風情あふれる愛知県の犬山城下町は、食べ歩きグルメが楽しめる観光スポットのひとつ。ゆっくり歩いて10分程度の通り沿いには、ローカルフードから写真映えするスイーツまで、多彩な店がずらりと軒を連ねています。近年は店も増え、訪れるたびに新しい発見がいっぱい!今回は注目の食べ歩きグルメを厳選紹介します。
食べ歩きができる犬山城下町へ行こう
犬山城下町はどんな町?

犬山城下町は国宝「犬山城」の南に延びる本町通りのこと。通りには町屋があり、散策を楽しむ多くの観光客でにぎわいます。
また、犬山は戦火を免れたため、江戸時代の町割りがそのまま残されている貴重な場所。現在は町屋を利用した土産店やカフェなどが数多く立ち並んでいます。
そんな犬山城下町の名物は「串グルメ」。団子はもちろん、おにぎりやおつまみを串に刺したユニークなグルメも豊富で、あちこちで写真を撮る観光客の姿が見られます。
犬山城下町へのアクセス・駐車場情報
犬山城下町へは名鉄犬山駅から徒歩約10分です。車を利用する場合は名古屋中心部から下道で約1時間、高速道路を使う場合は名古屋高速小牧北ICや中央道小牧東IC、東海北陸道一宮木曽川ICが最寄りICとなります。
周辺には犬山城第1・第2・第3駐車場(それぞれ普通車1時間200円〜)ほか、私営の有料駐車場があります。城下町周辺は地元の人の生活の場でもあるので、路上駐車はくれぐれも控えましょう。
「食べ歩き」はしても「歩き食べ」はNG
店を紹介する前に、ひとつだけ注意点があります。「食べ歩き」とは本来、あちこちの店に立ち寄りながらグルメを楽しむこと。通りを歩きながら食べる「歩き食べ」をしないよう、注意しましょう。
店にイートインスペースがない場合でも、店の外にあるベンチや、共用のイートインスペースを利用するなど、マナーを守ってグルメを楽しんでくださいね。
次からはおすすめの食べ歩きグルメを紹介します。
恋小町だんご~茶処くらや~
華やかな団子がキュート!

もちもちの団子にあんやフルーツがのった、かわいらしい団子が看板商品。店の一番人気は団子2本に犬山煎茶が付いた「ハイカラ恋小町セット」で、あまおういちご、ゆずレモン、ずんだなどカラフルなあんが彩ります。それぞれの串の最後の一玉を、さくら、梅、よもぎなど季節あんから好みで2種類選べるのも嬉しいポイントです(季節あんの種類は時期により異なる)。
同じ種類の団子が4つ刺さった単品は1本250円~。1串で4つの味が楽しめる各種メニューは1本380円~です。春が旬のいちごを使った「いちごモンブラン小町」1本520円、西尾産抹茶を使った「恋抹茶小町」(期間限定)1本520円など、時期によって特別なメニューも登場するので、どんな串に出合えるかは行ってみてのお楽しみです。

店舗があるのはおよそ10軒の店が集まる「昭和横丁」の一角。横丁の中には射的や弓矢道場、恋みくじなども用意されているので、合わせて楽しんでみてくださいね!
飛騨牛A5にぎり専門店 肉兵衛
高級ブランド肉を手軽に味わえる


信頼する精肉店から飛騨牛を仕入れ、上質な部位を手軽に味わえるようにとテイクアウトの握り寿司を考案。「飛騨牛贅沢あぶり寿司」はあぶり2貫と軍艦の、合わせて3貫がセットになった定番メニューで、サッとあぶった飛騨牛は口に入れた瞬間にとろけてしまうような柔らかさです。
さらに黒トリュフやウニをトッピングしたメニュー(各1500円)や、ウニとキャビアをWでトッピングした贅沢なメニュー(2000円)もあります。お皿替わりのえびせんも食べられますよ!

軽くあぶった飛騨牛を手巻きスタイルで味わえるメニューにも注目。パリッとした海苔と飛騨牛との相性もばっちりです。割烹料理店が母体というだけあって、シャリに使う米や酢も厳選するなど、素材ひとつとってもこだわりが光ります。
La Violette
美と健康を追求した本格派米粉カヌレ


城下町の一角、「犬山スイーツガーデン」に店を構える米粉カヌレ専門店。もともとフレンチの料理人だったオーナーですが、カヌレの本場フランスのパリでたまたま口にしたカヌレのおいしさに衝撃を受け、カヌレ職人へと転身しました。
季節商品を含め、店頭のショーケースには常時5~6種類のカヌレが宝石のように並んでいます。“自分へのご褒美に味わうスイーツが体にやさしいもので作られていたら嬉しいのでは”との思いから、小麦を使用せず、犬山産の米を使った米粉をはじめ、上新粉、てんさい糖、豆乳など、体のことを考えた素材選びにも力を入れています。

食べる人の健康に配慮しながら、ひとつひとつ手作りした米粉カヌレは、どれもやさしい味わい。
家で味わう場合はオーブンやトースターでリベイクするのもおすすめだそう。ちょっとした手土産や贈り物としても購入できるよう、専用のギフトボックスも用意されています。
愛知県犬山市西古券50-1 犬山スイーツガーデン内
【月~金】11時~17時30分(LO)【土】10時30分~17時30分(LO)【日・祝】10時~17時30分(LO)※売り切れ次第終了。営業時間は日によって変動あり。詳細は公式HPを確認
不定(詳細は公式HPを確認)
犬山駅より徒歩15分
なし
「La Violette」の詳細はこちら
むすび茶屋
ご縁がテーマのフード&ドリンク

和雑貨店とレンタル着物店に併設されたカフェ。“人と人、人と町のご縁を結ぶ”をコンセプトに、カフェでは乙女心をくすぐるスイーツやドリンクを販売しています。店の人気No.1ドリンク「姫ソーダ」は、ブルーベリーやラズベリーをトッピングした爽やかなメニュー。「姫オレンジ」680円もあり、どちらも暑い日にぴったりのおいしさです。

柴犬をモチーフにしたメニューも好評で、「みたら柴だんご」は食べるのがもったいないほどの愛らしさ!イートインメニューにはラテアートが施されたカフェラテと「みたら柴だんご」などがセットになった「柴づくし」1200円もあります。

抹茶を使ったティラミスやラテ、シェイクのほか、ドリンク類も充実しているので、座ってホッと一息つきたいときにもおすすめです。併設のショップでは和雑貨のほかに、オリジナルのハンカチなど自社商品も販売しています。
Passport
本格おつまみとお酒のペアリングが楽しめる



「世界各国の料理を作るのが好き」という夫婦が手掛ける、おつまみ串の専門店。サラダもカプレーゼも串刺しにしてしまうというのは斬新な発想ですが、イタリア料理店での調理経験を持つ店主が作るおつまみ串は、どれもレストランで口にするような本格的な味わいです。

メニューはほかに「生ハム&モルタデッラハム」450円、「ポークパテ」450円、4種のチーズが味わえる「クワトロ フォルマッジ」400円なども揃い、全部で6種類。おつまみ串に合う4種のクラフトビール(420mL各650円)や赤・白ワイン(150mL各600円)も販売しています。店の外にはテーブル席があるので、串とドリンクのペアリングをじっくり楽しむのもいいですね!
生ベビーカステラ専門店 信長
やみつきになるふわもち食感

城下町のほぼ真ん中あたりに店を構え、店頭で焼いたベビーカステラを販売。弱火でじっくり焼くことで独特のふわもち食感を実現させたそうで、これが「生ベビーカステラ」の名の由来になっています。
ベビーカステラには珍しく、あんこ、カスタード、抹茶、チョコと4種の味が揃うのも特徴。それぞれ15個600円、30個1200円で、全種類を味わえる「ミックス」もおすすめです。

生ベビーカステラにソフトクリームを合わせた「ベビパフェ」にも注目。バニラ、抹茶、抹茶&あんこ、バニラ&いちごの4種類があり、それぞれ600円です。いずれも濃厚な味わいのプレミアムソフトを使用し、ふわっとした生ベビーカステラとも好相性!

生ベビーカステラは提供の際、紙袋に割り箸を添えてくれます。袋から箸でベビーカステラをつまんで味わうのも、なかなか面白い発想です。
クシカツ となまる
カラフルな見た目の新感覚串カツ

カウンターのみのイートインスペースを設け、店頭では串カツと味噌おでん、どて煮を販売。かわいらしいのれんと活気ある雰囲気に、自然と体が吸い寄せられてしまいます。
名物の「華串カツ」は五色あられをまとったオリジナルメニュー。パン粉とはひと味違ったパリッとした食感で、あられの香ばしさも後を引きます。「華串カツ」は豚やエビといった定番具材のほかに、伸びるチーズが楽しい「華モッツァレラ」もあります。豚・鶏・エビの3本がセットになった「華串満開セット」1000円もおすすめですよ。ほかにパン粉を使った一般的な串カツメニューも用意しています。

どて煮と味噌おでんには、愛知県あま市の醸造店で作られたこだわりの「となまる味噌」を使用。コクがありつつキレのあるすっきりしたおいしさで、店頭では味噌汁の試飲も可能。「となまる味噌」も購入できます。

桃のカクテルビール「犬山小町ビール」など、桃の産地である犬山にちなんだドリンクメニューもラインナップ。ハイボールやマッコリも揃うので、アツアツの串カツやおでんと一緒に味わいたいですね!
壽俵屋 犬山井上邸
ハートが出たらラッキーなおこげ串


長さ1~2mにもなる守口大根(もりぐちだいこん)で作る守口漬の製造店が手掛ける茶寮。醤油を塗って香ばしく焼き上げた丸型のおにぎりと、守口漬、奈良漬とを交互に串に刺した「醤油おこげ串」は、テイクアウトにも対応しているロングセラーメニューです。
何本かに1本の確率でハート型のおにぎりが用意されているので、運良く当たればちょっとハッピーな気分になれそうですね!アレンジメニューの「醤油おこげ串with明太ヨネーズ」は、ありそうでなかった組み合わせが絶妙なおいしさです。

テーブル席と小上がりのある店内では定食メニューも提供。定食に並ぶ魚の粕漬けには自社の漬物に使用するこだわりの酒粕や味醂粕と同じものを使い、じっくりと焼き上げています。落ち着いた空間で、滋味深い和食をゆっくり味わうことができますよ。
愛知県犬山市大字犬山字西古券6
10時~16時30分
あり
犬山駅より徒歩15分
なし
「壽俵屋 犬山井上邸」の詳細はこちら
「壽俵屋 犬山井上邸」のクチコミ・周辺情報はこちら
肉工房 美乃家
厚切りの飛騨牛を使った贅沢握り

食肉卸店が手がけるため、上質な牛肉を使ったメニューが多数揃います。中でも「飛騨牛A5サーロイン握り」は、赤身をサッと炙った人気メニュー。上にのっているのは静岡県のメーカーが作る「わさビーズ」という調味料で、ツンとした辛さが肉の旨みを引き立てます。もう少しリーズナブルに和牛を味わいたい人向けに「特選 牛トロ握り(2貫)」1000円もありますよ。

飛騨牛銘柄推進協議会が認定する飛騨牛指定店でもあり、牛握りのほかに飛騨牛の希少部位を使った牛串も充実。「飛騨牛イチボステーキ串」や「飛騨牛ランプステーキ串」(各1000円)は、サシの入った飛騨牛を存分に味わえます。店頭で1000円以上注文すると「お肉屋さんのコロッケ」を1個サービスしてもらえますよ!

牛にぎりや牛串に合うアルコール類も販売しているので、犬山本丸スクエアの共用テーブルでゆっくり味わってみてくださいね。
さくら茶屋
サンショウが香るやわらかい田楽

犬山名物の味噌田楽を主軸に、和定食や甘味などを提供。田楽に使う木綿豆腐は地元犬山の豆腐店が専用に作ったもので、串に刺しても崩れないよう、やや硬めなのだそう。
田楽は1本単位で食べ歩き用に焼いてもらうことができます。通りに面して造られた小窓から受け取って頬張ると、ほろっとした食感とともに濃厚な味噌の味わいが口いっぱいに広がります。タレは赤味噌をベースに調味料を独自で配合したもの。熟練の焼き加減によって、タレのコクに香ばしさが加わります。


「豆腐田楽」、「こんにゃく田楽」はそれぞれ店内でも味わえます。「栗ぜんざい」715円や「パンケーキセット(コーヒーまたは紅茶付き)」1400円、「あべ川焼き(煎茶付き)」770円などの甘味類やドリンク類も充実しているので、のんびり茶屋時間を味わうのもおすすめです。
1st TERRACE INUYAMA
ボリュームたっぷりのフルーツパフェ



城下町の北端にある開放的なテラスカフェ。1階にはウッドデッキ、下には竹林に囲まれたテラス席、さらに2階には室内テーブル席と風の吹き抜ける心地よいテラス席が設けられ、好きな場所で思い思いに寛ぐことができます。
1階のウッドデッキは犬連れでの利用もOK。ワンちゃんが水を飲むための専用スペースも用意されており、ペット連れへのやさしい配慮がうかがえますね。
メニューはワッフルとパフェが中心で、特に季節のフルーツを使ったパフェはボリュームたっぷり。冬~春はいちご、夏にはいちじく、初秋にはシャインマスカットも登場します。ワッフルは常時6種類が揃い、スイーツ系のほかに「ソーセージ&エッグ」880円、「ベーコン&チーズ」825円など軽食系も選べますよ。

広々とした店内は、気軽に入店しやすい開放的な空間。城下町歩きのシメに、のんびりカフェタイムを楽しんでみてください。
犬山食べ歩きマップ
まとめ
今回紹介したスポット以外にも、城下町のメインストリートから脇へ入ってみると、まだまだたくさんの店が点在しています。予定を決めず、のんびり散策するのも町歩きの醍醐味。紹介したスポットをチェックしつつ、新たな犬山の魅力をぜひ探してみてくださいね!
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※この記事は2025年4月16日時点での情報です。休業日や営業時間など掲載情報は変更の可能性があります。
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小林 亜紗子
岐阜県生まれ。旅行情報誌『東海じゃらん』編集部を経てフリーに。コーヒー、温泉、音楽好き。民芸や郷土食、地域の慣習など、無名の人々に継承されてきたものに惹かれます。二人の子どもたちを各地の温泉に連れ回し中。