2018年10月27日(土)~2019年1月20日(日)の期間中、上野にある東京都美術館で「ムンク展―共鳴する魂の叫び」が開催!
世界で最もよく知られている名画のひとつ、「叫び」が初来日している注目の展覧会なんです。
でも皆さん、「他にどんな作品があるの?」「そもそもムンクってどんな人なの?」と意外と謎が多いのでは?
今回はアート女子のじゃらん編集部・前田が展覧会に潜入!
「イラストで読む 美術」シリーズを手掛けた作家・杉全美帆子(すぎまたみほこ)さんのイラストともにムンク展の魅力をご紹介します♪
ムンクって何者?
「叫び」を描いた画家として世界中に知られているエドヴァルド・ムンク。
こんなにも作品が有名にもかかわらず、ムンクがどんな人なのか意外と知られていないですよね。
ムンクの人生、実はかなり壮絶なんです!
ノルウェーの由緒ある家系に生まれたムンクは、病弱だった幼少期に親愛なる母と姉を亡くしています。さらに、画家を目指してパリに留学をしていた26歳の時に父が他界。
不幸はそのあとも続き、39歳の時に恋人トゥラ・ラーセンとの破局で銃の暴発事件が起こり、左手中指の一部を失っています。その後は、欧州各地で個展を成功させている一方で、アルコール依存症や神経衰弱にも悩まされていたそうです。
家族の死や女性関係のトラウマや不安、孤独など感情を強烈なまでに反映させた作品は、ムンクの歴史とともに見ていくと、より展覧会を理解できますよ。
ムンク展の見どころを紹介
世界で最もよく知られている名画のひとつ「叫び」が初来日!
ムンクの代表作「叫び」が、実は版画以外に4点現存していることを知っていましたか?今回はテンペラ・油彩画の《叫び》(1910年?)が初来日しているんです!
《叫び》が飾られている『魂の叫び―不安と絶望』の部屋は、作品が傷まないように他の部屋よりも暗くされていました。部屋の中央に展示されていた名画に、圧倒。
手で両耳を塞ぎ、口を大きく開いて道に立ち尽くす人物と、背景に広がるフィヨルドと日没。人間の不安や孤独の感情が周囲の自然と共鳴しているかのようです。
ムンクが分かる100%ムンク作品の展覧会!
今回は100%ムンク作品の展覧会!故郷、ノルウェーのオスロ市立ムンク美術館を中心に100点ものコレクションが日本で見られる貴重な機会なんです。
展示は9つのテーマに分かれており、ムンクがどんな人物だったかわかるようになっています。
青年期に描いた家族や友人の肖像画、「接吻」や「吸血鬼」など繰り返し取り組んだモティーフ、鮮やかな色彩が輝く風景画などムンクのエピソードと作品をリンクさせることによって、「叫び」しか知らない人でもムンク作品が楽しめる内容になっていました♪
ムンクが生涯を通して描き続けた自画像の数々。「意外とムンクってイケメンなんだ~」と見とれちゃいました。
また、絵画だけでなく今や当たり前に行われている「自撮り写真」の先駆者でもあるそうですよ。まさか自撮りの先輩だったなんて!
5歳の時に結核で母を亡くしたムンクは、9年後にも1つ上の姉を同じ病で失いました。
その死を連想させるかのような一連の作品が「病める子」です。かなり、深い悲しみを感じますね…。
ムンクは新たな技法を探しながらも、代表作を世に広めたり、自身の手元に残して置いたりするため同じテーマに繰り返し取り組み、たくさんのヴァリエーションを生んだそうです!
女性たちとの愛憎を作品の重要なモティーフとして、ムンクは生涯にわたり愛を主題とした作品の制作に力を注いでいたそうです。一生独身を貫いたムンクのアートへの情熱と恋愛に対するその時々の感情がリアルに感じ取れました!
国民的画家になったムンクは家を購入して俗世間を逃れて生活しつつ、戦渦の中で孤独の死を遂げるまで旺盛な制作を続けていたそうです。晩年は、鮮やかな色彩と軽いタッチによる平面的で明るい画面の作風を生みだしていますよ!ムンクの歴史をたどると暗い印象の作品が多いので、鮮やかな色彩に目が奪われました。
絵画を鑑賞した後は、展覧会限定グッズをチェック!
作品を見終わったそこのあなた!展覧会はこれで終わりではありません!
「はぁ~ムンク凄かったなぁ…」と作品に浸っている暇もなく、展示の最後に必ず通るのがミュージアムショップ。
展覧会でしか買えない限定商品が盛りだくさんなんです♪思わず手が伸びてしまう、可愛いグッズたちを紹介します!
(東京都美術館の1階でも常設でムンクグッズが販売されていますよ)
※グッズは数量限定のため売り切れの場合あり
思わず買ってしまったお土産BEST3
第3位 立体カード 叫び
メッセージカードを開くと飛び出てくる「叫び」!
このカードを田舎にいる母に送って、東京でムンクを見たことを自慢しちゃいます。
第2位 THE SCREAM INFLATABLE DOLL
エアムンク!カラーバリエーションが4つもあってとっても可愛いです。並べて飾るもよし、好きな色を飾るもよしです。部屋が一気にアートムードになれますよ。
第1位 スクリームドーム
これからの時期にピッタリなムンクのスノードーム。ムンクが生まれた街・オスロの積雪の多さを表現していて、小さなドームにゆっくりと雪が降る特別仕様ですよ!
「叫び」×コラボグッズが可愛い!
BEAMSとコラボ
ファッションブランド「BEAMS」とムンク展のコラボグッズ♪Tシャツやスリッパ、クッションなど日常生活でも楽しめるアイテムが、オシャレなデザインになっていますよ。「叫び」をデイリー使いできるなんて、ハイセンスすぎる!!
ポケモンとコラボ
ピカチュウやイーブイ、モクロー、コダックなどポケモンの人気キャラクターが「叫び」姿に変身!ぬいぐるみやiPhoneケース、ミニカードファイルなど、ファンにはたまらないグッズばかりです♪
湖池屋とコラボ
湖池屋からはカラムーチョ ホットチリ味とすっぱムーチョ さっぱり梅味が登場!シュールなパッケージで、思わず手に取ってしまいますよね。表と裏でストーリーが繋がっていますよ。チェックしてみてくださいね!
まとめ
「叫び」だけじゃない!たくさんの作品を残したムンク。
彼の激動の人生を振り返りながら一緒に絵画を見ると、より理解が深まりますよ!
ムンクを知っている人も知らない人も、ぜひこの秋は世界的な名画を眺めて、物思いに更けてみてくださいね。
開催期間/2018年10月27日(土)~2019年1月20日(日)
開催場所/東京都美術館 企画展示室
TEL/03-5777-8600(ハローダイヤル)
住所/東京都台東区上野公園8-36
営業時間/9:30~17:30
※金曜日は20:00まで
※入室は閉室の30分前まで
休室日/月曜日、12月25日(火)、12月31日(月)、2019年1月1日(火・祝)、1月15日(火)
※ただし2018年11月26日(月)、12月10日(月)、24日(月・祝)、2019年1月14日(月・祝)は開室
アクセス/JR上野駅公園口より徒歩7分、東京メトロ上野駅・京成電鉄上野駅より徒歩10分
料金/【当日券】1,600円、大学生・専門学校生1,300円 、高校生800円、65歳以上1,000円
※12月は高校生無料
※11月21日(水)、12月19日(水)、1月16日(水)はシルバーデーにより、65歳以上の方は無料
「ムンク展―共鳴する魂の叫び」の詳細はこちら
■イラスト/杉全美帆子(すぎまたみほこ)
作家・イラストレーター。画家の人生や、絵を見る時に役立つ知識がマンガで簡単に得られる「イラストで読む 美術シリーズ」を手がけている。画家の知られざる人生や、画家が生きた時代背景などを調べ、得た知識をしゃべりながら飲んでいる時が一番幸せ。最近の趣味は外国ドラマ鑑賞。
※この記事は2018年11月時点での情報です
前田琴美
山口県出身、バラエティ番組の元AD。海外旅行が大好きで、暇さえあれば次の旅行先を模索中。今は、ラテアートにハマっています。