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こぼらさんの長野県の旅行記

南信州の旅A 飯島〜飯田

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中央アルプスと南アルプスの眺望が得られるのが自慢の飯島町。9月中旬では一面に広がるコスモスを見るには早すぎましたし、二つのアルプスを見渡せるほどには天候にも恵まれませんでした。でも、天然温泉風呂を備えた宿に泊まれましたし、午後からはそれなりに晴れてきて楽しめました。飯島周辺を散策した後、中川村を経由して飯田を再訪し、川本喜八郎人形美術館を見て帰途に就きました。

三重ツウ こぼらさん 男性 / 60代

1日目2018年9月17日(月)

お宿陣屋信州いいじま温泉

飯島町(上伊那郡)

二つのアルプスの眺望が得られる宿です。写真は1階フロント前ロビーの様子ですが、左側にうっすらと伊那山地の山々が写っています。晴れていれば、その奥に南アルプスも見えます。この宿の正面玄関は建物の反対側にありますが、そちらからは中央アルプスが見えるようになっています。チェックアウトの時点では、雲が低くて中央アルプスは全く見えませんでした。 この宿は、天然温泉も持っているのに割安に宿泊できますので、お薦めです。

お宿陣屋信州いいじま温泉

飯島町(上伊那郡)

チェックアウト最終時刻が11:00なので、朝食の前後にも湯に浸かれると思っていました。でも、朝の温泉利用時間が6:00〜9:00なのに対して、朝食は7:00〜8:00の間に食堂に来るように勧められますので、温泉にゆったり浸かっている時間がないのが残念でした。朝は、起きてすぐに浴場に行き30分ほど湯に浸かれただけです。 浴場には露天風呂も「ぬるめの湯」もあったのですが、湯温がどれも42℃になっていて、長湯には向きませんでした。「ぬるめの湯」は40℃前後にして、長湯を楽しませて欲しい。泉質は、さらりとしていました。

朝食は、ちょっとした和食膳のように立派でした。「庵の友 お宿じんや」と達筆に書かれた短冊が添えられていて、気品が感じられる仕立てでした。 この宿は、とりわけ夕食の評判が良いようです。今回は朝食のみのプランでしたが、朝食でこれだけ楽しめるなら、夕食はいかばかりか。再訪する機会があれば夕食を堪能したいですね。

道の駅 田切の里

飯島町(上伊那郡)

「道の駅 田切の里」を   >

泊まった宿の主人の話では、二つの道の駅を有しているのが飯島町の自慢の一つなのだそうな。全国の町村(市は含まず)の中で、二つの道の駅を有しているのは飯島町だけなのだそうです。国道沿いの道の駅が「田切の里」で、県道沿いにあるのが「花の里いいじま」です。「田切の里」の方が新しいそうです。 秋恒例のコスモス祭は、一昨年までは「花の里いいじま」周辺で開催されていましたが、今は「田切の里」周辺に会場が移ったそうです。今年は10月6〜8日に開催されるそうです。

地元で採れた野菜や果物の直売場。私たちはりんご「信濃ピッコロ」と紅玉の袋詰めを買いました。

これが田切の里で買ったりんごたち。左側がパシッとした噛み応えの「信濃ピッコロ」で、右側が紅玉。どちらも甘酸っぱい味が特徴です。本場で買ってきたりんごだと思うと、風味も違った感じがするので不思議です。

飯島町歴史民俗資料館・飯島陣屋

飯島町(上伊那郡)

「飯島町歴史民俗資料館・飯島陣屋」を   >

平成5年に再現された飯島陣屋です。江戸時代は、伊那谷一帯にあった天領を治めた代官役所でした。明治初期には伊那県庁になっていましたが、その後取り壊されたとのこと。平成になって、陣屋跡を発掘調査し古文書をもとに再現されたのです。 入館料は大人300円ですが、この日は行事があり無料開館されていました。駐車場は100mほど離れた場所にありますが無料です。ここの施設見学の面白いところは、「展示品を触っても良い」・「写真撮影お構いなし」と明記されている事です。

伊那谷の天領は、最盛期には5万石を超える石高があったそうです。明治維新で伊那県になった際、信濃の旧幕府領や三河の尾張徳川家旧領地をも統治するようになり、32万石にまで拡大したそうです。大大名クラスの規模ですね。ここは重要な地方行政府だった訳です。飯島町としては、郷土史の誇りでしょう。 三州街道によって、伊那と三河とのつながりは強かったと聞いていましたが、ここで三河の一部をも統治していた時期があった位に密接だったのです。

飯島町歴史民俗資料館・飯島陣屋

飯島町(上伊那郡)

「飯島町歴史民俗資料館・飯島陣屋」を   >

罪人を取り調べたり裁いたりした「お白州の間」。ここの方針「展示品を触っても良し」に従って、「御用」提灯に触れ、昔の罪人になったつもりで白州場の上に立ち、代官様の方を仰いでみました。さすがに、断面が正三角形の木材を何本も並べた拷問用?敷物(なんて呼ぶのでしょうね)には、座るのはもちろん、裸足で立つのも痛くて無理だった。 こんな体験は、他では絶対にできないでしょうね。「展示品を触っても良し」は面白い方針です。

JA上伊那飯島果実選果場

飯島町(上伊那郡)

「JA上伊那飯島果実選果場」を   >

場内に入って、選果の流れ作業が見学できるのか尋ねましたが、許可していないとのことでした。選果場の傍らに、りんごや梨の直売場があり、そこで規格はずれの果物が割安に購入できるようになっています。試食もできます。そのあたりから、選果作業の様子を遠目に見ることができます。 写真は、千人塚公園の展望スペースから、JA上伊那飯島果実選果場がよく見えたので撮影したものです。施設のまわりは、田(カーキ色)と蕎麦畑(薄緑)に囲まれています。

直売所からは、サイズ分けされた梨がローラーで流れてきて出荷箱に詰め込む作業がよく見えました。

選果場のまわりは、稲穂が頭を垂れて刈り取り目前の田と、真っ白な花を付けた蕎麦畑です。

中央アルプス花の里のコスモス

飯島町(上伊那郡)

「中央アルプス花の里のコスモス」を   >

中央アルプスを背景にしたコスモス。「道の駅・花の里いいじま」より500m程西に行った所で撮影しました。 泊まった宿の主人の話では、一昨年までは広大なコスモス畑が「道の駅・花の里いいじま」とこの辺りにあり、中央道からも見えたそうです。今は別の場所に移されてしまいました。コスモスは連作に向かないのが原因のようです。写真の花は、一昨年まで咲き乱れていたコスモスの名残のようですね。

振り返れば、ようやく雲が晴れ始めて、南アルプスが姿を現していました。秋の信州らしい田園風景です。

与田切公園

飯島町(上伊那郡)

「与田切公園」を   >

与田切公園は飯島町内、与田切川沿いにある自然公園です。いつもオープンしている訳ではなく、4月〜11月の間だけです。積雪がある時期は閉鎖されるのでしょうか。 付随するキャンプ場やテニスコート、プールも含めると広大なエリアですが、散歩ができる公園としては、そんなに広くはありません。

親水公園ですから、すぐ隣に与田切川の流れがあります。中央アルプスを水源とする水系です。

与田切公園キャンプ場

飯島町(上伊那郡)

与田切公園内に広場が設けられ、テントを張ってキャンプができるようになっています。テント50張り分の広さがあるようです。 脇に車を駐めることはできませんが、歩いて数分の所に駐車場があります。付帯設備として、温水シャワー室やトイレも備えています。すぐ近くに名水「越百の水」の湧水地もあります。至れり尽くせりの環境です。夏場は賑わうのでしょうね。

越百の水(信州の名水・秘水)

飯島町(上伊那郡)

「越百の水(信州の名水・秘水)」を   >

与田切公園の奥、キャンプ場の脇にあります。越百は「こすも」と読みます。名水は無料で汲めるようになっています。 私たちは、500mlのペットボトルに汲んで運転しながら頂きました。一口飲んだだけでミネラル分が豊富に含まれているのがわかりましたよ。与田切公園でキャンプする人たちが羨ましいですね。こんな美味しい水を使った料理や飲み物が楽しめるのです。

越百の水(信州の名水・秘水)

飯島町(上伊那郡)

「越百の水(信州の名水・秘水)」を   >

手前がキャンプ場の給水用で、奥にはポリタンクをいくつも積んで車で水を汲みに来る人たちのための設備です。ここの水は美味しいし無料で提供されるので、飯島近辺の飲食店の多くが調理に使ったり、お冷やとしてお客に提供しているようです。

越百の水の解説パネル。「中央アルプスの越百山を中心とした周辺の山岳地帯に降り注いだ雪や雨が地中深く浸透し、長い歳月をかけて与田切公園の地下に流れてきた水」と書かれています。おいしさが納得できます。

公園の外縁に、車1台通れるだけの幅の道路があります。キャンプ場に荷物を搬入したり、マイカーで越百の水を汲みに来る人たちが使うようです。経路はループ状で、一方通行になっているので、車が交差で混み合うことはありません。

千人塚城ヶ池

飯島町(上伊那郡)

「千人塚城ヶ池」を   >

千人塚公園は、飯島町内七久保地区にある自然公園です。同じ七久保地区にある「道の駅・花の里いいじま」や「信州・里の菓工房」よりも西の方(中央アルプス側)にあります。標高も高い場所となります。正しくは「県立中央アルプス自然公園・千人塚」という名称です。 千人塚という名前の由来を知ると、ちょっと怖いですが、現在は風光明媚で静かな観光スポットになっています。 ちょっと怖い由来とは次の事です。かつてこの場所には北山城がありましたが、織田信忠軍の伊那路攻略の際、攻められて落城しました。戦死した敵味方の兵士の遺骸や武具などは、城の空堀だった場所に埋められました。これにより、千人の塚:「千人塚」と呼ばれるようになったというもの。城の空堀跡は、昭和初期に広げられて溜池になりました。 それにしても、ここが落城した時期が天正10年2月というのは残念です。同じ年の6月には、信長・信忠父子は本能寺の変で死んでしまったのですから。

千人塚公園城ヶ池

飯島町(上伊那郡)

「千人塚公園城ヶ池」を   >

全国ため池100選の一つに選ばれた親水公園です。晴れていれば、湖水の向こうに中央アルプスが見えるはずです。今回は曇っていて見えず、残念でした。 池の周囲には桜の木が多数植えられていますから、満開の季節になると、水面に満開の桜が映ることでしょう。それは見事なのだろうなと思います。

池の周囲に散策路が設けられ、歩いて1周できるようになっています。池の向こうは、手前に笠山、奥に南駒ヶ岳が見えました、

北山城跡(千人塚)

飯島町(上伊那郡)

「北山城跡(千人塚)」を   >

ため池「千人塚城ケ池」に、突堤のように突き出た小さな丘があります。これが北山城があった場所です。丘の頂には「千九人童子」の碑が立てられています。 城ケ池は、北山城跡の空堀だった場所を広げて、水を貯めたものなのだそうです。

これが「千九人童子」の碑です。城跡の丘の頂上付近にあります。ここに北山城の本丸があったという事なのでしょう。 千人塚なのに千九人というのは不思議です。北山城が落城した際、敵味方兵士の遺骸や武具などが空堀に埋められたので、千人の仇(人+九)と味方(童子)の墓という意味を含ませたのかなと想像します。占領軍の戦死者を、仇とか敵だとか言えなかったでしょうから。 それにしても、こんな山間の静かな場所で、戦国時代とはいえ多くの人々が犠牲になっていたというのは驚きです。

大草城址公園

中川村(上伊那郡)

「大草城址公園」を   >

飯島の散策を終えて、再び飯田に戻りました。かつての三州街道である国道153号線を通れば無難ですが、天竜川の東側を南下することにしました。とても自然豊かな道です。大草城址公園の近くを通りかかったら、南アルプスを背景にしたコスモス畑がありました。 曇り気味で、なかなか南アルプスの姿が見られず、またコスモス満開には早い時期に、それらしい風景を見ることができました。

天竜川

中川村(上伊那郡)

「天竜川」を   >

国道153号線(飯田線・下平駅付近)より撮影しました。天竜川は、飯島町や中川村付近では渓流の雰囲気ですが、この辺りから飯田市内にかけて大河の様相となります。

飯田市川本喜八郎人形美術館

飯田市

「飯田市川本喜八郎人形美術館」を   >

今回の南信州旅行では、川本喜八郎人形美術館が最終訪問先となりました。かつてNHKで放映された「人形劇・三国志」や「平家物語」で活躍した人形たちが展示されているのです。ここは絶対に外せないと決めていました。 もう35年ほど昔になりますが「人形劇・三国志」は大変な人気で、細野晴臣によるテクノポップ調の軽快なオープニングテーマは、今でもYoutubeで聴きたくなる時があります。森本レオさんが声を演じた諸葛亮孔明、谷隼人さんの劉備玄徳、せんだみつおさんの張飛、石橋蓮司さんの関羽の声は、今でも鮮明に覚えています。

まちなかインフォメーションセンター

飯田市

「まちなかインフォメーションセンター」を   >

川本喜八郎人形美術館への階段の昇り口手前にありました。きれいな観光案内施設です。もっと存在をPRして欲しいですね。私たちは、川本喜八郎人形美術館が最終訪問先だったので、活用できず残念です。 飯田市に行ったら、真っ先に川本喜八郎人形美術館とここへ行きましょう。そして観光資料をもらって、飯田の観光地めぐりをしましょう。

飯田市川本喜八郎人形美術館

飯田市

「飯田市川本喜八郎人形美術館」を   >

NHKで放映された「人形劇・三国志」や「平家物語」で活躍した操り人形たちが展示されています。撮影に用いられたのは35年ほど前ですが、鬼才・川本喜八郎氏が製作した芸術品として厳重に保存されており、状態がとても良好です。係員さんが付いてくれて、全ての人形について解説をして下さいます。 写真は、入場受付の横に展示してある撮影用の諸葛亮孔明の人形です。テレビ撮影に用いられた人形の2倍の大きさとのこと。でもレプリカではありません。川本喜八郎氏が、来場者へのサービスのために、自ら製作したものです。この人形だけが撮影を許されています。

展示室の外側コンコースの様子です。展示室内と人形達は撮影厳禁になっていましたが、どの空間もきれいでした。美術館なのだと実感します。

川本喜八郎氏の作品ではありませんが、同じくNHKの有名な人形劇だったということで、「ひょっこりひょうたん島」で活躍した人形達の展示もしていました。 この展示も撮影禁止ですが、1カ所だけフォトスポットが設けられていました。

1日目の旅ルート

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