国産ジーンズ発祥の地として知られる岡山県倉敷市。この記事では「岡山デニム」の歴史や特徴はもちろん、「倉敷デニムストリート」「児島ジーンズストリート」など、製品が購入できるスポットを紹介します。各ショップの人気ブランドから、デニムを使った体験、周辺のグルメ情報まであるので、ぜひ観光の際にチェックしてみてくださいね。
岡山デニムとは
「児島デニム」と「井原デニム」を総称

岡山デニムとは、倉敷市児島地区で生産される「児島デニム」と、岡山県井原市周辺で生産される「井原デニム」を総称したものです。児島地区は、かつて岡山県本土ではなく瀬戸内海に浮かぶ小さな島でしたが、干拓によって陸続きとなりました。塩分を多く含む土地は稲作に向いていなかったため綿花栽培が盛んになり、繊維産業の町として独自に発展。1960年にはジーンズが開発され「国産ジーンズ発祥の地」といわれています。
一方、倉敷市の西側、広島県に隣接する井原市も古くから綿花や藍の栽培が盛んなエリアです。染め物に適したきれいな水が豊富にあったことから、藍染織物の産地として栄えてきました。江戸時代から井原市の藍染は国内に広まり、大正時代には欧米でも注目されたそうです。
特長は天然藍を使用した美しい青

岡山デニムは、天然藍を使用した藍染めによって生まれる美しい青色が特長です。糸を染める際、内側を染めずに白く残す「芯白」と呼ばれる染色技術を用いることで、履き込むほどに味わい深くなっていきます。
織りに関しては、糸に負担をかけない旧式のシャトル織機を使用されることが多く、しなやかで美しい生地が生まれます。特に井原地区ではセルビッチデニムをはじめ、ジャガードなどの柄物、草木染めなどの染料にこだわったもの、機能的な合成繊維との組み合わせたものなど、さまざまな種類のデニム生地が開発されているそうですよ。
【倉敷市】倉敷デニムストリート
倉敷観光を兼ねて立ち寄れるデニムの複合施設


なまこ壁の白壁土蔵や格子窓の町家が立ち並ぶ倉敷美観地区エリアの一角にあるのが、「倉敷デニムストリート」です。
国産デニム10ブランド以上のアイテムを取りそろえたメンズ館とレディース館、多彩なデニムグッズが購入できる雑貨館、グルメが楽しめるテイクアウト館などから構成されています。


細い通り沿いには、デニムでデコレーションした可愛いフォトスポットや休憩用ベンチが設置され、2024年には10周年記念として新たにトリックアートスポットも登場しています。
メンズ館・レディース館で注目の「和蔵」
「倉敷デニムストリート」で購入できるジーンズ製品の中でチェックしたいのが、オリジナルブランド「和蔵」。白壁をモチーフにした白色の糸で縫製され、バックポケットに“和蔵”と刻印された皮パッチや、なまこ壁をイメージしたステッチが倉敷らしいデザインです。


メンズのおすすめは、はきこむほどに鮮やかな虹色が出てくるレインボーデニム生地を使った「和蔵レインボーストレートパンツ」。はき続けることで魅力が増す逸品だそう。
レディースの注目アイテムは「和蔵パッチワーク風スカート」で、中世の石畳を連想させるパッチワーク柄のスカートはラインが美しく、すらりとスタイルよく着こなせますよ。
雑貨館では「デニムまん」やお土産を購入できる


雑貨館では、オリジナルの限定トートバッグやこしあん入りの「デニムかすてらまんじゅう」972円、新登場の「デニムれもんスカッシュ」が人気上昇中とか。テイクアウト館の名物「デニムまん」や「デニムソフト」500円も見逃せません!
お気に入りの一着を探しながら記念撮影したり、グルメを満喫したりしながら充実した時間を過ごしてみてくださいね。
岡山県倉敷市中央1-10-11
9時30分~17時30分※12月6日~3月5日は9時30分~17時
なし
倉敷駅より徒歩15分/山陽自動車道倉敷ICより15分
なし
「倉敷デニムストリート」の詳細はこちら
「倉敷デニムストリート」のクチコミ・周辺情報はこちら
【倉敷市】児島ジーンズストリート
国産ジーンズ誕生の地にはショップやフォトスポット満載
倉敷市の児島地区では、昔から地元メーカーや商店街、商工会議所などが一体となって“ジーンズの街”を盛り上げていて、2009年に「児島ジーンズストリート」が生まれました。約400mの通りには老舗ブランドからオリジナルブランドなど約40店の専門店が軒を連ねます。数あるショップの中から自分にぴったりの一枚を探してみましょう。



通りの入口には巨大なオブジェが飾られたり、見上げればジーンズがずらりと吊り下がっていたり。足元を見れば、おしゃれなマンホールなど、通りの至る所でデニムやジーンズのモチーフを見かけることができます。カフェや雑貨店も点在しているので、のんびり町めぐりも楽しめますよ。
岡山県倉敷市児島味野1丁目・2丁目(味野商店街)
店舗により異なる
店舗により異なる
児島駅より徒歩15分/瀬戸中央自動車道児島ICより10分
あり(無料)
「児島ジーンズストリート」の詳細はこちら
職人技の濃く深い藍色が際立つ「MOMOTARO JEANS KOJIMA」
「児島ジーンズストリート」入口、専用駐車場のすぐ横にあるのが「MOMOTARO JEANS KOJIMA」。以前、郵便局だった建物の良さを残しつつ改装・増築を重ねてできた建物は趣があります。
定番商品は「STANDARD」「CLASSIC」「EXCLUSIVE」「NATURAL INDIGO」の4つのレーベル。全て“濃く深い藍色”を目指し、長年腕を磨いた職人の技術を駆使しながら繰り返して染めています。独自の染色、製織、縫製の工程における技術の結晶によって生み出される風合いは“特濃-TOKUNO BLUE”と呼ばれています。

なかでもおすすめの「STANDARD」は、経糸の深いインディゴと独特な風合いを際立たせるために、あえてリジット(未洗い)の生地を使用しています。洗濯後の縮みを限界まで抑える加工を施しているため、ジャストサイズではきこなせます。

また「MOMOTARO JEANS」の原点を継承する生地とアクセントの二本線が特徴的な「CLASSIC」も人気です。ヴィンテージを彷彿させる凹凸感のある表情が魅力です。
岡山県倉敷市児島味野1-12-17
10時~19時
年末年始
児島駅より徒歩18分/瀬戸中央自動車道児島ICより10分
あり(無料)
「MOMOTARO JEANS KOJIMA」の詳細はこちら
(画像提供:MOMOTARO JEANS KOJIMA)
ジーンズの聖地におけるパイオニア的な存在「BIG JOHN」
「児島ジーンズストリート」の中で、ひと際歴史が古く、フロアも広々とした「BIG JOHN(ビッグジョン)児島本店」。前身であるマルオ被服がジーンズ生産に着手し、誕生したブランドです。店内には、ジーンズをはじめデニムアイテム、雑貨などがところ狭しと並んでいて、まるで宝探しをするような感覚でお気に入りを探すことができます。

人気のジーンズは、1983年から続くビッグジョンのフラッグシップモデル「BIG JOHN RARE」や、はき心地の良さが自慢の「BIG JOHN COMPLETEFREE」1万8700円です。


インディゴ染めやデニム雑貨にリベットを打ち込むカスタム体験もできます。バンダナ、Tシャツ、トートバッグを染めたり、ストラップ、エプロンなどにリベット打ちをしたりして、心に残る思い出作りに挑戦するのもいいですね。
岡山県倉敷市児島味野2-2-43 1F
10時~18時
なし(年末年始除く)
児島駅より徒歩12分/瀬戸中央自動車道児島ICより10分
あり(無料)
「BIG JOHN 児島本店」の詳細はこちら
「BIG JOHN 児島本店」のクチコミ・周辺情報はこちら
【井原市】井原デニムストア
藍染めの産地で多彩なデニム製品に出会える
「岡山デニム」といえば美しい藍色が特長の「井原デニム」も欠かせません。岡山県のJR総社駅~広島県のJR神辺駅を結ぶ井原鉄道井原駅構内にある「井原デニムストア」は、「井原デニム」の発信拠点として、ジーンズをはじめスーツやバッグなども取りそろえています。

駅2階には、「井原デニム」の歴史や生産の様子を写真や貴重な資料を用いて紹介するミュージアムも併設されているので、ショッピングの前後に立ち寄って見てみると、新しい発見があるかもしれません。
駅構内では、デニムの染色で使用される藍の藍油出液をクッキー生地に入れたこだわりのソフトクッキー「Ibara denimクッキー」1296円~、食用藍パウダーを使った「デニムそうめん」900円も販売しています。珍しい手土産を入手したい時に重宝しそうですね。
オリジナルスーツでこだわりのファッションを楽しむ



シャトル織機で織り上げられたセルビッチデニムは生地表面のでこぼこが粗く、洗うほどに独特の色落ちやムラ感といった経年変化が楽しめます。その代表的なジーンズが「井原産セルビッチデニムジーンズ」です。
そのほか、「井原デニム」のジャケットやスーツをオーダーメードできるのも、同店の特徴です。デニム素材のジャケットやスーツは季節を問わず、カジュアルにもフォーマルにも幅広いシーンで着こなせ、人とちょっと違ったスタイルを追求したい人におすすめ。デニム生地のネクタイもそろうので、ジャケットやスーツに合わせてチョイスしてみるのもおしゃれですね。
生地の販売も行っているので、ハンドメイド好きな人はファッションに合わせたバッグや小物作りに挑戦できますよ。
岡山のデニムMAP
まとめ
年齢、性別を問わず、気軽に着られるのがデニムの魅力です。カラー、風合い、デザインなどさまざまですが、岡山観光の際にお気に入りの一着を探してみませんか。
※この記事は2025年12月1日時点での情報です。休業日や営業時間など掲載情報は変更の可能性があります。
※掲載されている情報や写真については最新の情報とは限りません。必ずご自身で事前にご確認の上、ご利用ください。
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吉田美保
岡山県在住。主に旅行雑誌を手がける編集会社を経てフリーのライターに。花や自然、動物、お菓子作りが好き。最近の楽しみは近場の山を散策すること。読みやすさ、わかりやすさ、心に焼きつくような文章を心がけています。
















