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2020.12.05

【聖地巡礼】あの物語へ出かけよう(カツセマサヒコ著『明け方の若者たち』編)

映画やアニメ、漫画の舞台となった場所に実際に足を運ぶことを「聖地巡礼」と呼ぶのをご存知ですか?

有名作品になると、全国から多くのファンがその地を訪れることもあると言います。

じゃらんニュースでも、皆さんの聖地巡礼のお手伝いをするために、ガイド記事を作ることにしました。

今回の対象作品は、ライター/小説家のカツセマサヒコさんが執筆した小説『明け方の若者たち』。カツセさんご本人にも確認し、小説に出てくる舞台を著者公認でガイドします!

※この記事は2020年12月3日時点での情報です。休業日や営業時間など掲載情報は変更の可能性があります。日々状況が変化しておりますので、事前に各施設・店舗へ最新の情報をお問い合わせください。

記事配信:じゃらんニュース

小説『明け方の若者たち』

【聖地巡礼】小説『明け方の若者たち』編
明け方の若者たち(幻冬舎)

明大前で開かれた退屈な飲み会。そこで出会った彼女に、一瞬で恋をした。本多劇場で観た舞台。「写ルンです」で撮った江の島。IKEAで買ったセミダブルベッド。フジロックに対抗するために旅をした7月の終わり。世界が彼女で満たされる一方で、社会人になった僕は、“こんなハズじゃなかった人生”に打ちのめされていく。息の詰まる満員電車。夢見た未来とは異なる現在。高円寺の深夜の公園と親友だけが、救いだったあの頃。それでも、振り返れば全てが美しい。人生のマジックアワーを描いた、20代の青春譚。

始まりの舞台、明大前

『明け方の若者たち』の始まりの舞台は、京王線と井の頭線が走る、明大前。

就活で内定を得た学生だけが参加できる「勝ち組飲み」なるものに主人公が参加したところから、話が始まります。

1.宮古二号店

【聖地巡礼】小説『明け方の若者たち』編

「勝ち組飲み」の舞台のモチーフとなっているのが、こちらの沖縄料理屋「宮古二号店」です。

近くのすずらん通りに「宮古一号店」もありますが、著者のカツセさんがイメージしていたのは、優しい女将さんがいるこちらのお店とのこと。

【聖地巡礼】小説『明け方の若者たち』編

入り口をくぐると、この雰囲気。味があります。

沖縄そばは今でもお店の自家製で、開店前に女将さんが作っているそうです。

【聖地巡礼】小説『明け方の若者たち』編

「勝ち組飲み」の会場は、お店の2階の個室をイメージしていたそうです。大学時代のカツセさんも、ここでよく友人たちと飲んでいたとのこと。(ちなみにお店の人いわく、昔は本当に、終電を逃したお客さんをこの部屋に泊めていたそうです。いい時代)

■宮古二号店
[TEL]03-3325-9735
[住所]東京都世田谷区松原2-41-5
[営業時間]17時~25時(L.O.24時30分)
[定休日]無休
[アクセス]京王 明大前駅より徒歩5分
[駐車場]なし

2.杉並区立玉川上水公園(クジラ公園)

【聖地巡礼】小説『明け方の若者たち』編

そしてこちらが「勝ち組飲み」を抜け出して、彼女と二人で乾杯をした「クジラ公園」こと、杉並区立玉川上水公園。宮古から甲州街道を渡って、住宅街に差し掛かったところにあります。大きなクジラの遊具は、本当に印象的。

【聖地巡礼】小説『明け方の若者たち』編

細長い公園の敷地内には、クジラの遊具だけでなく、うんていや滑り台や、

【聖地巡礼】小説『明け方の若者たち』編

木登りの練習になりそうなアスレチック遊具なども併設。日中は子供たちが遊ぶ姿がよく見られます。

(小説のように夜間に行く場合は、近隣の皆さんの迷惑にならないようにしましょう!)

■杉並区立玉川上水公園
[TEL]03-3312-2111
[住所]東京都杉並区和泉2-7-19
[営業時間]散策自由
[料金]入園無料
[アクセス]京王 明大前駅より徒歩6分
[駐車場]なし
【聖地巡礼】小説『明け方の若者たち』編

ちなみに「クジラ公園」から買い出しに行くコンビニは、小説に出てくるとおり、本当にミニストップでした。こちらは公園から徒歩3分ほどで行けます。

主人公が彼女と初デートした街、下北沢

「勝ち組飲み」で仲良くなった主人公と彼女が初めてデートする街が、下北沢!

作中でも最も甘く、青春時代の淡い恋が描かれるシーンの舞台となっています。

1.ヴィレッジヴァンガード下北沢店

【聖地巡礼】小説『明け方の若者たち』編

彼女との初デートの待ち合わせ場所に使われたのが、サブカルの入門として名高い本屋「ヴィレッジヴァンガード」の下北沢店。ヒロインである彼女は、映画『モテキ』に影響を受けて、この場所で待ち合わせすることを企画した、という設定があるそうです。

【聖地巡礼】小説『明け方の若者たち』編

たくさんの雑貨と本が溢れる店内で、「先に見つけた方が勝ちね」とかくれんぼをする二人。斬新な待ち合わせ方法でしたが、実際に訪れたときは他のお客さんの迷惑とならないように気をつけましょう。

■ヴィレッジヴァンガード下北沢店
[TEL]03-3460-6145
[住所]東京都世田谷区北沢2-10-15 マルシェ下北沢1階
[営業時間]11時~23時
[定休日]無休
[アクセス]各線 下北沢駅より徒歩3分
[駐車場]なし

2.本多劇場

【聖地巡礼】小説『明け方の若者たち』編

待ち合わせ後、初デートとして向かった先は、ヴィレッジヴァンガード下北沢からも直結している「本多劇場」。数多くの名作が公演されてきた劇場で、主人公と彼女は舞台を観劇することになります。

ちなみに観劇のあと、彼女と主人公が夕方から飲み始めることになる「サイゼリヤ下北沢南口店」は、小説が発売される少し前に閉店してしまったとのこと。まだ残っていたら、読者のみなさんが全く同じプランでデートしていたかもしれないですね……。

■本多劇場
[TEL]03-3468-0030
[住所]東京都世田谷区北沢2-10-15 マルシェ下北沢2階
[営業時間][定休日]公演により異なる
[アクセス]各線 下北沢駅より徒歩3分
[駐車場]なし

主人公が住んだ街、高円寺

社会人となり、一人暮らしを始めた主人公が住んだ街が、高円寺です。主人公の友人となる会社の同僚・尚人(なおと)も、この街に住んでいる設定になっています。

1.やきとり大将 本店

【聖地巡礼】小説『明け方の若者たち』編

尚人が「高円寺のランドマーク」として称えていたのが、高円寺駅南口の目の前にある大衆居酒屋「大将」の本店。主人公と尚人は、会社で受ける日々のストレスを、1977年から続くこのお店で頻繁に発散することになります。

ちなみに「大将」はこの近くに二号店、三号店もあり、そちらもかなりの人気店。店の外まで広がったテラス席は、多くのお客さんで賑わっていました。

■やきとり大将 本店
[TEL]03-3312-1047
[住所]東京都杉並区高円寺南4-27-9
[営業時間]15時30分~23時(L.O.22時30分)
[定休日]無休(年末年始、夏季休暇あり)
[アクセス]京王 明大前駅より徒歩5分
[駐車場]なし

2.高円寺中央公園

【聖地巡礼】小説『明け方の若者たち』編

「大将」で飲んだ後、主人公と尚人が終電過ぎまで語り合っていた公園が「高円寺中央公園」です。

駅から近いのに広々としており、周辺にも楽しい店が多いのが印象的な公園です。

【聖地巡礼】小説『明け方の若者たち』編

主人公と尚人は、入り口近くにあるこちらのオブジェ周辺で、日々「ちょっとクリエイティブな企画」を妄想し合っていました。滑り台やブランコ、砂場といった遊具もあるのに、あえてこのオブジェというのがリアルです。

■高円寺中央公園
[TEL]03-3312-2111
[住所]東京都杉並区高円寺南4-31-7
[営業時間]散策自由
[料金]入園無料
[アクセス]JR 高円寺駅より徒歩5分
[駐車場]なし

3.シーシャカフェはちグラム 高円寺店

【聖地巡礼】小説『明け方の若者たち』編

登場人物が実際にお店に訪れるシーンは出てきませんが、主人公が高円寺のお店として言及しているのが、「シーシャカフェはちグラム」の高円寺店。

本文に出てくる「名前も知らないのによく飲む仲間も複数いる」という記載は、実際にこのお店にいる元バックパッカーの店主、竜ノ介さんが言っていたセリフなのだそうです。「せっかく高円寺に住んだのに、常連客になれるような店をまったく開拓できていない主人公が、唯一落ち着けた店」という裏設定もあるそうです。

■シーシャカフェはちグラム 高円寺店
[TEL]03-5913-8928
[住所]東京都杉並区高円寺南3-58-18 山本ビル3階
[営業時間]12時~24時(L.O.23時30分)
[定休日]年中無休
[アクセス]JR 高円寺駅より徒歩1分
[駐車場]なし

その他、登場人物が行った場所

明大前、下北沢、高円寺が舞台の中心となっている『明け方の若者たち』ですが、その他にもたくさんの街やお店が出てきます。中でも印象的なシーンを彩っていたお店を最後に紹介します。

1.オスローバッティングセンター(新宿)

【聖地巡礼】小説『明け方の若者たち』編

会社帰りに酔っ払って、尚人と行くことになったバッティングセンター。新宿歌舞伎町の奥にあります。

作中でも1、2を争う衝撃的な「あのセリフ」も、ここで尚人がバットを振りながら生まれました。

■オスローバッティングセンター
[TEL]03-3208-8130
[住所]東京都新宿区歌舞伎町2-34-5
[営業時間]13時~20時45分(L.O.20時30分)※新型コロナウイルス感染症拡大防止のため、短縮営業中
[定休日]なし
[アクセス]西武 西武新宿駅より新宿コマ劇場方面へ徒歩3分
[駐車場]あり

2.BONDI CAFE YOYOGI BEACH PARK(渋谷)

【聖地巡礼】小説『明け方の若者たち』編

本編の最終章にて、元クラスメイトの石田と主人公が“勝ち組飲み”ぶりに再会する店のモチーフが、こちらの「BONDI CAFE YOYOGI BEACH PARK」。開放的なテラス席が人気で、代々木公園での散歩の前後に飼い犬を連れて遊びにくるお客さんも多いです。

【聖地巡礼】小説『明け方の若者たち』編

店内席も、渋谷から徒歩圏にあることを忘れさせる、ゆったりとした作り。オーストラリアのビーチ沿いにあるお店をイメージしているとのことで、こんなところで優雅にランチやディナーを楽しんでみるのも、聖地巡礼の喜びのひとつかもしれません。

■BONDI CAFE YOYOGI BEACH PARK
[TEL]03-5790-9888
[住所]東京都渋谷区富ヶ谷1-15-2 Barbizon55 1階
[営業時間]9時~23時(L.O.22時)※新型コロナウイルス感染症拡大防止のため、営業時間・定休日が異なる場合あり。来店時は事前に店舗に要確認
[定休日]年末年始
[アクセス]東京メトロ 代々木公園駅、小田急 代々木八幡駅より徒歩5分、各線 渋谷駅より徒歩20分。
[駐車場]なし
【聖地巡礼】小説『明け方の若者たち』編

東京都内でも人気エリアが舞台となっている『明け方の若者たち』。

ぜひ小説を片手に、現地を訪れてみてください!

※新型コロナウイルス感染症拡大防止の観点から、各自治体により自粛要請等が行われている可能性があります。
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