こぼらさんの滋賀県の旅行記

紅葉めぐりA 湖東三山・百済寺
- 1日目2018年11月18日(日)
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百済寺の山門。鮮やかな朱塗りで「赤門」とも呼ばれています。本堂や仁王門と同じ慶安3年(1650)に建立されました。370年ほど経過しているとは思えないほど、ピカピカで鮮やかな朱色でしたが、今年の3月に改修が済んだばかりでした。 百済寺境内では、この辺りが一番標高が低いので、この頃では紅葉はほとんど見られませんでした。
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表参道の様子。紅葉が少し見られます。本来なら赤門をくぐり表参道石段を上って山門や仁王門に向かいます。 行った時は、表参道の石段の苔が参拝者に踏まれて傷んできているとのことで、養生中で立ち入れませんでした。駐車場より通用門を経由して、受付に入ります。
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現在は通用門をくぐって表門の内側(受付の前)に入るようになっています。表門の近くに受付があり、参拝料600円を納めて境内に入ります。 表門の近くまで来ると標高が高くなってきて、紅葉が鮮やかになってきます。
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受付を済ませ、不動堂の横にある小さなゲートを通って本坊や庭園の方に向かいます。表参道が一部通れないので、参拝者は皆ここを通ることになりますが、これだけの名刹の割には狭い通路なので意外でした。
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不動堂横のゲート柵の上には、一対のフクロウの置物がいて、私たちを見おろしていました。参拝者が「不苦労」になれるようにという、お寺のはからいでしょうか?
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本坊は喜見院と呼ばれています。喜見院と庭園は国登録文化財となっています。全体に新しそうな印象を受けますが、それもそのはず、昭和15年に喜見院と庭園ともども移築改修されたのだそうです。 ここよりも高い場所(仁王門の南側)からの移築だったそうで、その際に庭園は拡張改造されているそうです。
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この庭は本坊の東にある山を借景に、大きな池と岩を配した池泉廻遊式の庭園です。本坊の外回廊に腰掛ければ、紅葉の山腹と池とを眺められる鑑賞式の庭園でもあります。 紅葉シーズンでしたから、それはもう参拝者が多かったです。
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鑑賞式庭園として見ようと考え、本坊の外回廊から池を望みました。 借景となっている山の方に紅葉が多く植えられています。池のまわりの回遊路には参拝者の渋滞ができていて、立ち止まって庭園をじっくり眺めることが難しい状態でした。大小様々なワンコを連れている人が目立ち、困ったものだなと思いました。他の寺院では、ワンコを連れて参拝するなら抱きかかえていなさいとアナウンスする所もあります。昔なら、そんなアナウンスなんて無用で、ワンコを連れて参拝する事なんか思いもよらなかった。
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本坊に隣接している庫裏(と思われる)の楓。紅葉グラデーションが美しいです。池のまわりの回遊路の傍に佇んでいました。
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回遊式庭園として楽しむには、池から山腹に向かう石段を上ります。紅葉のトンネルに入っていくような感じです。
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山腹に向かう石段を上る際に振り返った庭園。池泉回遊式庭園なので、石段も回遊路の一部になっています。少し高い場所から庭園を鑑賞できるのです。 この庭園は、昭和15年に移築拡大整備されていることもあり、全体に現代的なテイストを感じます。
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さらに高い場所(回遊路)から見た庭園。手前の紅葉が見事という表現に尽きますが、本坊や池が余り見えないのが残念です。紅葉鑑賞に的を絞った庭園だと思います。
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本坊や庭園よりも、紅葉のトンネルに目が行ってしまいます。池には飛び石があり、対岸にショートカットできるようになっていますが、参拝客が多いので用いませんでした。混み合う中を逆行しないと本来の回遊路に戻れないからです。
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庭園も紅葉も両方眺められる場所は、池のまわりの回遊路には1カ所しかありませんでした。回遊路は人一人が通れる幅しかなく、私のようにカメラを構える者に加え、逆行してくる参拝者もいて、スムースに歩けません。結構ストレスを感じてしまう紅葉庭園鑑賞になっていました。
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不動堂。百済寺の参拝ルートは、不動堂横の狭い道を通り抜ける事から始まります。その際に見た不動堂と、庭園の遠望台から見るそれとでは、かなり印象が違います。
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庭園の回遊路は、東の山の山腹にも伸びています。「遠望コース」という名前が付いていました。さすがに池は見えず、庭園よりは森林公園のような雰囲気になります。本坊と不動堂の屋根が見えるので、境内にいるのだと実感できます。
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仁王門。本堂や山門(赤門)と同じく江戸時代初期(17世紀中頃)の建築です。再建にあたっては、2代将軍・徳川秀忠、彦根藩・井伊家、春日局などの支援があったそうです。 織田信長によって焼かれた古刹が、徳川幕府の関係者の支援あって再興されたという話はあちこちにあります。信長は、かなりの困ったちゃんだったのだなと実感します。
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正面につり下げられた一対の大わらじは、仁王様が履いていたわらじを脱いで掛けてあるという建前らしいです。このため、昔は身の丈に合った50センチ程度だったらしいのですが、草鞋に触って御利益を期待する参拝客のために大型化し、3mほどになったのだそうな。 この大わらじ、新しそうに見えましたが、今年10年ぶりに更新されたそうです。
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仁王門から本堂まで、ひとしきり石段を上ります。参道の両側には老杉が林立しています。
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国の重要文化財に指定されています。1650年に再建されています。正面中央の庇に、唐破風の軒がありますので、江戸時代以降の建築であるものとわかります。 湖東三山の西明寺や金剛輪寺、湖南三山の善水寺や常楽寺など天台宗寺院の本堂と見比べると、基本的なラインは似ていますが、ここは江戸時代っぽい部分があって興味深いです。
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釣鐘のシルエットのような形の火灯窓があることでも、江戸時代以降の建築であることがわかります。火灯窓を見ると、TVアニメ「一休さん」を思い出してしまうくらい、禅寺のイメージが強いです。でも彦根城天守閣の窓も火灯窓ですから、当時流行した様式だったということでしょう。 本堂あたりが標高が一番高い場所になるので、鮮やかに紅葉していると予想していたのですが、違っていました。本堂周辺の紅葉は、11月末前後がピークなのだろうと思いました。
紅葉めぐりA 湖東三山・百済寺
1日目の旅ルート
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