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2023.08.25

温泉マニアがおすすめする、東京23区の日帰り名湯5選【2023】

訪れた温泉は約500湯、『女ひとり温泉をサイコーにする53の方法』という書籍も出版されている温泉オタクの永井千晴(ながち)さん。

この記事では永井さんがこれまでに訪れた温泉の中から、さまざまなおすすめスポットを紹介してもらいます。毎月、交通アクセスや泉質などの切り口で温泉情報をお伝えしますので、いつか行きたいスポットとしてぜひチェックしてみてください。

※この記事は2023年8月21日時点での情報です。休業日や営業時間など掲載情報は変更の可能性があります。

記事配信:じゃらんニュース

東京都心に湧く名湯へ行ってみよう

温泉旅行に行きたくても、日々の予定に追われたり、お財布に余裕がなかったりと、なかなか出かけられないこともあります。そんなときに利用したいのが、東京23区内にあるたくさんの日帰り入浴施設。伊豆から運び湯をしているところや、人工で炭酸泉を湧かしているところ、岩盤浴・サウナ・エステと設備が充実しているところなど、魅力はさまざまです。

私が今回紹介したいのは、23区内に湧く日帰りでも行ける名湯。仕事終わりや休日にサクッと立ち寄れる距離感でありながら、マニアも驚いたすばらしい温泉を5つご案内していきます。

黒湯の宝庫・蒲田で推したい「SPA&HOTEL和」

SPA&HOTEL 和
露天風呂と内風呂あり

大田区蒲田は、温泉に浸かれる銭湯が散在するエリア。そのほとんどで「黒湯」と呼ばれる、コーラ色のような温泉が湯船に注がれています。黒湯は植物由来の成分たっぷりで、つるすべした肌触りが特徴的です。

いくつもある蒲田の温泉の中でも、私がおすすめしたいのは「SPA&HOTEL 和(なごみ)」。日帰り入浴から客室の時間貸し、手ぶらでの宿泊までかなうフレキシブルな使い方ができる施設です。

SPA&HOTEL 和
遠赤外線サウナでととのう

ここの特徴はやっぱり、源泉が注がれている湯船にも浸かれること。

都心にある多くの温泉施設では加水・加温・循環・消毒など、源泉を加工したうえで湯船に注いでいるパターンが多いのですが、「SPA&HOTEL 和」では貴重な源泉にそのまま浸かれる湯船があるのが最高です。

源泉をそのまま掛け流ししている湯船は18℃で、サウナの後の水風呂代わりに使用します。つるすべで真っ黒な湯船に浸かった瞬間の気持ちよさといったら!ぜひ体感していただきたいです。

ちなみに大浴場は源泉を加温して掛け流し、露天風呂は加温・循環です。

■SPA&HOTEL 和
[TEL]03-5710-2222
[住所]東京都大田区西蒲田7-4-12
[営業時間]11時〜翌9時(最終受付8時) ※18歳未満の利用は23時まで
[定休日]なし
[料金]【平日1時間入浴料】中学生以上1580円、4歳~小学生1380円【平日5時間入浴料】中学生以上2680円、4歳~小学生2130円【土・日・祝1時間入浴料】中学生以上1880円、4歳~小学生1580円【土・日・祝5時間入浴料】中学生以上2980円、4歳~小学生2380円 ※タオル・館内着込み【客室時間貸し3時間】シングル3500円、ダブル4000円、ほか
[アクセス]JR・東急 蒲田駅より徒歩1分
[駐車場]日帰り利用者用はなし
「SPA&HOTEL 和」の詳細はこちら

(画像提供:SPA&HOTEL 和)

サウナーも多く訪れる薄黄色の塩湯「天然温泉平和島」

(画像提供:天然温泉 平和島)
エントランス

温泉が豊富な大田区でもう1カ所選出したいのが、平和島にある日帰り施設「天然温泉平和島(加温、循環ろ過)」。

総合アミューズメント施設・BIGFUN平和島の中にあり、温泉以外にもボーリング、カラオケ、ゲームセンター、映画館など、わいわい遊べる店舗がずらりと並んでいます。

(画像提供:天然温泉 平和島)
湯船は広々、明るくて開放的

この施設の温泉の魅力は、広々とした湯船と個性的な塩湯。窓や天井から陽の光が差し込み、明るく開放感があります。

大きな湯船を満たすのは、薄黄色をした濃厚な塩化物泉の湯。保温・保湿効果が高く、ぺっとりとした肌触りがすばらしいです。温泉には加温・循環ろ過・消毒が施されていますが、加水されておらず、個性を感じられました。香りも豊かで癒やされ度は抜群。寝湯にも温泉を使用しているのが個人的にはGOODでした。

(画像提供:天然温泉 平和島)
熱波師のパフォーマンスにも注目

施設内は岩盤浴とサウナが充実しており、熱波師によるロウリュ(アウフグース)もお楽しみポイントです。リラックスラウンジでは漫画が読み放題!1日中いたくなる居心地のよさがあります。

■天然温泉平和島
[TEL]03-3768-9121
[住所]東京都大田区平和島1-1-1
[営業時間]【入浴】11時~翌10時(最終受付9時)【岩盤浴】11時~22時 ※22時以降18歳未満のみの利用は不可
[定休日]なし
[料金]【平日入浴料】中学生以上2300円、3歳~小学生1000円、3歳未満300円【土・日・祝入浴料】中学生以上2800円、3歳~小学生1000円、3歳未満300円 ※タオル・館内着込み【岩盤浴】大人600円
[アクセス]【電車】京急 平和島駅より徒歩14分 ※JR 大森駅、京急 平和島駅よりシャトルバスあり、詳細はHP参照【車】首都高速 平和島出口より5分
[駐車場]477台(【平日】最大900円【土・日・祝】入庫30分間無料、以降30分毎300円、21時~翌5時は無料)
「天然温泉平和島」の詳細はこちら
「天然温泉平和島」のクチコミ・周辺情報はこちら

(画像提供:天然温泉 平和島)

黄金色の源泉とつるとろ黒湯の二刀流「武蔵小山温泉 清水湯」

(画像提供:清水湯)
黒湯が注がれる内風呂

品川区・武蔵小山にある「清水湯」は、銭湯価格でたっぷり温泉を楽しめるありがたい日帰り温泉施設。にぎやかな武蔵小山商店街の近くにあるので、ショッピングついでに立ち寄れるのもポイントです。

(画像提供:清水湯)
絶対浸かってほしい黄金湯!

「清水湯」は2種類の源泉があり、蒲田でも見られる黒湯と、黄金色に輝く鉄分豊富な温泉のどちらにも浸かれます。

なめらかな浴感をもつ黒湯の気持ちよさはもちろんのこと、やはり特筆したいのが黄金色の湯。38℃の源泉を加温して注いでおり、その個性をダイレクトに感じられます。土っぽいにおいを醸しながら、額に汗が吹き出すほど濃厚成分がガツンとくるパワフルさ。殺菌効果の高いヨード成分を多く含んでおり、切り傷などにも効果があるとされています。

住宅街にあるコンパクトな日帰り温泉施設ながら、露天風呂もあり、サウナもあり(水風呂も温泉!)、オプションメニューで岩盤浴もあり…と充実しています。

土日は地元の人が多く訪れるので、ゆっくり浸かりたい人はぜひ平日の落ち着いた時間を狙ってくださいね。

■武蔵小山温泉 清水湯
[TEL]03-3781-0575
[住所]東京都品川区小山3-9-1
[営業時間]【平日・土・祝】12時~24時【日】8時~24時
[定休日]月(祝日の場合は営業)
[料金]【入浴料】大人520円、中学生400円、小学生200円 ※幼児は大人1名に2名まで無料【サウナ】450円【岩盤浴(女性専用)】1500円
[アクセス]【電車】東急 武蔵小山駅より徒歩5分【車】首都高速 荏原出口より5分
[駐車場]12台(2時間無料、以後20分100円)
「武蔵小山温泉 清水湯」の詳細はこちら

(画像提供:清水湯)

板橋区のパワフルな濃厚にごり湯「前野原温泉さやの湯処」

(画像提供:前野原温泉さやの湯処)
お目当てはこの温泉(加温)

“東京で味わえる本物の源泉掛け流し天然温泉”と謳っており、その触れ込みどおりの名湯に浸かれる「前野原温泉さやの湯処」。

板橋区の住宅街に位置し、都営三田線・志村坂上駅より徒歩約8分でたどり着けます。近所の人でなければややハードルのあるアクセス感ですが、温泉好きであればぜひチェックしてもらいたいところです。

温泉は都内では珍しく、うぐいす色のにごり湯。見ているだけで嬉しくなってしまう美しさですが、浸かるとそのパワフルさにも驚かされます。

土のにおいと鉄のにおいが強烈に感じられる超濃厚な塩化物泉で、浴感はくったり重ため。加水なし、加温あり、循環ろ過なしの源泉かけ流しです。温泉が新鮮な状態で保たれるコンパクトな湯船だからこそ、この温泉の個性を余すことなく享受できます。湯上がりはさっぱりぽかぽか、いつまでも手足の先が温かかったのが印象的でした。

(画像提供:前野原温泉さやの湯処)
ライトアップに癒やされる露天風呂

館内からは手入れの行き届いた日本庭園を眺められ、ドライサウナ、スチームサウナ、岩盤浴も設えてあり、落ち着いた時間を過ごせました。

■前野原温泉さやの湯処
[TEL]03-5916-3826
[住所]東京都板橋区前野町3-41-1
[営業時間]9時~24時(最終受付23時)※22時以降、高校生以下のみの利用は不可
[定休日]なし
[料金]入浴料【平日】中学生以上900円、0歳~小学生550円【土・日・祝】中学生以上1200円、0歳~小学生800円
[アクセス]【電車】都営地下鉄 志村坂上駅より徒歩8分【車】首都高速 板橋本町出口より7分
[駐車場]74台(土・日・祝は5時間まで無料、以降60分100円)
「前野原温泉さやの湯処」の詳細はこちら

(画像提供:前野原温泉さやの湯処)

源泉蒸し風呂と外気浴で優勝!「大谷田温泉 明神の湯」

(画像提供:大谷田温泉 明神の湯)
(画像提供:大谷田温泉 明神の湯)
どどーんと設えてある大きな湯船(画像提供:大谷田温泉 明神の湯)

足立区に湧く指折りの名湯、「大谷田温泉 明神の湯」。亀有駅・北綾瀬駅から徒歩圏内にある日帰り入浴施設です。

外観には大きく「濃塩源泉」と掲げられており、その言葉通りに塩気の濃いパワフルな温泉が注がれています。

ヒバ造りの大きな湯船に注がれるのは、43℃の“あつ湯”(加温、循環ろ過)。ビリビリ感じる浴感で、ぱっきり目が覚めるリフレッシュ系の温泉です。クリアな茶褐色で、とろみのある肌触りなのも心地よく感じました。

(画像提供:大谷田温泉 明神の湯)
源泉蒸し風呂で湯上がりスッキリ(画像提供:大谷田温泉 明神の湯)

白湯が注がれる広々とした露天風呂や高温サウナなど、嬉しい設備が揃っていますが、私のおすすめは源泉蒸し風呂。源泉を活用したミストサウナで、温泉のにおいを感じながら体を温められます。産毛や毛穴から、全身いっぱいに源泉を染み込ませられるのが最高でした。

蒸し風呂の後は、ゆっくり体を休めるために外気浴へ。外気浴用のイスが備わっているので、源泉蒸し風呂との行き来でしっかり“ととのえ”られました。

■大谷田温泉 明神の湯
[TEL]03-5613-2683
[住所]東京都足立区大谷田1-18-1
[営業時間]10時~23時(最終受付22時30分)
[定休日]第3火
[料金]入浴料【平日】中学生以上1100円、3歳~12歳600円、2歳以下400円、60歳以上1000円【土・日・祝】中学生以上1300円、3歳~12歳600円、2歳以下400円、60歳以上1000円
[アクセス]【電車】東京メトロ 北綾瀬駅より徒歩18分、JR 亀有駅より徒歩20分【車】環状七号線 大谷田陸橋より1分、首都高速 加平出口より3分
[駐車場]90台
「大谷田温泉 明神の湯」の詳細はこちら

まとめ

ここ数年はサウナブームもあり、東京23区の入浴施設はさらにバラエティ豊かになってきました。その中でも温泉は「そこに湧いているからこそ、そこでしか浸かれない」ことが魅力なので、ぜひ足を延ばして訪れてみてほしいです。サクッと浸かるだけの銭湯も、1日中ゆっくり過ごせるスパ施設も、ぜひ試してみてください。

※掲載されている情報や写真については最新の情報とは限りません。必ずご自身で事前にご確認の上、ご利用ください。
※掲載の価格は全て税込価格です。

永井千晴(ながち)  永井千晴(ながち)

温泉オタクな会社員。訪れた温泉は約500。元じゃらん編集部員。 Twitterアカウント @onsen_nagachi

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