那覇空港から飛行機で約30分、沖縄本島の西に位置する「久米島」。観光の目玉ともいえる絶景のビーチアイランド「ハテの浜」をはじめ、美しい海やダイナミックな自然「ミーフガー」といった見どころや、絶品グルメ、スイーツが味わえる店がたくさんあります。
この記事では、プライベートや仕事で久米島を何度も訪れている“久米島ツウ”のライターが、その魅力を余すことなくお伝えします。ぜひ観光の参考にして、お気に入りの場所を見つけてくださいね。
久米島ってどんなところ?
雄大な海と山に囲まれた、絶景の宝庫

沖縄本島から西へ約100km離れたところにある「久米島」。一周は約48km、車なら1時間足らずで周れる島ですが、沖縄県内では本島、西表島、石垣島、宮古島に次いで5番目の大きさを誇ります。
貿易が盛んだった琉球王朝時代から、琉球列島の中でも特に美しく、“球美の島”とも呼ばれていたそう。自然豊かで、島のほぼ全域とその周辺海域が県立自然公園に指定されており、「ミーフガー」や「畳石」などスケールの大きいダイナミックな絶景や青く輝く海が望めます。

久米島の見どころはなんといっても「ハテの浜」。ここは天国かと思うような美しい白い砂浜と青い海が広がり、どこを撮ってもフォトジェニックな写真が撮れますよ。
また、大自然が織り成す絶景だけでなく、水に恵まれた久米島には美味しい食べものも豊富!実は、久米島は日本有数の車エビと、海ぶどうの養殖生産地としても知られています。他にも沖縄そば、トロピカルなスイーツなど、食べておきたいグルメが揃っています。
本島と比べると小さな島で、とにかくのんびりして癒されたい!という人には、特におすすめします。3泊4日の沖縄旅行なら、1日または2日を久米島で過ごすというのもいいですね。
久米島までのアクセス
沖縄本島から久米島へは、飛行機と船で向かいます。
飛行機の所要時間は、那覇空港から30分。1日最大7往復もあり便利です。船の所要時間は、那覇泊港から最短3時間。往復6560円と飛行機よりもリーズナブルなので、旅のスタイルや予算にあわせて選んでください。
[船(フェリー琉球・フェリー海邦)]那覇泊港から久米島・兼城港まで1日2便(月曜1便)、所要時間3時間(直行)※渡名喜経由は3時間30分
久米島のおすすめ観光スポット
ハテの浜
青い海と空、白い砂浜が絶景のビーチアイランド

久米島の沖合に位置し、送迎船にて約20分で上陸が可能な無人島「ハテの浜」。白砂は全長約7kmにおよびます。奥の浜、中の浜、前の浜の3つの砂州で構成される白砂でできたビーチアイランドは、まるで天国のような美しさと言われています。

周辺は360度見渡す限りエメラルドグリーンの海が広がり、青い空と海が織り成す風景はまさに絶景!

パラソルを借りて何もせずにただ海を眺める、なんて贅沢な過ごし方はもちろん、砂浜に打ち上げられている貝殻や珊瑚のかけらを、散策しながら気に入ったものを探すのもいいですね。※貝殻や珊瑚の持ち帰りは禁止されています

ハテの浜へは船で約20分。「泊フィッシャリーナ」という港から船でしか行けないので、ツアーへの参加が必要です。ツアー会社によりますが、往復料金3000円から参加が可能です。運が良ければ、航海の途中でウミガメに出会えることもあるそうですよ。
沖縄県島尻郡久米島町
ツアー会社によって異なる
ツアー会社によって異なる
ツアー会社によって異なる
久米島空港より泊フィッシャリーナまで車で約20分、ハテの浜へは船で約20分※悪天候時、船の運航は中止
あり(無料)
「ハテの浜」の詳細はこちら
(画像提供:一般社団法人久米島町観光協会)
ミーフガー
久米島随一のパワースポット。悠久の時が生み出す大自然を堪能


沖縄の方言で“女岩”という意味をもつ「ミーフガー」は、古くから子宝のご利益があると信仰されてきたそうです。20mほどの高さを誇るダイナミックな奇岩は、崖の中央部分に穴があいているのが特徴。400万年ほど前に2つの岩がぶつかり合い、その後、風と潮の侵食によって現在のように形が作られました。

久米島の西側に位置するため、美しい夕日を望めるスポットでもあり、夕暮れ時はより神秘的な雰囲気に包まれます。
足下は岩場になっているので、サンダルなどではなく滑りにくい靴で訪れてください。
(画像提供:一般社団法人久米島町観光協会)
畳石
亀の甲羅がギッシリ!?自然の神秘が生み出した絶景

直径1m~1.5mほどの五角形や六角形の巨石が、ズラリと並ぶ不思議な光景。国指定天然記念物の「畳岩」は、約600万年前に噴火した溶岩が冷え固まる際に亀裂ができ、その後長い年月をかけて波に侵食され続け、表面が平らになった姿で地上に現れたものと言われています。

満潮時には海水に覆われるので、干潮時間に行くのがおすすめ。また、畳石付近の海の美しさも見どころです。真っ青な海をバックに、亀の甲羅のような石の上に座ったフォトジェニックな写真が撮れます。
(画像提供:一般社団法人久米島町観光協会)
シンリ浜
飛行機と夕日のコラボが特に美しい、サンセットビューポイント

久米島空港から車で約5分のところに位置する「シンリ浜」は、白い砂浜が約1km連なる透明度の高いビーチです。海は遠浅のため泳ぐのには適しませんが、熱帯魚を観察したり、貝殻やシーガラスを探したりと楽しめます。
また、久米島を代表する夕日の絶景スポットの1つでもあり、夕暮れ時は一面がオレンジ色に染まり、沈み行く太陽が一日の終わりを静かに知らせてくれます。
空港の滑走路が近いので、タイミングが良ければ夕日を背景に飛び立つ飛行機が望める絶好のスポットです。
(画像提供:一般社団法人久米島町観光協会)
イーフビーチ
青と白の世界がどこまでも広がるロングビーチ

「イーフビーチ」は、真っ白な砂浜が全長2kmも続くロングビーチ。日本の渚100選にも選ばれる絶景の砂浜です。空や海の“青”と、雲や砂浜の“白”のコントラストが美しく、南国リゾート気分を満喫できます。
シュノーケリングはもちろん、マリンジェットやバナナボートなど、様々なマリンスポーツを楽しむことも可能。波が穏やかで遠浅なので、小さな子どもも遊びやすいのが嬉しいですね。(マリンアクティビティは不定期開催)

天気の良い日の夜には満天の星が広がり、タイミングが合えば流れ星もたくさん流れます。ビーチに寝転び、ぼーっと夜空を眺めれば日頃の悩みもどこかに吹き飛びそうです。
(画像提供:一般社団法人久米島町観光協会)
久米島馬牧場
馬たちと大自然を満喫!久米島ならではの乗馬体験

「久米島馬牧場」は、馬に乗りながら海へ入ったり、森など大自然の中を散策したりと馬とふれあって楽しめるスポットです。牧場にいる馬たちは、かつて島の住民と共に生活していた在来馬。小さいけれど力持ちで、温厚な人懐っこい性格なので、初めて馬に接する人にぴったりです。

イーフビーチを散歩する「浜散歩(30分6000円)」など、体験できるコース・種類が豊富。大自然の中、非日常が味わえます。

5月初旬~10月上旬には、馬と一緒に海の中に入って泳ぐ「海馬遊び」が体験できます。難しいように思えますが、水の中は案外バランスが取りやすく、楽に乗れるそうですよ。
沖縄県島尻郡久米島町字上江洲457-135(事務所)
10時~17時
不定
体験料6000円~
コースにより集合場所が異なるので要問合わせ
コースにより集合場所が異なるので要問合わせ
「久米島馬牧場」の詳細はこちら
(画像提供:久米島馬牧場)
久米島ウミガメ館
ウミガメを間近で観察でき、生態も学べる


久米島の砂浜一帯はウミガメ類の産卵地として知られています。「久米島ウミガメ館」は、久米島と橋で結ばれた奥武島にあるウミガメの飼育施設で、産卵からふ化したばかりの赤ちゃんウミガメが、大きく成長していく過程を観察できます。

見逃せないのは、大水槽を遊泳する大型ウミガメ!ゆったりと優雅に動く姿に、時間を忘れて見入ってしまいそうです。世界各国のウミガメの生態を紹介するパネル展示もあり、絶滅の危機に直面している現状なども学べます。
ウミガメグッズの並ぶミュージアムショップが併設されているので、ぜひ覗いてみてくださいね。近くには畳石海岸があるので、あわせて立ち寄るのもいいですね。
沖縄県島尻郡久米島町字奥武170
9時~17時(最終入館16時)
火
入館料【高校生以上】500円【小・中学生】300円
久米島空港よりバスで30分
あり(無料)
「久米島ウミガメ館」の詳細はこちら
(画像提供:久米島ウミガメ館)
熱帯魚の家
岩の合間を遊泳するカラフルな魚に出会える自然の水族館

久米島の北東に位置する「熱帯魚の家」は、自然海岸の一部・タイドプールに熱帯魚が集まるスポットです。ゴツゴツした岩場の合間からは、海に入らなくてもカラフルな熱帯魚が見られます。

おすすめは引潮のタイミング。満潮の間にやってきた魚たちがあちこちの岩間に残され、人がやってくると「エサをください」と言わんばかりに集まってくるのだそう。特に波がほとんどない穏やかな時には、透き通った水面がガラスのようになり、魚を観賞できます。
周辺の岩はゴツゴツしているので、滑りにくい靴で訪れてくださいね。
(画像提供:一般社団法人久米島町観光協会)
ヤジャーガマ洞窟
久米島の歴史に触れられる、神秘的な洞窟探検


久米島空港から車で約5分の「ヤジャーガマ洞窟」は、生い茂った木々に囲まれ、神秘的な雰囲気がただよう洞窟です。

総長800m、歩いて約15分ほどの鍾乳洞が発達しており、中を探検できます。かつては人々の生活拠点だったため、その頃に食べられた貝殻や風葬された人骨など、生活の痕跡も残っています。鍾乳石や珍しい生きものなども見られるので、久米島の自然や歴史を体感できそうですね。
洞窟内は歩行のための道が整備されていますが、足下が暗いところもあるので懐中電灯の持参をおすすめします。
(画像提供:一般社団法人久米島町観光協会)
久米島のおすすめグルメスポット
やん小~
優しい味噌味がクセになる!久米島名物の沖縄そば

沖縄そばのスープと言えば、豚骨とかつお節を合わせて作るのが一般的ですが、久米島では味噌がベースの沖縄そばを味わえます。

「やん小~(やんぐわ)」の看板メニューは、シャキシャキのもやしがたっぷりのった「島味噌もやしそば」(1050円)。出汁が効いた優しい味噌味はクセになる美味しさで、「ピリ辛味噌もやしそば」もあります。もやしは、島の湧水で作られた惣慶(そけい)もやし。味噌も久米島産のものが使われています。ボリューム満点ですが、さっぱりしているのでペロリと食べられますよ。

伝統的な赤瓦屋根の琉球民家を活用した居心地のよい店内はもちろん、外にある庭の席で味わうのもおすすめです。
(画像提供:やん小~)
YUNAMI FACTORY
車エビをハワイアンスタイルで食べられる!食欲そそるガーリックシュリンプ

久米島は日本有数の車エビの産地です。海洋深層水で育てられており、甘みが強く、プリプリの食感がたまりません。
そんな車エビを気軽に味わえるのが「YUNAMI FACTORY」。青い空に映える黄色のコンテナが印象的なお店です。

自慢のメニューはハワイアン料理の「ガーリックシュリンププレート」。久米島産のシークワーサーと塩、国産にんにくと上質なオリーブオイルをブレンドした自家製ガーリックオイルが使用されており、香ばしい香りが食欲をそそります。
テイクアウトでもイートインでも楽しめるので、ランチタイムにおすすめです。
(画像提供:YUNAMI FACTORY)
ちぃとぅ処 福屋
とろけるマンゴーがたっぷり!トロピカルな島スイーツに舌鼓

「ちぃとう処(どころ) 福屋」は久米島銘菓「元祖みそクッキー」を製造販売する「島福」の本社兼工場に併設のお土産屋&カフェです。お土産コーナーの隣にある「喫茶ガジュマル」では、冷たいかき氷などを味わいながらホッとひと息つけます。
おすすめの「マンゴーかき氷」は、甘くてジューシーな果実がふんだんに使われたなんとも贅沢なかき氷です。

大きくふっくらとしたたくさんの金時豆と白玉がのった「氷ぜんざい」も、味わって欲しい一品。遊び疲れた体に優しく染み渡る美味しさです。

土産売場で販売される「元祖みそクッキー」は、ほんのり感じる味噌味がクセになる素朴な味わい。お土産にもぴったりですよ。
(画像提供:株式会社島福)
赤嶺パイン園
太陽の恵みを受けた、フレッシュなパインジュース


夫婦で営んでいる「赤嶺パイン園」では、久米島の太陽を浴びて育ったパイナップルを豊富に使ったパインジュースが楽しめます。
注文を受けてから作られる冷え冷えのパインジュースは、甘さにびっくり!濃厚かつジューシーで、暑さでほてった体中に染み渡ります。ビタミンCもたっぷり含まれています。
夏期限定のカットフルーツ「生パイナップル」(500円)、「マンゴー」(600円)、「ドラゴンフルーツ」(300円)もおすすめです。
(画像提供:一般社団法人久米島町観光協会)
久米島の久米仙(本社・工場)
久米島の豊かな水を生かした泡盛。試飲でお気に入りを見つけられる酒造所

水資源に恵まれた久米島は、泡盛造りに適した土地と言われています。「久米島の久米仙」は工場の敷地面積が8595平方メートルと広大で、県内最大級の生産規模を誇る泡盛の酒造所。約40種の通年販売商品の他、季節限定の商品を製造・販売しています。


宇江城岳(うえぐすくだけ)の麓にある工場は、ギャラリーを併設。泡盛の製造工程をムービーで見られ、試飲も可能です。泡盛のほか、オリジナルTシャツやグッズも販売されています。

お土産にピッタリなのは、久米島でしか買えない島内限定品の泡盛。爽やかな古酒香となめらかな飲み口が特徴の「球美島(くみしま)」や、紅芋と黒糖のほんのり甘い香りが楽しめる「IMUGE.(イムゲー)」などがおすすめです。
泡盛にも様々な風味があるので、自分好みのものを見つけてみてください。
(画像提供:株式会社久米島の久米仙)
海鮮味処 亀吉
海鮮や沖縄料理を中心に多彩なメニューが揃う

イーフビーチのすぐ近くに立地する「海鮮味処 亀吉」は、海鮮や沖縄料理などさまざまなメニューを味わえる店です。

おすすめメニューは「ざるもずく」。もずくは店主自らが収穫しているそうで、1本1本がしっかりと太いのが特徴です。特製のごまだれを絡めて味わいます。

沖縄料理の定番ともいえるチャンプルーは、「ゴーヤーチャンプルー」の他、「豆腐チャンプルー」(660円)、くるま麩を使用した「フーチャンプルー」(660円)、など、バリエーションが豊かです。


「車海老の塩焼き」(1320円)、「紅芋サラダ」など一品料理も多く揃っています。ランチタイムだけでなく、夕方から夜にかけての営業も行っているので、夜の食事もゆっくり堪能できますね。
沖縄県島尻郡久米島町字比嘉160-39
11時30分~14時、17時~22時(LO21時30分)
火
兼城港より車で15分/久米島空港より車で25分
あり(無料)※合同駐車場
「海鮮味処 亀吉」の詳細はこちら
(画像提供:海鮮味処 亀吉)
EN RESORT Kumejima EEF Beach Hotel「THE OCEAN DINING」
久米島名物や地元産野菜を味わえるリゾートホテルのレストラン

「EN RESORT Kumejima EEF Beach Hotel『THE OCEAN DINING』」は、久米島の南東に位置するリゾートホテル「イーフビーチホテル」内にあるレストランです。

オールデイダイニングとして朝、昼、夜の3部制で、朝7時から開催されている朝食はバイキング形式。チャンプルーや沖縄そば、サーターアンダギーなど、沖縄や久米島を感じるメニューが日替わりで並びます。

ランチタイムには、久米島特産の車海老を使った「車海老天丼」(1320円)や、料理長がその日の食材を生かして調理する「本日のパスタ」などを味わえます。

夕食はテラス席で味わう「Grill Table」がおすすめ。バーベキューをブラッシュアップし、「シェフズセレクト」としてレストラン特製のソースと共にいただく、久米島や沖縄県産の食材をふんだんに使ったグリルです。
久米島近海魚を使ったポキや車海老のアヒージョなど、多彩なアラカルトメニューもあります。海を臨むリゾート感あるロケーションで、素敵な時間が過ごせそうです。
沖縄県島尻郡久米島町字謝名堂548
【朝食】7時~9時30分(最終入場9時)【昼食】12時~14時30分(LO14時)【夕食】18時~21時(LOフード20時、ドリンク20時30分)
なし
朝食【6~11歳】1430円【12歳以上】2200円、シェフズセレクト3300円~
兼城港より車で20分/久米島空港より車で30分
あり(無料)
「EN RESORT Kumejima EEF Beach Hotel『THE OCEAN DINING』」の詳細はこちら
(画像提供:EN RESORT Kumejima EEF Beach Hotel「THE OCEAN DINING」)
※この記事は2024年6月10日時点での情報です。休業日や営業時間など掲載情報は変更の可能性があります。
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