トシローさんの青森県〜福島県の旅行記

初夏の東北 秘境温泉旅
- 1日目2025年6月27日(金)
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11:00-12:00
東京駅から東北新幹線の「はやぶさ1号」に乗り、八戸駅から青い森鉄道⇒大湊線直通の「快速しもきた」に乗り継ぎ下北駅に到着。
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11:00-12:00
下北観光案内所前のバス乗場には、すでに恐山行のバスが待っていました。バスはほぼ満席、終点の恐山までは約50分程の行程。
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12:00-13:00
千二百年の歴史を繋ぐ霊場恐山に到着、もっと荒々しい景色を想像していました。近づくにつれ硫黄ガスの臭いが漂い始めましたが、やはり神聖な場所という感覚を強く感じます。
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12:00-13:00
恐山とは火山の総称ですが、そこに在るのが恐山菩提寺。こんな厳しい環境の中に、とても立派な伽藍を構えているのは霊感的な強さが存在するからでしょう。
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12:00-13:00
恐山には地獄と極楽が共存していると言われています。硫黄の火山ガスが出ている場所は多少地獄的に感じるものの、宇曽利山湖をバックに全般的にはとても美しい景観でした。
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12:00-13:00
恐山は日本三大霊場の一つ、他は高野山と比叡山。恐山で全て訪れた事になりましたが、同列に並べるのはちょっと違うかなとも思います。恐山は圧倒的な自然を有していますので、人工的な部分は極めて少ない。活火山の中に在る極楽浜が、その最たるものに思えます。
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12:00-13:00
恐山のカルデラ湖である宇曽利山湖、湖水は酸性が強いので棲息する生物も極めて少ない湖です。しかし、高台から眺める景色は、綺麗な澄んだブルーの湖水が外輪山の緑に囲まれて美しい。
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12:00-13:00
恐山は活火山ですから今でもあちらこちらに火山ガスが噴出しています。その岩場毎に○○地獄と名称が付されますが、宇曽利山湖や極楽浜を見た後は極楽の一部にしか見えません。恐山自体は基本的に、全て極楽浄土なのではと思えてきます。
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13:00-14:00
恐山を一周してから菩提寺の境内に戻り恐山温泉に、境内には3つ温泉小屋が在り無料で入浴出来ます。この日は「薬師の湯」のみが男性用でしたので、短い時間でしたが入らせてもらいました。白濁した硫黄泉で熱めすが、とても良い温泉でした。
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13:00-14:00
行きはバスで渡ってしまった三途の川、帰りのバスに乗る前に徒歩で戻って太鼓橋まで。太鼓橋を渡ることはできませんが、三途の川を渡る橋のイメージではありません。
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16:00-17:00
下北駅から大湊線で野辺地駅へ戻り、青い森鉄道に乗り換えて青森方面へ。電車待ちの間、野辺地駅横の野辺地町観光物産センターに立ち寄りました。
- 2日目2025年6月28日(土)
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06:00-07:00
宿泊した弘前市内のホテルから近いので、朝食前に散歩がてら弘前公園へ。城フェスイベントが開催中の様で、公園内はいつもとはちょっと違う雰囲気。
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06:00-07:00
弘前城は東北唯一の現存天守を有しますが、石垣修理工事のため10年間も仮住まい。本来在るべき場所の石垣の修復も完成間近と見受けられました。来秋には元の場所に戻る予定だそうで、元の石垣の上に鎮座した天守を観にまた来ます。
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08:00-09:00
2日目の温泉地は大鰐温泉、弘前駅からはJRで2駅目で10分程で到着。もっと大きな温泉街かと思っていましたが意外とこじんまりした町でした。
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08:00-09:00
大鰐温泉駅前には大きな観光施設である「鰐come」が在り、日帰り温泉の他に土産物店や食事処も兼ね備えた立派な観光センターです。温泉はとりあえず温泉街を散策してからと思い、先ずは街中散策へ。
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08:00-09:00
大鰐町のJR線と平川の間に在るのが大円寺、鮮やかな朱色の山門が一際目立ちます。「大鰐の大日様」と呼ばれる高野山真言宗の寺院、伽藍の立派さから地元の篤い信仰を集めているのが良く解ります。
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08:00-09:00
大鰐町の温泉街の中、住宅に挟まれた場所に湯魂石薬師堂を発見、足湯も備えていました。津軽藩初代藩主の眼病を治したと伝わる大鰐の湯、目は洗いませんでしたが。
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09:00-10:00
大鰐温泉街をうろうろしていると、公衆浴場「若松会館」を発見。駅に戻り「鰐come」で入湯しようかと思っていましたが、公衆浴場の方が大好き。迷わず入館。
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09:00-10:00
入口に料金改定の貼紙が有り、今年の4月から値上げの知らせ。大人1人¥200→¥300へ、ノープロブレム。やや熱めですが無色透明の素直?な泉質、ほぼ貸し切り状態でさっぱりした湯にじっくりと浸からせてもらいました。
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11:00-12:00
大鰐温泉からは五能線の五所川原駅へ移動、津軽鉄道に乗り換えて金木へ向かう予定。津軽鉄道の発車まで小一時間、駅の観光案内所へ入り近場の観光スポット聞き街中へ。
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11:00-12:00
五所川原駅前の最大の観光スポットが「立佞武多の館」、三大佞武多の一つで20mを超す立佞武多を観たいと思っていました。残念ながら、今春から大規模な改修工事に入り来夏まで休館中でした。
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11:00-12:00
津軽出身の歌手といえば吉幾三さん、津軽の地からギター1本担いで上京し成功を納めた大スター。ステージ衣装や所縁の品々が展示されたコレクションミュージアムです。
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12:00-13:00
JR五所川原駅のすぐ横に津軽五所川原駅、昭和レトロの駅舎外観ですが同様に待合室も昭和そのもの。中には売店も有り、乗客も楽し気に改札待ちをしていました。
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12:00-13:00
津軽鉄道五所川原駅から1両編成の太宰列車に乗車、津軽半島観光アテンダントの女性が同乗します。途中、観光地のパンフレットを配布してくれたり、太宰治の短編小説の一部朗読等サービス満点です。
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12:00-13:00
太宰列車からの岩木山、この時期岩木山の全景が見れる機会は稀だそうで、障害物の少ないすそ野までバッチリ。観光アテンダントさんの勧めもあり、車窓からの一枚。
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12:00-13:00
津軽鉄道の太宰列車で五所川原駅から30分弱、太宰治ゆかりの金木駅で下車。メインは斜陽館ですが、途中には太宰治疎開の家も在りました。
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12:00-13:00
斜陽館に入る前に館前の金木観光物産館「産直メロス」で一休み。食堂に加え地場産品の野菜等も豊富で、大量に買い込む観光客も多く見受けられました。五所川原で見損なった立佞武多のミニチュアを見て我慢。
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12:00-13:00
斜陽館に入り、津軽三味線会館との共通入場券を購入。すると、受付で間もなく津軽三味線会館で生演奏が始まる時間だと知り、先に隣接する津軽三味線会館へ。
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13:00-14:00
金木町は斜陽館で有名ですが、津軽三味線発祥の地でもあります。津軽三味線の生演奏が始まるまで館内の展示を見学。三橋美智也さんの常設展示も有り、津軽三味線の名手でもあった在りし日の姿を懐かしく思い出しました。
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13:00-14:00
今回の津軽三味線の生演奏はまんじ流の家元とお弟子さん。ホールの一番前の席に陣取り約20分間、大迫力の津軽三味線の音を満喫しました。
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13:00-14:00
津軽三味線会館の生演奏会を鑑賞した後、斜陽館に戻り館内見学。斜陽館は明治時代に太宰治の父が建てた入母屋造りの豪邸。その広さは680坪と桁違い、太宰は「ただ大きいだけの家」と言ったそうな。
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13:00-14:00
太宰治は斜陽館をある意味成金趣味だと否定的だったのかもしれませんが、これだけの和洋折衷の大豪邸を建てて現在まで保存されている事には意味が有ると思われます。階段も床もピカピカで、使用されている原材料も高品質だったからでしょう。
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13:00-14:00
斜陽館の2階から眺める泉水庭園、庭園はやはり和風です。今も丁寧に手入れ整備されていて、2階の全和室から眺めることが出来るように造られています。
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13:00-14:00
斜陽館の居室の中でも圧巻なのが仏壇の間、狭くはない一間が仏壇で占められています。京都の仏壇店に発注した、中尊寺金色堂を彷彿させる豪華さ。現在の価格に換算すると、約2千5百万円相当だそうです。仏壇だけで家一軒分?
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17:00-18:00
2日目の宿は青い森鉄道の三沢駅、観光案内所へ行きましたが駅周辺での観光は望めないとのこと。そのまま、駅近くのホテルへ直行しました。
- 3日目2025年6月29日(日)
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09:00-10:00
3日目の目的地は秘湯玉川温泉、JR田沢湖駅前のバス停から乗車。途中、田沢湖畔を経由して、国道341号線を走り終着の玉川温泉へ向かいます。
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10:00-11:00
玉川温泉行のバスは田沢湖に注ぐ玉川の上流、玉川ダムのダム湖である宝仙湖横を通ります。玉川温泉は日本一の酸性度を誇る温泉で、その温泉水が玉川に流入しますので玉川ダムには酸性を中和する施設が有ります。
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10:00-11:00
田沢湖駅前を出発したバスは田沢湖畔・宝仙湖を経由して、1時間15分で終着の玉川温泉に到着。到着前から玉川温泉に近づくにつれ、硫黄の臭いが強烈になります。
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11:00-12:00
温泉に入るのは後の楽しみに取っておいて、先に玉川温泉自然研究路の散策に向かいます。入口は源泉が流れる湯の川沿いに、硫黄ガスと水蒸気で煙る歩道から入ります。
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11:00-12:00
散策路の途中に在る小山の所に説明板が立っていて、「北投石」とあります。世界中でもここ玉川温泉と台湾の北投温泉でしか採れない、ラジウムを含む鉱石だそうで国の天然記念物に指定されています。
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11:00-12:00
石畳の散策路脇では多くの人がゴザを敷き日傘を差して横たわっています。散策路入口の売店でゴザを売っていましたが、この岩盤浴用だったのですね。地球のエネルギーを直接吸収する岩盤浴ですから、効果は間違いなく高いのでしょう。歩いていても足から地熱を感じます。
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11:00-12:00
玉川温泉自然研究路の湯の川を遡ると、池のような場所から熱湯が湧き出ていました。ここが湯の川の水源地ではなく湯源池、玉川温泉の源泉が湧き出ている「大噴」でした。日本一の湧出量で湧き出る勢いもさることながら、その泉質はph=1.2という強酸性で98℃との事。この「大噴」から出る湯に、温度は下げたとはいえ入るのかと思うとチョット恐ろしい気がします。
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11:00-12:00
「大噴」の先の研究路を進むと、硫黄ガスと水蒸気が勢いよく噴き出す噴気孔エリアが続きます。噴気孔の周辺には黄色い硫黄が付着し、正に地獄谷の様相。間近で火山活動を観察出来ます。
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12:00-13:00
玉川温泉自然研究路を時間を掛けて観察しながら散策した後は、いよいよ大浴場で温泉に浸かります。ph=1.2の塩酸を主体とした温泉って、つまりは塩酸に浸かること。ドキドキしながら浴室に入ります。
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12:00-13:00
大浴場の浴室はかなり広く酸性に強い青森ヒバの見事な木造造り、真ん中の通路の左右に浴槽がいくつも並んでいました。各々の浴槽に説明板が付いていて、源泉100%とか源泉50%とか記されています。奥にはサウナや箱蒸し湯も有り、種類も豊富ですが入浴客も多い。
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13:00-14:00
大浴場を出た後も肌がピリピリしていましたが、特に源泉100%の湯に入った際は顕著。朝方剃った髭剃り跡は痛いくらいで、続けて長くは入れませんでした。さすが昔からの湯治場、「効き湯」と呼ばれるだけの効果は有りそう。売店には湯治客用に生野菜や食料品も置いてあり、ちょっとしたミニスーパーでした。
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13:00-14:00
玉川温泉を満喫した後は帰りのバスを待つ間、売店で現地仕様のチューハイとつくねを買って一杯。玉川温泉は今まで入った数多くの温泉の中でもNo.1、強酸性でラジウム含有とくれば身体に効かない訳はない。周辺環境含め、湯治効果は絶大でしょう。
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16:00-17:00
玉川温泉からバスで田沢湖駅に戻り、田沢湖駅からは秋田新幹線で盛岡駅。この日の宿は盛岡駅近くのホテル、玉川温泉の効果か身体は少しけだるい、けれど心地よい疲労感もあり早めに就寝しました。
- 4日目2025年6月30日(月)
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10:00-11:00
旅の最終日は福島の三名湯の一つである高湯温泉、飯坂温泉と土湯温泉は入湯済なので高湯でクリアー。福島駅西口からバスで約40分、終着の花月ハイランド前バス停に到着。
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10:00-11:00
福島駅⇔高湯間の路線バスは1日3往復のみ、戻りのバスまでは4時間超。温泉に入るにしても長すぎるので、不動滝への案内板が有ったので行ってみました。
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10:00-11:00
遊歩道入口には不動滝まで1.1キロと表示、案外近いんだと思いながら坂道を登りましたが次の表示がなかなか現れない。坂を登りきると「不動滝至る」の案内の上に「通行止」の貼紙。熊出没のためと説明、入口に貼っといてよ。よく見ると向かいの斜面に滝は確認は出来ました。
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12:00-13:00
高湯温泉は比較的大きな温泉旅館が数軒在る温泉街、土産物店等も無く温泉のみに特化した意図的な雰囲気を感じます。昔ながらの派手さは感じない、好感の持てる素朴な温泉街です。
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12:00-13:00
いよいよ高湯温泉に入湯、温泉街に1軒だけある日帰り温泉施設「あったか湯」に入館。本館から斜面に設けられた浴室に降りると、一部屋根が掛かってはいますが開放感の有る露天風呂のみ。源泉かけ流しの綺麗な白濁した硫黄泉です。
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12:00-13:00
あったか湯の源泉はph=2.7と強酸性の硫黄泉ですが、意外と肌への刺激は感じず柔らかな肌触り。昨日のph=1.2の玉川温泉で鍛えられたからではないと思いますが、ピリピリ感は全く感じない硫黄泉としては珍しい美人の湯でした。時間を掛けて入浴を繰り返し、待合室でゆっくり休みながら帰りのバス到着を待ちます。福島からは新幹線で爆睡しながら帰京しました。4日間毎日東北の名湯に浸かり身体はリフレッシュ、明日からまた頑張れそう。
初夏の東北 秘境温泉旅
1日目の旅ルート
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