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2024.04.04

秋田名物「きりたんぽ」のおすすめ店5選!美味しい作り方も紹介<2024>

秋田のご当地名物グルメのひとつ「きりたんぽ」。米どころ秋田の炊き立てご飯を、粒が残る程度に潰し、秋田杉の棒に巻き付けて焼き上げた郷土料理です。

表面はカリッと焼き上げて中はモチモチ食感に仕上げることで、お米本来の甘さと香ばしさを味わえます。鍋に投入すれば「きりたんぽ鍋」、味噌をつけて焼き上げれば「味噌たんぽ」として味わえ、秋田県のあちこちで堪能することができます。今回は、そんな「きりたんぽ」のおいしい店を紹介します。ぜひ食べに行ってみてくださいね。

記事配信:じゃらんニュース

秋田名物「きりたんぽ」はどんな料理?作り方や食べ方も紹介

炊き立てのお米の味をシンプルかつ滋味深く味わう贅沢グルメ

きりたんぽ
形が似ている蒲の穂を秋田弁で「たんぽ」と呼ぶ。これを鍋にちぎって入れるため「きりたんぽ」と呼ばれるようになったという

きりたんぽの発祥は、約200年以上前の雪深い県北地方。農民が副業として木材の伐採や炭焼きをしていた時代、山小屋での食事としておにぎりを秋田杉の枝に巻き付けて焼き、鶏鍋に入れたのが始まりと言われています。

他にもマタギが山に入る際のお供物説、冬場山に籠るマタギの保存食説など、地域ごとに言い伝えは様々あります。

「きりたんぽ」の作り方&美味しい食べ方ガイド

きりたんぽ
昔は1本1本炭火焼していたという。秋田県内のスーパーやネットでもきりたんぽを入手可能

炊き立てご飯を半分ほど粒々が残る状態まで潰して、菜箸などに巻き付けて成形。菜箸を抜いてからオーブンで表面を香ばしく焼き上げます。

本場秋田のこだわりは、鍋に比内地鶏のだし汁を使うこと。濃口醤油とみりんなどで味を整えたら、舞茸・セリ・比内地鶏のもも肉などを加えます。ちぎったきりたんぽと一緒に煮込んで、最後にセリをのせて完成です!

次からはおいしいきりたんぽが味わえる、秋田県内のおすすめ店を紹介します。

秋田きりたんぽ屋 秋田駅前本店【秋田駅から徒歩2分】

マタギ小屋のような店内で、本場仕込みのきりたんぽに舌鼓

秋田きりたんぽ屋 秋田駅前本店
比内地鶏のだしと肉を贅沢に使用したきりたんぽ鍋(1870円〜)
秋田きりたんぽ屋 秋田駅前本店
マタギや農家の冬の防寒具「蓑」や昔ながらの民芸品などが飾られた店内

JR秋田駅西口から徒歩1分の「秋田きりたんぽ屋」は、正統派きりたんぽ鍋を味わえる居酒屋。暖簾をくぐって店内に入ると、そこはまるでマタギ小屋のような空間。店内にはマタギにまつわる古道具やかつての田舎暮らしで使われた古道具、民芸品などが飾られています。

秋田きりたんぽ屋 秋田駅前本店
炭火でじっくりきりたんぽを焼き上げる香りが店内に漂い食欲をそそります

自慢は毎日1本1本炭火焼きする自家製きりたんぽ。比内地鶏でとった贅沢な旨味だしに、炭火焼ききりたんぽ・比内地鶏・舞茸などのきのこ・ゴボウ・ネギなどを加えます。

濃口醤油と日本酒、砂糖で味を調整して、最後に香りづけのセリを加えて完成。寸胴で手間暇かけて煮込んだ比内地鶏のだしと、角館の老舗「安藤醸造」の特製醤油、契約農場の比内地鶏肉を使った豊かな味わいを堪能してください。

秋田きりたんぽ屋 秋田駅前本店
JR秋田駅バスターミナルの目の前に見える提灯の明かりが目印

きりたんぽ鍋は小鍋・中鍋・大鍋とサイズが選択できて、追ってきりたんぽ・野菜盛り合わせ・比内地鶏などを追加することも可能。人数やシーンに合わせてカスタマイズできるのも魅力ポイントです。

■秋田きりたんぽ屋 秋田駅前本店
[TEL]018-801-2345
[住所]秋田県秋田市中通2-7-6 緑屋駅前ビル1階
[営業時間]【月~土】17時~24時(LO)【日・祝】11時30分~15時(LO)、17時~23時(LO)
[定休日]なし
[アクセス]秋田駅より徒歩2分/秋田道 秋田中央ICより10分
[駐車場]なし(周囲に有料駐車場あり)
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「秋田きりたんぽ屋 秋田駅前本店」のクチコミ・周辺情報はこちら

料亭濱乃家【秋田駅から車で10分】

創業106年の老舗料亭。味の決め手は秘伝の比内地鶏スープ

料亭濱乃家
濱乃家名物きりたんぽ鍋は予約すればランチでもいただける(4180円)
料亭濱乃家
老舗の風格を醸し出しているエントランス

秋田駅から車で10分ほどにある秋田最大の繁華街「川反(かわばた)」。その一角にある趣のある佇まいの老舗料亭が濱乃家です。敷地内には茶道裏千家十四代家元・千宗室氏が設計した茶室「有竹庵」などの伝統的建築も建っており、かつては地元の名士や文化人を名物のきりたんぽ鍋でもてなしていたそうです。

料亭濱乃家
熟練の職人が臼でこねたササニシキを、今でも手作業で炭火焼きにする自家製きりたんぽ

主役のきりたんぽに使用するお米は、今では貴重な「秋田産ササニシキ」。炊き立てのササニシキを職人が臼でこねて半殺し(半分粒々の状態の方言)にしてから、秋田杉の串に巻き付けて1本1本炭火焼きにしています。

料亭濱乃家

料亭に通う食通たちに納得してもらえる味を目指して、先代が数年かけて開発したという秘伝の比内地鶏スープが美味しさの決め手。3~4日ほど煮込んでだしをとる特製スープは、まるで味噌だまりのようにコク深いのに後味はすっきり。炭火焼きしたきりたんぽはもちろん、地元産舞茸・ネギ・ゴボウ・セリからも旨みや香りが染み出して、濃厚かつ上品な味わいに仕上がります。

より気軽に名店の味を楽しみたいなら、前日までの予約で堪能できる「名物きりたんぽランチ」がおすすめ。前菜に小鉢がついてお得です。

■料亭 濱乃家(りょうてい はまのや)
[TEL]018-862-6611
[住所]秋田県秋田市大町4-2-11
[営業時間]11時30分~21時(LO)
[定休日]日、不定休
[アクセス]秋田駅より徒歩20分/秋田道 秋田中央ICより10分
[駐車場]なし(周囲に有料駐車場あり)
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秋田川反漁屋酒場【秋田駅から車で5分】

自分で炙って仕上げるきりたんぽ鍋。なまはげにも出会える

秋田川反漁屋酒場
ひとりで訪問した時にも嬉しい小鍋サイズもあり(写真は2~3人前で3960円)

秋田県随一の繁華街である川反エリアで、県内の様々な地域のローカルグルメが堪能できる郷土料理専門居酒屋。

名物「火鉢で焼くきりたんぽ鍋」の他にも、男鹿半島名物の「石焼き鍋」から「しょっつる鍋」まで豊富なメニューが揃います。地酒も県内36蔵の全銘柄が揃うという、秋田の食を丸ごと味わい尽くせるお店です。

秋田川反漁屋酒場
きりたんぽを焼き上げた後に残る秋田杉の串を記念に持ち帰ることもできます

名物のきりたんぽ鍋は、味はもちろん食べ方も面白い人気メニューのひとつ。注文すると運ばれてくる火鉢で自らきりたんぽを炙り、炭火で好みの焼き目をつけて焼き上げます。昔は自分達で炭火で焼き上げていたという、本場さながらの情緒も体験できるのです。

注目は契約農家直送の比内地鶏を使った贅沢なだしに、地元醸造の甘めの醤油やみりんを加えた上品なスープ。そこにたっぷりのごぼうの笹がき、比内地鶏のつくね、舞茸、セリなどを入れて、自ら焼いたきりたんぽに味が染みるまで煮込むと完成です。

秋田川反漁屋酒場
県内の酒蔵から譲り受けた半纏(はんてん)や祭りの法被などが飾られた古民家風の店内
秋田川反漁屋酒場
毎日21時くらいになると店内の雰囲気が変わり本格的ななまはげが登場!

きりたんぽを鍋ではなく田楽としていただく「火鉢で焼くきりたんぽ田楽(1本715円)」もおすすめです。小玉醸造ヤマキウの秋田味噌をつけて火鉢で炙ると、芳醇で甘く香ばしい香りに包まれます。秋田を代表する郷土料理・きりたんぽの奥深さを味わえる一品として、鍋とセットで味わってみてください。

■秋田川反漁屋酒場(あきたかわばたいさりやさかば)
[TEL]018-865-8888
[住所]秋田県秋田市大町4-2-35
[営業時間]17時~24時(LO23時)
[定休日]なし
[アクセス]秋田駅より徒歩20分/秋田道 秋田中央ICより10分
[駐車場]なし(周囲に有料駐車場あり)
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芝良久【秋田駅から車で5分】

女将さんが目の前で仕上げてくれる自家製きりたんぽ鍋

芝良久
秋田市内では珍しく毎日手作りされる自家製のきりたんぽが自慢
芝良久
8名ほどが座れる人気の囲炉裏席。カウンターの席もある

秋田市役所から徒歩5分ほどの路地裏に佇むきりたんぽの名店。暖簾をくぐると奥には大きな囲炉裏席があり、冬場は実際に囲炉裏に炭火を入れて調理することもあるそう。気さくな女将さんの秋田弁混じりのおもてなしにほっこり寛げます。

芝良久
具材が煮立つまでは秋田弁なまりの女将さんと会話を楽しむこともできる

秋田市内では貴重な自家製きりたんぽが味わえる店。きりたんぽ鍋を注文すると比内地鶏のだし汁が入った鍋と一緒に、秋田産舞茸・セリ・比内地鶏などの具材と、秋田杉に刺さったたんぽが運ばれてきます。

女将さんがお客さんの目の前で鍋に具材を入れた後、主役のたんぽを手でちぎって鍋に投入。食べごろになったら、お椀によそってくれるという嬉しいおもてなしもあります。

芝良久
最後にセリを加えるのが秋田流。自家製きりたんぽ鍋2400円~(2人前より注文可能)

外はカリカリ食感で香ばしいきりたんぽを噛みしめると、モチモチ食感のご飯に染みた汁がジュワーっと口いっぱいに広がります。コク深い味付けの秘密は、比内地鶏のガラスープに地元醸造の濃口醤油、そして酒みりんとのこと。

秋田の郷土料理を提供しているためきりたんぽ鍋のほかにも、日本海沖の鮮魚や季節の地場野菜がふんだんに使われており、冬季は男鹿産の天然ふぐに出会えることもあります。

きりたんぽ鍋は冬限定の店舗が多い中、年中提供している芝良久(しばらく)。「やっぱり一番美味しい季節は新米と鍋の地元食材が出揃う秋から冬ですね」と女将さんは言います。ちなみに自家製きりたんぽ鍋は、前日までに予約すればランチでもいただけます。

■芝良久(しばらく)
[TEL]018-865-4809
[住所]秋田県秋田市山王1-2-17
[営業時間]17時30分~22時30分(LO22時)、予約の場合のみランチ営業あり
[定休日]日 
[アクセス]秋田駅より徒歩30分/秋田道 秋田中央ICより 10分
[駐車場]予約時問い合わせ
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昔のきりたんぽや【大館駅から車で6分】

メニューは名物「きりたんぽ鍋」と「比内地鶏のたたき」2種類のみ!

昔のきりたんぽや
比内地鶏の本場、大館市にあるきりたんぽ専門店の名物きりたんぽ鍋(2420円)

今から200年以上前、秋田県北エリアで、山小屋で食べる鍋として発祥して家庭料理に広がったというきりたんぽ。「昔のきりたんぽや」は鍋に欠かせない比内地鶏の本場の大館市にあり、一味違うこだわりのきりたんぽ鍋を提供する店です。

昔のきりたんぽや
8名ほどが座れる人気の囲炉裏席。カウンターの席もある

こだわりはきりたんぽの原料であるお米にあります。特製比内地鶏スープで煮込んだ時に最も美味しくなる食感と味わいにするため、数種類の新米をブレンド。備長炭で丹念に焼き上げて鍋で煮込んだ自家製きりたんぽは、ひと口ほおばると甘く香ばしいお米の香りが広がり、その後にジューシーな比内地鶏の特製スープが溢れ出します。

もうひとつのメニューである「比内地鶏のたたき」は、シンプルな塩味なのに甘く芳醇な脂の旨みとのバランスが絶妙な逸品です。

昔のきりたんぽや
濃厚で甘みのある特製スープが芯まで染み込んだ自家製きりたんぽ

店舗がある大館では新米の季節になると友人や親族を招いて「たんぽ会」を開催するなど、県内でもきりたんぽ鍋が日常の食生活に溶け込んだエリア。地元では家庭的な郷土料理ですが、ひと手間もふた手間もかけた郷土料理の味を、ぜひ一度本場で味わってみてはいかがでしょう。

■昔のきりたんぽや
[TEL]0186-43-4040
[住所]秋田県大館市字大館75-5
[営業時間]11時30分~14時(LO13時30分)、17時~20時(LO19時30分)※事前の座席予約がおすすめ
[定休日]月〜木、5月中旬~10月上旬は夏期休業
[アクセス]大館駅より徒歩25分/鷹巣大館道大館南ICより10分
[駐車場]なし
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まとめ

冬場の名物料理と思われがちな秋田名物きりたんぽ。特に秋田市内には1年通して美味しいきりたんぽ鍋を提供しているお店が多数あります。ぜひ食べ比べして味の違いを楽しんでください。

※この記事は2023年4月1日時点での情報です。休業日や営業時間など掲載情報は変更の可能性があります。
※掲載されている情報や写真については最新の情報とは限りません。必ずご自身で事前にご確認の上、ご利用ください。
※掲載の価格は全て税込価格です。

EDIT&DESIGN FIGARO/松浦 孝行  EDIT&DESIGN FIGARO/松浦 孝行

元じゃらん東北版編集部で現在はフリーランスのメディア編集者。東北各地の有名観光地と温泉地はコンプリート。

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