加賀藩が置かれていた江戸時代から華やかな文化が栄えてきた加賀エリアをご案内します。
1日目は、金沢市内の人気観光スポットをめぐりましょう。
まずは、作品を空間全体で楽しめる新感覚の美術館へ。お昼は「金沢の台所」と称される近江町市場で、旬の海鮮を味わって。午後は、フォトジェニックなひがし茶屋街を歩きながらお茶タイム。兼六園にも訪れ、歴史ある美しい庭園を満喫しましょう。金沢市内には純和風旅館やゲストハウスなど多彩な宿泊施設があり、夜は好みのスタイルで過ごせます。
2日目は加賀温泉郷の一つである山代温泉へ。
昔ながらの共同浴場を再現した古総湯と総湯にゆっくり浸かったら、周りに広がる温泉街を散策して。加賀野菜を使った創作性豊かなランチやパフェを味わった後は、伝統が息づく九谷焼の窯跡の見学や絵付け体験を。
加賀の歴史や文化にふれ、温泉街をのんびり歩く1泊2日の充実ルートです。
※この記事は2022年2月4日時点での情報です。休業日や営業時間など掲載情報は変更の可能性があります。日々状況が変化しておりますので、事前に各施設・店舗へ最新の情報をお問い合わせください。
石川満喫!1泊2日おすすめモデルコース概要
【1日目】金沢駅→金沢21世紀美術館→近江町市場→ひがし茶屋街→兼六園
【2日目】山代温泉 古総湯→山代温泉 総湯→ギャラリー&ビストロ べんがらや→国指定史跡 九谷磁器窯跡 九谷焼窯跡展示館
石川の1泊2日モデルコース【1日目】
金沢21世紀美術館
ユニークな作品に夢中!新感覚の体験型ミュージアム。


「まちに開かれた公園のような美術館」を建築コンセプトにした現代アートの美術館。無料の交流ゾーンと有料の展覧会ゾーンに分かれています。全周ガラス張りの丸い美術館は、世界的に有名な建築家の妹島和世+西沢立衛/SANAAにより設計されました。
建物と一体化するように配された、体験型のユニークな恒久展示作品の数々も、訪れた人の感性と好奇心を刺激してくれます。特に人気なのは、レアンドロ・エルリッヒの《スイミング・プール》。水は入っていないのに、中から見上げると水の中にいるような不思議な感覚に。ジェームズ・タレル《ブルー・プラネット・スカイ》は、絶え間なく変化する光を体感できます。
そんな作品たちを見ながら、その時々に開催されている展覧会を観覧してみて。
ミュージアムショップでオリジナルアイテムを見つけるのもお忘れなく。
[住所]石川県金沢市広坂1-2-1
[営業時間]展覧会ゾーンは10時~18時(金・土~20時)、交流ゾーンは9時〜22時※各施設の開室時間は異なる
[定休日]展覧会ゾーンは月(祝日の場合は開館、直後の平日休み)・年末年始、交流ゾーンは年末年始※各施設の休室日は展覧会ゾーンに準ずる
[入館料]無料※展覧会観覧料は展覧会ごとに異なる
[駐車場]322台(最初の30分は無料※ただし、平日の17時45分以降、土日祝、年始は館内にて基本料金割引サービスを受ける。以降30分ごとに150円。23時~翌朝8時30分は1000円)
[アクセス]【車】北陸道金沢西ICまたは金沢東ICより20分
「金沢21世紀美術館」の詳細はこちら
近江町市場
300年の歴史を誇る「金沢の台所」。



1721年に開かれたと伝わる近江町市場は、時代の変遷とともに金沢市民の台所として栄えてきた市場です。
現在も「おみちょ」という愛称で親しまれる市場には、約170店舗が軒を連ね、鮮魚店、青果店、精肉店、生活雑貨店まで揃い、地元の人や観光客でにぎわっています。
ランチは、石川県をはじめ北陸の旬の魚介を堪能できる寿司や、豪快な丼を味わえるのが魅力。
店頭に並ぶメニューを買って、イートインコーナーや店先で食べれば、いろいろな店の美味しいものをたくさん味わえます。そして「おみちょ」の魅力は、なんといっても対面販売。その日のおすすめや美味しい食べ方を教えてもらいましょう。
細い通りの両側に連なる店構えと、赤い傘の電灯が織りなす風情ある街に溶け込むような気分で、ゆっくり歩いてみて。
[住所]石川県金沢市上近江町
[営業時間]9時~17時(店舗により異なる)
[定休日]年始(店舗により異なる)
[入場料]市場への入場は無料
[駐車場]225台(有料)
[アクセス]【電車】JR金沢駅より徒歩16分【車】北陸道金沢森本ICより15分、または金沢西ICより25分
「近江町市場」の詳細はこちら
ひがし茶屋街
和の風情に包まれ、お茶屋文化を今に伝える街へ。



ひがし茶屋街は、風情と品格が漂う街並みが残る金沢屈指の人気観光エリア。2001年には国の重要伝統的建造物群保存地区に選定されました。
茶屋街は1820年に誕生したといわれ、その当時に建てられた町家を公開する店も。木虫籠(きむすこ)と呼ばれる出格子の美しい町家が並び、昔ながらの面影を残しています。格式ある割烹や町家をリノベーションしたお洒落なカフェ、伝統工芸を扱うセレクトショップなど金沢らしいグルメやアイテムに出会えます。
店ごとにオリジナリティ豊かな和菓子も作っているので、優しい味わいの加賀棒茶で一息つくのもおすすめ。また、絵になるスポットが多彩だから、着物をレンタルして街歩きも楽しめますよ。特に「広見(ひろみ)」とよばれる広場から見る通りなど、和の趣あふれる街並みをバックに、素敵な写真を撮ってみては。
[住所]石川県金沢市東山
[営業時間]散策自由(各店舗により異なる)
[定休日]なし(各店舗により異なる)
[料金]ひがし茶屋街の散策は無料
[駐車場]公営駐車場を利用(1時間350円、以降30分ごと150円追加)
[アクセス]【車】北陸道金沢東ICまたは金沢森本ICより15分
「ひがし茶屋街」の詳細はこちら
兼六園
四季の自然と優雅な時を満喫する廻遊式の庭園。


水戸の偕楽園、岡山の後楽園と並ぶ日本三名園の一つ。加賀歴代藩主により、約180年もの年月をかけて現在の姿に造成されました。約11万4000平米もの広大な敷地には、大きな池や築山、御亭(おちん)、茶屋などが点在。それらに立ち寄りながら全体を遊覧できる廻遊式の庭園になっています。
中でも、ほぼ中央に位置する霞ヶ池は園内最大の池とされ、北岸にある徽軫灯籠(ことじとうろう)を眺める風景は、兼六園を代表する景観です。時間があれば、亭内を見学でき、抹茶なども楽しめる時雨亭にもぜひ立ち寄って。
兼六園では、上手に園内をめぐる2つのコースを提案しています。初心者は、約500mの距離を40分ほどかけて歩く六勝コースで散策してみましょう。
[住所]石川県金沢市兼六町1
[営業時間]8時~17時(毎年3月1日~10月15日は7時~18時)
[定休日]無休(時雨亭は年末年始休亭)
[料金]18歳以上320円、6歳~17歳100円、5歳以下無料
[駐車場]近隣の有料駐車場を利用
[アクセス]【車】北陸道金沢西ICまたは金沢東ICより30分
「兼六園」の詳細はこちら
石川の1泊2日モデルコース【2日目】
山代温泉 古総湯
明治時代の共同浴場を復元した風情漂う湯浴み。



長い歴史の中で育まれてきた共同浴場の伝統を感じられるのが、明治時代の総湯を復元した「古総湯」です。
浴室のタイルは、地元の伝統工芸である九谷焼の職人が当時の絵柄を再現して一枚ずつ手作り。明治時代には流行の最先端だったステンドグラスも忠実に復元されています。そんな時代のスタイルを再現しているのは、建物の造りだけではありません。ここではシャンプーや石鹸の使用は不可。浴槽で身体を温め、休憩をして身体を休めるという、昔ながらの入浴スタイルを取り入れています。
畳敷きになっている2階の休憩所は、ステンドグラスをあしらった四方の窓を開放すれば、街並みを一望できる寛ぎの空間。入浴と休憩を繰り返す、昔ながらの湯浴みをゆっくり楽しめます。
[住所]石川県加賀市山代温泉18-128
[営業時間]6時~22時(最終受付21時30分)
[定休日]毎月第4水の6時~12時(12時より通常営業)
[料金]12歳以上500円、6歳~11歳200円、3歳~5歳100円、2歳以下無料
[駐車場]60台(無料)
[アクセス]【車】北陸道加賀ICより10分または片山津ICより15分
「山代温泉 古総湯」の詳細はこちら
山代温泉 総湯
随所に伝統が薫る、開放的な現代版の「総湯」。


「総湯」は、約1300年の歴史を持つ山代温泉の伝統を受け継ぎながらも、現代のスタイルに合わせた入浴ができる共同浴場です。江戸時代の温泉地では共同浴場を中心に宿や商店が立ち並んでいたそう。
北陸地方では共同浴場のことを「総湯」、その周辺の街並みを「湯の曲輪(がわ)」と呼んでいました。そんな「湯の曲輪(がわ)」の再生のために建てられたのが「総湯」と「古総湯」です。
「総湯」は、加賀の伝統的な民家を思わせる赤瓦と、石川県産杉張りの外壁が特徴的な建物。「旧吉野家旅館」の跡地に建設され、当時の門をそのまま活用しています。上質なお湯に浸かれる浴室の壁面は、九谷焼作家30名による手描き作品の九谷焼タイルと檜張り。床は地元産の石張りになっています。
湯上りには、温泉たまごソフトクリームなども味わえる休憩コーナーで、ほっこりしましょう。
[住所]石川県加賀市山代温泉万松園通り2-1
[営業時間]6時~22時(最終受付21時30分)
[定休日]毎月第4水の6時~12時(12時より通常営業)
[料金]12歳以上460円、6歳~11歳130円、3歳~5歳50円、2歳以下無料
[駐車場]60台(無料)
[アクセス]【車】北陸道加賀ICより10分または片山津ICより15分
「山代温泉 総湯」の詳細はこちら
ギャラリー&ビストロ べんがらや
地元食材を使う創作性豊かなランチ&スイーツ。



紅殻格子(べんがらごうし)と白いのれんが迎えてくれるのは、山代温泉の温泉通りに佇むビストロ。和モダンな店内では、地元の味わいが広がるランチメニューを楽しめます。
おすすめは、地元野菜を使う「べんがらやおひつ膳」。契約米こしひかりのご飯は、加賀五目など4種類から選べます。まずはそのまま、次に玄米茶をかけて食べれば、美味しさも2倍に。加賀らしいスイーツが揃うのも魅力です。
加賀野菜を使う「加賀のフレッシュ野菜パフェ(加賀パフェ)」は、姉妹宿である「葉渡莉」の料理長が提案するオリジナルパフェ。加賀の銘茶である献上加賀棒茶付きです。また、店内にはギャラリースペースもあり、山中漆器、九谷焼作家の上出長右衛門窯の作品、加賀珈琲などが並んでいます。
[住所]石川県加賀市山代温泉温泉通り59
[営業時間]10時~17時30分(LO17時)※ランチ11時~15時
[定休日]水(祝日の場合は営業、翌日休み)※ほかに臨時休業の場合あり
[料金]べんがらやおひつ膳1639円、加賀のフレッシュ野菜パフェ(加賀パフェ)970円
[駐車場]はす向かいの旅館「葉渡莉」の駐車場20台(無料)
[アクセス]【車】北陸道加賀ICより15分
「ギャラリー&ビストロ べんがらや」の詳細はこちら
国指定史跡 九谷磁器窯跡 九谷焼窯跡展示館
九谷焼の歴史を学び、絵付け体験を楽しめる施設。



江戸時代前期の「古九谷」の復活を目指し、九谷焼を再興した四代目吉田屋伝右衛門が築いた登り窯の遺跡(国の指定史跡)を中心に、窯小屋、旧窯元建屋を有する加賀市立文化展観施設です。
窯跡覆屋(おおいや)では、江戸時代後期に築かれた「再興九谷吉田屋窯」の基礎部分の遺跡を露出展示。窯小屋では1940年~1965年に使われた登り窯を見られます。展示棟は、旧九谷焼窯元の住居兼工房。推定築200年という古民家の中には、旧工房や制作道具などが展示され、ワークショップコーナーやミュージアムショップもあります。
ぜひ挑戦したいのは、2時間程度で楽しめる絵付体験教室(9時30分~15時、予約優先)。器を選び、下書き線を目安に九谷五彩で絵付けをしていきます。焼成され、1カ月ほどで自宅に届くまでワクワクが続きそうです。
[住所]石川県加賀市山代温泉19-101-9
[営業時間]9時~17時(入館受付16時30分)
[定休日]火(祝日の場合は開館、その週の休館日はなし)※12月29日~1月3日は年末年始特別開館期間につき火も開館
[料金]入館料:一般350円、高校生以下無料、絵付体験教室:2000円~(焼成代、送料込み)
[駐車場]向かい側の木村駐車場空きスペース30台(無料)
[アクセス]【車】北陸道加賀ICまたは片山津ICより30分
「国指定史跡 九谷磁器窯跡 九谷焼窯跡展示館」の詳細はこちら
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じゃらん編集部
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