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2021.07.22

<2021>京都・二条城の庭園見どころガイド!特別名勝二の丸庭園や本丸庭園の楽しみ方を紹介

1994年、ユネスコ世界遺産に登録された二条城は、日本の貴重な歴史遺産です。そんな二条城には、国宝に指定されている「二の丸御殿」のほか、特別名勝の「二の丸庭園」、築山を配した芝生敷きの「本丸庭園」、喫茶やウェディングも可能な「清流園」の3つの庭園があり、多くの方に愛されています。

今回は、そんな二条城へのアクセス・入城料・オープン情報はもちろん、庭園の見どころやモデルコース、周辺の観光情報まで、楽しみ方を詳しく紹介します。

記事配信:じゃらんニュース
※この記事は2021年7月16日時点での情報です。休業日や営業時間など掲載情報は変更の可能性があります。日々状況が変化しておりますので、事前に各施設へ最新の情報をお問い合わせください。

二条城とは

二条城の歴史と概要、3つの庭園

国宝二の丸御殿
国宝二の丸御殿

二条城は1603年、徳川家康が天皇の住む京都御所の守護と将軍上洛の際の宿泊所とするため築城しました。

二の丸御殿は3代将軍家光の時代、後水尾天皇の行幸のため大規模な改修が行われ、内部は狩野派による障壁画と、多彩な欄間彫刻や飾金具によって装飾されており、豪華絢爛な空間となっています。書院造の代表例としても貴重な建築物で、国内の城郭に残る唯一の御殿群として国宝に指定されています。

春の二の丸庭園
春の二の丸庭園

また、3代将軍家光の時代に建てられた本丸御殿は、1788年の大火で焼失。幕末には15代将軍慶喜が御殿を建てましたが、1881年頃に取り壊されています。現存する本丸御殿は、桂宮家が京都御所の北に建てた御殿の主要部を明治天皇の意向により移築したものです。この江戸時代の宮家の住宅建築は、全国的にほとんど残っておらず、本丸御殿は貴重な例として国の重要文化財に指定されています。

そんな二条城にある3つの庭園、二の丸庭園、本丸庭園、清流園は歴史と共にその形を変えながら、現代まで人々に愛されてきた歴史遺産です。庭園により異なる作庭、四季の風景を見て、それぞれの時代の人々に思いを馳せるのもその楽しみ方の一つかもしれません。

二条城へのアクセス

電車で行く場合は京都市営地下鉄東西線「二条城駅前」より徒歩すぐ、JR「二条駅」から徒歩で約17分です。

市バスを利用する場合は、京都駅前から市バス9・50号系統、バス停「二条城前」から徒歩すぐです。

車の場合、名神高速京都東IC、または京都南ICより一般道で約30分です。

二条城の入城料・開城時間

入城料・二の丸御殿観覧料は、一般1030円、中高生350円、小学生200円、小学生未満無料です。

「地下鉄一日券」や「地下鉄・バス一日(二日)券」を見せると100円引きになるのでお持ちの方は忘れずに。(当日限り有効)

開城時間は、8時45分~16時(閉城17時)です。

■二条城
[住所]京都市中京区二条通堀川西入二条城町541
[電話]075-841-0096
[営業時間]8時45分~16時(閉城 17時) 
[休城日]12月29日~12月31日
(二の丸御殿観覧休止日)1.7.8.12月の火曜、12月26日~12月28日、1月1日~1月3日
[料金]一般1030円、中高生350円、小学生200円、小学生未満無料(二の丸御殿観覧料含む)
[アクセス]【電車】京都市営地下鉄「二条城駅前」より徒歩すぐ、JR「二条駅」より徒歩約17分
【車】名神高速京都東IC・京都南ICより一般道で約30分
[駐車場]120台(2時間1050円、以降1時間ごと 200円)
「二条城」の詳細はこちら

二条城の庭園の歴史と見どころ

 特別名勝の「二の丸庭園」、築山を配した芝生敷きの「本丸庭園」、喫茶やウェディングも可能な「清流園」の3つの日本庭園についてそれぞれ紹介していきます。

二の丸庭園~特別名勝~

(特別名勝)二の丸庭園
(特別名勝)二の丸庭園

池の中央に蓬莱島、左右に鶴亀の島を配した書院造庭園です。二条城が造られた時に、その建築に調和させて作られたものですが、1626年後水尾天皇行幸のために改修されました。二の丸御殿の大広間や黒書院、行幸御殿の3方向から鑑賞できるように工夫されていたのも特徴です。

15代将軍慶喜の上洛時には、樹木はほとんどなく、池は枯渇して枯山水風の庭園として荒廃していました。大政奉還後転々と所管が変わり、宮内省に所管されてからは5回以上改修が行われ、特に離宮時代に行われた植栽工事は、幕末の庭園の景色が変わる程の大規模な改修工事で、今日に至る基本的な景観が完成したと伝えられています。

1939年には名勝に指定、1953年に国の特別名勝の指定を受けており、文化財的資産と京都の観光要素の一つとして維持され現在に至っています。

本丸庭園

重要文化財本丸御殿と本丸庭園
重要文化財本丸御殿と本丸庭園

本丸御殿の南側の「本丸庭園」は、明治天皇の行幸の際に、枯山水庭園から大改造した庭園です。1896年に完成した現在の「芝庭風築山式庭園」は、東南隅に築山(月見台)を配し、芝生を敷き詰め、曲線的な園路を設け、石段沿いにはアラカシ、ベニカナメなどを植樹し、所々に燈籠や庭石などが据えられています。

※現在、本丸御殿は修復工事中のため令和6年頃まで見学ができません。

清流園

清流園と香雲亭
清流園と香雲亭

京都の豪商・角倉家の屋敷跡から建築部材、庭石、樹木を譲り受け、1965年に作庭しました。東は芝生を敷き詰めた洋風庭園、西は香雲亭、茶室和楽庵がある和風庭園からなる和洋折衷庭園です。

清流園と和楽庵
清流園と和楽庵

清流園の建物の1つ、「和楽庵」は旧角倉了以邸から移築した数寄屋に、茶室を表千家から寄贈され増築したものです。春や秋に茶会を開催するとともに、来城者の休憩場所として喫茶等で利用することができます。

春の香雲亭
春の香雲亭

和楽庵と同じく、旧角倉了以邸から移築した「香雲亭(こううんてい)」は、内部は非公開のため南側から外観を眺めるのみとなりますが、期間限定で食事の提供を行っているほか、「二条城ウェディング」として結婚式の挙式場として活用されています。

二条城の四季の楽しみ方

春の二条城

二条城のシダレザクラ
二条城のシダレザクラ

二条城には城内全域で50品種約300本の桜が植えられ、3月下旬から4月には多くの方が訪れます。また、例年「二条城桜まつり」期間には桜のライトアップも行われています。桜のシーズンが過ぎると二の丸庭園、二の丸御殿周囲等では鮮やかなツツジも見られます。

夏の二条城

西南隅櫓と紫陽花
西南隅櫓と紫陽花

梅雨の時期には紫陽花が美しく、夏にはシダレエンジュ(枝垂槐)という縁起の良い木が花を付けます。シダレエンジュは、えんじゅ(槐)の変種でマメ科に属する落葉高木で、白い小さな花をたくさん咲かせます。

秋の二条城

二条城のイチョウ
二条城のイチョウ

秋はもちろん紅葉です。二条城では、サクラ、モミジやイチョウ、ドウダンツツジなど、多くの落葉樹が植えられているので、11月中旬~12月上旬には色とりどりの紅葉・黄葉を楽しむことができます。

冬の二条城

冬の二の丸庭園(菰巻きされた蘇鉄)
冬の二の丸庭園(菰巻きされた蘇鉄)

春から秋まで様々な色彩を放つ二条城の庭園ですが、冬になるとモノトーンの静寂な世界に。雪化粧をまとった二条城と美しい日本庭園は、立派な中にもわびさびを感じさせる景観に。一度は足を運びたい風景です。冬から春にかけては様々な品種のツバキが咲き、春に向けて彩りを増していきます。

二条城の鑑賞のモデルコース

現在、本丸御殿は修復工事中のため令和6年頃まで見学ができません。そのため、約1時間で回れる観覧おすすめコースをご紹介します。

二条城の鑑賞のモデルコース

東大手門→番所→東南隅櫓→唐門→国宝二の丸御殿→特別名勝二の丸庭園→清流園→二条城障壁画 展示収蔵館(※年4回、計240日公開)→東大手門

の順番で観覧すると、重要文化財である東大手門、東南隅櫓、唐門、国宝の二の丸御殿、二の丸庭園と清流園を含め二条城をしっかり楽しむことができます。

散策マップ詳細はこちら

二条城の周辺ガイド

二条城

二条城は京都の観光エリアの真ん中あたりに位置し、他の観光スポットと一緒に回るのにピッタリです。二条城の東大手門から徒歩6分の場所には、池の中に建つ社が幻想的な「神泉苑」や、防災・防衛建築が残る「二条陣屋」があります。

市営バスに乗れば他の観光スポットに行くのも便利です。天皇の住まいだった京都御所へは市バスと徒歩で約10分、世界最大級の木造建築である東本願寺、名建築と枯山水庭園が見どころの西本願寺へは約20分、京都のシンボルとなっている五重塔でおなじみの東寺へは市営バスで約30分です。

まとめ

いかがでしたか?重要文化財や国宝を有する二条城は庭園も見どころ盛りだくさん。周辺に観光スポットも多いので観光がしやすく、一度は訪れたいエリアです。ぜひお出かけの参考にしてみてくださいね。

※記載の金額は全て税込価格になります。
※新型コロナウイルス感染症拡大防止の観点から、各自治体により自粛要請等が行われている可能性があります。
※お出かけの際は、お住まいやお出かけされる都道府県の要請をご確認の上、マスクの着用、手洗いの徹底、ソーシャルディスタンスの徹底などにご協力ください。

じゃらん編集部  じゃらん編集部

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