例年6月下旬~7月下旬まで1カ月にわたり、神事が行われる大阪の「天神祭」。「日本三大祭り」かつ「大阪三大夏祭り」の一つで2024年も開催が予定されています。迫力満点の神輿や大船団のかがり火など見どころ豊富で、特に最終日の花火には多くの人が訪れる祭りです。
今回はそんな「天神祭」の歴史や見どころを紹介!花火の開催日程や場所も載っているので参考にしてみてください。
「天神祭」とはどんな祭り?
大阪のビル街が鮮やかに彩られる、日本三大祭りの一つ

「天神祭」とは、学問の神様である菅原道真公の命日にちなんで、毎月25日前後に全国の天満宮で催されるお祭りの総称です。
大阪市北区にある「大阪天満宮」で開催される「天神祭」は愛染祭、住吉祭とともに「大阪三大夏祭り」の一つ。さらに東京の神田祭、京都の祇園祭とともに「日本三大祭り」の一つと言われています。
例年6月下旬~7月下旬の1カ月間開催され、約130万人もの人が訪れるにぎやかな祭りです。

祭りの期間は約1カ月間ありますが、なかでも7月24日の宵宮、25日の本宮と呼ばれる2日間が最大のクライマックス!25日は約3000発の奉納花火と、100隻もの大船団が大川に浮かびます。ダイナミックな花火と船灯りが川面に映る光景は迫力満点ですよ。
「天神祭」の歴史

平安時代から続く歴史ある祭り「天神祭」は、菅原道真公の霊を鎮めるための祭りとして、起源は951(天暦5)年までさかのぼります。大阪天満宮の社頭の大川から神鉾を流し、流れ着いた場所に祭場を設け、禊ぎを行ったのが原型といわれています。
その時、船を仕立てて奉迎したのが神事「船渡御(ふなとぎょ)」の始まりとされ、政変や戦争などで中断されたこともありましたが、1949年に復活。1953年から大川を遡航するという現在の形になりました。
現在の「天神祭」は、市内の繁栄ぶりを道真公の御神霊に見ていただき、さらなる繁栄を祈願するために巡行します。この巡行の見どころが、最終日に行われる「陸渡御(りくとぎょ)」と「船渡御(ふなとぎょ)」です。
「天神祭」の見どころ
1. 約3000人がなにわの街を練り歩く「陸渡御」

約3000人の大行列が、大阪天満宮から船着場まで練り歩く「陸渡御(りくとぎょ)」。2024年は最終日の7月25日(木)に行われます。
ルートは、大阪天満宮表門を出門し、鳥居筋から老松通を西に進み、御堂筋を南下、中之島に入ります。大阪市役所の北側を東へ進み、難波橋を渡って堂島川の北岸をさらに東へ、天神橋北詰にある乗船場が到着地点です。
2. 100隻の船が川を進む!かがり火が美しい「船渡御」

7月25日(木)同日、陸渡御を終えると18時頃から約100隻の船が大川へと漕ぎ出していく「船渡御(ふなとぎょ)」がスタート。船には総勢1万人もの人が乗り込み、二手に分かれて約7kmの航路を2~3時間かけて、上流と下流とに向かって進んでいきます。
道真公の御神霊が乗る「御鳳輦奉安船(ごほうれんほうあんせん)」は天神橋から出発。協賛団体などの「奉拝船(ほうはいせん)」は、飛翔橋から南下して祭神を迎えます。
「舞台船」は定位置に留まり、能を奉納。列に加わらず自由に行き来する船もあり、祭りを盛り上げます。

船がすれ違う際の「大阪締め」という掛け声と手拍子も見どころの一つ。「打ーちましょ」パンパン、「もひとつせー」パンパン、「祝(いお)うて三度」パパンパン!といった声が響きます。
さらに暗くなってくると川の両岸にも無数のかがり火や提灯が灯り始め、祭りの雰囲気がさらに盛り上がりを見せます。
また、「天神祭り」では一般の人も乗船できる「船渡御乗船チケット」が販売されています。水上祭を船の上から体験するのは貴重な機会ですね!興味がある人は天神祭のホームページや、チケットサイトなどで購入方法をチェックしてみましょう。枚数が限られているので早めに問い合わせるのがおすすめです。
3. なにわの空を華々しく飾る「天神奉納花火」

同じく最終日である7月25日(木)の夜、天神祭のフィナーレを飾るのが「天神祭奉納花火」です。大阪の夜空に咲く花火と約100隻の船渡御の「かがり火」との鮮やかな光景は、天神祭の見どころのひとつ!
花火は、19時頃から21時頃まで川崎公園と桜宮公園の2地点から約4000発が打ち上げられ、「天神様」にちなんだ梅鉢の形に開くオリジナルの花火「紅梅」も見られます。

見物人が多く集まるのは、屋台が出るJR桜ノ宮駅近くの「桜宮公園中央広場」周辺。中でも打上げ場所に近い桜宮橋の北側は迫力ある花火を楽しめる観覧スポットで、毎年16時頃から場所取りが始まる激戦区です。
2024年「天神祭」の開催日程・開催場所
6月22日(土)~7月25日(木)、花火は25日

諸役の任命式である装束賜式が6月22日(土)。7月25日(木)の本宮まで1カ月に渡り諸行事が行われます。
7月25日 本宮の開催スケジュール、最寄り駅
「大阪天神祭」は、大阪天満宮から天神橋北詰まで練り歩き、そこから船で約7kmの航路を行き交うため見たい神事によって時間や場所が異なります。ここでは最寄り駅を紹介します。※詳細のルートは天神祭のホームページ参照。
[時間]15時~18時
[場所]大阪天満宮
[最寄り駅]Osaka Metro「南森町駅」/JR「大阪天満宮駅」
[時間]17時30分頃
[場所]天神橋
[最寄り駅]京阪・Osaka Metro「北浜駅」/Osaka Metro「都島駅」
[時間]18時~21時
[場所]大川
[最寄り駅]京阪・Osaka Metro「天満橋駅」、ほか ※天神橋~飛翔橋間の航路を行き来
[時間]19時30分~20時50分
[場所]大川
[最寄り駅]JR「桜ノ宮駅」
まとめ
大阪の中心地で開催される「大阪天神祭」。アクセスも良く、伝統的な神事から花火まで見どころ盛りだくさん!この夏は水都・大阪が誇る「天神祭」を思う存分楽しんでみてください。
※この記事は2024年6月3日時点での情報です。休業日や営業時間など掲載情報は変更の可能性があります。
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じゃらん編集部
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