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信州のグルメといえば、美味しいそばが思い浮かぶ人も多いのではないでしょうか。その風味豊かなそばは、信州の自然と四季折々の風土が生んだ逸品です。

今回は長野のそばの名店を厳選して紹介します。本場の味を堪能して、旅の思い出に残る一杯を見つけてみてはいかがでしょうか。

記事配信：じゃらんニュース

長野県名物「信州そば」とはどんなグルメ？

山国・長野の自然豊かな風土が育んだ絶品グルメ

一般的に長野県全域が“信州”と呼ばれるため、信州そばとは長野県全域で作られるそばのことを言います。

山国である信州は、気候が冷涼で平地が少ないため米作りが難しい土地。そのため古くからそばが栽培されてきました。昼夜の寒暖差が大きい長野の高冷地は、質の良いそばを育てるのに最適な土地柄。この良質なそばと、日本アルプスの山々が育む名水によって、絶品の信州そばが生み出されています。

信州そばとひと口にいっても、南北に長い長野県ではその種類は多彩。戸隠高原の良質なそばで作った「戸隠そば」や、大根おろしの絞り汁に焼き味噌を加えた辛いそば汁で食べる「高遠（たかとお）そば」など、各地域にご当地そばが存在します。

また、そば殻ごと使った黒っぽい田舎そばや、実の中心を使った白っぽい更科そばなど、店によっても千差万別。長野に行ったら各地、各店で食べ比べてみたいですね。

大久保西の茶屋 戸隠本店【長野駅より車で30分】

寛永元年より受け継がれる伝統の味

戸隠神社へ向かう「戸隠バードライン」にあるそば店。創業400年、現在13代目のご主人が腕を振るう老舗です。

こだわりは戸隠の里に湧き出る泉の水と、自家農場の低農薬、有機栽培で育てたそば。風味の良い秋そばのみを使用し、江戸時代から代々受け継がれるそば打ち技術でつるっとのど越しの良い二八そばに仕上げています。

「ざるそば」（1000円）や、温かい「かけそば」（1100円）、また天ぷら重などが一緒になったボリュームのあるお膳のメニューなど、バリエーションの豊かさも魅力です。

信州らしい「そばおやき」（店内飲食・テイクアウト250円～）もぜひ味わいたい一品。そば粉と小麦粉をあわせた生地で自家農場で育てた野菜を包み、蒸しあげています。蒸したてはもちもちとして、どこか懐かしいほっとする味わい。信州旅のお供にぴったりのおやつですよ。

手打そば そば信【長野駅より車で30分】

道の駅で味わう力強い田舎そば

1988年創業。「道の駅 信州新町」内にあり、いわゆる“田舎そば”と呼ばれる太めのそばを手打ちで提供するそば店です。

そばは大北地域の契約農家のものを中心に、黒い外皮を残したそばの実・玄そばの状態で仕入れ、毎日熱を加えないよう石臼でじっくり製粉しています。

さらに、コシの強いそばに仕上げるためには手打ちの技術も重要です。そばを打つのは、そばの名産地・左右（そう）高原の手打ち技術を引き継ぐ職人。独特のコシの強さは、のし板にそばを打ちつけながら延ばす、という熟練の技によって生み出されるものです。

数種の削り節と昆布で出汁をとり熟成させたツユは味わい深く、力強いそばとの相性が抜群です。また、春先からは山菜の天ぷらが登場。期間限定でジビエ料理もあり、そばと一緒に味わいたいですね。

8時30分から17時まで通し営業なので、朝ごはんやお昼ごはんとしてはもちろん、おやつとしてそばを味わう人もいるそう。広い店内は家族連れでも気兼ねなく利用できるのが嬉しいポイントです。

道の駅内のお店なので、売り場には信州土産も充実。お土産チェックもお忘れなく。

信州戸隠山御門前 蕎麦処 うずら家【長野駅より車で40分】

行列必至の戸隠そばの名店

戸隠神社の中社大鳥居すぐそばにあるそば店。うずら家で使われるそばは、昼夜の寒暖差が大きい高原地帯“霧下地帯”で育てられた、戸隠・黒姫産の“霧下そば”です。そばが熟成し最も美味しくなると言われる厳寒期に1年分をまとめて石臼で製粉し、マイナス18℃で保存。これを都度解凍してそばを打つため、一年を通して甘みのある、風味豊かなそばを堪能できます。

初めて訪れたなら「ざるそば」をいただきましょう。「戸隠そば」の特徴である、ほとんど水切りをせず、小分けにしてザルに盛る「ぼっち盛り」で提供されるそばは、ツヤツヤと輝いて見るからに美味しそう。甘皮を残した細打ちの麺はコシが強く、ひと口すするとそばの香りが口いっぱいに広がります。

ざるそばのほか、上質なごま油で揚げた天ぷらを添えた「天ざるそば」（1830円）や、ふわふわもちもちの「そばがき」（1200円）などもありますよ。

戸隠神社の参拝とあわせて来店する人が多いよう。平日でも行列ができるので、開店前に来店し店の前の予約ボードに記名しておくのがベストです。

そば処 小木曽製粉所 安曇野店【豊科駅より車で5分】

リーズナブルなセルフ式そば店

安曇野ICから車で1分とアクセス抜群。セルフスタイルを採用したそば店で、お手頃な価格で出来たての二八そばを味わえます。

店舗へ直送する麺は、厳選した玄そばを自社工場で製粉・製麺したもの。その時々の天気や湿度に応じ、ベストなそばに仕上がるよう、粉の割り合い、挽き方、打ち方を調整しています。店舗では茹で置きを一切せず、オーダーごとに茹で上げているので、そばはいつでもフレッシュな味わい。いつ訪れても香り高く、のど越しの良い本格的なそばを堪能できるのが魅力です。

看板メニューは「ざるそば」。並盛から大盛まで同一価格なので、気兼ねなくたっぷりそばを食べられますね。

天ぷらなどのトッピングメニューも豊富。山賊焼きや山形村産とろろなど地域色のあるメニューもあるので、「ざるそば」とあわせてぜひ味わってみましょう。

安曇野店では2024年3月31日までの期間限定で、10周年を記念したキャンペーンを実施。並盛から大盛までの「ざるそば」を創業当時の550円で提供しています。

なお、他店舗でのキャンペーンの開催についてはそれぞれの店へ問い合わせを。通常メニューについても取り扱いメニューは店舗により異なるので、事前に情報をチェックしてから訪れてくださいね。

信州蕎麦と酒菜 さらしな【上諏訪駅より車で15分】

名水でキリリとしめたコシ強めの二八そば

諏訪大社上社本宮から車で10分、茅野駅近くのそば店。1958（昭和33）年創業の老舗で、昼はそばを、夜はそばを始めとする料理や酒を味わうことができます。

蓼科高原で栽培されるそばなど、信州産の玄そばを、石臼でゆっくり時間をかけて製粉。八ヶ岳から湧出するミネラル豊富な水で粉をこね、打ち、茹で上げます。最後に氷水で麺をキリっとしめることで、しっかりとしたコシを感じる二八そばが完成。

まずは、ツユにつけず、そばをそのまま食べて口の中に広がる繊細な甘みを感じましょう。適度な噛み応えとともに、豊かなそばの風味を存分に楽しんでくださいね。

店内は個室や、16名までの団体用の部屋などもあり、広々としています。繁忙期以外なら予約もできるのでぜひ利用してください。

そば処 黒耀【上諏訪駅より車で35分】

十割田舎そばとダッタンそばが名物

軽井沢へと続く国道142号線沿い、和田宿の手前、美ヶ原の麓にある十割手打ちそばの店です。自慢は信州の軟水で打つ十割田舎そば。信州産のそばの実の皮をむき、石臼で粗く挽いたそば粉で打っています。

そば殻を残す“田舎そば”とひと言でいっても麺の太さやなめらかさなどは店によってさまざま。黒耀の“田舎そば”は、甘みと風味を強く感じさせながらも、つるりと食べやすい仕上がりです。

また、十割田舎そばとぜひ食べ比べてみたいおすすめメニューが「ダッタンそば」（1200円）です。ダッタンそばとは、山岳地域で育つ“韃靼そば”を使ったそば。ルチンが通常のそばの100倍以上含まれ、やや黄色がかっているのが特徴です。別名を“苦そば”とも呼ばれますが、黒耀の韃靼そばは品種改良され苦味を適度に抑えたものを使用しているので、独特の味わいを抵抗なく楽しむことができます。

食後にはそば湯がかかせません。ポタージュのようにどろっとした濃厚なそば湯を目当てで訪れるファンも多いそうですよ。

手打ちそば くるまや本店【木曽福島駅より徒歩で10分】

信州木曽路の老舗

信州木曽路の宿場町・福島宿で代官屋敷のご用達として製粉・精米業を営んでいた歴史ある店。明治になると自家製のそば粉を使った手打ちそばが評判になり、今では伝統の技を引き継ぐ老舗として知られています。

季節を問わず最も注文がある「ざるそば」は、1人前が2枚とボリューム満点。そばの風味をしっかりと感じるやや太目のそばは、食べ応えがあります。足りない人は3枚にしたり、反対に1枚に減らしたりしてもらうこともできるので、スタッフに相談してみてくださいね。

他にも、「しなの地鶏」という長野県のブランド地鶏を使った温かいつけ汁で、ざるそばを味わう「地鶏ざるそば」や、木曽地方の伝統的な発酵食品“すんき”が入った「すんきそば」（並990円）など、温かいそばから冷たいそばまでメニューは多彩。天ぷらそばからそばを抜いた「天ぬき」が付く「天ぬき付きざるそば」（並1830円）といったメニューもあります。

明治期の名残りがある趣ある店内。2019年にリニューアルし、現在はテーブル席になっているのも、利用しやすいポイントです。

そば処 信州霧しな【木曽福島駅より車で25分】

開田高原の特産メニューがそろうそば処

木曽御嶽山の麓、標高1100mに位置する開田高原のそば処。開田高原産のそば粉を使い御嶽山の伏流水で打ったそばを味わえます。

そばはほのかに甘く、つるりと食べやすいので、のど越しを重視する人におすすめ。「せいろ蕎麦」だけでなく、温かい「かけそば」（990円）、「ぶっかけなめこそば」（1250円）、「山かけにしんそば」（1550円）など、好みで選べるラインナップも魅力です。

そばメニューのほかにも、そば粉を使った「そば粉ロッケ」や、開田高原名産であるとうもろこしの「もろこしコロッケ」、「開田のもろこしスープ」など、一品料理もそろいます。地元の特産メニューをいろいろ食べられるのは嬉しいですね。 ※メニュー料金は変更の可能性あり

併設の売店では、土産品も販売。そばが気に入ったら、ぜひ自宅でも味わってみましょう。

まとめ

こだわりを反映したそばは、各店で異なりそれぞれが魅力的。ぜひ、そばを食べ比べに信州の地を訪れてみてくださいね。

※この記事は2024年3月23日時点での情報です。休業日や営業時間など掲載情報は変更の可能性があります。
※掲載されている情報や写真については最新の情報とは限りません。必ずご自身で事前にご確認の上、ご利用ください。
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