こぼらさんの福岡県の旅行記
梅の太宰府天満宮・二日市温泉
- 家族(子連れ)
- 3人〜5人
- 温泉
- 芸術・文化
- 史跡・歴史
- 自然
用事があって土日を博多で過ごすことになりました。金曜の前泊は何とかなりましたが、土曜は宿の空きがありませんでした。仕方なくと言っては失礼ですが、九州自動車道を少し南下して二日市温泉(筑紫野市)で宿泊することにしました。後で知ったのですが、これは賢明な選択でした。 二日市温泉は、近くに太宰府天満宮があり、手頃に泉質の良い湯が楽しめるとあって、博多に出張慣れしている人たちにとっては定石的な宿泊地だったのです。高速道路を使えば、30分ほどで博多駅前に到達できる立地も便利です。博多の宿事情のおかげで、梅咲く太宰府天満宮に参拝でき、二日市温泉を楽しむ事ができました。
三重ツウ こぼらさん 男性 / 60代
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- 1日目2019年2月16日(土)
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第21回太宰府天満宮 門前まつり
太宰府市
2019年の門前まつりは2月2日から3月21日まで開催されています。様々な行事が日を違えて実施されるようです。 私たちが訪れたのは2月16日(土)でしたが、翌日17日(日)には行事の一つ「太宰府天満宮献華祭」が池坊華道会によって開催されるとのことでした。各行事は土日をメインに開催されるようで、夕方だったにもかかわらず門前町は賑わっていました。街灯の柱には、門前まつりの幟が立てられていました。
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門前町の様子。表参道の両脇に土産物店や飲食店が立ち並んでいます。表参道の入口と出口に鳥居があります。太宰府天満宮の楼門に至るまでに、境内の2つの鳥居と合わせて4つの鳥居をくぐることになります。
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一の鳥居周辺の様子です。表参道はこの鳥居の前までで、ここから境内に入ります。 昨年の3月下旬、イベント開催の都合で、この鳥居がピンク色に着色されて話題になっていました。 この鳥居をくぐると寺の山門のような建物に突き当たりますが、ここで参道は左に折れて太鼓橋に至ります。
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一の鳥居の横にある梅園。ようやく咲き揃ってきた頃合いでした。梅の花を見ると、春の訪れが感じられて良いですね。梅園に入れば、緑の心字池に浮かぶ朱色の太鼓橋を背景に梅の花を鑑賞できそうなのですが誰もいなかったので、やめておきました。 境内には、約200種もの梅が、合わせて約6,000本植えられているそうです。
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一の鳥居をくぐった後、参道は左に折れ、心字池に架かる太鼓橋を通じて真っすぐに二の鳥居や楼門の方に伸びています。緑の心字池に浮かぶ朱色の太鼓橋が美しい。
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太鼓橋の頂から、二の鳥居・楼門の方を望んでいます。天満宮の本殿や楼門には、太鼓橋2つと平橋1つを渡って進みます。
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2つめの太鼓橋を渡り、二の鳥居が近付くと、クスの大木群が見えてきます。広角レンズで撮影しても被写界に入りきらないくらいの大きさです。樹齢何百年という感じです。 太宰府天満宮には、大木がたくさん並んでいます。
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太宰府天満宮の楼門。檜皮葺と朱塗りが鮮やかで、全体がきらびやかです。2階建てですが、下層にも屋根がある二重門という構造になっているのが特徴です。 古い歴史を感じさせますが、この楼門は意外にも新しく、大正3年に再建されたものだそうです。その前の世代の楼門は、石田三成が建立しているそうです。いずれにしても、草創の平安時代に比べれば新しくて意外です。
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第21回太宰府天満宮 門前まつり
太宰府市
「奉賛いけばな池坊展」が、2月15日(金)から18日(月)まで開催されていました。 楼門横の回廊の前には、牛に引かせる花車が展示してありました。 私たちが太宰府天満宮を訪れた翌日、池坊華道会が「第65回太宰府天満宮献華祭」を開催しました。この花車は、翌日の献華祭で神前に奉納されたのです。大勢の供奉を伴い、牛に引かれて本殿前まで進む花車の姿を想像していました。
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唐破風の向拝が鮮やかな本殿。桧皮葺屋根の濃い褐色、そして朱と金色の取り合わせを見て、明治時代の軍装を連想してしまうのは私だけでしょうか。派手さが好まれた桃山時代らしい建物です。 豊臣秀吉が九州を平定するにあたり、その力を誇示するためにも、戦乱で消失していた太宰府天満宮を復興したのです。だから、豪壮かつ派手に仕上げたのでしょう。 秀吉の命を受けて小早川隆景が建立したもので、国の重要文化財です。楼門も、前の世代のものは石田三成が建立したものでした。おそらく本殿と楼門は、小早川と石田が競うようにして、ほぼ同時に完成したのでしょう。
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太宰府天満宮には菅原道真公が祀られている事は誰しもが知っていますが、最初から神社であったのではありません。道真公が太宰府にいた頃は、安楽寺という寺院であったのです。左遷され失意のうちに亡くなった道真公の棺を運んでいた牛車が、安楽寺の近くで座り込んで動かなくなってしまい、道真公の望みとして安楽寺に葬られた事が始まりです。後に道真公の怨霊を恐れて鎮めようとした朝廷は、道真公の無実を認め、祀廟を神格化して神社としたということです。 全国各地の天神さんや天満宮という名称の神社には、必ず伏せた姿勢の牛の像がありますが、この由来によるものだったのです。
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神威が感じられる拝殿の様子。参拝者に、御簾の向こうには神殿があるものと確信させる色使いです。
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太宰府天満宮の梅
太宰府市
本殿前の紅梅。太宰府天満宮は梅の名所としても有名です。毎年2月中旬から3月上旬にかけて見ごろを迎えるそうですから、咲き揃い始めた時期に来れた事になります。本殿前の紅梅は、社殿の朱塗りに良く似合っていると思います。白い狛犬が引き立って見えます。
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本殿前には、紅梅と白梅の木が左右一対に植えられています。白梅の方には「飛梅」という名前が付いていて、御神木となっています。 左遷の命を受けた菅原道真公が、都を去る際に庭の梅を見て【東風ふかば にほいおこせよ梅の花 あるじなしとて春な忘れそ】と読んだのは有名です。その梅が主を慕って一夜のうちに飛来したという伝説があるので、飛梅と呼ばれているのです。
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太宰府天満宮の梅
太宰府市
本殿前の紅梅をズームアップして撮影しました。本殿前には、飛梅と呼ばれ御神木となっている白梅と、この紅梅が左右一対に植えられています。鮮やかな紅梅ですが、こちらには特別な名前も付いていないし、御神木でもないようです。
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社務所の近くに、境内で最も古いクスの巨木があります。高さ39m根廻20mで、樹齢は1,000年とも1,500年とも言われると表札に書いてあります。菅原道真公ゆかりの神社ですから、樹齢は1,100年余りというのが妥当だと思います。 大正時代に、文部省によって天然記念物に指定されています。表札は古くはなさそうなのに、文部省名義の表札となっています。大正時代の表札を復刻しているのでしょうか。
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梅の盆栽市
太宰府市
せっかく車で太宰府まで来たのですから、手頃な梅の盆栽があれば買って持ち帰るつもりでいました。しかし神社に参拝して帰途についた時は午後5時を過ぎていて、盆栽市は終了していました。誠に残念。 盆栽市のコーナーはメッシュネットで囲われていましたが、ネットの上から様子を撮影しました。いずれも見事そうな盆栽だったので、もし時間が間に合っていたとしても、お値段がネックになって入手できなかったかもしれません。
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参拝を終えて、回廊の外で開催されている池坊展や梅の盆栽市を見て回っていたら、回廊の内側にあるクスの巨木が見えました。巨大な枝が、回廊の屋根を突き抜けている所もあります。台風などで枝が折れれば回廊や社殿が破損しかねないので、普通なら枝を切り落とすのでしょうが、太宰府天満宮では回廊に手を加えてでも枝を優先しています。 梅を大事にした菅原道真公を祀っているので、樹木を大事にしているのでしょう。
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太宰府天満宮の宝物殿には、菅原道真公にまつわる文物はじめ、約5万点の文化財が収蔵されているそうです。天満宮を訪れたのが4時半頃で、参拝を終えてから宝物殿に回った時は午後5時を過ぎており、残念ながら閉まっていました。外観がとてもモダンなデザインの博物館であるし、近くに九州国立博物館や菅公歴史館もあり、これら3館に割安に入場できる通しチケットも用意されているので、近いうちに是非再訪したいです。 二日市温泉郷で宿泊して、午前中に来るべきだなと思いました。
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天満宮境内と表参道との境にある、一の鳥居のすぐ前にあります。参拝を終えて梅ヶ枝餅を買い求めようと表参道を歩きましたが、午後5時を過ぎており、どの店も店を閉めかけていました。仕方なく、一の鳥居の方まで戻ったところ、境内に一番近い甘木屋さんだけが店を開けてくれていました。甘木屋には行列ができていましたが、何とか作りたての梅ヶ枝餅をゲットできました。梅ヶ枝餅は、歩きながら出来たてを食べるのが美味しいと聞いていましたので、浮殿まで戻り立ち食いでいただきました。美味しかったです。
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浮殿で立ち食いで食べた梅が枝餅。
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梅が枝餅を立ち食いしながら見た、夕暮れの浮殿の様子です。秋の神幸式では、ここが御旅所・行宮として御神輿の休息場所となり、「御供上げ」の曲が奏されるという。
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太宰府天満宮の門前町を出たらすぐの場所にあります。西鉄の駅で、博多からは1時間ほどで来ることができるため、初詣シーズンはとても混み合うことでしょう。 太宰府天満宮の社殿がモチーフになっている駅舎のデザインと色使い。とても良い感じです。梅も咲いていて雰囲気も最高でした。
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太宰府天満宮参拝を終えて、車で30分弱の所にある二日市温泉・大観荘という宿にチェックインしました。建物の色がグレーなので、50年以上前の古い鉄筋コンクリートの建物だろうと思っていました。行ってみて、客室バルコニーの形状を見るとバブル期に流行ったデザインだったので一安心しました。
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フロント前ロビーの様子。とても広々としていて、二日市温泉郷では一目置かれている宿であることがわかります。大宴会室も備えており、チェックインした時は地元企業の宴会が賑やかに行われていました。
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大観荘は二日市温泉を代表する宿です。大浴場が2ヶ所あるので、源泉も2ヶ所使っているようでした。ここの湯を楽しみにしていたので、2つの大浴場をハシゴしました。 源泉が違うためか、湯の香りが微妙に違っていました。新館の湯は温泉らしい硫黄の香りがし、本館の湯には蚊帳のような独特な香りも加わってきます。大浴場の湯は源泉掛け流しで、洗い場のシャワーや蛇口から出る湯も天然温泉です。温泉をたっぷり堪能できました。前日宿泊した博多のホテルでは、大浴場が水道水の沸かし湯だったので、ここの湯のありがたみを感じました。また来たいと思う温泉です。
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大観荘には、とても立派な庭園が設けられており、それを囲むように本館・新館が立っています。フロントロビーや客室(廊下)、そして2ヶ所ある大浴場のいずれからも庭園が見えるようになっています。ここの大浴場には露天風呂はありませんが、大窓から庭園が楽しめるようになっていました。
梅の太宰府天満宮・二日市温泉
1日目の旅ルート
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