兵庫県明石市は、明石海峡育ちのブランド魚介「明石だこ」の産地として知られており、名物のたこを使って誕生したのが「明石焼」です。
今回は大阪名物の「たこ焼き」との違いや、「明石焼」のおいしさの秘密をクローズアップ!あわせて本場・明石エリアと、神戸の中心街・三宮周辺で「明石焼」が味わえるおすすめ店をご紹介します。
明石焼とは

「明石焼」とは兵庫・明石の郷土料理で、ひと口大の丸い生地の中に名物のたこが入ったものです。一般的に地元では「明石焼」ではなく、「玉子焼」と呼ばれています。
「たこ焼き」との大きな違いは食感と食べ方。どちらも生地に小麦粉と卵、ダシなどを使いますが、その配分が異なります。たこ焼きの材料は卵より小麦粉の割合が多く、焼き上がりは外側がカリッとしています。
一方、「明石焼」は小麦粉より卵の割合が多く、加えて小麦粉のデンプンだけを精製した「じん粉(うき粉)」を使うのもポイント。熱を通しても固くならない「じん粉」の特質から、生地を焼いてもふわっとした食感をキープできるというわけです。
また、「たこ焼き」が鉄鍋を使うのに対して、「明石焼」は熱伝導のいい銅鍋を使用。卵が一層ふんわりと膨らむそうです。半球状のくぼみがある銅鍋に生地を流し込んでからたこのぶつ切りを入れ、それを包み込むように菜箸で数回まわして焼き上げます。できあがったら、お皿代わりの板に銅鍋をひっくり返せば盛り付けも完成!

「たこ焼き」はソースやマヨネーズ、青のり、カツオ節などをかけて味わいますが、「明石焼」はダシ汁に浸して楽しむのが基本。お店によっては、テーブルに塩、ソースなどを用意しているので、まず王道のダシ汁で味わった後、いろいろな食べ方を試してみるのもいいですね。
※店舗紹介での商品名は、「玉子焼」「明石焼」など各店舗での呼称にあわせています
明石焼・玉子焼 ふなまち(明石市)


明石市内外を問わず常連客が多いという、庶民的でアットホームなお店。ここでは昔ながらの冷たいダシ汁と一緒に「玉子焼(明石焼)」を提供します。玉子焼の中は熱々なので、ダシに浸して少し冷ますと、食べるときにちょうどいいのだそう。表面はしっかりと焼かれていて、箸でつまんでも崩れませんが、口に運ぶとふわっふわ!その後にとろとろ感が押し寄せます。ぶつ切りされた新鮮なたこのコリコリッとした食感が楽しめます。
最初はダシに浸して味わい、途中からテーブルに置かれたカツオ節や青のり、ソースなどを使って味の変化を楽しむのもおすすめです。
平日も行列必至なので、時間がない人はテイクアウトが便利。持ち帰り限定で1週間前から電話で予約を受け付けており、来店時間にあわせて焼き上げてくれます。家で温め直しても、柔らかいと評判です。
078-912-3508
兵庫県明石市材木町5-12
10時30分~17時40分(LO17時40分頃)
木・金 ※大型連休前後は変更の可能性あり
【電車】JR明石駅より徒歩10分
あり(5台)※駐車場が少ないため、近隣のコインパーキング利用を推奨
「明石焼・玉子焼 ふなまち」の詳細はこちら
玉子焼専門店 松竹(明石市)


1958(昭和33)年の創業から三代続く、明石の玉子焼専門店。創業当初からつきあいのある「明石だこ」専門の水産会社からたこを仕入れ、外はカリッ、中はふわとろという焼き方は昔から変わりません。一方で、生地に使う材料のクオリティアップは惜しまず、ダシには上質な羅臼昆布にこだわるなど、味は今も進化を続けています。
できあがった玉子焼はこんがりときつね色で、香ばしい匂いが鼻をくすぐります。このお店ではごま油を使って表面にちょっと焼き目をつけることで、最初に少しカリッとした食感が楽しめ、香ばしさが味のアクセントになっています。さらに、薬味の三つ葉はおかわり自由なのが嬉しいですね。
定番の玉子焼のほか、オプションの特別玉子焼(15個850円)は、タコのぶつ切りを2切れ、卵を2倍に増量した豪華版。定番よりも生地は少し固めで、卵の風味をしっかりと楽しめます。
078-912-0091
兵庫県明石市大明石町1-6-1 パピオスあかし1階
11時~19時30分(LO19時)
水・第3木(祝日の場合は営業、翌日休み)
【電車】JR明石駅より徒歩2分
なし※パピオスあかしに有料駐車場あり
「玉子焼専門店 松竹」の詳細はこちら
本家 きむらや(明石市)


1924(大正13)年創業の老舗。創業当時から変わらないという、ふわとろの明石焼(玉子焼)は、温かいダシに浸けて味わうほか、兵庫県の赤穂塩だけで味わうのも卵の優しい風味が際立っておすすめ。
中に入っているたこは、毎朝、明石の市場で仕入れたもので、鮮度は抜群。甘みがあり、プリプリの食感を楽しめます。

たこのおいしさを堪能したい人は、サイドメニューのおでんのたこもぜひ味わってみてください。たこの足を1本そのまま煮込んであり、食べ応えもたっぷりです。新鮮なたこに、ゆっくりと火を通すことで柔らかく煮上がるそうです。
078-911-8320
兵庫県明石市鍛冶屋町5-23
10時~17時頃※仕込み分がなくなり次第終了
月、月1回火曜(不定)
【電車】JR明石駅より徒歩10分
なし
「本家 きむらや」の詳細はこちら
北野たこ平(神戸市)


神戸北野異人館街にある小さなたこ焼き店「北野たこ平」では、「明石焼」と「たこ焼き」の両方を味わえます。名物は関西風のダシを使ったうどんに、トッピングのように明石焼が4個入った「たこ焼きうどん」。生地はしっかりめの焼き上がりで、ダシの中でも形が崩れません。箸で生地に穴をあけ、明石焼にダシをたっぷりとふくませて味わうのがおすすめです。
また、この店の「たこ焼き」は、卵を多めに使ったふわふわ食感。たこ焼きと明石焼の中間のようなイメージです。生地にあらかじめ醤油味が付いていて、ソースをつけて味わうたこ焼きよりもさっぱりとしたおいしさを楽しめます。醤油味のほか、梅しそ味、カレー味、ピザ味と、オリジナルなたこ焼きが揃っています。
078-231-2555
兵庫県神戸市中央区北野町3-8-2
10時30分~18時30分(LO18時)
火
【電車】JR三ノ宮駅・阪急神戸三宮駅より徒歩15分
なし
「北野たこ平」の詳細はこちら
まとめ
兵庫県明石市には明石焼の店が約70店もあるそうです。店によって材料の配合やダシの味が違い、おいしさは様々。神戸三宮では、アレンジした明石焼も楽しめます。気になるお店を食べ歩きするのもいいですね♪
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※この記事は2024年2月8日時点での情報です。休業日や営業時間など掲載情報は変更の可能性があります。
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CLIP(土井真由美、小林佐知子)
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