close

2021.08.25

ビール好きなら知ってて当然!?今さら聞けない「ビールの基礎知識」まとめ

春夏秋冬、いつの季節もおいしいビール!
お酒の中でもビールが好き!我こそはビール党なり!と声高らかに名乗りを挙げる人も多いのでは。
しかし
「ビールについて語れるほどの知識はないかも…」
「ビールを美味しく飲むためのコツがあれば知りたい」
「味やスタイルの違いはよくわからない」
という声もチラホラ聞こえてきそう。

そこで、知れば知るほど奥深いビールの世界を紐解き、あらためて知っておきたいビールの基礎知識やビールの楽しみ方についてビアジャーナリスト、まさにビールの専門家である宮原さんにお聞きしました。
こちらを参考に、日々のビール選びを楽しんだり、旅先ではぜひクラフトビールとの出合いを楽しんでみてくださいね。

※この記事は2021年5月25日時点での情報です。休業日や営業時間など掲載情報は変更の可能性があります。日々状況が変化しておりますので、事前に各施設・店舗へ最新の情報をお問い合わせください。

記事配信:じゃらんニュース

ビールの表示からわかること

一口にビールといっても、スタイルや材料などに違いがあり、ラベルに表示されています。これが分かると、ビールのラベルからお気に入りを見つけやすくなりますよ。

ビールの表示

(1)ビアスタイル
発酵方法や原材料、製法などで分類されるスタイルは世界に150ほどあります。

(2)品目
「ビール」または「麦酒」と表示。副原料を規定以上使用すると「発泡酒」に。

(3)原材料
麦芽、ホップなど酒税法にある品目順に表示。副原料は麦、米、コーンなど。

(4)アルコール分
「アルコール分」のあとに○%または○度と表示。約3~14度と幅広い。

(5)賞味期限
ラベルや缶に年・月を表示。いずれにせよ冷凍や直射日光があたる場所は避けて。

ビールには大きく分けて2つのタイプがあり、発酵方法の違いがビアスタイルをつくる

ラガービールとエールビール、ビールは大きく分けてこの2つのタイプがある。ラガービールは下面発酵、エールビールは上面発酵、と発酵方法の違いによってつくられます。

発酵方法はその他にも自然発酵があり、主にベルギーで行われる方法。蓋のない冷却槽に麦汁を入れ放置し、醸造所の空気中に漂う野生酵母によって発酵が行われるのです。ランビックなども自然発酵によるもの。
主なラガービールとエールビールの違いについてご紹介します。

ラガービール

ラガービール

すっきり爽快で飲みやすい。
低温で長期間熟成を行うため、貯蔵を意味するドイツ語から「ラガー」と呼ばれる。ホップやモルトの風味で、シャープで炭酸のきいた爽快感のあるすっきりとした味に。「キリン一番搾り生ビール」や「ザ・プレミアム・モルツ」もこの部類。

[酸味]強い酸味のあるものはほとんどない
[苦味]さわやかな苦味のあるものが多い
[甘み]やや弱めなものが多い
[フルーティ]使用するホップにより楽しめるものも
[口あたり]爽快で喉越しの良いものが多い
具体的には……ピルスナー、デュンケル、シュバルツ、ボック

下面発酵

下面発酵酵母を使ったもの。酵母が固まりやすく沈んでいることが多い。発酵温度は10℃前後の低温で、6~10日ほどかけてゆっくり発酵する。

エールビール

エールビール

豊かな香りと深い味わいを楽しむ。
歴史的にはラガーより1500年以上も前からあり、その分、色も香りも味も材料もバリエーション豊富なスタイルが存在。常温発酵のため、酵母がフルーティな香りを生み出し、複雑な味や豊かな香りなどの、深い味わいを楽しめる。

[酸味]さわやかな酸味のあるタイプもある
[苦味]スタイルにより様々ある
[甘み]麦芽の甘みを楽しめるものも多い
[フルーティ]酵母やホップ由来の香り高いものが多い
[口あたり]ボディを感じるものも多い
具体的には……ペールエール、ヴァイツェン、IPA、ポーター、スタウト、ホワイトエール、ブラウンエール

上面発酵

上面発酵酵母を使ったもの。発酵の際、酵母が炭酸ガスとともに表面に浮かぶ。発酵温度は16~24℃の常温で、3~6日ほどで発酵する。

ビールを美味しく飲み続けるには順番を知ろう!

食事のコースと同様で、初めは軽い味で、徐々に重くしていくのが美味しく飲めるコツ。

色の淡いものから濃いものへ。

ビールには白に近い淡い黄色から輝くような黄金、琥珀色、そして黒とさまざまなバリエーションがある。相対的に色が淡い方が軽快な味、色が濃くなるほど、苦味や甘みなどが増して味わい深くなる。

アルコール分の低いものから

低アルコール(2.5くらい)
アメリカン、ライトラガーなど

一般的なビール(4~6くらい)
ピルスナーなど

高アルコール(9~12くらい)
バーレイワインなど

アルコール分の規定は20度以下で、約3~14度のものが多い。何杯飲めるかにもよるが、最初から高アルコールビールを飲むと、すぐに酔ってしまうので、度数の低いものから飲みはじめるのがおすすめです。

旅行先ならではのビールの楽しみ方とは

バラエティ豊富なエールビールの種類が多いクラフトビール。450以上ある各地のビールを楽しもう!

できたてならではの新鮮な味を楽しむ

できたてならではの新鮮な味を楽しむ
野沢温泉の「里武士タップルー」は、できたての生ビールを最大12種類楽しめる

クラフトビール人気から、各地でビアパブやビアバー、店内でビールを醸造し提供するブルワリーパブが増加している。タップで提供されるビールの味は格別!

地域限定発売のビールを狙う。

地域限定発売のビールを狙う
クラフトビールはパッケージが可愛いのも魅力。パケ買いして後で味を楽しむのも手

旅先では、ご近所では買えない、その地域限定発売のビールをぜひ手に入れたい。各地の醸造家たちが作り出すこだわりの味を、旅の思い出に持ち帰ろう。

「グラウラー」を持参する

「グラウラー」を持参する
クラシック真空グロウラー1.9L 8800円(スタンレー)。生ビールをお持ち帰り

旅先で出合った美味しい生ビールを持ち帰ることができるのが「グラウラー」。しっかりフタができ炭酸をキープ。保冷力が高くアウトドアで楽しめるものもありますよ。

せっかく飲むなら、美味しく飲もう!

旅先で飲むのはもちろん、お土産に買ってきたビールも、美味しく飲むために、知っておくと役立ちます!

スタイルに合うグラスで飲む。

スタイルに合うグラスで飲む
背の高さや口の開き方など、スタイルに合うグラスを選ぶと、より美味しくなる

ラガー系は口が開いたグラスの方が泡立ちがよく飲みやすい。エール系は口が閉じているグラスの方が、香りがこもり、豊かな香りを楽しめます。

食事とのぺアリングを楽しむ

食事とのぺアリングを楽しむ

食べ物との組み合わせを考えてスタイルを選んだ方がいいのはワインと同じ。香りや苦味などが、食べ物の風味に溶け合うビールを選ぶのがコツ。

[肉料理]苦味が口の中を爽快にするIPA、ピルスナーなど
[グリル]ローストつながりで相性がいい黒ビール
[刺身]フルーティなホワイトエール、ランビックなど
[そば]醤油出汁と相性がよいシュバルツなど

教えていただいた方 宮原佐研子さん

宮原佐研子さん

日本ビアジャーナリスト協会所属ビアジャーナリスト。「ビール王国」(ワイン王国)、ムック「ビールの教科書」(宝島社)、『日本のクラフトビール図鑑』(マイナビ)他執筆。

<ビールを楽しむアドバイス>
クラフトビールは全国にあり、各ブルワリーが4~5種くらいの定番品に加え季節限定商品などを造っています。流通している定番ビールもいいけど、旅行先では小ロットでその土地でしか飲めないビールを楽しんで。できたてを飲めるのも旅の醍醐味です。

※新型コロナウイルス感染症拡大防止の観点から、各自治体により自粛要請等が行われている可能性があります。ご利用の際には、あらかじめ最新の情報をご確認ください。また、感染拡大の防止に充分ご配慮いただくようお願いいたします。
※お出かけの際は、お住まいやお出かけされる都道府県の要請をご確認の上、マスクの着用、手洗いの徹底、ソーシャルディスタンスの徹底などにご協力ください。

※掲載の価格は全て税込み価格です。

じゃらん編集部  じゃらん編集部

こんにちは、じゃらん編集部です。 旅のプロである私たちが「ど~しても教えたい旅行ネタ」を みなさんにお届けします。「あっ!」と驚く地元ネタから、 現地で動けるお役立ちネタまで、幅広く紹介しますよ。

Topics

tag

この記事に関連するエリア

この記事に関連するキーワード