年間3000万人以上が訪れる「東京ディズニーリゾート(R)」。友人と、恋人と、ファミリーで、どんなメンバーやシチュエーションでも楽しめるテーマパークだが、なかには一人で満喫する「ひとりディズニー派」も存在するという。
さすがに一人はハードルが高いのでは?……果たして、本当に楽しめるのだろうか?
そこで、年間パスポートで東京ディズニーリゾートに通うこと十数年という“ディズニーマニア”のみっこさんに、「ひとりディズニー」の魅力やポイントを聞いてみた。
<目次>
■「ひとりディズニ」ーはメリットだらけ
■おすすめの『シングルライダー』サービス
■おすすめ『カウンター席』グルメ
■ショー・パレードのおすすめ観賞場所
■「心構え」と「公式アプリ」で事前準備!
「ひとりディズニ」ーはメリットだらけ
今までに何度も「ひとりディズニー」を経験してきたという、みっこさん。むしろ、最近は一人で楽しむことのほうが多いという。
「季節やイベントにもよりますが、月に2~3回くらいは大きな目的もなく誰も誘わずに一人でぶらぶらしています。一人の時はパーク内にある美しい木々や季節の花々、好きな風景をじっくり写真に撮ったりと、あまり予定を立てずに散策するのが楽しいんですよ。
それに、東京ディズニーリゾートでは『おひとり様』に対しても親切に対応してくれます。たとえば、パーク内では基本的に荷物を置いてのショーなどの場所取りが禁止されていますが、トイレなどでそこをどうしても離れなければならない時もありますよね。
そんな時は近くにいるキャストに声をかけることで(短時間であれば)場所を離れてもOKなんです」
なるほど。それならば初心者でも安心だが、そもそもひとりディズニーにはどんなメリットがあるのだろうか。
「最大のメリットは『時間と予定に縛られない事』ですね。一人の場合は言わずもがな、まわり方が自由です。
たとえば、東京ディズニーランドではパレードの一人分の隙間からちょっと覗き見したり、東京ディズニーシーでは景色のいい海沿いでゆっくりビールを味わうことができます。
一人だからこそ、余裕のある充実した時間の使い方ができるんですよ。 もちろん、家族や友人と楽しむのもいいのですが、各々の意見ってバラバラだったりするじゃないですか?
本当は自分が観たい、食べたいものがあっても誰かの意見に合わせる事って多いと思います。でも、一人ならば全てにおいて自分のタイミングで楽しむ事ができるんです」
みっこさん的「一人ならではの楽しみ方」1:
おすすめの『シングルライダー』サービス
まずはアトラクションを満喫したい派に、一人ならではのおすすめのサービスがあるという。
「一人の場合、『シングルライダー』のサービスを上手に使うと、効率よくアトラクションを楽しむことができます。空席ができた場合に優先的に案内してもらえるサービスで、タイミングよく空きが出れば短い待ち時間で乗ることができます。
現在、東京ディズニーランドでは『スプラッシュ・マウンテン』、東京ディズニーシーでは『インディ・ジョーンズ・アドベンチャー』と『レイジングスピリッツ』でシングルライダーが実施されていますので、ぜひ活用してみてください」

ただし、シングルライダーを利用する際には気をつけるべきポイントも。
「通常のアトラクションは待ち時間が表示されますが、このシングルライダーは表示がされないため、どれくらい待つかわかりません。特に人気の時期はシングルライダーでもそれなりに待つ場合があるので、使う際にはキャストに確認してみてください。
それから、見知らぬ人と隣り合わせになる気まずさも考慮しておく必要がありますね。『レイジングスピリッツ』は安全バーに隠れて隣のゲストが見えませんし、『インディ・ジョーンズ・アドベンチャー』も人が多いのであまり気にならないのですが、『スプラッシュ・マウンテン』は体験時間が約10分と長く、人によってはやや気を遣うかもしれませんね」

みっこさん的一人ならではの楽しみ方2:
おすすめ『カウンター席』グルメ
また、一人の場合に困るのが食事。ワゴンの食べ歩きフードはパーク内に充実しているが、テーブルサービスのレストランは一人だとなかなか入りにくい気も……。一人でも気軽に楽しめるレストランはあるのだろうか?
「たくさんあるのですが、東京ディズニーランドではトゥモローランドにある『プラズマ・レイズ・ダイナー』がオススメです。
こちらのレストランは2017年3月にリニューアルされ、座席のレイアウトなどが変わりました。なかでも、カウンタータイプの座席が増え、一人でも気軽に楽しめるスペースが増えたんです。
続いて、東京ディズニーシーではアメリカンウォーターフロントにある『ニューヨーク・デリ』が良いと思います。こちらは元々忙しいニューヨーカー達が気軽に食事を済ませるデリカテッセンという設定なんです。
そのため、ワンハンドで楽しめるサンドイッチ系のメニューが揃っており、一人でも何らおかしくないカウンター席が用意されています。個人的には意外と人の少ないテラス席もオススメですね」
さすがはみっこさん、ひとりディズニーの楽しみ方を熟知している。そして、さすがは東京ディズニーリゾート。おひとり様に対しても、ぬかりなくハイレベルなホスピタリティを徹底しているようだ。






みっこさん的「一人ならではの楽しみ方」3:
ショー・パレードのおすすめ観賞場所
ショーやパレードをじっくり楽しみたい場合、見学しやすい場所の確保は欠かせない。しかし、人気の見学ポイントとなると数時間も前から場所取りされていることも。
話し相手がいれば待つのもそれほど苦ではないが、一人で手持無沙汰な時間を過ごすのはなるべく避けたいところ。
そこで、みっこさんに「並ばずに(場所取りをせずに)ショー・パレードを楽しめるポイント」を伺ってみた。
「ショーやパレードによっても異なるのですが、たとえば東京ディズニーシーのハーバーショーはメディテレーニアンハーバーの海全域を使って行われます。
イメージ的にはホテルミラコスタ側が正面になることが多いため、プロメテウス火山側のエリアからは若干見えづらいのですが、そのぶんショーを待つゲストが少なく、穴場なんです。
特に、プロメテウス火山側の要塞「フォートレス・エクスプロレーション」の上部からが、ショー全体が見えて雰囲気を楽しむことができますね。
一方、要塞の下部分にある「カーゴ・プレイグラウンド」周辺は海面に近く、ハーバーショーを真後ろから見学できる穴場です。
元々ショー鑑賞エリアの設定がされている場所ではないので音響がやや聞き取りにくいかもしれませんが、場所取りに出遅れた場合は、立ち寄ってみるといいと思います」

もちろん、「いい場所でじっくりと見る」ためには長時間の場所取りは必須。しかし、「雰囲気を味わうだけ」だったり、「全体の様子を眺めるだけ」であれば、待たずに楽しめる穴場は他にもあるようだ。
「東京ディズニーランドであれば、ピザレストランの『キャプテンフックス・ギャレー』がおすすめです。パレードルート間近に椅子とテーブルがあり、植栽越しではありますが鑑賞することができます。
また、レストラン『プラズマ・レイズ・ダイナー』は一部が半野外になっていて、パレードが非常によく見えるというほどではありませんが、全体の雰囲気や音楽を楽しむぶんには十分だと思います」



みっこさん的「一人ならではの楽しみ方」4:
「心構え」と「公式アプリ」で事前準備!
ちなみに、みっこさんは一人ディズニーを楽しむにあたり、退屈しないために心がけていることがあるそう。
「一人でも退屈しないコツは単純に『自分に義務感を持たせない事』が重要です。『〇〇のショーを見る』『〇〇のアトラクションに絶対乗る!』といった、明確な目的をあまり強く持たないのもいい方法だと思います。
というのも、明確に目的を決めてしまうと、行動に制約や制限が出てしまいます。一人だからこそ、あまりしっかりとした予定を立てずにゆっくりゆったりと散策してみてください。意外かもしれませんが一度やってみると、一気に世界が広がりますよ」
そうした心構えに加え、次のような準備をしておくと楽しみもよりアップするとのこと。
「2018年7月からスタートした、東京ディズニーリゾートの公式アプリでは、現地でアトラクションの待ち時間などが地図上に表示されるので、かなり便利ですよ。
さらに、ショーの抽選も入園後にアプリでできるのでパークに行く際は重宝しています。それと、2019年からはアプリでファストパスが取得できることが発表されました。公式アプリならではの機能もついており、必ず入れていきたいですね」



こうしたポイントをふまえれば、一人でもしっかり満喫できそう。ぜひ、チャレンジしてみては。
(C)Disney
(C)Disney/Pixar
[TEL]0570-00-8632(9時~19時東京ディズニーリゾート・インフォメーションセンター)
[住所]千葉県浦安市舞浜
[料金]1デーパスポート【大人(18歳以上)】7400円【中人(12歳~17歳)】6400円【小人(4歳~11歳)】4800円【シニアパスポート(65歳以上)】6700円
[アクセス]【電車】JR舞浜駅より徒歩5分(東京ディズニーシーへはディズニーリゾートラインを利用。リゾートゲートウェイ・ステーションより東京ディズニーシー・ステーションまで9分)【車】首都高湾岸線浦安出口より10分
[駐車場]普通車1台2500円(土日祝は3000円)
※開園時間などは日により異なるので要確認
「東京ディズニーリゾート(R)」の詳細はこちら
※この記事は2018年10月時点での情報です
※掲載されている情報や写真については最新の情報とは限りません。必ずご自身で事前にご確認の上、ご利用ください
小野洋平(やじろべえ)
編集プロダクション「やじろべえ」所属。最後に食べたいものを聞かれたら「旅館の朝食」と答えています。https://onobenriya.com/