寺や神社でいただける「御朱印」。旅先に御朱印帳を持って行って各地で集めている人も多いですよね。
実は「神社仏閣の御朱印」以外にも、もらえる印があるって知っていましたか?日本の城をテーマにした「御城印」、鉄道がテーマの「鉄印」など、知れば集めてみたくなるものがたくさん!それぞれもらえるスポットは全国に点在しているので、ぜひ旅行がてら収集してみてくださいね。
御城印
城主の家紋や城名入りで、登城記念にもなる


「御城印(ごじょういん)」は、半紙に城の名前を筆で書いたり、城主の家紋などの印を押したりしたもので、登城の記念に購入できます。「御城印」という呼び方のほか、「登城記念証」や「城郭符」、「御城朱印」などと呼ばれているところもあるようです。
現在では150以上のお城で販売中。料金は300円~500円程となっています。


中でも岐阜県は、「日本100名城」や「続日本100名城」に選出されている、多くの城郭・山城が点在し、25城以上で「御城印」がもらえます。織田信長の居城として名を馳せる岐阜城では、筆書きに加え、織田家家紋の織田木瓜、天下布武印、織田家旗印の永楽通宝があしらわれていますよ。
ほかにもエリアによって個性豊かな「御城印」がたくさんあるので、旅先でチェックしてみてくださいね。
鉄印
ローカル線に乗って「鉄印」を集める旅へ


2020年からスタートした「鉄印帳」。御朱印帳の鉄道バージョンで、「第三セクター鉄道等協議会」に加盟している地方鉄道で販売中です。
現在、全国40の鉄道会社がオリジナル印を作っていて、手書きやスタンプ、プリント、イラスト入りなど、各社こだわりのデザインが取り入れられています。
鉄印帳を購入し、各鉄道会社の指定窓口で乗車券の提示と記帳料(300円~)を支払うと、「鉄印」をもらえます。鉄印帳の販売場所や鉄印の受付場所などは、各鉄道会社によって異なるため、ホームページなどで確認してから行きましょう。



また、2024年3月からは、鉄印帳デジタルを販売。「鉄印」のNFT版(デジタルデータ)を購入することができます。詳細は公式ホームページで確認してくださいね。
御船印
公式印帳を持って、船旅しながら印をゲット




「御船印(ごせんいん)」は2021年4月にスタートした、御朱印の船バージョンです。船や航路ごとに印を発行し、港や船内、海洋博物館などで販売中です。
船と言っても、ホテルのような客室を持つ長距離フェリーから島と島を結ぶ小さな船、観光クルーズ船など、タイプはさまざま。2024年現在、北海道から沖縄まで120社以上で取り扱っています。


御船印帳は、公式印帳のほか、オリジナルの印帳を販売している参加社もあります。旅先が決まったら、どこで入手できるかを確認して、船旅で「御船印」を集めましょう。
また、御船印マスター制度があり、一定の参加社数分の印を集めると、「一等航海士」や「船長」など、船にちなんだ称号をもらえるのです。公式印帳にはあらかじめ称号申請のための台紙が印刷されていて、そのまま申請ができるようになっています。「船長」を目指し、ぜひチャレンジしてみてください。
「御船印めぐりプロジェクト事務局」の詳細はこちら
御菓印
全国51店舗の老舗和菓子の本店のみで配布



2023年より、和菓子業界の活性化を目的にスタートしたお菓子の御朱印こと「御菓印(ごかいん)」。3代もしくは創業60年以上の歴史を持つ老舗和菓子が集まる全国銘産菓子工業協同組合が企画しました。
「御菓印」をもらえるのは各和菓子屋の本店のみ。それぞれ本店ならではの趣や佇まいを感じて欲しいと、鳩サブレーでお馴染みの「豊島屋」をはじめ、羊羹の「とらや」、赤福が名物の「赤福本店」、栗饅頭の「湖月堂」など、北は北海道から南は鹿児島県までの51店舗で取り扱っています。

配布は1500円以上の品物を購入すると1枚もらえるなど、条件は店によって異なります。「御菓印」のみ欲しい場合は、1枚300円となっています。各店舗で趣向を凝らした印となっていて、銘菓を味わう旅と併せて楽しめるのも魅力です。
さらに、「御菓印」を10種類以上集めると、「御菓印マイスター」に認定されます。詳しくは全国銘産菓子工業協同組合の公式ホームページをチェックしてくださいね。
「全国銘産菓子工業協同組合」の詳細はこちら
御墳印
歴史ロマンに思いを馳せながらオリジナル印を収集


「御墳印(ごふんいん)」は、古墳を訪れた際の記念としてもらえる印です。名古屋市の古墳紹介施設が2020年に発行したことをきっかけに、徐々に拡大していき、奈良県、岡山県、埼玉県でも発売。
2023年6月には、古墳観光の裾野を拡大するため、埼玉県行田市と近隣5市1町(熊谷市・羽生市・東松山市・深谷市・久喜市・吉見町)が連携。東日本初となる地域連携による「御墳印」が誕生しました。


スタンプのように自分で押せるところもあれば御墳印帳に収めるものまであり、1枚100円~300円で各観光協会や博物館、歴史館などで販売中です。デザインは古墳そのものをかたどっていて、その上に古墳名が書かれていることが特徴となっています。
古墳を巡り、歴史やその土地のことを知ってから「御墳印」を集めることをおすすめします。
「御墳印コレクション事務局」の詳細はこちら
まとめ
御城印や鉄印、御墳印などさまざまな種類を紹介しました。目的地を訪れて見る、味わうだけでなく、押してもらうことで、旅の記憶として残るのがいいですね。いろいろな印を1冊の収集帳にまとめてみても楽しいかもしれません。
※この記事は2024年6月14日時点での情報です。休業日や営業時間など掲載情報は変更の可能性があります。
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山田陽子
旅とグルメをこよなく愛し、年間500軒以上は食べ歩く。九州の旅行、グルメ、温泉について主に執筆。 共著に「ご当地グルメコミックエッセイ まんぷく福岡・九州」がある。