11.別亭やえ野【群馬県・水上温泉】
季節を変えて訪れたくなる旬をちりばめた懐石料理。







到着するとエントランスでスタッフがにこやかに出迎えてくれる。そのまま渡り廊下を歩き、客室の中へ。宿の入り口にフロントはなく、ルームチェックインというシステム。奥利根の大自然に抱かれた環境で離れがわずか4室、プライベートを重視した、別荘感覚で泊まれる宿だ。
館内のパブリックスペースは、エスプレッソマシーンが置かれたラウンジのみ。そのため、食事は朝夕ともに客室まで運ばれてくる。厨房を任されているのは、金川進料理長。銀座の老舗料亭で積んだ経験を糧に、独自の解釈を施した月替わりの懐石料理で勝負する。独自の解釈とは、地元食材を巧みに取り込むこと。春の山菜、秋のきのこ、冬の根菜など奥利根周辺は食材の宝庫。県内に目を広げれば、希少な増田牛をはじめブランド肉の生産も盛んだ。食べることで旬を知り、訪れた土地を体感する。そんな一期一会の山の味覚が、滞在したゲストを魅了している。
●離れの宿情報
離れ客室数:全4室
温泉風呂付き客室:4室
食事場所:客室
宿泊年齢条件:なし
料金:1泊2食3万3000円~
12.ネストイン箱根 ヴィラスイート【神奈川県・仙石原温泉】
森に抱かれた静かなヴィラで「巣まう」ように滞在する幸せ。










かつて文人墨客が逗留し、仙石原の老舗旅館として愛されてきた「俵石閣」。2年前のリニューアルで、まるで異なるスタイルに生まれ変わった。木々が鬱蒼と茂る山肌に、新たに建てられたのが11棟のヴィラスイート。コンセプトは宿名のネストにかけて、箱根に「巣まう」豊かさを体感してもらうこと。だから最も高い場所にある客室には天体望遠鏡を置き、また別の客室にはグランドピアノがあるように、まるでセカンドハウスに泊まるようなくつろぎの場を演出する。すべての客室は間取りも内装も異なるものの、共通していることもある。例えば、建物は無垢のカラマツを使用しているので、室内は森のような香りがすること。寒い時期は薪ストーブで暖を取れること。テレビを置かないのは「贅沢な沈黙」を楽しんでもらいたいため――。できれば別荘のように連泊したいもの。日々の生活でズレがちな体内時計が自ずとリセットされるはずだ。
●離れの宿情報
離れ客室数:全11室
温泉風呂付き客室:11室
食事場所:個室食事処
宿泊年齢条件:なし
料金:1泊2食6万2650円~
13.風の森【佐賀県・奥武雄温泉】
離れまでカートで移動。非日常の時間がはじまる。








フロントでチェックインを済ませると、電動カートに乗って客室へ。11棟ある客室は、そこから100メートル以上離れた山の上に点在する。宿の施設はフロントや食事処がある母屋と客室、そして客室エリアの中央にあるバーラウンジだけ。どの部屋も専有面積が100㎡はある広さながら、定員は2名限定。木々に囲まれた山の中、ふたりでじっくりとおこもりするのにふさわしい宿だ。
施設のデザインは、北欧と和の融合がコンセプト。モダンな雰囲気でありつつ、明るい色の木を多用した空間はナチュラルで温かみが感じられる。すべての客室に共通しているのが、露天風呂を備えたウッドデッキがあること。温泉はとろりとしており、まるでローションを思わせるなめらかな肌触り。開放的な環境で、良質なお湯を心ゆくまで堪能できる。夕食は佐賀の食材をふんだんに使った創作会席。ふたりの記憶の新たな1ページが、日々ここで生まれ続けている。
●離れの宿情報
離れ客室数:全11室
温泉風呂付き客室:11室
食事場所:個室食事処
宿泊年齢条件:16歳以上
料金:1泊2食2万6070円~
14.環翠楼【新潟県・村杉温泉】
徐々に失われつつある日本家屋の伝統美を知る。







初夏はせせらぎでホタルが舞う約6千坪の敷地内に、わずか9室。『環翠楼』は村杉温泉で江戸時代末期より受け継がれてきた、歴史ある温泉宿だ。建物も大切にされており、2棟ある明治時代築の日本家屋は今も客室として使われている。そのうちのひとつ「寛ぎの明治の間」は露天風呂付き特別室。畳の間でしっとりと和の情緒に浸り、窓から自然豊かな風景を眺めるのは、まさに古き良き日本に身を委ねるひととき。大正時代に建てられた客室もあり、こちらは国の登録有形文化財に指定されている。温泉は日本三大ラジウム泉のひとつに数えられる名湯。万病の湯といわれる温泉とともに、伝統のありがたみをじっくりと噛み締めたい。
●離れの宿情報
離れ客室数:5室(全9室)
温泉風呂付き客室:3室
食事場所:客室
宿泊年齢条件:なし
料金:1泊2食1万6350円~
15.飛騨つづり 朧【岐阜県・奥飛騨温泉郷】
奥飛騨の自然に溶け込む合掌造り風離れにこもる。







雪深い山里でかつて建てられていた合掌造りの家々。冬はすっぽりと雪に包まれる奥飛騨温泉郷で、その雰囲気を再現したのがこちらの宿だ。急勾配の屋根が特徴的な建物は、いずれもメゾネットタイプ。1階は居間と露天風呂で共通しており、2階の二間は和室のみ、または和洋を組み合わせた2つのタイプがあり、グループでも滞在できる。内装は太い梁などで古民家らしさを表現しつつ、モダンな印象。レトロでありながら居住性のよさに重きをおくのは、ゲストにゆっくりとくつろいでもらうため。奥飛騨エリアでは氷結した滝のライトアップなど冬ならではの楽しみも。かけ流しの温泉が、冷えた体を芯から温めてくれる。
●離れの宿情報
離れ客室数:全8室
温泉風呂付き客室:8室
食事場所:個室食事処
宿泊年齢条件:なし
料金:1泊2食3万1470円~
TEL/0578-89-2811(奥飛騨ガーデンホテル焼岳)
住所/岐阜県高山市奥飛騨温泉郷一重ヶ根2498-1
アクセス/中部縦貫道高山ICより1時間
「飛騨つづり 朧」の詳細はこちら
※この記事は2018年11月時点での情報です
じゃらん編集部
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