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沖縄の文化を象徴するシーサー。家の入口や屋根の上に置かれることが多く、災難や悪霊を防ぐと信じられている伝統的な守り神です。置物として個性豊かなシーサーも多く、沖縄のお土産の定番となっています。そこで今回は、シーサー専門店や自分で作れる体験スポットをご紹介します。歴史や正しい置き方を事前に知って、自宅に飾ってくださいね。

「シーサー」とはなに？

魔物や災いを追い払う、沖縄の守り神

シーサーとはライオン（獅子）のことです。家の入口や屋根の上などに置かれていて、災難や悪霊を防ぐと信じられている沖縄の伝統的な守り神です。

沖縄に行くと文化財をはじめ、公共施設、個人宅などいたる所でシーサーを見ることができ、一体のものと二体が対になっているものがあります。

二体が対のシーサーは、オスとメスのペアになっていて、オスは悪霊を追い払う役目、メスは家族を守る役目とされています。

「シーサー」の歴史

シーサーの起源は諸説ありますが、古代オリエント文明まで遡ります。古代エジプトの王や神を守護するスフィンクスがシルクロードを渡り、「獅子」として中国に伝来。その後、13世紀～15世紀頃に中国から沖縄へ伝わったと言われています。

また中国ではライオンのことを「獅子」といいますが、当時のアジアにはライオンはいませんでした。実物を知らない人々が想像と独自の解釈を加えながら「獅子」を創り、長い年月をかけて現在のシーサーの姿になったそうです。

「シーサー」の置き方

置き方は正面から見て右がオス、左がメス

シーサーを魔除けや守り神として置くなら、屋根の上、門柱の上、玄関の前、玄関の中などが適しています。

二体が対になっているシーサーは、正面から見て右側に口が開いているオス、左側に口が閉じているメスを置くのが基本です。また一体で置くのもOK。

ただ置く場所は綺麗にし、邪気や災いを家に入れないよう顔を外に向けておきましょう。

「シーサー」の種類

シーサーは主に3種類あり、置く場所や守るものによって「宮獅子（みやじし）」「村落獅子（そんらくしし）」「家獅子（いえしし）」に分類することができます。

宮獅子

城や神社、寺、墓などに設置されている「宮獅子」。
　
沖縄が琉球王朝時代だった頃のシーサーで、魔除けよりも権威の象徴としての意義が重視されています。優れた彫刻技術で造られた石製で、沖縄にシーサーが伝わった初期の頃のものです。

村落獅子

村や町を守るために、集落の入口や高い場所に置かれているシーサーのことです。対ではなく、一体のみで置かれ、沖縄本島南部の村落に集中しています。

向いている方角にも意味があり、南から南西向きのものは火難を防ぐ役割、東から北東向きのものは鬼門として暴風雨を防ぐ役割とされています。

家獅子

個人宅を守る役割のシーサーのことで、王府や村を守るシーサーが、民間に普及したのは明治時代に入ってからです。置く場所によって「屋根獅子」「門獅子」「屋敷獅子」に分類されます。

「屋根獅子」は、やちむん（沖縄の焼き物）や漆喰で作られ、単体で置かれていることが多いです。

「門獅子」は門柱の上に対で置かれ、デザインや表情が個性的で、家主の好みが反映されています。

「屋敷獅子」は石製で、石垣囲いや玄関前など置き場所は様々。敷地内のどこかに魔除けとして設置されています。

次からは旅行の際に寄りたい、シーサーの販売店や制作体験スポットを紹介します。

沖縄県内のシーサー販売専門店・体験スポット

お土産品店 シーサー館 【那覇市】

1978年に開業した、国際通りにあるお土産店。ちんすこうをはじめ、泡盛、琉球ガラス、コスメなど、様々な沖縄土産を取り扱っています。

店内には所狭しと商品が並んでいますが、店舗そのものが広いため、とても見やすいです。

シーサーは大きいものから手のひらサイズのものまで、種類豊富。作家が作る1点モノや、やちむん（沖縄の焼き物）で出来た昔ながらのシーサー、青や黄色などのカラフルなものなど、好みの一品をぜひ見つけてくださいね。

ひと際目を引くのが、幸せシーサーのコーナー。石垣島にある「米子焼工房」の作品で、創作シーサーがずらりと並んでいます。「笑って」「幸せくるよ」といったメッセージ付きなど、個性的なシーサーに出会えますよ。

国際通り 体験工房 TRIP CRAFT NAHA 【那覇市】

「国際通り 体験工房 TRIP CRAFT NAHA」は、国際通り沿いのヤシの木を眺めながら思い出を手作りできる体験工房です。シーサー作り（2500円）、シーサー絵付け（1500円〜）、塩作り（2000円）、キーホルダー作り（1300円～）など、沖縄旅行の思い出作りにぴったりな体験メニューが豊富に揃っています。

シーサー作り（2500円）は、成形から絵付けまで自由に楽しめるプランで、焼き時間は30分と、当日持ち帰りが可能。焼き時間の間は、近くのお土産店に足を運ぶなど、国際通りを散歩ついでに楽しめるのもポイントです。

シーサーの絵付け体験は、職人が作ったオリジナルシーサーから好きな一体を選んで絵付けを行います。手のひらサイズのちびシーサーは、お土産にもおすすめです。

他にも、阿吽セットのシーサー（4000円〜）など、サイズやデザインも様々なシーサーがあります。

手作り体験工房 《てぃあんだー》【那覇市】

シーサーやアクセサリーの手作り体験、お土産、雑貨、アクセサリーを扱う工房兼ショップです。国際通りから路地に入ったところにあり、那覇空港からも車で10分と好アクセス。体験のシーサー作りは、ファミリーやカップル、グループ旅行の思い出作りにぴったりです。

手作り体験は、様々な表情のシーサーから選び、好きな色に絵付けする「シーサー絵付け体験」や粘土から自分でシーサーを作る「シーサー作り体験」（2500円～）があります。絵付け体験では、職人が手びねりで作ったものをはじめ、アロマストーンとしても使えるアロマシーサーや写真を飾れる写真立てシーサーといった、オリジナルの多機能シーサーから選べますよ。

Enjoy工房【名護市】

パイナップルパークや御菓子御殿など、名護エリアの観光スポットから車で5分以内の場所にある工房です。7万体以上のシーサーを製作してきたスタッフが、すべて工房内で手作りしたシーサーを扱っています。

体験では「絵付け」、「粘土から製作」、「フルコース」、「琉球の陶土で製作」の4コースがあります。絵付け体験（1870円～）は、職人自慢の手作りシーサーに好きな色をつけていきます。素材は陶器・漆喰・特殊粘土の3種類、大きさは小・中・大の3段階から選べ、作ったその日に持って帰れるのが嬉しいポイントです。

粘土からのシーサー作り体験は、職人が目の前でレクチャーしてくれ、15分焼いたら即持ち帰りOK。フルコース（6380円～）は粘土作りと絵付けで約3時間かかります。

本格的に作りたい人は、沖縄で採れた琉球陶土で作る体験（5500円〜）が高級感のある陶器のシーサーを作れるのでおすすめです。出来上がりは1～2カ月後で、郵送されます。

体験の時間がない人には、職人手作りのシーサーを購入するのもいいですね。

可愛いシーサー専門店 まいまいシーサー 【本部町】

開業は2016年。美ら海水族館から車で1分の距離にあるシーサー作り専門店で、全席オーシャンビューの店内で、粘土からシーサー作り（4500円～）やシーサー色塗り体験（2200円～）を楽しめます。

ペアシーサーはもちろん、家族構成にあわせて作るファミリーシーサーや、ウェルカムシーサーとしても使えるウェディングシーサーなど、組み合わせは自由。お気に入りのシーサーを選び、1時間程度で気軽に楽しめる色塗り体験と、一から作る土からの体験は、午前中がおすすめです。

シーサーを置く台は沖縄の古民家をイメージした赤瓦屋根のデザインや琉球しっくいなどから選べます。またジンベエザメや泡盛、パイナップルなど沖縄らしい小物をのせられるので、オリジナリティの高いシーサーを作ることができます。

また、キッズスペースや座敷、おむつ交換台があり、子ども連れでの体験もOK。家族揃っての旅の思い出作りにおすすめです。

シーサーや 【本部町】

昭和のノスタルジックな雰囲気漂う本部町市場にあるシーサーのセレクトショップで、2020年にオープンしました。県内に住む10名以上の作家による本格的な作品や、オリジナルの可愛いものが店内に並んでいます。1カ所でいろいろなタイプを見ることができるので、シーサー選びにはぴったりです。

大きさや素材、色もさまざまで、用途によって専門のスタッフが選んでくれるので、気軽に聞いてみましょう。またお気に入りのシーサーが見つからない場合は、作家へのオーダーも可能ですよ。

そのほか、パズル感覚でパーツを組み立ててシーサーの顔を作る「面シーサー作り体験」（3500円）やアクセサリー作り体験（2750円）もあります。

沖縄県内のシーサー販売専門店・体験スポットMAP

まとめ

沖縄でよく見かけるシーサーを自分で作ったり、自宅に持って帰ったりできるスポットを紹介しました。沖縄らしい思い出作りにぴったりなので、ぜひ楽しんでくださいね。

※この記事は2025年2月17日時点での情報です。休業日や営業時間など掲載情報は変更の可能性があります。
※掲載されている情報や写真については最新の情報とは限りません。必ずご自身で事前にご確認の上、ご利用ください。
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