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こぼらさんの長野県の旅行記

南信州の旅@ 飯田〜飯島

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1泊二日の旅ができそうな時間ができたので、1年ぶりに信州へ。でも、9月中旬では、紅葉や満開のコスモスには早すぎます。南信州・飯田には、かつてNHKで放映された人形劇で有名な人形芸術家にちなむ美術館が2ヶ所あることを知り、行ってみることにしました。また飯島町は、二つのアルプス(中央アルプス・南アルプス)の眺望が得られる自然豊かな場所だと知り、そこの天然温泉付の宿を利用しました。

三重ツウ こぼらさん 男性 / 60代

1日目2018年9月16日(日)

飯田市立動物園

飯田市

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入場料無料の小さな動物園です。大きな動物はいませんが、手作り感とぬくもりが感じられて、ほっこりできます。駐車場は、動物園ゲートの隣に市営駐車場(1時間無料)がありますので、そこを利用します。

ゲートをくぐると、正面に現れるのがニホンザルの猿山。この動物園では一番大きな獣舎です。

コモンリスザル。「フツーのリスザル」とは気の毒な名前ですが、確かにどこの動物園に行っても見かけます。でも、飯田動物園の展示が優れていると感じられるのは、近くで見られる事です。というよりも、動物がストレスを感じないように飼育をしてみえるのか、動物の方から人間に近づいてくる印象を受けます。

飯田市立動物園

飯田市

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幹線道路に面した場所に山羊舎があります。市営駐車場から動物園ゲートに向かう時にも見られます。民家のバルコニーに居るように見えますから、なんでここに山羊がいるの?脱走したのか?と思ってしまいます。園内よりも外側から見る方が面白いかもしれません。 高い所に上りたがる習性を活かし、見る者をびっくりさせてやろうという動物園の茶目っ気を感じますよ。

ゲート近くの管理事務所には、こんな表示が。窓が開いていて、中で飼育員さんが作業をしていましたが、展示動物に見えてしまい面白かった。これも動物園のユーモアなのでしょう。

飯田市立動物園

飯田市

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動物園の一角には「ちびっこらんど」という動物と触れ合える広場があり、そこを一周するだけのミニ機関車がありました。100円で乗車できます。駅は「いきもののくに」ひとつだけ。客車の座席は子供向けサイズなので、私たち大人には窮屈でしたが、線路には踏切や自動遮断機も備わっていて、結構その気にさせてくれます。運転手さんが見所をアナウンスしてくれます。

元善光寺

飯田市

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定額山元善光寺。天台宗の寺院です。門前町には「一度詣れよ元善光寺 善光寺だけでは片詣り」というポスターがあちこちに貼られていました。 元伊勢と呼ばれる神社は各地にあって、いくつか行った事がありますが、元善光寺という寺院もあったのですね。むかし善光寺が、ここにあったのだろうと察しがついてわかりやすいですが、通称ではなく本名が「元善光寺」とは意外です。坐光寺と呼ばれた時代もあったようです。 寺の開創は推古天皇の御代で、実に1400年もの歴史があります。その時代は仏教が広まり始めた頃で、大和から遠く離れた南信州に寺院を創建して定着するには大変な苦労があったと思います。

推古天皇の御代、この地の住人・本多善光卿が国司に付き随って都に上った際、難波の堀江で阿弥陀如来を見つけて持ち帰り、自宅の臼の上に安置した事が寺の始まりという。 阿弥陀如来像が座す臼が光り輝いたことから「御座光の臼」と呼ばれ、寺宝として今も残されている。また、この地の名称・座光寺の語源にもなった。

元善光寺

飯田市

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現在の善光寺に比べれば、ここの本堂は二回りは小さい。でも信心は寺の大きさに拠る訳ではない。拝観料は要らないし、靴を脱がずに無料で戒壇めぐりができます。 本堂の向かって右側に戒壇めぐりの入口があります。中に入ると本当に真っ暗で、手すりだけを頼りに前へ進みます。手すりの切れ目に、何か金具のような物があり、触れるとカウベルのような音をたてました。それが戒壇なのだそうです。真っ暗なので、どういう形なのかわかりませんでした。不謹慎ではありますが、無料で戒壇めぐりを楽しませて頂いたので、特別拝観料が要る宝物殿にも行ってみることにしました。

元善光寺宝物殿

飯田市

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本多善光卿が、自宅に持ち帰った阿弥陀如来像を臼の上に祀ったところ、臼が光り輝いたという善光寺の開創伝説があります。その臼は今も残っていて、宝物殿に寺宝「御座光の臼」として陳列されています。臼は、今はさすがに光り輝いてはいませんでした。飯田市の重要文化財に指定されています。宝物殿は撮影禁止となっていましたので、臼の写真をお見せできないのが残念です。

元善光寺宝物殿

飯田市

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宝物殿には、特別拝観料400円を納めないと入れません。そのためか、宝物殿周辺には自分一人きり。家内も付き合ってくれませんでした。宝物殿の陳列室に入ろうとしたら、中が真っ暗だったので、さてはここも戒壇めぐりみたいになっているのかと焦りました。真っ暗な部屋で宝物を拝観するのは愉快ではありませんからね。実際は、センサー式照明になっていて、足を踏み入れたら明るくなりました。 元善光寺の一番の宝「御座光の臼」の他に、地獄絵図や曼荼羅、古書などが陳列されていました。室内は撮影禁止なので、外の通路より撮影しました。

宝物殿より先へ階段廊下を進むと、真っ赤な瓦屋根の平和殿という建物に至ります。中では「西国三十三観音霊場お砂踏み参拝」ができるようになっていました。西国三十三霊場の観音様(ミニチュア版)が祀られていて、各霊場から集めた土(お砂)を入れた袋が観音様の前に敷かれていて、これを踏んで順に拝んでいくという仕組み。

私の実家の近くにあるので、西国三十三所・第三十三番満願霊場「谷汲山・華厳寺」の十一面観音菩薩像に注目してしまいました。失礼ながら写真を1枚。 でも、どうして信州飯田で西国三十三所めぐりなのだろうか?

元善光寺公園

飯田市

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小さな子供を連れた家族でも、気楽に参拝できる寺院を目指しておられるのでしょうか。名刹には似合わないと思えるくらいカラフルな児童用遊具が並んでいます。 お参りの後、小さな子供たちはここで遊びたがることでしょう。良いアイデアだと思います。

元善光寺の境内図の右側にも「遊園地」として描かれていますので、お寺が所有・管理している公園です。元善光寺の、小さな子供やママさんたちへの配慮が感じられます。

元善光寺の山門から矢場を通って、竹田扇之介記念・国際糸繰り人形館に行きました。周囲は里山風景そのもの。途中、彼岸花の群生がありました。

白い彼岸花を見つけました。白いのは初めて見ました。

元善光寺の紅枝垂桜

飯田市

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竹田扇之介記念・国際糸繰り人形館の手前で、こんな見事な枝垂れ桜の木を見つけました。 9月では枝垂れ桜の花は見られませんが、たとえ葉っぱであっても春の満開の時の艶やかな姿が想像できました。4月上旬頃に、桜の花を見に来たいです。

竹田扇之助記念国際糸操り人形館

飯田市

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子供の頃、NHKで放映していた人形劇「空中都市008」に登場した糸繰り人形が、ここに陳列されていると聞きました。元善光寺から300mほど離れた場所にあります。入場料は400円。 「空中都市008」の人形たちは数日前まで展示されていたそうですが、展示人形の入れ替えで蔵に仕舞われていました。残念!でも、幼い頃にNHK番組でお馴染みだったのに名前も忘れていた人形たちが、ずらりと陳列されていて、半世紀以上前の記憶がよみがえりました。50歳代以上の方々は、懐かしさを感じるはずです。 人形の糸繰り実演もしてくれます。希望者には、人形の糸繰り体験をさせてくれます。

竹田扇之助記念国際糸操り人形館

飯田市

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糸繰り人形ですから、懐かしの人形たちと再会できるのも楽しいですが、実際に操りを実演してもらうのも格別です。 ベテランスタッフによる糸繰り人形版の二人立ち獅子舞を披露してもらえました。中に入っている二人の演者(人形)が独立した動きをしているように操られます。本物よりも本物らしい動きを見せます。とても一人で操っているとは思えません。

ベールを脱いで中から演者が顔を出し、またベールをかぶって舞に戻るシーンもあります。上手すぎます!見ていて、とても楽しい。江戸時代に、あちこちの宿場街で人形浄瑠璃がもてはやされた理由がわかったような気がしました。

私たちも人形の糸操り体験をさせてもらえました。頭や腕を動かす基本動作を丁寧に説明してもらえます。とはいえ、難しかったです。糸繰りに難渋する私たちの様子を、スタッフの方が撮影して下さいました。

泉龍院

豊丘村(下伊那郡)

「泉龍院」を   >

泉龍院は曹洞宗の寺院で、中央アルプスが正面に見える高台にあります。伊那谷を見おろせる場所とも言えます。山門の前に立つと、伊那谷から清々しい風が吹いてきました。 山門(村指定文化財)の横には、春に白・紫・ピンクの三色の花が咲くという見事な藤棚があります。9月では藤の花は見られませんでしたが、山門だけでも充分に見応えがあります。

泉龍院

豊丘村(下伊那郡)

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山門を見上げると、溜息が出るくらいに素晴らしい彫刻装飾が施されています。獏、唐獅子、龍、鳳凰、麒麟などが彫られているそうです。 この山門は文政元年(1818)に建てられたそうですから、ちょうど200年が経過しています。上層部には、漆黒の壇上に釈迦三尊・十六羅漢・四天王像が安置されているそうです。機会あれば拝観させていただきたいものです。

鐘楼も見事です。造りから察するに明治以降の建築か?

本堂は意外に古く、明和7年(1770)の造営。山門よりも古いのです。外壁は真壁造り・白漆喰仕上げ、腰壁は縦板張りなのが特徴という。確かに東海・近畿では見かけない造りです。

本堂前から山門を望む。参道中央の敷石は、全て丸い臼です。晴れていれば、山門の向こうに中央アルプスの壮観が見られるはずなのですが。残念でした。

道の駅 花の里いいじま

飯島町(上伊那郡)

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二つのアルプスの広大な眺望が得られ、水車が回っている道の駅として知られています。花の里という名前の通り、建物の中も外も花いっぱいです。 ここで売っているお米は、ここの水車で精米したものだそうです。ゴトンゴトンと音をたてて水車が回り、杵を上下に動かして石臼の米をついていました。

建物の前は花でいっぱい。中には、フラワーショップもあります。

農産物直売所の様子。毎日生産者が、野菜・果物・卵・きのこなど新鮮な農産物を持ち込んでくる仕組みらしいのですが、訪れたのが夕方だったので、ほとんど売り切れていました。

宿で飲もうと、「信州駒ヶ根高原すずらん牛乳」と「信州駒ヶ根高原のむユーグルト」を買いました。「すずらん牛乳」は人気があるらしく、1本しか残っていませんでした。900ml入りで飲みきれるか不安でしたが、とても濃厚な味で、夫婦ですぐに空にしてしまいました。

お宿陣屋信州いいじま温泉

飯島町(上伊那郡)

ここで宿泊しました。3連休直前の予約だったにも関わらず、天然温泉付きで宿泊費も手頃なのに、空きがあったのは、ここだけでした。さすがに2食付きプランは残っていませんでした。 宿として大きすぎず小さすぎず、気楽にゆったり宿泊できました。日帰り温泉が、料亭と宿も営業しているような感じです。ただし、普通の日帰り温泉とは違い、温泉だけを利用する客は少ない様子でした。地元の団体客が宴会で集まり、ひとっ風呂浴びてから宴を始めているという感じでした。浴場は小さめですが、混み合うこともなく、さらりとした泉質を楽しめました。

建物は2階建てで、こぢんまりした感じ。1階に浴場や食堂、宴会用座敷があり、2階に宿泊部屋があります。 でも、階段や廊下の意匠デザインがセンス良く、豪華な宿に来ているような気がしてきます。

1日目の旅ルート

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