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2022.10.06

京都・美山町のおすすめ観光スポット21選!かやぶきの里の絶景やアクセスも紹介<2022>

京都の美山といえば、かやぶき屋根の民家が立ち並ぶ美しい景色が有名です。「かやぶきの里」の景観や歴史のほかに、自然を思いっきり楽しめる遊び体験が豊富。

鹿やいのししなどのジビエ料理や、鮎などの川魚料理のほか、新鮮な乳製品や大豆、卵を使ったグルメやスイーツも味わえるんです。

日帰りではもったいない“美山ならでは”を体感しにお出かけしましょ♪

「美山かやぶきの里」ってどんなところ?

京都駅から車で約1時間半、目の前に広がる日本の原風景

集落内に50戸あるうち、39棟がかやぶき屋根の建物として現存する「美山かやぶきの里」。京都府南丹市、美山町に位置します。入母屋造りの民家が建ち並ぶ風景と豊かな自然景観が美しく、日本の原風景のなかを散策することができます。

入母屋造りとは日本を含む東アジアの特徴的な屋根の形のひとつで、三十三間堂や醍醐寺などが代表的です。また、集落の民家は北山形民家と呼ばれており、間取りが田の字形で壁や戸が木造り、上げ庭と呼ばれる土間があることが特徴。伝統的技法による建築物群を含めた歴史的景観の保存度が高く評価され、1993年には国の重要伝統的建造物群保存地区にも選定されています。

季節ごとのフォトジェニックな風景だけでなく、サイクリング、そばや地元食材を使用した料理や和洋スイーツが楽しめます。また美山全体ではトレッキングなどのアクティビティ、名産のジビエや特産品の農作物などを使ったグルメなども魅力で、1年を通して多くの人が訪れます。

京都駅周辺からの所要時間は約1時間半で、おもなアクセスは3つ。

1.自家用車やレンタカー
2.京阪京都交通から出ている京都市内から美山への直行バス
3.JR山陰本線で日吉まで行き、そこから南丹市営バスに乗り換え
アクセスに関する詳しい情報は記事の最後でご紹介しますので、そちらをチェックしてくださいね。

(画像提供:一般社団法人南丹市美山観光まちづくり協会)
面積の96%が森林。木々に囲まれた環境に佇むかやぶき屋根の民家

民宿やカフェなどとして利用されているかやぶき屋根の民家も一部ありますが、現在もほとんどは通常の家屋として地域の人たちが生活しています。散策すると在住者の暮らしぶりを感じることができます。

「美山かやぶきの里」にあるカフェや食事処では、美山産の食材を使用したメニューも多く、かやぶきの建物を楽しみながら、ご当地グルメも楽しめるんですよ。グルメ情報も紹介しているので、記事を最後までチェックしてくださいね。

そのほか、地元ガイドによるかやぶき屋根保存の取り組みや美山の人々の暮らしを解説しながらかやぶきの里をめぐるガイドツアーもあります。通り過ぎるだけでは見逃してしまう何気ない景色にも出会うことができたり、新たな発見があったりと充実の内容。初めて美山を訪れる人や歴史・暮らしに興味がある人におすすめです。

自然豊かな美山の四季折々の絶景を楽しむ!

(画像提供:一般社団法人南丹市美山観光まちづくり協会)
まるで絵画のようなかやぶき屋根と桜の風景。4月中旬頃が見頃
(画像提供:一般社団法人南丹市美山観光まちづくり協会)
9月中旬~下旬にかけてはそばの花が美しい
(画像提供:一般社団法人南丹市美山観光まちづくり協会)
11月上旬~下旬にかけては紅葉や楓が色づき美しい
(画像提供:一般社団法人南丹市美山観光まちづくり協会)
まるで昔話に出てきそうなかやぶきの里の雪景色

春は桜やレンゲソウ、夏は新緑や紫陽花、秋になるとそばの花や紅葉、雪景色の冬など、どの季節に訪れてもその時期ならではの情景に出会うことができます。

また、毎年5月の第2日曜に行われるお田植祭や春と冬に行われる一斉放水など、一年を通してさまざまなお祭りや行事があり、一度では味わいきれない魅力が詰まっています。

集落一体が幻想的に浮かび上がる冬のイベント「かやぶきの里雪灯廊」

(画像提供:一般社団法人南丹市美山観光まちづくり協会)
かやぶき屋根に積もった雪が薄暮のなかライトに照らされて美しい

四季折々のイベントの中でも特に注目したいのが、冬の「かやぶきの里雪灯廊」。例年積雪が最もある時季に開催され、夜の里山が手づくりの雪灯籠や花灯籠の明かりに照らし出されます。関西ではめずらしい雪のイベントで、雪灯籠の明かりとかやぶき屋根のライトアップが幻想的。

(画像提供:一般社団法人南丹市美山観光まちづくり協会)
道具がなくても気軽に参加して、雪灯籠づくりにチャレンジ!

バケツとスコップをレンタルしてオリジナルの雪灯籠をつくることが可能。夜には自分で作った雪灯籠にキャンドルを灯すことができるんですよ。

(画像提供:一般社団法人南丹市美山観光まちづくり協会)
ライトアップされたかやぶきの里の夜空にあがる冬花火が華やか

一部日程には花火が打ちあがり、かやぶき屋根×花火のコラボレーションが楽しめます。

■美山かやぶきの里
京都府南丹市美山町北
店舗により異なる
店舗により異なる
無料
【電車】JR日吉駅前より南丹市営バス乗車、北バス停下車すぐ【車】京都縦貫道園部ICより40分
あり(普通自動車500円/台、バイク200円/台)
「美山かやぶきの里」の詳細はこちら
「美山かやぶきの里」のクチコミ・周辺情報はこちら

(画像提供:一般社団法人南丹市美山観光まちづくり協会)

旅のパワースポット「知井八幡神社」

(画像提供:一般社団法人南丹市美山観光まちづくり協会)
「京都府文化財環境保全地区」に指定され、神社の環境が保全されている

かやぶきの里の東に位置する「知井八幡神社」。由良川を見下ろす高台に位置しているので、かやぶきの里全体を見渡せます。本殿には細やかな彫刻が施され、「京都府指定登録文化財」の指定を受けています。旅の神様が祀られているパワースポットともいわれているんですよ。

■知井八幡神社
京都府南丹市美山町北宮ノ本
[参拝時間]なし
なし
無料
【電車】JR日吉駅前より南丹市営バス「北」バス停下車すぐ【車】京都縦貫道園部ICより40分
美山かやぶきの里の駐車場を利用(普通自動車500円/台、バイク200円/台)
「知井八幡神社」の詳細はこちら

(画像提供:一般社団法人南丹市美山観光まちづくり協会)

桜と紅葉が美しい「大野ダム公園」

(画像提供:一般社団法人南丹市美山観光まちづくり協会)
由良川水系美山川の下流にある大野ダム。散策路を歩くのも気持ちいい

春と秋のシーズンに訪れたいのが大野ダムのダム湖です。通称「虹の湖」のほとりに位置する「大野ダム公園」は、美山きっての桜の名所。ダム公園には約1000本の桜が植えられており、見ごたえ抜群。

また秋は約500本のもみじが美しく色づきます。11月中旬の「大野ダムもみじ祭り」は、地元特産品を販売する露店の出店などもあり、とても賑やかなお祭りです。

ダム湖畔沿いの散策路をゆったり散歩しながら、季節によってお花見や紅葉狩りを楽しめます。

(画像提供:一般社団法人南丹市美山観光まちづくり協会)
平日休日問わず子どもが集まるわんぱく広場

わんぱく広場は木製のアスレチックやターザンロープなどもあり、子ども連れのおでかけにもおすすめ。天然芝が広がる公園でピクニックは気持ちいいですよ!

■大野ダム公園
京都府南丹市美山町樫原中ノ山48-5(大野ダムビジターセンター)
なし
なし
無料
【電車】JR和知駅より南丹市営バス大野ダム行き「大野ダム」下車すぐ【車】京都縦貫道京丹波わちICより20分
あり(無料)
「大野ダム公園」の詳細はこちら
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(画像提供:一般社団法人南丹市美山観光まちづくり協会)

美山に来たら立ち寄りたい観光スポット

「京都丹波高原国定公園ビジターセンター」で情報収集!

京都丹波高原国定公園ビジターセンター
「道の駅美山ふれあい広場」内にある美山の情報拠点

京都丹波高原国定公園ビジターセンターでは美山町の観光案内を知ることができます。グルメガイドやアクセスマップの配布、電気自転車の貸し出しを行っているほか、美山のご当地限定グッズなどを販売するミュージアムショップも併設されています。

美山町の観光を始める前や過ごし方に迷った時などに立ち寄って情報収集してくださいね!

■京都丹波高原国定公園ビジターセンター
京都府南丹市美山町安掛下23
9時~17時
水曜、年末年始
無料
【電車】JR日吉駅より、南丹市営バス「安掛(あがけ)」バス停下車すぐ【車】京都縦貫道園部ICより35分
あり(無料)
「京都丹波高原国定公園ビジターセンター」の詳細はこちら
「京都丹波高原国定公園ビジターセンター」の周辺情報はこちら

(画像提供:一般社団法人南丹市美山観光まちづくり協会)

美山のおいしい特産品が勢ぞろい「道の駅美山ふれあい広場」

道の駅美山ふれあい広場
平賀大橋のたもとにある道の駅

道の駅「美山ふれあい広場」は、国道162号線に面した美山町安掛(あがけ)にあります。道の駅からよく見えるシンボルの赤橋(平屋大橋)の下は、清流美山川が流れ、川沿いにはかやぶき民家が残っており、懐かしい日本の原風景が広がる場所です。

構内には「京都丹波高原国定公園ビジターセンター」のほか、地域の特産品がたくさんそろっている「ふらっと美山」や、美山牛乳の直売所でおいしい乳製品のテイクアウトや手作り体験などもできる「美山のめぐみ 牛乳工房」があります。

(画像提供:一般社団法人南丹市美山観光まちづくり協会)
スタッフに気軽に尋ねて買い物を楽しもう

情報収集からお土産や食材などの買い物、思い出作りの体験も1カ所でできちゃいます。

■道の駅美山ふれあい広場
京都府南丹市美山町安掛
店舗により異なる
店舗により異なる
無料
【電車】JR日吉駅より南丹市営バス「安掛」バス停下車すぐ【車】京都縦貫道園部ICより35分
あり(無料)
「道の駅美山ふれあい広場」の詳細はこちら
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(画像提供:一般社団法人南丹市美山観光まちづくり協会)

美山牛乳をたっぷり使ったスイーツのお店「美山のめぐみ 牛乳工房」

(画像提供:一般社団法人南丹市美山観光まちづくり協会)
スイーツの販売だけでなく乳製品の製造も行っている(画像提供:一般社団法人南丹市美山観光まちづくり協会)

「美山のめぐみ 牛乳工房」は、美山牛乳を使った商品を製造から販売まで行っているお店です。いちおしは美山牛乳をたっぷり使ったジェラートやソフトクリーム。

(画像提供:道の駅 美山ふれあい広場、一般社団法人南丹市美山観光まちづくり協会)
「道の駅 ひんやりスイーツ総選挙2020」で第2位「美山牛乳ジェラート」(カップ・コーンともに350円)

原材料の配合から製造まで、すべての行程をこの工房で行っています。ソフトクリームミックスを製造する際の温度を牛乳の殺菌温度より低い70℃に設定し、美山牛乳のおいしさを損なわないようにしているのがこだわりポイント。

味のバリエーションは、美山牛乳の味がそのまま伝わるミルク味と、「美山みるく珈琲」を原材料にして製造するみるくコーヒーキャラメルの2種類で、どちらも牛乳の濃厚なおいしさが味わえます。

(画像提供:道の駅 美山ふれあい広場、一般社団法人南丹市美山観光まちづくり協会)
数あるフレーバーもふくめ、美山産食材にこだわったジェラート(カップ・コーンともに、シングル350円、ダブル400円)(画像提供:一般社団法人南丹市美山観光まちづくり協会)

ジェラートは、毎日10種類程度がお店に並んでいます。夏場はトマトやブルーベリー・塩ミルク、秋頃は黒豆やかぼちゃ、その他いちごやチーズや山椒など季節や日替わりでさまざまな味が揃っています。まれに近隣農家で採れたての旬食材を使用した限定のフレーバーが登場することも。

どのフレーバーも、あっさりとした軽快な味わいが特長。ダブルでもサラリと食べられてしまいます♪

ソフトクリームをトッピングしたジェラートもあり、カップのみの提供で420円。ソフトクリームの濃厚な味わいと、さっぱりとしたジェラートの両方を味わえて贅沢!

(画像提供:道の駅 美山ふれあい広場、一般社団法人南丹市美山観光まちづくり協会)
コーンのほかカップも選べる。値段はおなじ(シングル350円、ダブル400円)

ジェラートはお土産として発送も可能。オンラインストアでの購入もできます。(テイクアウトや発送は冷凍で、「カップ入り・種類別ミルクアイス」製品を取扱っています)

(画像提供:道の駅 美山ふれあい広場、一般社団法人南丹市美山観光まちづくり協会)
左/美山牛乳(200ml 130円、900mlビン590円)、右/美山みるく珈琲(200ml 130円)

美山町の清涼な水と自然の中で育った乳牛からとれた生乳のみを使用し、85℃15分間の殺菌を施す保持殺菌法で、生乳の風味と成分を損なわず、さっぱりとした飲み口と豊かな風味が美山牛乳の特長です。そのまま飲んでも、お菓子や料理に使っても豊かな味わいが楽しめます。

美山みるく珈琲は深煎りのコーヒー豆を高温・高圧で抽出し急速冷凍することで、できたての風味を閉じこめた特製のコーヒーエキスを使用。生乳を60%使用し、甘み控えめなので、牛乳のおいしさとコーヒーの香りをシンプルに味わえます。

ほかにも、自家製のカスタードクリームをつめた「美山牛乳シュークリーム」や、平飼い卵使用が自慢の「美山牛乳ロールケーキ」、サクサクとした食感にバターの風味がリッチに香る「美山牛乳サブレ」など、美山牛乳を使用したさまざまな乳製品を販売しています。

■美山のめぐみ 牛乳工房
京都府南丹市美山町安掛下23
10時~16時
年末年始、【3月中旬~11月末】第3月曜、【12月~3月中旬】月曜(※祝日の場合営業、翌日)
【電車】JR日吉駅より南丹市営バス「安掛」バス停下車すぐ【車】京都縦貫道園部ICより35分
あり(無料)
「美山のめぐみ 牛乳工房」の詳細はこちら
「美山のめぐみ 牛乳工房」オンラインストアはこちら
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(画像提供:道の駅 美山ふれあい広場、一般社団法人南丹市美山観光まちづくり協会)

“虹の湖”に架かる里山のビュースポット「小野橋(こおのばし)」

(画像提供:一般社団法人南丹市美山観光まちづくり協会)
赤が映える小野橋。大野ダム湖のシンボルのひとつ

大野ダムのダム湖、通称「虹の湖」に架かる橋のひとつで、赤い色が山々の緑に映えます。水面からはおおよそ8mほどの高さですが、橋の幅が2.4mほどと狭めなので意外とスリリング。

かやぶき屋根の民家は見えないものの、緑豊かな里山の自然と、構造物の橋が織りなす景色は一見の価値ありです。

■小野橋(こおのばし)
京都府南丹市美山町大野新溝ノ下
なし
なし
無料
【電車】JR和知駅より南丹市営バス大野ダム行き乗車「大野」下車徒歩5分【車】京都縦貫道「京丹波わち」ICより30分
なし

(画像提供:一般社団法人南丹市美山観光まちづくり協会)

かやぶき民家の屋内をじっくり鑑賞できる「美山民俗資料館」

(画像提供:一般社団法人南丹市美山観光まちづくり協会)
北山型かやぶき民家の母屋・納屋・蔵を公開している

約200年前に建築された農家住宅が1993年から「美山民俗資料館」として活用されてきました。2000年5月、不運なことに主屋と納屋を焼失しましたが、残されていた詳細な記録により、元の姿が忠実に復元されています。

(画像提供:一般社団法人南丹市美山観光まちづくり協会)
古くからの農機具、生活道具など約200点以上が展示されている

農機具をはじめ衣類や家具、娯楽用品など約200点以上が展示されています。

(画像提供:一般社団法人南丹市美山観光まちづくり協会)
当時は牛小屋も屋内に割り当てられ使用されていた

家屋内にはお風呂やトイレ、そのほか厩(うまや)などもあり、当時と現代の暮らしの違いを垣間見ることができます。
美山を通る国道162号線(周山街道)は「西の鯖街道」と言われ、日本風景街道にも登録されており、美山は福井県の高浜から京都市を結ぶ中間地点にあります。

(画像提供:一般社団法人南丹市美山観光まちづくり協会)
かやぶき屋根の屋根裏を見学することも可能

かやぶき屋根の屋根裏も見学することもできます。虫や雨水から家を守るために囲炉裏で火をたいてかやぶき屋根を燻し、黒くなったとされる屋根の下地の丸太。現在の館内は復元のため、本当にかやぶき屋根を燻して黒くなったわけではありませんが、忠実に再現されています。

(画像提供:一般社団法人南丹市美山観光まちづくり協会)
かやぶき屋根の民家を屋内でじっくり観察できる場所は貴重

館内ではスタッフの解説を聞きながら、当時の暮らしぶりについて知ることができて好奇心がくすぐられます。※館内説明には予約が必要です(0771-77-0587)。

縁側でかやぶきの景色をゆったりと眺めて過ごすのもいいですね。

■美山民俗資料館
京都府南丹市美山町北中牧15
【4月~11月】9時~17時、【12月~3月】10時~16時
月曜、年末年始
高校生以上300円、中学生以下無料
【電車】JR園部駅または日吉駅より南丹市営バス「北」下車徒歩5分【車】京都縦貫道園部ICより40分
美山かやぶきの里の駐車場を利用(普通自動車500円/台、バイク200円/台)
「美山民俗資料館」の詳細はこちら
「美山民俗資料館」のクチコミ・周辺情報はこちら

(画像提供:一般社団法人南丹市美山観光まちづくり協会)

かやぶき民家で鑑賞する世界の藍染コレクション「ちいさな藍美術館」

ちいさな藍美術館
受付を兼ねるミュージアムショップでは藍染グッズが購入できる

館長であり、美山町在住者でもある新道弘之氏が、京都市立芸術大学(当時は京都市立美術大学)に在学していた頃から藍の美に魅せられ、世界中から収集した珍しい藍染のコレクションを公開している美術館。

息子さんの新道牧人氏が担当する1階の土間にある工房には藍瓶(あいがめ)が埋められていて、昔ながらの藍染の様子を見学することができます。土間の奥にあるギャラリーには工房で生まれた藍染作品も展示。

(画像提供:ちいさな藍美術館)
旅先などで、新道さんの手元に自然と集まってきたというコレクションの数々

2階の屋根裏部分では、新道コレクションのなかからインドネシアやナイジェリアの絞り染めをはじめ、江戸時代の作業着や中国の苗族の衣装など、世界中で集められた数々の作品が展示されています。

(画像提供:ちいさな藍美術館)
「かやぶきの里」のなかで最も大きい民家

美術館として使用されているかやぶき民家は、「旧・中野八郎右衛門住宅」といい、江戸時代の寛政8年(1796年)に若狭の棟梁によって建てられたもの。かやぶきの里のでも一番大きく古いかやぶき民家です。

(画像提供:ちいさな藍美術館)

屋根のてっぺんにある、正面から見るとクロスしているように見える木材を千木(ちぎ)と言うのですが、棟にある7本の千木はこの家が村の庄屋を務めていたことを示しています。

かやぶき民家の屋内もふくめて鑑賞が楽しい美術館です!

■ちいさな藍美術館
京都府南丹市美山町北上牧41
11時~17時
木、金(祝日開館)、冬季休館(積雪状況により変動するため、12月初旬に公式インスタグラムにて告知)
入館料300円
【電車】JR日吉駅より南丹市営バス「北」下車徒歩5分【車】京都縦貫道園部ICより40分
「かやぶきの里」駐車場(普通自動車500円/台、バイク200円/台)
「ちいさな藍美術館」の詳細はこちら
「ちいさな藍美術館」のインスタグラムはこちら @_t_l_i_m_
「ちいさな藍美術館」の周辺情報はこちら

(画像提供:ちいさな藍美術館)

かやぶき民家の魅力発信と芸術文化の交流拠点「美山かやぶき美術館・郷土資料館」

(画像提供:美山かやぶき美術館・郷土資料館)
歴史あるかやぶき民家のなかで美術品鑑賞を楽しめる

かやぶき民家の魅力を発信する芸術文化の交流拠点施設としての役割も担っている「美山かやぶき美術館・郷土資料館」。

館内では、絵画・陶芸・ガラス・木工・布など芸術家の作品を毎年5~6回入れ替え、展示しています。会期ごとに作品が変わるのに加えて、自然光を生かした展示は季節や時間、天気によって見え方が違ってくるので、何度訪れても新たな発見があるのがおもしろい場所です。

(画像提供:美山かやぶき美術館・郷土資料館)
梁(はり)やたるぎの丸太、茅も間近で観察できる

築150年に及ぶ北山型入母屋づくりの建物で、屋根裏までじっくり鑑賞できる数少ないかやぶき民家として、周囲の美しい景観とともにその歴史的価値を味わうことができます。

茅は通常20~30年に一度葺き替えられますが、葺き替えてしばらくは心地よい茅の香りが漂います。

(画像提供:美山かやぶき美術館・郷土資料館)
京丹波「晴耕社ガラス工房」出身の3人による硝子作品が並ぶ ※終了しました

過去には「今、硝子三人展」と題して、ひと時を京丹波の硝子工房で過ごした三人の作家による硝子作品を開催。

美山の自然光で涼やかに光る硝子と、かやぶき民家との美しい情景が印象的。

(画像提供:美山かやぶき美術館・郷土資料館)
窓から見えるかやぶき民家と緑を背景に作品を鑑賞

2022年7月27日(水)~8月21日(日)はドローイング・絵画展を開催済、8月23日(火)~10月23日(日)までは吹きガラス展、10月25日(火)〜11月23日(日)までは木版画と伝統衣装展など、冬季休館に入るまで企画展が目白押し。

(画像提供:美山かやぶき美術館・郷土資料館)
昔ながらの農機具や戦前に使用されていた貴重な生活道具が収納されている

隣接している郷土資料館では、美山の暮らしをたどる民具や文献など約1000種類の貴重な資料を常時紹介しています。

裏山から吹きぬける風、鳥の声、水車の音を館内からも感じることができ、まるで癒やしのBGMのよう。開け放った縁側から見える木々の変化で里山の季節を感じながら心ゆくまで美術鑑賞を楽しんでくださいね!

■美山かやぶき美術館・郷土資料館
京都府南丹市美山町島朴ノ木21
10時~16時30分
月(祝日の場合翌日)、冬季休館(11月24日~3月31日)
入館料 中学生以上500円(併設の郷土資料館と共通)、小学生200円
【電車】JR日吉駅前より南丹市営バス「佐本橋」バス停下車徒歩5分【車】京都縦貫道園部ICより30分
あり(無料)
「美山かやぶき美術館・郷土資料館」の詳細はこちら
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(画像提供:美山かやぶき美術館・郷土資料館)

日本で最も古いとされる農家住宅「石田家住宅」

(画像提供:一般社団法人南丹市美山観光まちづくり協会)
2021年に全面葺き替えが行われたかやぶき屋根(画像提供:一般社団法人南丹市美山観光まちづくり協会)

日本最古の農家住宅として、1972年(昭和47年)5月に国の重要文化財の指定を受けた、大野地区樫原にある石田家住宅。解体復元の際、縁側の桁の継手に書かれた日付が発見され、江戸時代初期1650年(慶安3年)3月11日建立と判明したのが裏付けとなりました。
   

(画像提供:石田家住宅保存会、一般社団法人南丹市美山観光まちづくり協会)
典型的な初期の北山型民家で、板壁や手斧仕上げの柱や梁が特徴

この地域特有の北山型民家の初期建築様式の特徴とされる、板で作られた室内の壁や片引きの板戸、座敷にのみ敷かれている畳、そのほか梁や柱などは手斧(ちょうな)と呼ばれる小型の斧で削り出された手斧仕上げと呼ばれる技法が残っていて、貴重な遺構と評価されています。

(画像提供:石田家住宅保存会、一般社団法人南丹市美山観光まちづくり協会)
土間には「おくどさん(かまど)」がある
(画像提供:石田家住宅保存会、一般社団法人南丹市美山観光まちづくり協会)
囲炉裏のある居間

江戸時代の人々の暮らしぶりが想像できる囲炉裏や、おくどさんのある台所。当時の人々がどんな食生活をしていたのかも気になります。

希望すればスタッフにガイドをしてもらえるので、声をかけてみてくださいね。

平日は住宅内の見学はできませんが、周辺道路から外観を見学することは可能です。

■石田家住宅
京都府南丹市美山町樫原中岡9
【土・日・祝】10時~16時
平日、12月~2月
無料
【電車】JR和知駅より南丹市営バス「下樫原」下車徒歩8分【車】京都縦貫道丹波ICより30分
あり(無料)
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(画像提供:石田家住宅保存会、一般社団法人南丹市美山観光まちづくり協会)

美山のおすすめグルメスポット

地元で収穫したそば粉と美山の水でつくる手打ちそば「お食事処きたむら」

(画像提供:お食事処きたむら)
人気No.1のシンプルな「もりそば」(840円)

石臼挽きした自家栽培・美山産のそば粉を使った手打ちそばが美味しいお店です。喉越しがよく、甘みも感じられるそばは数量限定で売切れ御免なので、早めの来店がおすすめ。

(画像提供:お食事処きたむら)
卵黄醤油漬け付きの地鶏のから揚げ(950円)は美山・外田養鶏所のもみじたまごと京地どりを使用

そばのほかにも外田養鶏所の“平飼い玉子”と“京地どり”を使う「親子丼(ミニそば付き980円)」や、戸川養鶏所の地たまご“美卵(みらん)”を使用した「玉子丼(ミニそば付き720円)」、「たまごかけごはん(350円)」も人気です。

(画像提供:お食事処きたむら)
手打ちそばは、もりそば・天もりそば(1500円)、地とりせいろ(1000円)、鯖そば(1000円)に使用

店の目の前に広がるそば畑で収穫したそばを使用し、必要な分を石臼で製粉して手打ちしているそば。空気も土も水も美しい美山ならではのごちそうです。

(画像提供:お食事処きたむら)
お店の前に広がるそば畑。かやぶき民家との風景がまた美しい

店舗前のそば畑はフォトスポットとしても人気で、9月中旬にはそばの花が満開になります。
そば畑を眺めながら食すそばは味わいも格別!

■お食事処きたむら
京都府南丹市美山町北揚石19-1
10時~15時

京都縦貫道園部ICより40分、京都縦貫道京丹波わちICより50分
あり(無料、5台)
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(画像提供:お食事処きたむら)

美山の自然を借景に旬菜を楽しむ「一禾」

(画像提供:一禾)
美山産の旬食材を盛り込んだ「旬の味覚御膳(2500円)」

美山の新鮮な野菜、地鶏、鹿、猪、小浜で獲れた旬の魚とともに、女将の両親が心を込めて作った自慢の美味しいお米を使用し、手間をかけて調理している一禾。

おすすめは、旬の食材を月替わりで味わう「旬の味覚御膳」。お手頃に、小鉢で少しずつ豊富な品数を味わえるのが魅力です。

その他、食材の仕入れ状況によって多少異なりますが基本的に月替りの「おまかせコース(昼は6600円、夜は6600円・8800円・11000円の3コース)」があります。(※昼・夜ともにおまかせコースは3日前までに、夜の営業は前日の12時までに予約が必要。)

春は山菜、夏は美山川の鮎、秋は新米、また冬は牡丹鍋や地鶏すき焼きをはじめ各種鍋料理なども予約ができるため、事前に相談を。

ランチ・ディナーともに予約がかなり早く埋まるため、事前の問い合わせは必至です。

(画像提供:一禾)
大開口の窓に広がる美山の自然を借景に美食を楽しめる

店内からは里山のパノラマが広がります。絵画のような景色を眼前に、この地ならではの美味しい食事に浸れる贅沢なひとときです!

(画像提供:一禾)
店舗入口にかかる暖簾は、ちいさな藍美術館の新道弘之氏作

大自然のなかでおいしい空気とともにお料理を味わって。

■一禾
京都府南丹市美山町鶴ケ岡柏原64-4
【月・水】11時30分〜14時30分 (LO 13時30分)【木・金・土・日】11時30分〜14時30分 (LO 13時30分)、18時〜22時(予約のみ)

【車】京都縦貫道園部ICまたは丹波ICより40分
あり(無料、10台)
「一禾」の詳細はこちら

(画像提供:一禾)

大豆畑からゆばの製造まで間近で見られる「Beans cafe.miyama」

(画像提供:Beans cafe.miyama)
ゆばと旬の野菜を使用した「ビーンズランチセット(1800円)」

貸し農園「Beans farm.miyama」とゆば工場「京・美山ゆば ゆう豆」に併設されている「Beans cafe.miyama」は、美山かやぶきの里から車で5分程度。

作りたてのゆばや豆乳、美山の野菜などを使用したランチやスイーツと、オリジナルブレンド&焙煎の“美山ブレンド”コーヒー、濃厚なソイラテが楽しめるおしゃれグルメスポットです。

「ビーンズランチセット」は、新鮮な生湯葉の盛り合わせと濃厚な豆乳スープをはじめ、ランチプレートで、自家製ゆばベジボール、美山 おもしろ農園倶楽部でつくっているゆばソーセージ、豆乳を使ったキッシュなどが味わえます。

(画像提供:Beans cafe.miyama)
豆乳と湯葉で作った湯葉餅と豆乳アイスクリームの人気メニュー「湯葉パフェ」(750円)

他にも「特製アフォガード」は、美山牛乳アイスと美山ブレンドがマッチしていて甘さとほろ苦さがクセになります。

(画像提供:Beans cafe.miyama)
畳や板の間に上がってくつろぎながら語らえる

大きな古民家を改装した建物のなかで、美味しい食事やデザートを食べながらくつろぐことができます。

(画像提供:Beans cafe.miyama)
庭と畑が見渡せる縁側でのカフェタイムも至福
(画像提供:Beans cafe.miyama)
コーヒー豆のブレンドや自家製豆乳でオリジナリティが光る「ソイラテ」(580円)

ドリンクは「ソイラテ」がおすすめ!濃厚で香り高い“美山ブレンド”と、自家製の豆乳のまろやかさのコンビネーションは「Beans cafe.miyama」だからこそ味わえる美味しさです。

(画像提供:Beans cafe.miyama)
昔ながらの情緒を残す古民家をモダンにリノベーション、居心地も抜群

お店で使用している本格ゆば「美山ゆば」は濃厚な味わいで、多くの料亭やホテルでも使用されているもの。大豆の味にこだわるお店ならではの味をじっくり堪能しましょう。

■Beans cafe.miyama /美山ゆばゆう豆
京都府南丹市美山町又林道中10
11時~17時(16時LO)
火・水
【車】京都縦貫道園部ICより30分
あり(無料、10台程度)
「Beans cafe.miyama」の詳細はこちら
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(画像提供:Beans cafe.miyama)

自家製プリンと玉子かけご飯が人気「カフェ・美卵」

(画像提供:カフェ・美卵)
中野養鶏場の新鮮な卵と原乳を使用したコクと濃厚さがおいしいプリン(300円)

美山町かやぶきの里の玄関口にある「中野養鶏場」が営む直売所兼カフェ。
カフェ・美卵を訪れる多くの人のお目当ての1つが、濃厚な卵と牧場の原乳が素材の手作りプリン!カラメルのほろ苦さと卵の風味が強いプリンが絡み合います。

(画像提供:カフェ・美卵)
香の物もついた「自家製米と新鮮たまごの玉子かけご飯」(400円)

数量限定の「自家製米使用の玉子かけご飯」も、食材自体のおいしさが際立っていると評判のメニューです。美山でつくられたお米のねばりと甘み、美山で生まれた新鮮なたまごのコクと濃厚な食感、素材の味を楽しむ究極のスタイルと言えるかもしれません。

(画像提供:カフェ・美卵)
かやぶきの里の真ん中、坂の上の少し小高いところに佇む

古民家の店内で食べることもできますが、かやぶきの里を眺められる広々としたテラスで食べるのは開放的で気持ちいいですよ!

■カフェ・美卵
京都府南丹市美山町北上牧42
10時〜17時【土・日・祝】9時〜17時

プリン300円、玉子かけご飯400円
【電車】JR日吉駅前より南丹市営バス「北」バス停下車すぐ【車】京都縦貫道園部ICより40分
かやぶきの里駐車場(普通自動車500円/台、バイク200円/台)
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(画像提供:カフェ・美卵)

堀口 美帆  堀口 美帆

ご当地グルメや、話題のおいしいものを求めておでかけするママライター。そこでの暮らしを想像しながら旅行するのが好き。今日もマイ地図をながめて次の行き先を探しています♪

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