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2024.10.25

絵馬(えま)とは?意味や由来・正しい書き方・奉納のやり方まで解説

神様に願い事を祈願するとき、神社に奉納する絵馬。昔は、神馬という本当の馬を奉納する風習があったことから、今も馬という名前が付いているのだとか。この記事では、絵馬の意味や由来や正しい書き方、奉納のやり方を解説します。

絵馬の意味や由来

絵馬

絵馬は、なにかを祈願するときや、願いがかなったお礼として、神社に奉納するもの。多くは絵が描かれた木の板です。

おみくじを結ぶのとは違って、「奉納する」ものであるところがポイントです。

古代、神様は神馬(しんめ)という馬に乗って人間世界にやってくると考えられていて、神事においては生きた馬を献上していたそうです。ちなみに白馬が重宝されたのだとか。

馬

また本物の馬の代わりに、土で作った馬形(うまがた)や、木で作った板立馬(いただてうま)を奉納する簡略化バージョンも古くからあり、さらに絵に描いた馬も奉納されました。これが「絵馬」の始まりです。

中世に入ると、馬に限らずいろいろな画題が描かれたそうです。
もともと祈願が目的なので、十二支など縁起の良い画題や、病気を治したい目や手を描いたりすることもあったとか。でも、「絵馬」という呼び名はそのまま残りました。

近世になって庶民の祈願が一般的になると、最初から絵が描かれた小さな絵馬が広がっていきました。これが今のスタンダードな絵馬です。

絵馬

ちなみに五角形をしているのは、大きな絵に屋根を付けていたころの名残です。現代ではさまざまな形に工夫されたものも多いですよね。
かわいい絵馬たちは下でご紹介します!

絵馬の正しい書き方

Q. 縦書きと横書き、どちらがいい?

絵馬

縦書きで書かれていることが比較的多いようですが、横書きでも問題ありません。明確な決まりはないようですので、書きやすい方でいいでしょう。

Q. どこに書くべき?

絵馬

基本は表側に絵があり、裏側に願い事を書くようになっています。
形が工夫された絵馬の場合は、絵や装飾の部分を避け、空きスペースに書けば大丈夫です。

Q. お願いごとはどのような文体で書く?
「○○ができますように」「叶いますように」といった形式で書くといいでしょう。
また、「○○になる!」という宣誓も、強い意志の現れであり、望ましい形です。きっと神様に努力を見守っていただけるはず。

Q. 名前の書き方は?
だれの願い事か、神様に分かっていただくために、住所や名前を書くのが一般的です。
ただ個人情報保護という観点から、住所は詳しく書かなくてもかまいません(都道府県程度が多いようです)。名前は、イニシャルなどにしても大丈夫です。

最近はステッカーを貼ることができる絵馬も登場しているとか。
ちなみに昔は、お百度と同じように人目に付かない時間帯に奉納し、実名を書かないことも多かったようです。

Q. 筆記用具は?

絵馬

雨にぬれても消えないという意味では油性ペンがベスト。たいてい神社に用意されていますが、持参すればインクが切れているというような心配もなく、スムーズです。
でも、別に何で書いても御利益は同じだそう。大事なのは「心を込めて書く」ことです。

絵馬を奉納する際の注意点

絵馬を掛ける専用の場所があるので、そこに奉納しましょう。願い事(裏)側をこちら側に、見えるように掛けるのが本来の作法なのだそうです。

誤って他の人の絵馬を落とすことのないよう、余裕のある場所を選んでそっと掛けると、神様も見ていてくださるかもしれませんね。

「奉納」なので、持ち帰ってはあまり意味がありません。ただ、一度持ち帰ってじっくり書いたりしても大丈夫です。その場合は神棚など目線より高い位置に保管し、後日お参りして奉納しましょう。

めでたく願いがかなったら、感謝の気持ちを伝えるお礼参りをしましょう。お礼参りは早ければ早いほどよく、遅くとも1年以内が目安です。

※この記事は2024年10月25日時点での情報です。休業日や営業時間など掲載情報は変更の可能性があります。
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※掲載されている情報や写真については最新の情報とは限りません。必ずご自身で事前にご確認の上、ご利用ください。
※この記事は2024年10月にじゃらん編集部が更新しました。

ミキティ山田  ミキティ山田

旬な話題を求めて、いろいろな場所を取材・撮影する調査員。分厚い牛乳瓶メガネに隠したキュートな眼差しでネタをゲッチュー。得意技は自転車をかついで階段を登ること。ただしメガネのせいでよく転びます。

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