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2021.03.13

春や夏に咲く「黄色い花」12選!名前や特徴や見頃、花言葉を紹介

日に日に緑が濃くなる季節がやってきます。今回は、春や夏にかけて咲く花の中から、黄色い花を咲かせる植物を12種類、ご紹介します。

花の名前や特徴などを、あしかがフラワーパーク(栃木県足利市)の小池智子さんに教えてもらいました。小池さんは、「黄色は元気の出るカラーで、春先の黄色い花はたまらなく良いです。花の形や色の濃淡を楽しんでくださいね」と話します。

お出かけ先で気になったとき、ぜひ検索してみてくださいね。

記事配信:じゃらんニュース

※この記事は2021年3月8日時点での情報です。

フクジュソウ

縁起物の春植物

春や夏に咲く「黄色い」花
画像提供:あしかがフラワーパーク

黄色い花データ
見られる時期:1月下旬~2月頃
特徴:花径4cmほどの黄色い花。地面からつぼみの部分だけが出て咲く
見られる場所:田んぼのあぜ等、日がよく当たる場所
花言葉:幸せを招く 永久の幸福

春植物として親しまれている花です。漢字で「福寿草」と書き、お正月の縁起物の鉢花としても流通します。

早咲きの梅の花が咲くころ、地面からポッとつぼみだけが出たような状態で、黄色い花が咲きます。茎は徐々に伸びていき、花が終わりかけたころに、ニンジンのような葉が出てきます。

「周りがまだ冬枯れの景色の中に黄色い花が咲きます。とてもよく目立ちますよ」。

菜の花

“春らしさ”演出に必須の黄色い花

春や夏に咲く「黄色い」花
画像提供:写真AC

黄色い花データ
見られる時期:2月~3月下旬(雪深いところでは4月頃からの地域も)
特徴:黄色い花、独特の春らしい香りがする
見られる場所:畑など
花言葉:小さな幸せ 快活な愛 明るさ

春の空の下で黄色いじゅうたんのように広がる風景が、春を感じさせてくれる「菜の花」。「アブラナ」ともいい、日本では古くから油をとったり、食用にしたりするために栽培されてきました。

草丈は、畑で栽培されていると40~50cmくらい、ポット栽培では20~30cmほどです。「開花期間は長いものではないですが、春らしいディスプレイを作るときには重宝する花です」。

スイセン

甘い香りで春を告げる

春や夏に咲く「黄色い」花
ラッパズイセン
春や夏に咲く「黄色い」花
ミニ水仙「テターテート」(いずれも画像提供:写真AC)

黄色い花データ
見られる時期:3月~4月
特徴:花弁が黄色、中心がラッパのような形。ラッパズイセンは背丈が30cm程度、テターテートは背丈10~20cm程度
見られる場所:花壇や公園などの日当たりがいい場所
花言葉:うぬぼれ 自己愛

以前、冬の花として「日本水仙」をご紹介しましたが、スイセンの仲間には品種が数多くあります。今回は春に咲く黄色いスイセン「ラッパズイセン」や、草丈の低いミニ水仙「テターテート(ティタティタ)」をご紹介します。

ラッパズイセンは、草丈が30cm程度。花径が4~5cmと少し大きめ。花弁は黄色で、ラッパのような副花冠(ふくかかん)が長くて大きく、よく目立ちます。ラッパズイセンは、同じような形状の特徴を持つスイセンの総称で、品種名で言うと、黄色いラッパズイセンは「キングアルフレッド」や「バーナム」など。

ミニ水仙の品種「テターテート(ティタティタ)」は、草丈が10~20cmくらい。いずれも甘い香りがします。「園内では地植えにしていて、毎年楽しめます。花屋さんで芽出し球根などが手に入りやすく、気軽に楽しめます」。

タンポポ

おなじみの黄色い花。綿毛の姿に懐かしさも

春や夏に咲く「黄色い」花
画像提供:写真AC

黄色い花データ
見られる時期:春に目立つが、他の季節にも咲いている
特徴:セイヨウタンポポは花径4cm程度の黄色い花。草丈15~20cm
見られる場所:空き地や道端、田んぼ、畑など
花言葉:神のお告げ 誠実 幸せ 別離

おなじみの「タンポポ」は、キク科の植物です。「ふわふわの丸い綿毛を吹いて飛ばし遊んだ記憶、ありませんか」。

実は、よく見かけるのは「セイヨウタンポポ」だそう。「在来種の日本タンポポなどもありますが、この二つは繁殖形態が違っています。在来種は他の個体との受粉が必要な一方で、セイヨウタンポポは自分だけで増えることができるのです」。

在来種とセイヨウタンポポとの見分け方は、総苞片と呼ばれる「花の付け根の部分」といいます。付け根部分が、反り返っているのがセイヨウタンポポだそうです。

カタバミ

クローバーのような葉が特徴的

春や夏に咲く「黄色い」花
画像提供:写真AC

黄色い花データ
見られる時期:春から秋にかけて開花
特徴:クローバーのような葉。草丈10cm以下で、ほふくして横に広がる。黄色い花は花径1cmくらい
見られる場所:公園や庭、道路際の街路樹の下など
花言葉:喜び 輝く心 母のやさしさ

カタバミ科の多年草。マメ科のクローバーとよく間違われますが、カタバミはハート形の葉の3枚が寄せ合った形で、クローバーは丸い形の葉の集まりで白い線があるという違いがあります。春になると黄色い花を咲かせますが、「花は小さく(7~8mm)目立ちません。目を凝らしてみるような地味なものです」。

カタバミは繁殖力が強く、家紋のデザインにも使われてきました。日本全国で見られるのは、帰化したカタバミ「オッタチカタバミ」が多く、カタバミと間違えやすいということです。

ミモザ(ギンヨウアカシア)

春先を彩るふわふわとした繊細な黄色い花

春や夏に咲く「黄色い」花
画像提供:写真AC

黄色い花データ
見られる時期:3月~4月
特徴:白っぽい葉で、黄色い小さな花がふさふさの房状になっている
見られる場所:切り花で目にすることが多い。花木では広い公園など
花言葉:ギンヨウアカシア=優雅 友情 繁栄 不滅 不死

日本で「ミモザ」というと、「ギンヨウアカシア」や「パールアカシア」のことを指すことが多いです。

ギンヨウアカシアは、マメ科の仲間。「5m近くなる高木なので、庭木というよりは切り花で目にすることが多いかもしれません」。

名前にもあるようにシルバーの細かい葉が特徴。黄色い小さな花は、枝先に房状に集まって咲きます。「ふわふわとした繊細な黄色い花で、春先を彩ってくれます」。

レンギョウ

早春、枝たわわに咲かせる黄色い花

春や夏に咲く「黄色い」花
画像提供:写真AC

黄色い花データ
見られる時期:3月~4月
特徴:2~3mの低木。葉より先に、花径2~3cmほどの4弁の花が枝いっぱいに咲く
見られる場所:庭など
花言葉:希望 遠い記憶

モクセイ科レンギョウ属。レンギョウの中にもいくつか種類がありますが、シナレンギョウ、チョウセンレンギョウなどが、庭木として植えられていることが多いです。

2~3mの低木。花は4弁。花径2~3cm。「葉より先に、花が枝いっぱいにつくので、全体が黄色くみえて、とてもキレイです」。

ヤマブキ

春にひときわ目立つ濃い黄色の花

春や夏に咲く「黄色い」花
画像提供:あしかがフラワーパーク

黄色い花データ
見られる時期:4月~5月頃
特徴:濃い黄色の花。一重咲き品種の場合、花弁が5枚
見られる場所:公園や庭園、山道など
花言葉:気品 崇高 金運

バラ科の植物。春の時期にひときわ目立つ“ヤマブキ色”(橙色に近い濃い黄色)の花を咲かせます。公園、庭園などで目にすることが多いかもしれません。

ヤマブキは、古くから万葉集などの書物にも詠まれる花で、桜(ソメイヨシノ)が終わるころに咲きだします。国内に広く自生していて、花は一重咲きと八重咲きがあります。育て方も比較的簡単で、毎年美しい花を楽しめます。

クラスペディア

ポンポンのような花。春花壇のアクセントに

春や夏に咲く「黄色い」花
画像提供:写真AC

黄色い花データ
見られる時期:花壇だと4月~5月
特徴:長い茎の先に、黄色いポンポンのような形状の花を咲かせる。草丈80cmくらい
見られる場所:切り花、ドライフラワー、花壇など
花言葉:永遠の幸福 心の扉をたたく 個性的

細くまっすぐな茎に、黄色のポンポンのような花を咲かせます。その形状から、「イエローボール」とか、「ドラムスティック」「ゴールドスティック」という名もあります。

日本では一年草扱い。花壇では、4月~5月頃に楽しめます。葉も下部10~15cmのところにあり、茎だけが伸びてボール状の花を咲かせるので、花壇のアクセントになります。ドライフラワーとして販売されていることも多いです。

エニシダ

濃い黄色の蝶のような花が特徴

春や夏に咲く「黄色い」花
画像提供:写真AC

黄色い花データ
見られる時期:5月~6月頃
特徴:蝶型の花が穂状になって上向きに咲く
見られる場所:鉢花など
花言葉:清純

マメの仲間。花の形が特徴。「フジの花のような、マメ科特有の花を咲かせます」。濃い黄色の蝶型の花が、軸にくっつき“穂”のようになって、上向きに咲きます。

草のように見えますが、大きくなると2~3mにもなる低木。「見かけるのは、鉢植えの、丈が20~30cmくらいのものが多いでしょうか。植物体全体に毒を含み、誤って食すと頭痛、嘔吐、血圧降下などの症状を引き起こすと言われています。楽しみは見るだけにとどめてください」。

キンシバイ(ヒペリカム)

長い雄しべが印象的、秋には真っ赤な実も

春や夏に咲く「黄色い」花
春や夏に咲く「黄色い」花
赤い実。アレンジメントでよく見かける(いずれも画像提供:写真AC)

黄色い花データ
見られる時期:6月~7月
特徴:5枚の花びらの花。花の形は梅に似る。たくさんの細い雄しべがある
見られる場所:公園、庭など
花言葉:きらめき 秘密 復讐

「キンシバイ(金糸梅)」を紹介します。オトギリソウ科オトギリソウ属の植物です。「ヒペリカム」というのは、キンシバイが属している属称で、オトギリソウ属がラテン語でヒペリカムといいます。

キンシバイは、中国が原産の低木で、大きくなっても1m程度。鮮やかな黄色い5枚の花びらの花を咲かせます。その中に、たくさんの細い雄しべがある姿が印象的です。似た花に、「ビヨウヤナギ」もありますが、キンシバイのほうが雄しべが少なめ。

花の後、秋ごろになると、赤い光沢のある実が実ります。アレンジメントでは大変よく使われているので、実をご存じの方が多いかもしれません。「葉は、特に特徴はないですが、丸っとしていて、個人的には可愛いと思います」。

ユウスゲ

夕方から咲くレモンイエローの一日花

春や夏に咲く「黄色い」花
画像提供:写真AC

黄色い花データ
見られる時期:7月~9月
特徴:少し淡い黄色、レモンイエローのラッパ状の花。夕方に花開き、翌日の午前中にはしぼむ
見られる場所:雑木林の端、林床、海に近いところ
花言葉:媚態 美しき姿

ススキノキ科ワスレグサ属の仲間は、属名のラテン語表記で「ヘメロカリス」といいます。品種は多数あり、洋風のものも和風のものもあります。

ユウスゲはその一つで、別名「キスゲ」とも。ユウスゲは、少し淡い黄色・レモンイエローのラッパ状の花を咲かせ、夕方に開花し、翌日の午前中にしぼむことが特徴。

「住まいの近くに生育するワスレグサ属の植物というと『カンゾウ』や『ノカンゾウ』などがありますが、種間交雑が進むので実際は見分けづらいです。ユウスゲは咲く時間帯で見分けます」。

また、この仲間で高原に咲くものが「ニッコウキスゲ」。ヤマブキ色っぽい黄色の花で、昼咲きです。日光や尾瀬などの群生地が有名です。

■取材協力/あしかがフラワーパーク

まとめ

春、夏に咲く黄色い花を12種類ご紹介しました。

あしかがフラワーパークの小池さんご自身、好きなカラーは黄色なんだそう!「年間を通していろんな黄色い花が咲きますが、春先の黄色い花はエネルギーにあふれ、元気をもらえます!」と話してくださいました。

ご紹介した黄色い花を探して散策するのも楽しいかもしれません。お出かけしやすい季節、お花の観賞を楽しんでみてくださいね。

■花言葉:参考文献
二宮孝嗣著 『美しい花言葉・花図鑑 彩りと物語を楽しむ』ナツメ社、2015年

主婦の友社編集 『誕生花と幸せの花言葉366日 あなたと大切な人に贈る幸福の花図鑑』主婦の友社、2016年


※新型コロナウイルス感染症拡大防止の観点から、各自治体により自粛要請等が行われている可能性があります。
※お出かけの際は、お住まいやお出かけされる都道府県の要請をご確認の上、マスクの着用、手洗いの徹底、ソーシャルディスタンスの徹底などにご協力ください。

じゃらん編集部  じゃらん編集部

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