埼玉県は、実は様々な種類のご当地うどんがひしめく“うどんエリア”であることをご存じですか?今回は「埼玉を日本一の『うどん県』にする会」 会長の永谷晶久さんに16種類のご当地うどんについて教えていただきました。
定番の“武蔵野うどん” “加須うどん” “熊谷うどん”から、“煮ぼうとう”や“こうのす川幅うどん”、“一本うどん”など個性豊かなうどんの数々をおすすめ店と共に一挙ご紹介します。
まだ知らない埼玉のご当地うどんをみつけてぜひ、食べに行ってみてくださいね!
埼玉にはなぜご当地うどんがたくさんあるの?
<武蔵野うどん>元祖田舎っぺうどん・本店【熊谷市】
<武蔵野うどん>三丁目の手打うどん【狭山市】
<煮ぼうとう>洋食と煮ぼうとう 虎ひげ【深谷市】
<熊谷うどん>熊たまや【熊谷市】
<加須うどん>みょうとうどん【加須市】
<こうのす川幅うどん>めん工房 久良一【鴻巣市】
<鳩ケ谷ソース焼きうどん>居酒屋あいづ【川口市】
<モロヘイヤうどん>むじな庵【羽生市】
<一本うどん>五鉄【羽生市】
<エキナセアうどん>うどん熊五郎【寄居町】
<藤うどん>めん房 朝日屋【春日部市】
<トマトカレーうどん>さぬき・むさし野うどん 水織【北本市】
<かわじま呉汁>手打ちそば郷土料理 泉の里【川島町】
<かわじますったて>本手打ちうどん庄司【川島町】
<ずりあげうどん>道の駅 果樹公園あしがくぼ【秩父郡】
<おっきりこみ>長瀞屋【秩父郡】
<あずきすくい>道の駅 和紙の里 ひがしちちぶ【秩父郡】
埼玉にはなぜ“ご当地うどん”がたくさんあるの?
「埼玉県はうどん王国」と言われてもピンとこない人もいるかもしれませんが、実は埼玉県内各地に、様々なご当地うどんが存在するのです。定番の“武蔵野うどん” “加須うどん” “熊谷うどん”から、“煮ぼうとう”や“こうのす川幅うどん”、“一本うどん”など個性豊かなうどんの数々をおすすめ店と共に一挙ご紹介します。
今回、埼玉のご当地うどんについて教えていただいたのは「埼玉を日本一の『うどん県』にする会」会長の永谷晶久さん。『スゴい!埼玉うどん王国宣言!!』の著書もある埼玉愛にあふれた永谷さんに、なぜ埼玉にご当地うどんが多いのかをお聞きしました。
「ある日県内を運転していた時にふと、うどん店が多いことに気が付きました。不思議に思って調べてみると、埼玉県はうどんの生産量が全国トップクラスの2位だったんです(※1)。でも、世の中にはあまり知られていない。さらに調べてみると、うどんの原材料である小麦生産に気候や土地が適していることも分かりました。
その上、小麦の生産量を飛躍的にのばし、農業技術を確立した権田愛三という人物がいるのですが、熊谷市出身とのこと。江戸時代末期、冬に麦を生産する「二毛作」などを行って、埼玉だけでなく日本全国にその技術を広めた人物です。昔から、埼玉はうどんを作るのに適した土地だったんです!」
さらに、永谷さんによれば、これだけ“ご当地うどん”が盛り上がっているのは、市町村の多さも理由のひとつとのこと。
「各市町村で独立独歩の精神が強いのが、埼玉県。みなさん、自分の住んでいる土地を愛しているんです。その地元愛が各地のうどんには、あふれています!」
永谷さんの解説を交えて、個性的な埼玉のご当地うどんとそのうどんを食べることのできるお店をご紹介します。
【熊谷市】<武蔵野うどん>元祖田舎っぺうどん・本店
コシが強く太麺のうどんを薫り高いつけ汁で

「“武蔵野うどん”は、埼玉県西部エリアで昔から食べられているコシが強く太い麺のうどんです。特徴としては、地元の野菜などがたっぷり入ったつけ汁で食べます。“武蔵野うどん”はお店がたくさんありますが、『元祖田舎っぺうどん』は“武蔵野うどん”を語る上ではずせない、昔からの味を守っているお店です。」
初代店主が考案したきのこ汁をきっかけに、“武蔵野うどん”の元祖として人気のお店なのだそう。
厚く切った椎茸と油揚げ、青ネギがたっぷり入ったカツオ節のきいた、きのこ汁は香りがよく、コシの強いうどんとの相性も抜群♪

また、“武蔵野うどん”と言えば、付け合わせに極太のきんぴらをオーダーするのが定番で『元祖田舎っぺうどん』のメニューにあった極太のきんぴらが元祖と言われています。
「当初は細く切っていたそうですが、簡略化することで極太になったのだとか。前日から仕込んでいるので、味が染みていておいしいんですよ。ピリッとした辛さもありながら少し甘い味が、うどんにもよく合います。」
ラー油や一味唐辛子などが加わったつけ汁もあり、また麺の量が選べるのもうれしいですね。

店内はデザインオフィス「nendo」が手掛けた、黒を基調にしたスタイリッシュな雰囲気です。
埼玉県熊谷市代1061-1
【平日・土】10時〜13時
日曜日
【電車】JR熊谷駅からタクシーで20分【車】関越道花園ICより15分
あり(無料)
「元祖田舎っぺうどん・本店」の詳細はこちら
「元祖田舎っぺうどん」のクチコミ・周辺情報はこちら
(画像提供:元祖田舎っぺうどん)
【狭山市】<武蔵野うどん>三丁目の手打うどん
コシの強いうどんに、カレーつけ汁が絶品!

『元祖田舎っぺうどん』と同じ“武蔵野うどん”でありながら、『三丁目の手打ちうどん』はつけ汁に特徴があります。国産小麦を使い足踏みで作るうどんは風味豊かでコシが特に強く、食べ応えがあります。
「“武蔵野うどん”というと、醤油ベースの野菜や豚肉のつけ汁を選んでしまうのですが、『三丁目の手打うどん』ではカレーもおすすめです。
数十種類のスパイスを使い一晩寝かせたコクのあるカレーつけ汁は辛さも絶妙で、自家製の太いうどんによくからみます。」
最近は、お店の前に“武蔵野うどん”の自動販売機が登場しました。
「原料や仕込みに強いこだわりを持つ店主が作った、お店のうどんが冷凍で持ち帰れる自動販売機『ど冷えもん』です。“武蔵野うどん”の自販機は埼玉県内初の試みだと思います。営業が終了していたり、時間がない時に24時間購入できるのでぜひ利用してみてください。お店の味に遜色ないと思いますよ。」

営業時は行列ができる時も。そんな時は冷凍うどんの自販機を利用したいですね。
埼玉県狭山市水野1266-49
11時30分~14時30分
火曜日・水曜日
【電車】西武池袋線武蔵藤沢駅徒歩8分【車】R463東藤沢交差点を入曽方面に曲がって1分
あり(無料)
「三丁目の手打うどん」の詳細はこちら
(画像提供:三丁目の手打うどん)
【深谷市】<煮ぼうとう>洋食と煮ぼうとう 虎ひげ
熊谷の家庭の味!野菜がたっぷり入った醤油ベースの煮込みうどん

「山梨の郷土料理“ほうとう”を思い出す人もいるのではないでしょうか?山梨は味噌ベースでかぼちゃが入っていますが、埼玉の“煮ぼうとう”は醤油ベース。深谷市出身で近代日本経済の父と言われる渋沢栄一の好物だったことでも知られています。」
野菜がたっぷり入った醤油ベースの“煮ぼうとう”は、深谷市の家庭の味として受け継がれてきました。
「『洋食と煮ぼうとう 虎ひげ』は、創業45年の洋食屋です。お店をオープンする際に、地元の味もメニューに入れたいと“煮ぼうとう”を作ったそうで、これが本当においしいのです。昆布と椎茸でとった出汁に、地元で獲れたものを含めたたっぷりの野菜ともちもちのうどん。冬はもちろんですが、夏に汗をかきながら食べるのもたまりません。」
醤油ベースの正統派“煮ぼうとう”のほかに、スパイスの効いたカレー風味の『カレー煮ほうとう』やキムチたっぷりピリ風『キムチ煮ほうとう」、白味噌とモツの絶妙コラボ『ご法度』など煮ぼうとうのメニューが豊富です。
「山梨が味噌ベースなので、味噌を使うのは埼玉では『ご法度』。それをメニュー名に組み入れているのも面白い発想ですよね。」

“煮ぼうとう”以外にも、『レアで食べる牛かつ定食』などたくさんの洋食店ならではのメニューがあり、迷いそうです。
埼玉県深谷市田谷282
11時30分~14時30分、17時~20時45分(LO)
火曜日(月1回連休あり)
【電車】JR深谷駅徒歩10分
あり(無料)
「洋食と煮ぼうとう 虎ひげ」の詳細はこちら
(画像提供:洋食と煮ぼうとう 虎ひげ)
【熊谷市】<熊谷うどん>熊たまや
小麦も野菜も熊谷産にこだわった、つるりとしたうどん

「とにかく“熊谷産”にこだわるのが、“熊谷うどん”の特徴。『さとのそら』『あやひかり』といった熊谷で収穫される小麦を使った、つるりとしたうどんです。」
『熊たまや』は、熊谷駅のコンコース内にあるアンテナショップ。気軽に立ち寄ることのできる場所だからか、人の出入りが絶えません。
「明治から大正時代にかけて小麦の農業改良をしたことで有名な権田愛三の出身地なだけに、地元産小麦へのこだわりは埼玉の中でも特に強いんですよね。小麦の香りを感じるうどんを堪能してください。」

一人でも入りやすいカウンターのある店内。メニューはつけ汁タイプがメインですが、かけうどんなども試してみてくださいね。
埼玉県熊谷市桜木町1-202-1(熊谷駅コンコース内)
【平日・土・日】10時30分~20時15分
なし
【電車】JR熊谷駅、秩父鉄道熊谷駅すぐ
なし
「熊谷うどん 熊たまや」の詳細はこちら
(画像提供:熊谷うどん 熊たまや)
【加須市】<加須うどん>みょうとうどん
つるつる、しこしこの喉ごしがいいうどん

「埼玉県では、太めのコシのあるうどんが多いのですが、珍しくつるつるの喉ごしを持つうどんが“加須うどん”の特徴です。加須市は埼玉県の小麦生産量が多く、地元産の小麦が豊富です。加須市の總願寺までの参道は、特にうどん店がひしめくうどんのメッカですよ。」
『みょうとうどん』では、加須産の小麦『あやひかり』と加須松村牧場の“香り豚”を使った『加須肉ネギ汁うどん「極(きわみ)」』がおすすめ。もちもち食感の“加須うどん”を香り豚とネギがたくさん入った出汁のきいたつけ汁につけていただけば、“加須うどん”を堪能できます。
ほかに、じっくり煮込んだ『カレーつけ汁うどん』もおすすめと永谷さん。

色とりどりの旗と黄色いのれんが目をひくお店です。
埼玉県加須市北平野333-4
【平日・土・日】11時~15時(14時40分LO)
月曜日、第一日曜日
【電車】東武伊勢崎線花崎駅より車で10分、JR栗橋駅より車で10分【車】東北自動車道加須ICより車で5分
あり(無料)
「みょうとうどん」の詳細はこちら
(画像提供:みょうとうどん)
【鴻巣市】<こうのす川幅うどん>めん工房 久良一
うどん幅約8cmの“元祖ビジュアルうどん”

「私はこの見た目から“元祖ビジュアルうどん”と呼んでいます。食べづらさでいったら日本一かもしれませんね(笑)。でも、もちもちしていておいしいんですよ。」
これがうどん?と思うほど麺が幅広で、持ち上げるのにも苦労しそうです。
『めん工房 久良一』の人気メニューのひとつ『川幅みそ煮込みうどん』は、赤味噌ベースの味がうどんにしみ混んで口の中に広がります。幅広うどんは、国内産小麦を使い、毎日お店で手打ち。 1年中、幅広うどんのもちもち感を味わえます。

当初は、寒い季節に味わってもらおうと思って作っていたそうですが、夏に食べられるものをと『冷製・川幅うどん』もメニューに加わりました。暑い日にぴったりです。

座敷とカウンターがある広々した店内でゆっくり味わいたいですね。
埼玉県鴻巣市人形4-1-36
【平日・土・日】11時30分~15時(14時30分LO)【平日・土】17時30分~20時(19時30分LO)
木曜日、日曜夜
【電車】JR高崎線鴻巣駅東口より徒歩20分
あり(無料)
「めん工房 久良一」の詳細はこちら
「めん工房 久良一」のクチコミ・周辺情報はこちら
(画像提供:めん工房 久良一)
【川口市】<鳩ケ谷ソース焼きうどん>居酒屋あいづ
特製ソースと粉チーズがマイルドな味わいの焼きうどん

「合併で川口市と統合された鳩ケ谷市の名前が、唯一残っているご当地グルメがこの“鳩ケ谷ソース焼きうどん”です。そのためか、元鳩ケ谷市の地元の方には愛着のあるグルメのひとつ。焼きうどんのおいしさと地元愛からかイベントでは、いつも行列のできる人気ご当地うどんです。」
“鳩ケ谷ソース焼きうどん”と呼べるのは、専用の焼きうどんソースを使っているものだけ。『居酒屋あいづ』の専用ソースは、昭和10年(1935年)からこの地に工場のあったブルドッグソースと地元・鳩ケ谷商工会がコラボレーションして作ったもの。また、最後に粉チーズをふりかけるのがこの店の特徴で、味がマイルドになるのだそう。
「魚介系の出汁とチーズとの相性が抜群で、旨味が増します。」と永谷さん。

“鳩ケ谷ソース焼きうどん”は18時以降の居酒屋メニュー。夜お酒を呑んだあとの〆にオーダーしたいですね。
埼玉県川口市桜町1-5-30
【平日・土・日】11時30分~14時30分、18時~24時
月曜日、第3火曜日
【電車】埼玉高速鉄道鳩ケ谷駅より徒歩5分
あり(1台、無料)
「居酒屋あいづ」の詳細はこちら
(画像提供:大空出版『スゴい!埼玉うどん王国宣言!!』より)
【羽生市】<モロヘイヤうどん>むじな庵
モロヘイヤの香りと粘りが癖になるうどん

「埼玉県産と北海道産の小麦をブレンドし、羽生市特産のモロヘイヤを混ぜ込んだうどんは、見ての通り色も独特ですが、なんといっても特徴的な香りとねばりがあります。」
『むじな庵』では、地元産の食材にこだわり、近隣の農家などから食材を仕入れ、無添加を心掛けた体にやさしいメニュー作りをしているのだそうです。
「特産品を混ぜ込んだうどんはほかにもあるのですが、家庭で食べられていることが多く、あまりお店で見かけません。『むじな庵』の“モロヘイヤうどん”は喉ごしも良く、お店で愛されているメニューだと思います。」

のれんをくぐると、天井の高い広々とした店内で食事ができます。
埼玉県羽生市東8-20-2
【平日・土】11時~15時
日曜日
【電車】東武線伊勢崎線羽生駅から約25分
あり(無料)
(画像提供:むじな庵)
【羽生市】<一本うどん>五鉄
幅2.5cm極太うどんがインパクト大!

「こちらも“こうのす川幅うどん”と同じく、私は“元祖ビジュアルうどん”と呼んでいます。」
『五鉄』のある「羽生パーキングエリア」は、作家・池波正太郎氏の代表作『鬼平犯科帳』の江戸の世界をテーマにしたエリア。小説の中で重要な舞台となっているのが軍鶏鍋屋『五鉄』。実際に店のモデルになったとされる日本橋人形町の老舗鶏料理店『玉ひで』が監修しているお店です。
「小説に登場するメニューを再現。商品開発に3年もの時間を費やしたのだそうですよ。長さ55cm、幅2.5cmの極太うどんは煮ても、もっちり感を失いません。醤油ベースのツユがしっかり染みていて味わい深く、食べ応えがあります。」

店内だけでなく外観も江戸情緒にあふれていて楽しい場所。江戸時代の雰囲気を感じながら、いただきたいですね。
(画像提供:五鉄)
【寄居町】<エキナセアうどん>うどん熊五郎
ミネラル豊富なエキナセアを練り込んだヘルシーうどん

「エキナセアってご存じですか?寄居町の特産品でハーブティやお菓子などにも使われる植物で、ミネラル分が豊富で健康食材として注目を集めています。茶そばからヒントを得て、このエキナセアをうどんに練り込んだのが『うどん熊五郎』の店主です。塩を使わず、エキナセアに桑の葉も加えて練り込んでヘルシーなうどんに仕上げています。」
ほんのり緑のうどんは、つるっとした喉ごしにもちもちの食感。かみしめると爽やかな香りがほのかにひろがります。
「この爽やかな風味と甘めの汁との組み合わせがいい塩梅なんですよ。」
『うどん熊五郎』の“エキナセアうどん”の『ざるうどん』は1日限定20食なので、食べたい人は事前に電話での予約がおすすめです。

カウンターやイス、器まで店主の手作りでアットホームな雰囲気のお店です。
090-8872-3496
埼玉県大里郡寄居町大字寄居992
【平日】11時30分~13時30分(売り切れ次第終了)
水曜日・土曜日・日曜日
【電車】JR寄居駅より徒歩5分
あり(無料)
(画像提供:大空出版『スゴい!埼玉うどん王国宣言!!』より)
【春日部市】<藤うどん>めん房 朝日屋
色あざやかな藤色が美しい!もちもち食感のうどん

「春日部市の天然記念物に指定されている『牛島の藤』にふさわしいメニューを、ということで考案されたのがこの“藤うどん”です。目にも鮮やかな藤色はアヤムラサキイモのパウダーで色づけされています。」
『めん房 朝日屋』のうどんメニューはすべてこの“藤うどん”を使用。もちもち、つるつるの食感で喉ごしも抜群。“藤うどん”メニューは、シンプルな『もり』や『ざる』のほか、からみ大根や肉汁、鴨汁など豊富です。常連さんには、“藤うどん”のサイドメニューとして、サクサクの天ぷらや本マグロの刺身なども人気。
「持ち帰り用で購入できる半生の“藤うどん”は、自分用にはもちろん、お土産にしてもきっと喜ばれるはずです。」

店内には個室や宴会場もあるので、ゆったり食事ができます。
埼玉県春日部市藤塚2371-32
【平日・土・日】11時~15時(14時30分LO)、17時~21時(20時30分LO)
水曜日
【電車】東武スカイツリーライン一ノ割駅より徒歩10分
あり(無料)
「めん房 朝日屋」の詳細はこちら
(画像提供:めん房 朝日屋)
【北本市】<トマトカレーうどん>さぬき・むさし野うどん 水織
トマトの酸味とスパイシーなカレーがマッチ。子どもにも人気

「北本市は大正時代からトマト栽培が盛んだった土地です。もともと、給食のメニューにトマトカレーが出るくらい馴染んでいたそうで、それをアレンジしたものが“トマトカレーうどん”です。」
柔らかさと、しっかりした弾力を両立した食感の麺に、トマトカレーをたっぷりかけます。トマトの酸味や甘味、ほどよいカレーの辛さで大人はもとより、子どもたちに人気の一品。
「『さぬき・むさし野うどん 水織』 のミートソース風のうどんは子どもに人気。そのため、休日はファミリーで大変賑わいます。」
添えてある揚げトマトは、過熱することで甘味がアップしてトマト好きにはたまりません。

店内は、全日全席禁煙です。
埼玉県北本市本宿4-33-3
【平日・土・日】10時30分~15時、17時~22時(21時30分LO)
水曜日(水曜日が祝日の場合翌日)、年始
【電車】高崎線北本駅より徒歩20分
あり(無料)
「さぬき・むさし野うどん水織」の詳細はこちら
「さぬき・むさし野うどん水織」のクチコミ・周辺情報はこちら
(画像提供:大空出版『スゴい!埼玉うどん王国宣言!!』より)
【川島町】<かわじま呉汁>手打ちそば郷土料理 泉の里
たっぷりな野菜と芋がらにほっこりする、煮込みうどん

「“かわじま呉汁”の提供は冬に限定されるところが多いのですが、川島町の郷土料理として昔から愛されています。地元の旬の野菜をたくさん入れて煮込んだ素朴な味わいです。」
『手打ちそば郷土料理 泉の里』では、かぼちゃなど10種類以上の野菜を出汁で煮込み、すった大豆と芋がらを加えます。野菜の旨味と醤油味のスープが体に染みわたります。
「お店での“かわじま呉汁”の提供は11月~3月までの期間限定です。味の染みたうどんを味わってください。」

店内はテーブル席のほか、奥には座敷もあります。
埼玉県比企郡川島町吹塚755-1
【平日・土・日】11時~15時、17時~22時(21時LO)
水曜日
【車】圏央道川島ICより5分
あり(無料)
「手打ちそば郷土料理 泉の里」の詳細はこちら
(画像提供:手打ちそば郷土料理 泉の里)
【川島町】<かわじますったて>本手打ちうどん庄司
たっぷりな薬味と味噌で食べる夏限定のうどん

「“かわじま呉汁”が川島町の冬の郷土料理ならば、“かわじますったて”は夏の郷土料理。味噌ベースのつけ汁にゴマをすって加え、ミョウガやきゅうり、大葉などの薬味をうどんにたっぷりのせていただきます。」
『本手打ちうどん庄司』では、コシのしっかりしたうどんにあうように、コクと甘さのバランスが絶妙な八丁味噌をつけ汁に使用。冷たいうどんの上には、ミョウガ、きゅうり、大葉、ダイコン、玉ねぎをどっさりのせてあり清涼感があります。
「『本手打ちうどん庄司』の“かわじますったて”は5月~9月の期間限定。ゴマの風味もあいまって、食欲が落ちがちな夏の時期もおいしく食べられます。」

天然木のテーブルとイスが配置され、落ち着ける店内。ガラス越しにうどん打ちを見ることもできます。
埼玉県比企郡川島町上伊草743-9
【平日・土・日】10時30分~15時(14時30分LO、売れ切れ次第終了)
不定
【車】圏央道川島インターより5分
あり(無料)
「本手打ちうどん庄司」の詳細はこちら
(画像提供:本手打ちうどん庄司)
【秩父郡】<ずりあげうどん>道の駅 果樹公園あしがくぼ
鍋や器から直接“ずりあげて”食べるうどん

「ゆであがったうどんを鍋や器から直接すくいあげて食べる秩父名物の“ずりあげうどん”です。好みの薬味と醤油で食べるシンプルな食べ方なので、麺本来の味が決め手になります。」
毎朝仕込む自家製うどんが自慢の『道の駅 果樹公園あしがくぼ』の“ずりあげうどん”は、長ネギ、カツオ節といった薬味と地元の島田醤油のたまり醤油でいただきます。濃いめの醤油を茹で汁で自分好みに味を調節します。
「つるつる、もちもちの自家製うどんは麺自体がおいしいから、このシンプルな食べ方でいくらでも食べられてしまいます。」

店内はテーブル席がずらりと並び、広々しています。
埼玉県秩父郡横瀬町大字芦ヶ久保1915-6
【平日】10時~14時【土・日】10時~15時※季節によって変動あり。
なし
【電車】西武秩父線芦ヶ久保駅すぐ
あり(無料)
「道の駅 果樹公園あしがくぼ」の詳細はこちら
「道の駅 果樹公園あしがくぼ」のクチコミ・周辺情報はこちら
(画像提供:道の駅 果樹公園あしがくぼ)
【秩父郡】<おっきりこみ>長瀞屋
野菜と一緒に幅広平打ちうどんを煮込む

「平べったくて幅広のうどんは山梨の“ほうとう”に似ていますが、埼玉の“おっきりこみ”は出汁が醤油ベース。ネギやにんじんなど地元の野菜と一緒に煮込んでいるからやさしい味で、ほっこりしますよ。『長瀞屋』の“おっきりこみ”は、この地域伝統の味です。」
地元産のにんじんやダイコンなどを煮込むので、出汁に野菜の旨味が溶け出し、平打ちうどんにもおいしさがしっかりしみ込んでいます。

いす席のほか座敷もあり、ゆっくり食事ができます。
(画像提供:長瀞屋)
【秩父郡】<あずきすくい>道の駅 和紙の里 ひがしちちぶ
小豆とうどんで和のスイーツ感覚に♪

「秩父の郷土料理である“小豆ぼうとう”をルーツとした“あずきすくい”。平坦なバスケット状の農具の“箕(みの)”のような形をしたうどんに、小豆を包み込むようにしていることから、この名がつきました。」
小豆の甘みとうどんのもちもち感が、まるでスイーツのようです。『道の駅 和紙の里 ひがしちちぶ』では、食後のデザートとしてもよく食べられているそう。
うどんの〆に、うどんスイーツというのも、“うどん王国”埼玉ならではかもしれません。

宿泊や宴会会場も併設しているお店。店内の窓側からは道の駅内の庭園などが眺められます。
埼玉県秩父郡東秩父村御堂441
【平日・土・日】10時〜15時
年末年始
【電車】東武東上線小川町駅よりイーグルバス白石車庫・和紙の里行き約15分
あり(無料)
「道の駅 和紙の里 ひがしちちぶ」の詳細はこちら
「道の駅 和紙の里 ひがしちちぶ」のクチコミ・周辺情報はこちら
(画像提供:道の駅 和紙の里 ひがしちちぶ)
まとめ
埼玉のご当地うどんを一挙16種類17店舗ご紹介しました。食べてみたい埼玉ご当地うどんは、ありましたか?
永谷さんによると今回紹介しているうどんのほかにも、お店では食べられないけれど、各家庭で食べられているご当地うどんがまだまだあるのだそうです。
この先「この味をみんなにも知ってほしい!食べてほしい!」と思った埼玉県民が新たにお店を作ることがあるかも!?埼玉のご当地うどんは奥深いですね。
今度のお休みは、埼玉へうどんを食べにお出かけしてみてくださいね。
監修:永谷晶久さんについて


<プロフィール>
「埼玉を日本一の『うどん県』にする会」 会長、東大うどん(東京大学うどん)部名誉顧問、某メーカー 総務部勤務。小学生のころから埼玉県入間市在住。入間市市役所主催イベントのボランティアスタッフとしての活動をきっかけに、埼玉に根付くうどん文化で地元を盛り上げたいという気持ちが沸き上がり、2015年「埼玉を日本一の『うどん県』にする会」を発足。
(※1)平成21年農林水産省「米麦加工食品生産動態等統計調査年報」。平成21年以降調査区分変更により、うどんについては平成21年が最新です。
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※この記事は2022年9月1日時点での情報です。休業日や営業時間など掲載情報は変更の可能性があります。
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よしだ葉子
カウンターのあるお店でおいしいものを食べたり飲んだりするのが好きな編集者。音楽があるとなお良し。旅先でライブハウスやジャズバーがあると寄りたくなる。旅は大好きだけれど、極度の方向オンチ。常に道に迷っているので、どこに行っても問題なし。