くの人が訪れるスポットです。
明治に建てられた平屋造りの建物である博物館は、奈良で最初の西洋建築といわれています。
夜になると建物の全面、道路沿いに灯されたろうそくのほのかな灯りが洋館を照らし、和風建築が立ち並ぶ他の会場とは一味違う異国情緒を感じる雰囲気が漂います。
浮雲園地

奈良国立博物館からさらに東へ進んだ先、東大寺の南大門に通じる参道に面している浮雲園地は、日中は若草山をバックに写真が撮れる開放的で気持ちのいいエリア。
夜の「なら燈花会」では、会場内に数多くのろうそくが多く配されまるで地上に現れた天の川のようです。
広大な芝生エリアは来訪者がろうそくを自由に置ける「一客一燈」が開催されており、訪れる日や時間ごとに表情が変わってゆくことでしょう。
奈良春日野国際フォーラム甍

浮雲園地の光のじゅうたんをさらに東へ進むと、「なら燈花会」のメイン会場でもある奈良春日野国際フォーラム甍(いらか)会場に到着します。
中庭では2026年から、奈良の木材や竹材を使ったろうそくの柔らかな光のイルミネーションが登場予定。どのような展示になるのかはお楽しみです。
こちらでは「ほのあかりライブ」も8月6日(木)、8月7日(金)に開催予定です。
浅茅ヶ原

奈良国立博物館と浮雲園地の間の通りを、東大寺とは逆の南に進むと浅茅ヶ原(あさじがはら)会場に着きます。
「なら燈花会」のもうひとつのテーマは、奈良公園が大切に守ってきた豊かな自然と静けさ、そしていにしえの頃から変わらぬ夜闇を体感すること。
木々が多く他の会場よりも街中の灯りがさらに届きにくい浅茅ヶ原では、闇の中でほのかな灯りが一層頼もしく感じられ、非日常の夜散歩を満喫できます。
浮見堂と鷺池

浅茅ヶ原会場を通り抜けると、「なら燈花会」最南端の浮見堂会場へ到着します。
ろうそくの灯りに照らされて黄金色に輝く浮見堂、それを鮮やかに映し出す鷺池(さぎいけ)の水面、静かに漂う小舟。水辺に光が重なる景色は、極楽浄土を思わせるような幻想的な景色です。
元より美しい景観で知られる浮見堂会場は多くの人で賑わい、橋や通路が狭く特に混雑するため、時間に余裕をもって巡るのがおすすめです。貸しボートに乗って、池の上からゆったり眺めるのもロマンチックですよ。
興福寺

五重塔など境内に残る貴重な建造物で知られる、奈良を代表する寺院のひとつである興福寺。
猿沢池に隣り合う名刹では、東金堂や南円堂に続く参道をろうそくが照らします。足元に灯りが連なり、歴史ある木造建築が夜の闇に浮かび上がる光景は、荘厳で神秘的な美しさ。
なお、五重塔は2031年まで大規模な補修工事中のため全景を見ることはできません。
猿沢池と五十二段

興福寺の南側にある猿沢池と五十二段会場。興福寺五重塔から猿沢池周辺を結ぶ五十二段の石段と、猿沢池一帯の段差のある地形がろうそくの火で灯されます。
五十二段は、仏門への修行の段階を意味する「菩薩五十二位」に由来するといわれています。下から見上げると、長い階段と列をなした灯り、木々の間から五重塔も垣間見え、厳かな雰囲気です。
また、奈良時代からの悲恋の物語が残る猿沢池の、水面に反射した灯りも風情がありますよ。
春日大社(8月14日のみ)

奈良公園の東の奥には、全国およそ3000社の春日神社の総本社である春日大社の敷地が広がっています。神山を含む約30万坪の春日大社は世界遺産にも指定され、奈良に行ったら必ず訪れたい場所です。
8月14日には二の鳥居付近から本殿近くまでの参道にろうそくが灯され、奥へ進むほどに光に導かれて歩いているような感覚に包まれます。
8月14日と15日には3000基の燈籠に一斉に灯りが灯される「中元万燈籠(ちゅうげんまんとうろう)」も催されるので、このタイミングで「なら燈花会」に参加できる場合は、ぜひ足を運んでみてください。
※8月15日は「なら燈花会」春日大社参道の点灯はありません。
東大寺鏡池(8月13日・14日のみ)

奈良国立博物館と浮雲園地の間の通りを北へ進むと東大寺南大門が見えてきます。8月13日と14日には、南大門から中門の間、鏡池の周り一帯にもろうそくが灯ります。
また、南大門と中門、東大寺大仏殿はライトアップされ、歴史ある寺院建築や金剛力士像などが夜の暗がりに堂々と浮かび上がる様は昼間とは異なる迫力があります。
大仏殿正面の観相窓も開き、大仏の顔を外から拝むことができる貴重な機会なので、タイミングを合わせて訪れてはどうでしょうか。
一緒に楽しめるイベントをチェック

「なら燈花会」期間中は、例年会場内で他にも催しがあります。
2025年は興福寺、春日大社、東大寺にて夜間拝観などが開催されました。2026年の開催内容は、「なら燈花会」公式サイトで後日発表される内容を確認してください。
燈かふぇ

「なら燈花会」では、「奈良春日野国際フォーラム甍」前にテントやキッチンカーが集結し世界各国の料理や「燈かふぇ」でしか味わえない料理がふるまわれる予定です。テーブルも用意されているので、一休みがてら立ち寄ってください。
※2026年の「燈かふぇ」の出展内容は未定です。詳細は「なら燈花会」公式サイトを確認ください。
Q&A「なら燈花会」に行く前に知っておきたい注意点など

なるべく混雑を避けたいなら?
混雑を避けるなら会期前半の平日が比較的ゆったり回れます。
土・日やお盆休み期間中は例年多くの人が足を運びますが、18時30分ごろから周辺の街歩きを楽しみつつ、順次点火されていくようすを見守るのがおすすめです。
写真撮影にあたって制限はある?
フラッシュ撮影はOKですが、三脚の使用はNGです。
多くの人が「なら燈花会」の写真を残せるよう、撮影場所は譲り合い、美しい光景をシェアしていきましょう。
車で行ってもいい?駐車場はある?
専用駐車場の設置はなく、近隣のコインパーキングを利用することになりますが混雑が予想されます。駅から歩いて巡ることで魅力をたっぷり味わえるイベントなので、ぜひ公共交通機関を使って訪れましょう。
雨天の場合はどうなる?
雨天決行ですが、台風等の悪天候の際は開催されないこともあります。
告知は直前にされることも多いので、天候が悪い時は公式ホームページのお知らせをチェックしておきましょう。
鹿との接し方と観光マナーにも注意
奈良公園の鹿の健康を守るため、鹿せんべい以外のものは与えないようにしましょう。ごみを誤って鹿が食べてしまわないように、公園内にはごみ箱も設置されていません。食べ歩きなどで出たごみは必ず持ち帰ってくださいね。
また、「なら燈花会」が開催される時間は、鹿は眠りに落ちていくころ。休んでいる鹿はそっと見守るか、優しく触って寝かしつけてあげてくださいね。
100年先まで続き、古都奈良の夏の文化となることを願って1999年から開催されている「なら燈花会」。古都の夏を彩る、幻想的なろうそくだけのイルミネーションに、ぜひ足を運んでみてください。
(画像提供:なら燈花会の会)
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※この記事は2026年6月12日時点での情報です。休業日や営業時間など掲載情報は変更の可能性があります。
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鈴木 茉耶
京都出身、神戸在住のライター。古きよきものからNEWスポットまで、幅広く興味を持って追いかけた旅の情報をご紹介しています!



















