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こぼらさんの島根県の旅行記

湯之助の気概 玉造温泉

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ちょっと贅沢に玉造温泉を楽しんできました。松江藩から「湯之助」という役職を与えられ、先祖代々玉造温泉の差配一切を任されてきた名家が経営する旅館・長楽園に宿泊しました。大庭園と日本一大きな源泉掛け流しの露天風呂を備えた豪華な宿です。長楽園はじめ地元の方々は今でも「湯之助」を自負しておられるようで、長楽園の大庭園や山荘はそれだけで名勝と呼べるほどに見事であり、湯薬師堂や松江藩御茶屋跡など古来より薬湯として知られる玉造温泉の史跡を大切に支えています。各所で湯之助の気概を感じ取ることができます。 玉造の湯は「美肌の湯」とも言われているせいか、温泉街は女性客を意識した景観に仕上げてあるように思いました。

三重ツウ こぼらさん 男性 / 60代

1日目2019年4月14日(日)

玉造温泉旅館協同組合

松江市

「玉造温泉旅館協同組合」を   >

玉造の観光協会と旅館組合が共同で設けている観光案内所「たまなびや」。山陰自動車道の高架橋の真下にあります。玉造とナビゲーションを合わせて「たまなび」と言うだけあり、玉造温泉街を散策するにあたり、とても頼りになります。 施設前に5台分程度の無料駐車場がありますし、近くに観光客向けの広い無料駐車場があります。玉造温泉は、ここに駐車して街歩きができるようになっているのです。スタッフの方の応対も丁寧ですし、わかりやすい資料も豊富です。

中は案外広くて、観光案内資料はこんな感じで並べられています。

資料を見ながら畳張りの長椅子に座って、ゆっくりと散策計画を立てることができます。因幡の白ウサギを意識しているのでしょうか、ウサちゃん2匹が可愛らしく見つめていました。 正午頃に玉造温泉に到着しましたが、宿のチェックイン時刻は午後3時からなので、それまで観光客用駐車場に車を駐めて温泉街を散策することにしました。

玉造温泉街は、南北に流れる玉湯川に沿って細長く展開しています。観光案内所と無料駐車場は下流側(北側)にありますので、玉湯川の上流に向けて歩きました。 満開時期を過ぎていたものの、桜の花がまだまだ多く残っていて、風情がありました。

旅館が立ち並び始めるあたりから、玉湯川の両岸には散策路が設けられています。堤の上は車道なので、観光客は散策路を歩いた方が安心して景観を楽しめます。

コサギでしょうか、散策路をピョコピョコ歩いていました。

神話のオブジェ

温泉街を歩いていると、こんな案内パネルが出ていました。奈良の「せんとくん」をデザインしたことで知られる、籔内佐斗司氏が手がけた神話オブジェ8式が温泉街の道に展示されています。道すがら、足湯が3ヶ所・神話オブジェが8ヶ所あるので楽しんで回れます。

神話オブジェの一つ「天孫降臨と三種の神器」。天照大御神が高天原より地上に遣わしたニニギノミコトと玉祖命(たまおやのみこと)の像です。籔内佐斗司氏の作品だけあって、「せんとくん」に似ています。 ちなみに玉祖命は、当地にある玉作湯神社の祭神の一人・櫛明玉命(くしあかるだまのみこと)と同一神なのだそうです。玉造温泉にとって最も親しい神様となります。

たこ焼き 櫻

松江市

「たこ焼き 櫻」を   >

正午を過ぎていたので、お腹が空いていました。この温泉街には、宿は並び立っていますが、昼食が取れそうな食堂やレストランが見当たりません。どうしようかと思案していたら、たこ焼き屋さんあったので寄りました。見かけは、どこにでもありそうなたこ焼き屋さんという感じがしますが、案外こだわりのあるたこ焼きが食べられる店でした。お昼だったので、私たちのような観光客が何組も来店していました。作りたてのたこ焼きは、アツアツでとてもおいしかった。

たこ焼き 櫻

松江市

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刻みネギがたっぷり乗った「ねぎしょうゆ」たこ焼き。空きっ腹だった事情もあるでしょうが、五臓六腑にしみわたる美味しさでした。もともと醤油とネギは相性が良いですから、たこ焼きにも応用できるのですね。目からウロコ。

ノーマルなソースたこ焼き。これもアツアツで、素直な美味しさでした。

玉造温泉

松江市

「玉造温泉」を   >

お腹を満たしたところで温泉街散策を再開。「たこやき櫻」の手前に「姫神広場」があり、屋根付きで、テーブル・長椅子を備えた立派な足湯場がありました。広場の前にバス停があり、玉造温泉駅との間を連絡しています。テーブル・長椅子は、バス待ちの観光客のためでもあるようです。ちょっとしたコミュニティー広場になっています。 柱で見えないですが、広場には姫神像があります。足湯で温まっていたら、バスが到着して若い女性の団体客が降りてきました。遠くから来られた様子で、長距離バスも発着しているようです。皆さん足湯で旅の疲れを癒しておられました。女性にとても人気がある温泉なのだと思いました。

「姫神広場」の姫神像。古来より玉造温泉は「神の湯」と呼ばれており、最近では「美肌の湯」として美肌効果が女性に注目されているようです。それで女神像が登場したようです。わかりやすい論法ですね。女神様が手に取っているのは、温泉の湯でしょうか。

出雲玉作資料館

松江市

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玉造温泉街を歩いていると、「ケーキハウス・アガート」と「玉造温泉ゆ〜ゆ」の間に、「玉作史跡公園」や「出雲玉作資料館」に向かう狭い上り道があります。温泉街からは外れますが、行ってみました。 この辺りは、古代では国内最大の勾玉の生産地であったといいます。公園の敷地内では玉作り工房や家屋の遺跡が多数見つかっており、それを復元した建物も展示されています。国の史跡に指定されています。

出雲玉作資料館

松江市

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玉作史跡公園の通り向かいに出雲玉作資料館はあります。玉作史跡公園よりも高台にあるので、つづら折れの坂道を歩いて上がります。 この資料館では、玉作史跡公園の発掘調査によって出土した勾玉や土器を展示しています。

出雲玉作資料館より玉作史跡公園へ戻りました。公園内に変わった建物がありました。余りにも現代的なので、まさか復元された玉作り工房の建物ではないよね!と思いながら近づいてみました。

建物の中には、玉作り工房の遺跡が展示されていました。現代的な建物は、遺跡を保護するための覆屋だったのです。素人には、家屋の跡なのか工房の跡なのか見分けがつきません。 これを見終えて来た道を戻り、「玉造温泉ゆ〜ゆ」に向かいました。

玉造温泉ゆ〜ゆ

松江市

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「玉造温泉ゆ〜ゆ」は、玉造温泉の共同浴場です。玉湯川に沿った温泉街道の東側にあります。500円で名湯・玉造の湯が楽しめます。内湯の浴槽は、勾玉の形をしています。温泉街道側に正面玄関がありますが、玉作史跡公園からも裏側入口に入っていけるようになっています。 外から見ると、宙に浮かぶ、すり鉢のような形状の浴室になっています。館内に模型があったので、どうしてこんなにユニークなデザインにしたんだろうと考えてみました。決して広いとは言えない敷地に、開放感のある露天風呂を設けたかったのだろうと推察します。 すぐ隣に大きな宿・長楽園があり、背後の丘陵地には玉作史跡公園が広がっていますので、低い建物だと外から露天風呂の様子が見えてしまいます。といって、背の高い垂直な壁で囲んでしまうと付近の景観や露天風呂の開放感を損ねてしまいます。それで、すり鉢状に外へ開いた壁で囲むことにしたのでしょう。上下幅に設計上の余裕ができたからでしょうか、露天風呂には深さ1mほどの立ち湯も設けられています。とてもユニークな建物です。

浴場の入口は高い場所にあるので、つづら折れの階段やスロープを歩いて上がります。下の方に見えているのは、1階の土産物売り場です。 もちろんエレベータもありますので、それで上がり下りもできます。

玉造温泉

松江市

「玉造温泉」を   >

「玉造温泉ゆ〜ゆ」を出て、温泉街の散策を再開しました。玉湯川の散策路に下りると足湯があったので、足を温めました。屋根はなく、河原に腰掛けているようです。湯温は42℃ほどに感じられ、快適でした。 すぐ目の前を玉湯川が流れていますので、川の中に足を入れているようで、水遊びをしている感じもしました。

玉造温泉

松江市

「玉造温泉」を   >

玉湯川の中央に、勾玉の形に石を並べて作った池が設けられています。散策マップには「まがたまの小島」と表示されています。水かさが少ない時は小島になるようで、岸辺から石伝いに渡っていけるようになっています。 池の真ん中の石は青めのうの原石で、触ると幸せになるとか。この日は水量が多めで、足湯でせっかく温めた足を川に落としたくないので、渡る気にはなりませんでした。

玉造温泉

松江市

「玉造温泉」を   >

温泉街の中で、玉湯川は谷のように低い場所を流れています。両岸に設けられた散策路には足湯が2ヶ所あり、湯を楽しみながら散策できます。 玉造温泉の宿は玉湯川の両岸に沿って立ち並んでいますが、温泉の顔役・湯之助を自負している長楽園は温泉街の中心部にあります。「まがたまの小島」がある辺りが中心部です。

玉造温泉

松江市

「玉造温泉」を   >

「まがたまの小島」の隣にも足湯があります。「玉造温泉ゆーゆ」前にあった足湯に比べて、ここは湯がとても熱く、数秒とは足を漬けていられませんでした。湯温は55℃程度はあったでしょう。 この足湯も、川の流れの隣に設けられています。屋根がないところも同じです。 後でわかった事ですが、昔の玉造温泉では川辺の岩盤を削り、周囲を石で囲って露天風呂としていたのです。まさに川の中の露天風呂だったので、浴槽には屋根がありませんでした。ここの足湯は、昔の温泉場を再現しているのです。

湯薬師広場たらい湯

玉造温泉街の南端にあります。「美肌の湯」と言われてきた玉造温泉の湯を手軽に持ち帰りできる場が「湯薬師広場たらい湯」。持ち帰り専用ボトル(税込200円)が用意されているので、手ぶらで行ってもOK。

湯薬師

松江市

「湯薬師」を   >

玉造温泉の、古い源泉近くにあった湯薬師堂。かつての玉造温泉のシンボルでした。玉造湯薬師如来像が祀られています。源泉地には薬師如来が祀られている事が多いです。 現在の堂は、もともとあった場所より少し離れており、平成9年に新たに建てられたものです。最初の堂は1309年に建てられたといいますが、今の場所よりも玉湯川に近い場所にありました。古源泉は、玉湯川の川辺から湧き出ていたからです。 現在の堂は、江戸時代初期より玉造温泉の「湯之助」を任されてきた旅館・長楽園が所有し維持管理しています。

湯薬師

松江市

「湯薬師」を   >

玉湯川の西岸から見た古源泉。「川辺の出湯跡」と表示されています。石灯籠の後方に、現在の湯薬師堂の屋根が見えています。 大正時代までは、石灯籠のすぐ後ろあたりから温泉が沸き出ていたようです。このため「川辺の出湯」と呼ばれていました。「川辺の出湯」の歴史は古く、8世紀にまとめられた出雲国風土記に記述があるそうです。大いに薬効があったため、湯治に訪れた者は湯薬師如来に祈って入浴していたようです。 このため、石灯籠の傍に湯薬師堂が立っていたのです。石灯籠には「一畠薬師」と刻まれています。 石灯籠の手前に川辺の岩盤が見えていますが、これを削ったうえで石で囲い、湯船にしていたと伝わります。まさに天然の岩風呂であり露天風呂だった訳です。

「川辺の出湯」跡の岩盤には、いくつもの凹みがあります。かつては、これが露天風呂の湯船だったそうです。岩盤を削って凹みをつけ、まわりに石を並べて囲み、出湯を貯めて入浴していたのです。屋根はなかったようなので、雨の日には使えなかったでしょう。 そういえば、温泉街にあった川辺の足湯は、「川辺の出湯」そっくりでした。ここを再現したものだったのですね。

おすそわけ茶屋

湯薬師堂の裏は「玉作湯の里公園」になっていて、その一角(写真左)に「おすそわけ茶屋」はあります。昔はこの場所に、松江藩主の休憩や宿泊・入浴に使われた御茶屋がありました。また古い元湯もあったようで、解説パネルが立っていました。 「おすそわけ茶屋」は、玉造温泉の住民と観光客とのふれあいの場にしようと、松江市が最近設けた施設です。抹茶またはコーヒーを100円で提供していただき、地域のボランティアスタッフの方々から、玉造温泉についての興味深い話を聞かせてもらえます。

「おすそわけ茶屋」の中の様子。赤い日傘と毛氈張りの座席が用意されていて、屋内ですが野点気分が味わえるようになっています。おすそわけとは、ボランティアスタッフの皆さんが自宅で作った漬物や煮物などを、飲み物と一緒に出してもらえる事です。 私たちが訪問した時は、長楽園の従業員さんが休暇の日を利用して、ボランティアスタッフを担当しておられました。仕事が休みの日でも観光客をもてなすとは、頭が下がる思いがします。

出してもらえた抹茶と、松江を代表する茶菓子「山川」。山川を頂くのは久しぶりでしたが、抹茶と一緒に賞味するのは初めてでした。山川が、こんなに抹茶に合うとは知りませんでした。

玉作湯神社

松江市

「玉作湯神社」を   >

「玉作湯」と書いて、どう読むのか思案しましたが、素直に(たまつくりゆ)でした。勾玉作りが盛んで、薬効ある温泉も湧き出る土地であったので、玉作りの神様と湯の神様の二つの意味が込められているようです。 他の温泉地にありがちな、観光客向けのアトラクション的な神社ではなく、古い歴史と由緒がある式内社です。 天平年間にまとめられた出雲国風土記に、「玉作湯社」と「由宇社」として登場しているらしいです。江戸時代には、歴代松江藩主の参詣もあったといいます。

一之鳥居の前の宮橋。玉湯川に架けられています。この景色からは、村の鎮守の神様がおられるという印象を受けます。

一之鳥居のすぐ前に立つと、奥に二之鳥居が見えます。さらに奥には石段の参道も見えます。これを上って社殿に向かう、境内が広い立派な神社なのだとわかります。

石段を上がっていくと、姿を現してくる社殿。社殿向拝の大きなしめ縄が、出雲の国にある神社らしくて良い感じです。

清巌寺

松江市

「清巌寺」を   >

温泉山清巌寺。この温泉にも、やはり温泉寺があったのかと思いました。 玉造の温泉街より、少し南に離れた場所にあります。臨済宗妙心寺派に属し、本尊は阿弥陀如来。創建は1500年頃なので、玉造温泉が栄え始めた後にできたことになります。 温泉の発見に関わっておらず、境内に源泉がある訳でもないのに、なぜ温泉山と号しているかというと、玉造温泉を「美肌の湯」として有名にした功績があったのです。 境内の解説パネルによれば、「その昔、和尚さんがこのお地蔵様に白粉を塗って祀ったところ、顔面の痣が綺麗に治ったとのことでした。それから、このお地蔵様に白粉を塗り、自分の顔につけて祈願すれば美人になると言われるようになりました。」となっています。温泉の利用者を増やしたのです。

清巌寺

松江市

「清巌寺」を   >

清巌寺には、美肌にご利益のある「おしろい地蔵」が祀られています。自分の肌の気になる部分と同じところに、おしろいを塗って美肌祈願をします。美肌を願う女性が、ここで祈願をするために玉造温泉にやってくるそうな。清厳寺と「おしろい地蔵」も、玉造温泉の顔ですね。 高さが違う地蔵像が二体おられますが、低い方は子供やお年寄り向けでしょうか?

清巌寺

松江市

「清巌寺」を   >

本堂の隣には、観音堂と呼ばれる瀟洒な堂があります。明治5年に建立されたそうです。 もともとの観音堂は、出雲33番札所の札止所・岩屋寺として温泉街の北側にありました。明治初期の廃仏毀釈によって廃寺とされ、清厳寺の境内に本尊の観音像ともども遷された経緯がありました。 言ってみれば間借りなので堂は小さいですが、出雲33番札所の札止所の役割は続いていますので、伽藍には気品が感じられます。

ケーキハウスアガート

松江市

「ケーキハウスアガート」を   >

玉造温泉街を北から南に散策していたら、「玉造温泉ゆーゆ」の隣に、イートインを備えたケーキ屋さんがあるのを見つけました。行きに「たこやき櫻」に寄りましたので、しばらく散策を楽しんだ後、ここに寄って休憩しようと考えていました。 ショーケースで好きなケーキを選び、飲み物を割安なセットメニューとして付けられます。

家内が選んだ、いちごシフォンケーキ。甘酸っぱいいちごソースがさわやかで、シフォンケーキもしっとりしていておいしかったそうな。

チョコレートシフォンケーキ。ホワイトチョコを削ったものがトッピングされていて、おいしかった。生クリームの出来も良かった。

セットで頂いたホットコーヒー。並木のある街道の絵柄が何とも印象的でした。

湯之助の宿 長楽園

「湯之助の宿 長楽園」を   >

「湯之助の宿 長楽園」の外観。玉造温泉を代表する宿のひとつです。 「湯之助」とは、松江藩より玉造温泉を預かり、温泉の維持管理運営など一切の差配を任された役職のこと。玉造温泉の古源泉の近くには松江藩主の別荘があったので、湯之助は殿様のために庭園や特別な露天風呂を設けていました。 長楽園は、17世紀初期より湯之助を代々担ってきた名家が経営する旅館なので、かつて殿様をもてなしたように、大庭園や日本一の大露天風呂を設けているのでしょう。

湯之助の宿 長楽園

松江市

「湯之助の宿 長楽園」を   >

長楽園の敷地は、およそ1万坪の広さだと説明されています。正方形にしたら一辺の長さは300m余りということになります。その大半が、庭園・大露天風呂に使われています。ロビーには、庭園の「散策ガイド」が置いてありました。庭園を備えた宿は珍しくありませんが、これほど広くて見事な庭園があって、しかも案内マップまで用意されている宿は他にありません。

湯之助の宿 長楽園

松江市

「湯之助の宿 長楽園」を   >

長楽園が誇る日本一の露天風呂の隣りに、大きな回遊式庭園があります。この場所に、かつて大名屋敷や大寺の庭園があったのではないかと思うほどに、広くて見事な庭園です。 回遊順路が示された案内図が用意されており、この庭園も長楽園の自慢の一つなのです。

とても人の手によって造園されたとは思えない自然美が醸し出されています。

湯之助の宿 長楽園

松江市

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回遊式庭園から洞窟のような地下道をくぐって進むと、山荘「和泉」と庭園に至ります。桂離宮を思い出させる、文化遺産級と言って差し支えない建物と庭園です。 その昔、やんごとなき貴賓客がお泊まりになったといいます。

山荘「和泉」を南側から見ています。散策ガイドには「絶景ポイント」と表示されている場所です。屋根の並びからは幾何学的な美しさを感じます。

これも「絶景ポイント」から見ています。建物には、現代的なデザインの中に、伝統的な美しさが織り込まれています。とても優美です。

山荘「和泉」の中には、横山大観の日本画「白梅」、北大路魯山人の「灰釉柿流し花入(壷)」など、有名な芸術家の作品が数多く展示されていました。 全て実物で撮影も許可されており、こんなに近寄って見てもいいのかと戸惑ったくらいです。「湯之助」の気概を持つ旅館ならではのコレクションであり、宿泊客へのもてなしとなっています。

玉造温泉 湯之助の宿 長楽園

松江市

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「基本プラン」での宿泊でしたが、夕食の説明には「しまね和牛60グラム、地元鮮魚等、旬の地元食材を使用した月替会席(全11品)」と書かれていました。基本プランとは、エコノミーまたはスタンダードなプランだと考えていたので、内容に不安がなかった訳ではありません。「しまね和牛60グラム」と言われても、少ないのかもしれませんし、肉の質もわかりませんから。 実際に夕食膳を目の前にしたら、お品書きが添えられた11品の料理はボリュームがあり、盛り付けも美しかった。味付けも良く、とても満足できました。何と言っても、仲居さんの接客が心地よく、快適に夕食を楽しむことができました。

しじみと竹の子の炊き込みご飯が格別でした!

柏餅とプチケーキのデザート。鶴をあしらった飾り付けが何とも品がよかった。

2日目2019年4月15日(月)

玉造温泉 湯之助の宿 長楽園

松江市

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夕食と同じ部屋で、同じテーブル席で朝食膳をいただきました。しじみ汁など、島根産の、それも旬の食材が使われた朝餉は美味しかった。ボリュームもありました。老舗旅館での朝食膳は久しぶりでしたが、いいものですね。

本来は向かい合わせに座るのですが、窓辺のテーブルだったので、二人並んで食事がとれるようにお願いしていました。外の眺めが見たかったからです。葉桜になっていましたが、所々花が残っていました。

1日目の旅ルート

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