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2023.09.07

【中秋節とは】2023年はいつ?中国の伝統的な風習と日本のお月見との違いなど

旧暦8月15日は中国の「中秋節」。中国をはじめ台湾など中華圏の地域や、韓国、ベトナムなどがとても華やぐ祝日です。この記事では、中秋節の過ごし方や月餅などお供物の風習から、日本の「お月見」「中秋の名月」との違いを解説!横浜・神戸にある日本の中華街で例年催されている中秋節イベントの情報もご紹介します。

中秋節とは?

(画像提供:スナップマート)
(画像提供:スナップマート)

中秋節(ちゅうしゅうせつ)とは、旧暦の8月15日にあたる日で、春節・端午節と並ぶ中国の代表的な節句の一つ。新月の日を「月の最初の日」として、次の新月までを1ヵ月とカウントする旧暦では、毎月15日がほぼ満月になります。

7月・8月・9月と続く秋の真ん中にあたる8月の十五夜の日を「中秋」と呼び、この日の満月は一年で最も美しいとされています。

中国で中秋節は国民の祝日になっており、この日を含め連休になることが一般的。家族で月にお供え物をして一家団欒を楽しむのが習わしとなっています。結婚や進学などで家を出た人も、この日は里帰りをすることが多いそうですよ。

中秋節に欠かせないのが月餅(げっぺい)

硬めの生地の中に餡が入った中国の伝統的なお菓子です。満月のように丸く平たい形が「家族の輪」「団欒」を象徴するといわれており、一家で丸い月餅を均等に切り分けて食べ、家族の幸福を祈るのが中国の習わしです。

(画像提供:写真AC)
(画像提供:写真AC)

中身の餡にはたくさんのバリエーションがあり、小豆餡や黒ごま餡、松の実餡、さらに塩漬けにしたアヒルの卵の黄身が丸ごと入っているものも一般的。ハムや肉が入った甘くない月餅もあります。

そして、もうひとつ欠かせないのが意外にも「スイカ」!
蓮の花をかたどって美しく切られたスイカは中秋節の重要なお供え物です。その他にも、リンゴ、ブドウ、ナツメ、スモモなどをお供えする家庭が多いようです。

中秋節の風習は、台湾・香港などの中華圏の地域、さらに韓国やベトナムなどにもみられます。

獅子舞が舞うお祭りや花火、ランタンのイベントなどが催されたり、家庭にたくさんの灯籠を灯したりする地域もあり、街がとても華やぐ祝日です。

2023年の中秋節はいつ?

旧暦の8月15日を新暦に変換すると、2023年の中秋節は9月29日(金)になります。

旧暦では「新月の日を毎月1日」として日付をカウントするため、新暦とは毎年日にちが異なります。

2023年~2025年の中秋節

  • 2023年

  • 9月29日(金)

  • 2024年

  • 9月17日(火)

  • 2025年

  • 10月6日(月)

中秋節、日本では何の日?

(画像提供:写真AC)
(画像提供:写真AC)

日本でも、旧暦8月15日にお月見をする風習がありますね。そう、「十五夜」「中秋の名月」がそれにあたります。

中国の中秋節がルーツといわれ、「満月にお供え物をする」という点では共通していますが、中国のように「親族一同が集まる行事」とはちょっと違いますよね。

日本の十五夜の祭は、もとは奈良・平安時代の貴族たちが催した風雅な「月見の宴」だったといわれています。その後、徐々に「収穫物を月に供えて五穀豊穣を祝い感謝する祭」として定着していきました。

中国では中秋節の時期になると店頭に様々な種類の月餅が並びますが、日本のお月見のお供え物といえば「お団子」。その他、秋の収穫物と御神酒、そして「秋の七草」、中でも稲穂に形が似ているススキを豊作祈願の意味を込めてお供えするのが本来の日本のお月見のしきたりとされています。

中国の中秋節が「一家団欒のイベント」なのに対し、日本のお月見は「収穫祭」の色が濃かったようですね。

日本の中華街でも「中秋節」が祝われる!

日本の中華街でも、例年中秋節をお祝いするイベントが開催されています。月餅を片手に散策すれば、本場中国の雰囲気を味わえますよ!

横浜中華街の中秋節

(画像提供:横浜中華街発展会協同組合)
(画像提供:横浜中華街発展会協同組合)

横浜中華街では、例年「中秋節 月餅フェア」が開催されます。月餅を初めて食べるなら、まずは中国で定番の「鹹蛋(タンファン)月餅」を要チェック!

餡の中に塩漬けにしたアヒルの卵の黄身が丸ごと入っており、ねっとりした濃厚な味わいが特徴です。

中秋節の時期には鹹蛋月餅のほか、この時期にしか食べられない特別な月餅も店頭に並びます。お店によって様々なバリエーションがあるので、各店の味をいろいろ食べ比べてお気に入りを見つけるのも楽しいですよ!

(画像提供:横浜中華街発展会協同組合)
(画像提供:横浜中華街発展会協同組合)

2020年の中秋節には、山下町公園に「月のオブジェ」が出現。中秋節ならではの幻想的でフォトジェニックな写真撮影ができるスポットとして話題になりました。

(画像提供:横浜中華街発展会協同組合)
(画像提供:横浜中華街発展会協同組合)

2020年には、可愛いミニサイズの「光る手持ち提灯」が販売され、購入した手持ち提灯を持って参加店舗をまわると、3店舗から月餅を1個ずつもらえるスタンプラリーも行われました。

ぜひ、この秋はどのような催しがあるのか事前にチェックしておきたいですね!

■横浜中華街
神奈川県横浜市中区山下町
【電車】みなとみらい線元町・中華街駅より徒歩1分、JR石川町駅より徒歩5分【車】横羽線 横浜公園出口よりすぐ、狩場線 山下町出口よりすぐ
近隣のコインパーキングをご利用ください
「横浜中華街」の詳細はこちら
「横浜中華街」の口コミ・周辺情報はこちら

神戸・南京町の中秋節

(画像提供:南京町商店街振興組合)
(画像提供:南京町商店街振興組合)※写真は過去のイベント時のものです

南京町では、例年中秋節の時期に特設ステージで獅子舞や舞踊・太極拳・音楽など中国の伝統芸能を披露するイベントが催されます。

「福球」とよばれる巨大ガラポン抽選会に参加できたり、獅子が店舗を訪問して店頭の赤い祝儀袋を食べる伝統行事「獅子舞採青」に遭遇したりと、この時期ならではのお楽しみも。

(画像提供:南京町商店街振興組合)
(画像提供:南京町商店街振興組合)

地主財神をまつった祭壇が設けられるなど、町全体がいつも以上に華やかな雰囲気に包まれます。

中秋節の特別メニューやオリジナル月餅、限定商品を販売する店舗もあり、この時期だけのグルメやショッピングを楽しめます。

■南京町
兵庫県神戸市中央区元町通1~2丁目、栄町通1~2丁目の一部
【電車】地下鉄海岸線 旧居留地・大丸前駅より徒歩2分、JR神戸線・阪神電車 元町駅・地下鉄海岸線 みなと元町駅より徒歩5分【車】阪神高速神戸線 京橋出口より5分
近隣のコインパーキングをご利用ください
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「南京町」の口コミ・周辺情報はこちら

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※この記事は2023年9月7日時点での情報です。休業日や営業時間など掲載情報は変更の可能性があります。日々状況が変化しておりますので、事前に各施設・店舗へ最新の情報をお問い合わせください。
※掲載されている情報や写真については最新の情報とは限りません。必ずご自身で事前にご確認の上、ご利用ください。

ソガマヤ  ソガマヤ

東京生まれ。現在は沖縄離島在住でフリーランス生活をしています。旅行とダイビング、辛い物が大好き。2児の母。

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