モロさんの埼玉県の旅行記

桜見頃となった秩父 宝登山ハイキングと三峯神社参拝
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5年前に1度訪れた長瀞・宝登山と三峯神社を改めて観光することにした。前回車で廻ったことで見逃した範囲もしっかりと観光し直す旅である。公共交通機関を利用することで、往路の長瀞までは2時間半余の時間が掛かり、立寄り場所毎の行程も、利用可能な交通機関の時刻表を常に注意しなければならない旅である。今回も長瀞の岩畳観光を行程に入れて、寶登山神社では前回参拝し忘れた本殿裏手の寶登稲荷神社にも参拝し、奥宮からはハイキングコースを通って野上まで徒歩で下った。秩父付近での宿泊では宿泊先の送迎を利用したことが非常に有効であった。2日目の三峯神社への行程は、公共交通機関の便数が少ないため心配したが、往復共に無事乗車することができて、前回とは違って好天の下で参拝することができた。
神社ツウ モロさん 男性 / 60代
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- 1日目2024年4月12日(金)
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09:00-10:00
当初の行程では、長瀞川下りの上流側コースを乗船後に観光する予定であった。乗船券売り場に行ってみると、上流側コースの発券開始は11:00以降になると聞いて川下りは諦めることにした。“石畳通り”を抜けて“いろは通り”を南に向かって“南桜通り”の桜を観ることにした。石畳通り沿いの土産物店は9:00過ぎの時間帯では殆どの店がまだ閉まっている。いろは通り沿いには廃業した店が数軒見られる少々寂れた通りである。途中の木立が美しい辺りに建つ公衆トイレも閉鎖されていて、人通りが少ないことが窺えた。南桜通りは車の往来も結構多い通りで、“桜通り”と銘打っている割には道を覆う様に咲く桜が見られるのはほんの50m程の区間のみである。南桜通りを150m程歩いた後、細い脇道を抜けて岩畳に向かった。河岸に出た箇所は丁度岩畳が大きく川に張り出した“女滝/男滝”が対岸にある場所であった。付近に段差は結構あるものの、比較的平坦な岩が露出した河岸であった。川縁まで寄って観た上下流の景観が非常に美しかった。川に沿った小径を下流方向に進むと、川縁には連続して転落防止対策の柵が設けられていた。景観上は少々マイナスに感じられる。対岸の“秩父赤壁”や東屋が建った岩畳の高みなど、400m程の区間をのんびりと散策することができた。岩畳観光後に“北桜通り”に廻ってみると、道両側に植えられた桜が満開の美しい並木道であった。
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10:00-11:00
奥多摩武蔵御嶽神社と同じく狗神様を祀る神社であるが、奥宮を含めて神前に犬を連れて入れないことが大きく異なっている。岩畳観光を終え、長瀞駅から大鳥居をくぐって西方向にほぼ真直ぐに伸びる参道を徒歩で向かった。1km弱、15分程の距離である。参道沿いには北側に松、南側に桜が植えられ、遅咲きで満開の時期を迎えた桜が非常に奇麗で、記念写真を撮りながら向かうと30分程掛かってしまった。寶登山神社は2回目の参拝であるが、先回廻り忘れた本殿脇や裏側の小さな社を参拝し、「癒しの小道」も巡ってみた。国道沿いの大鳥居、境内の二の鳥居、天満天神社前の小さな鳥居など、鳥居は皆白色に塗られていて非常に美しい。本殿・拝殿の装飾の美しさも見事である。境内の最も奥にある寳玉稲荷神社は非常に小振りではあるが、日本武尊社などとは違ってしっかりと照明付きの建物の中に納まっていて、別格の扱いであることが良く解る。神社入口脇の池に注ぐ渓流に沿った“癒しの小道”は50m程の短い小径であるが、本殿へ向かう階段と同等の20m程の段差があり、木立の間を縫って進む、薄暗い非常に趣のある小径であった。社務所への出口付近の景観も奇麗で、玉泉寺の山門脇に置かれた自然石の灯篭が不気味で曰く有り気であった。本殿の装飾の美しさについ目を奪われがちであるが、“癒しの小道”も必見の観賞ポイントである。
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11:00-12:00
寶登山神社の二の鳥居正面の坂道が宝登山ロープウェイ山麓駅への近道になっている。200m程の距離であるが、結構急勾配で大変な道であった。山麓駅の南側の斜面は桜が満開で、非常に美しかった。ロープウェイは30分毎の運行であるが、20分程の待ち時間の間に乗車口の列は次第に長くなり、乗車時にはほぼ定員一杯の人数になっていた。好天で桜も奇麗、山歩きに絶好な陽気ときては増便されてもおかしくない季節であろう。車内からは参道を徒歩で登下山するハイカーの姿が沢山見られた。
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11:00-12:00
2回目の観光である。今回は奥宮や山頂の遊歩道を観て廻った後、長瀞アルプスに沿って、奈良沢峠、野上峠経由で野上駅付近まで徒歩で下山することにした。標高500m程の山頂から標高差150m程の急な階段を下った先は比較的平坦なハイキングコースで、距離:4km強、歩行時間:1.5時間、標高差:350m程である。奥宮参拝後、左手の小径に沿って西蝋梅園の直ぐ上の宝登山山頂に向かった。山頂は南東方向が開け、長瀞や皆野方向の荒川河岸台地が眺望できて美しい。山頂付近では徒歩で上って来た沢山のハイカー等が休憩を取っていた。山頂の西側にハイキングコース「関東ふれあいの道」の入口がある。急勾配で丸太造りの段差が大きな階段が連続する山道を15分程下ると舗装された幅員3m程の林道に出た。途中で登って来る中学生の集団や若い家族・高齢のご夫婦等とすれ違ったが、非常にきつい区間である。林道への出口には“毒キノコに注意”の看板が立っている。季節にはキノコが沢山生える地域のようだ。林道は木立で周囲の景色は殆ど見えないが、ほぼ平坦な非常に歩き易い道である。林道を15分程進むと奈良沢峠に出た。
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12:00-13:00
長瀞アルプスハイキングコース
奈良沢峠は長瀞アルプスハイキングコースへの分岐点となる峠である。林道を外れ北向きの小径に沿って進むと長瀞アルプスである。山の稜線に沿って造られた山道は比較的緩い勾配のアップダウンが連続する、非常に歩き易く整備された山道である。氷池、天狗山付近に分岐があり、分岐には道標が建っていて分かり易い。山道は稜線の西側に沿って造られているので、景色は余り良くないが、終盤からは直ぐ下の野上方向の景色が見えてきて安心である。山道の周囲の森はブナ科の落葉広葉樹が主で、10数本に1本位の割で山桜が生えている。山桜は既に咲き終わりの時期で、所々で花が見られた程度であったが、新緑が少ない時期なので陽光が通り、非常に明るい山道であった。途中に「環境整備協力金」100円を徴収する料金箱が設置された区間があることが珍しい。標高が下がると杉林が増えて、奈良沢峠から1時間強で萬福寺手前の登山口に出た。宝登山山頂から行程通り1時間半程の、のんびりとしたハイキングができた。
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13:00-14:00
萬福寺(長瀞町中野上)
杉木立の薄暗く細いハイキングコースを抜けると急に明るい住宅地に出た。登山口は民家の庭先のような場所にあった。小さな「長瀞アルプスハイキングコース登山口」の看板が建っているのみである。登山口から舗装道を50m程進むと小さな寺があった。本堂も庭も目立たない普通の寺であるが、寺の裏側に奇麗な公衆トイレが建っていて、ハイカーには有難い場所である。
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13:00-14:00
秩父鉄道野上駅
長瀞アルプスハイキングコース登山口から1km弱、15分程で到着した。木造の小さな無人駅舎が建つ駅ではあるが、多くのハイカーや札所詣りの観光客が利用する駅であるせいか大きく奇麗な公衆トイレも備わった駅前ロータリーや駐車場がある。駅舎の隣の大きな桜が満開で奇麗であった。下り方向が島式のホームへは長瀞駅と同様、秩父鉄道の駅で多く見られる線路を横断していく様式である。30分程の丁度良い休憩時間になった。
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14:00-15:00
宝登山観光・ハイキングが行程通りに進み、野上駅からの秩父鉄道の電車にも予定通りに乗ることができた。秩父駅での宿の送迎車待ち合わせ時刻までの45分程の空き時間で駅の周辺を散策することにした。秩父神社に向かって歩くと左手に“秩父まつり会館”があった。前回は素通りした場所である。館内では10分間程の3D映像で秩父地方の各種の祭りが紹介されている。秩父夜祭の大きな屋台も展示されているが、その他の展示物は少ない。少々物足りない気がしたものの、空き時間には丁度良かった。会館の隣に“柞祖霊社”がある。秩父神社に所縁ある神社の一つであるが、「柞」を「ははそ」と読める人は稀であろう。
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15:00-23:00
古い旅館であるが外観は鉄筋コンクリート造で、昭和の時代の面影を残す施設である。川縁に沿った地上部3階、その下に地階2階がある計5階建ての施設である。その横に結婚式場の様な外装の建物が付随しているのが面白い。部屋は和室、ベッドルーム、屋内・露天風呂にテラスがついた非常に広い部屋で、旅館の外観とは異なり奇麗で最新の設備が付いている。最初に大浴場を利用した。循環式と思われるが、壺の様な所から大量のお湯が流れ落ちていて、湯温は少し熱めの適温である。湯を掻き混ぜると泉質によるものか、水面に泡が残るのが少々気になった。サウナと水風呂でハイキングの疲れを癒すことができた。部屋付きの貼り石造りの露天風呂は2人利用で丁度良い広さで、熱い湯を注ぎ足せる良くできた風呂であった。テラスからの景観が最高である。対岸には住宅が建ち、上流には赤い橋も見えるが、河岸の高木が目隠しになって、それらが全く気にならない。陽気も良く、風呂上がりにテラスで飲むビールが非常に美味しかった。部屋出しの夕食は特筆する内容ではなく、晩酌を楽しみにする自分にとっては十分であるが、食事を楽しみにする客には物足りなさが残るような質量の料理であった。朝食のとろろ汁が非常に美味しかった。翌朝、建物脇の螺旋階段を下って川面まで降りてみた。日陰になった荒川の浅い渓谷が非常に美しい。また、近くの橋の上から観た渓谷も奇麗である。
- 2日目2024年4月13日(土)
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09:00-10:00
立寄り湯もある一種の観光施設にもなっている駅である。旅行2日目朝に三峯神社に向かうバスに乗るために宿泊施設の送迎車で駅に向かった。9:30前の時間帯では駅前は閑散としている。立寄り湯前の広場の桜が満開で、非常に奇麗であった。
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11:00-14:00
前回訪れた際は天候が悪く、霧の中で20〜30m先までしか見えない状況での参拝であったが、今回は初夏を思わせる陽気の晴天の下で訪れることができた。前回同様、三ツ鳥居→随神門→青銅鳥居→拝殿→國常立神社→摂末社→日本武尊銅像→奥宮遥拝殿の順に廻った。好天の下で観る随神門は文字が輝き、拝殿の装飾は色鮮やかで、前回とは別物を観るような美しさであった。奥宮遥拝殿に上ると奥宮方向の山々が一望できて非常に奇麗であった。石段越しに随神門を見下ろす景観も美しい。遥拝殿の脇に南方向に向かう細い山道があったので進んでみた。途中に小さな祠がある尾根の東側を巡る周回路で、暫くすると奥宮参道に出た。三叉路の表示には“表参道”と書かれていて、歩いてきた山道が表参道への抜け道だったようだ。奥宮参道を300m強上ると奥宮二之鳥居があった。この先は奥宮を抜けて雲取山まで繋がる登山道で、登山計画書の届け出を要し、しっかりとした装備が必要とされる山道である。奥宮まで2.3km程であるようだが、途中には鎖道もあってかなり大変そうである。今回はここまでとした。駐車場は満杯状態の観光客が多い行楽日和であったにも拘らず、余り混雑していなかったことが幸いである。
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13:00-14:00
三峰ビジターセンター
奥宮二之鳥居前の小径を下ると三峯神領民家脇を通って三峰ビジターセンターに出た。トイレ休憩を兼ねて見学、屋内には本土で生息する多数の動物類の剥製が展示されていて興味深かった。三峯神領民家の軒下の穴の中に住んでいる“ムササビ”の剥製も見られた。子供連れには面白い施設であろう。
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16:00-17:00
西武バスが運行する西武秩父駅と三峯神社を結ぶ急行バスは、公共交通機関で三峯神社に向かう唯一の交通機関であるが、本数が少ないことに難がある。路線バスを使用した往路の10:00の便は満席で、所要時間1時間半を立っている乗客も多かった。復路も20分程前には既に三峯神社のバス停には長い列ができていて、満員状態であった。この季節、時間1本の運行本数と路線バスの座席数では利用し辛い路線である。西武秩父駅からの帰路は西武鉄道の特急「ラピュー」を利用した。前面が丸っこい銀色で大きな車窓が特徴的な新型の車両は3回目の利用である。座席はゆったりとしてホールド感も良く、窓が床近くまで伸びた非常に開放感がある室内で、乗り心地も快適である。時間2本程の便が出て便利であるが、絶好の行楽日和とあって満席であった。
桜見頃となった秩父 宝登山ハイキングと三峯神社参拝
1日目の旅ルート
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