凌寒荘
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あきさんの凌寒荘のクチコミ - 凌寒荘のクチコミ
お宿ツウ あきさん 男性/60代
万葉学者佐々木信綱の住居を訪ねた。親切かつ佐々木信綱について親族同様の如き博識ののご婦人がいて色々説明してくれる。
信綱は、大正6年、45歳で学士院恩賜賞を受賞、昭和12年65才で第一回文化勲章を受賞。生涯約1万首を作った歌詠みとしても名高い。
ゆく秋の 大和の国の 薬師寺の 塔の上なる 一ひらの雲
秋さむき 唐招提寺の鴟尾(しび)の上に 夕日は照りぬ 山鳩の鳴く
上記は誰でも知っているだろう。
いかに堪へ いかさまに ふるひたつべきと 試の日は 我らにぞこし
これは関東大震災後に絶望に耐えて詠んだ歌として知られる。
小生の好きなのは、妻を亡くした心情を読んだ歌である。
人いゆき 日ゆき 月ゆく 門庭(かどには)の 山茶花の花も ちりつくしたり
親交のあった森鴎外の妹小金井 喜美子がなくなったときに手向けた歌もいい。
吾背の君 兄君の もとにいゆきまして かたりいまさむ うつし世のさまを
同行の者に湘南高校の国語の教師が佐々木信綱の弟子で、この凌寒荘を訪ねる間柄だったらしい。案内係の方はそれをよく知っていて話が弾んでいた。
志賀直哉、谷崎潤一郎らが持参して植えていった植物の話なども詳しく説明してくれる。梅干しも、「庭になったものだから食べて行きなさい」とすすめてくれた。
閑静な佇づまいで心落ち着く。
- 行った時期:2013年7月6日
- 投稿日:2013年7月8日
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マイナーな歴史に興味を持っている人はこういった場所も知っておくとよさそうでしょうね。古き良き建物になっていますよ。
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- 行った時期:2017年4月
- 投稿日:2017年7月9日