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2022.08.31

月見団子のお供え方法や由来は?関東・関西の違いやご当地お月見団子も紹介

月見団子とは十五夜にお供えされるお団子のこと。十五夜とは、秋の真ん中、一年の中でも特に明るく輝く「中秋の名月」を鑑賞しながら、秋の収穫物に感謝をする行事です。古くは平安時代の貴族が中国の慣習を取り入れ、後に庶民に広がったとされています。

この記事では、月見団子の由来やお供え方法、関東と関西の違いについても紹介します!

※この記事は2022年8月30日時点での情報です。休業日や営業時間など掲載情報は変更の可能性があります。日々状況が変化しておりますので、事前に各施設・店舗へ最新の情報をお問い合わせください。

記事配信:じゃらんニュース

月見団子の意味や由来

月見団子とは、主に十五夜(中秋の名月/旧暦8月15日を指す。2022年は9月10日)に、月にお供えするお団子のことです。

なぜお団子なのか、その由来は江戸時代までさかのぼります。十五夜は元々中国由来の行事で、日本では秋に収穫期を迎える里芋やお団子、栗などを供えて豊作を祈る行事とされています。江戸時代になり、同じく秋に収穫する米の豊作を祈るため、特に米で作ったお団子を供えるようになったそうです。

日本では古来より月への信仰があり、月の神様である「月読命(つくよみ)」は農耕の神様でもあったため、十五夜にお供えを通して祈りを捧げていたといわれています。

月見団子のお供え方法は?

(画像提供:写真AC)
(画像提供:写真AC)

月見団子は月へのお供えであることから、「月に見立てたまん丸な団子」であることが一般的です。月まで祈りが届くようにと、ピラミッド型に高く積み上げるのもお供えの方法の一つです。積み上げる数は、十五夜にちなんで15個が一般的ですが、地域差もあり簡略化して5個だけという場合もあります。

正式には「三方」と呼ばれるお供え用の器に白い紙を敷いて月見団子を積み上げます。お盆やお皿で代用しても問題ありません。準備ができたら、月からよく見えるよう縁側や窓辺、ベランダなどにお供えしましょう。

月見団子の横には、里芋、豆、栗など秋の収穫物とともに、ススキや秋の草花を花瓶に生けて供えます。お月見は収穫を感謝する祭りで、稲の穂に見立てたススキを供えることで、豊かな実りへの感謝を表しています。

関東と関西の月見団子の違い

月見団子は地域によって形や供え方に違いがあります。ここからは、関東と関西の違いを見ていきましょう。

関東の月見団子

(画像提供:写真AC)
(画像提供:写真AC)

関東の月見団子は、満月を見立てた丸い形です。多くの方がこの「丸い月見団子」をイメージされるのではないでしょうか。

実は、まん丸ではなく“少し潰す”(やや楕円形にする)のが関東の月見団子の特徴です。これは秋に収穫する里芋の元の形をなぞっているからでしょう。

供え方は、先ほど解説した「三方」にピラミッド型に積み上げるのが一般的です。

関西の月見団子

(画像提供:写真AC)
(画像提供:写真AC)

関西の月見団子は、里芋に似た形で細長く、あんこを巻いて作るのが特徴です。これは、秋に収穫する里芋をお供えした古来の十五夜の名残といわれています。(雲がかった月をイメージしているなど諸説あります)

供え方は、お盆などの上に一つずつ並べるように置いていきます。これは、関東のように積み上げて置くとお団子に巻きつけたあんこが潰れてしまうためです。

“ご当地月見団子”は他にもある!

月見団子は、関東と関西以外にも特徴を持つ地域があります。

(画像提供:写真AC)
名古屋の月見団子のイメージ(画像提供:写真AC)

名古屋では、関西のような楕円形からさらに片側を細く形作った「しずく型」の月見団子が主流。白、茶色、ピンクと3色バリエーションがあるのも特徴です。

静岡では、おへそのように凹んだ形の「へそもち」が見られます。凹んだ部分にあんこをのせて食べるのが一般的です。

中国・四国・九州の月見団子は「串だんご」が定番の地域が多いそうです。味付けはあんこ、きなこ、みたらしなど様々あります。

(画像提供:写真AC)
沖縄の月見団子のイメージ(画像提供:写真AC)

沖縄の月見団子はインパクト抜群!「フキャギ」と呼ばれる豆もちで、小豆がおもちの周りをびっしりと覆ったビジュアルが目を引きます。見た目に反して、うっすら塩気のあるシンプルな味わいです。

まとめ

十五夜は、古くから続く伝統行事です。当時の人も秋の収穫に感謝をし、中秋の名月を見ながら季節を感じたことでしょう。

月見団子は地域により様々な個性があるので、いろんな月見団子を比べてみるのも楽しそうですね♪

【記事監修】
国立歴史民俗博物館 関沢まゆみさん

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トリクルマガジン編集部  トリクルマガジン編集部

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