宿泊施設を備えたレストラン、「オーベルジュ」。簡単に言うと、ズバリ、泊まれるレストラン!
その土地の食材をふんだんに使った本格的なフルコース料理を、お酒とともに味わえるオーベルジュは、食事を楽しんだ後は客室へ戻り、そのまま休むことができるという気楽さも魅力のひとつ。食事でのおもてなしだけでなく、もちろん高級ホテルや高級旅館のように、心置きなくくつろげる客室や、温泉などのお風呂設備も充実!
今回はオーベルジュの中でも、選りすぐりの宿を全国からピックアップしました!いつか行ってみたい憧れの宿として、ぜひお気に入りのステイ先を見つけてみてくださいね。
※お出かけの際は、お住まいやお出かけされる都道府県の要請をご確認の上、マスクの着用、手洗いの徹底、ソーシャルディスタンスの徹底などにご協力ください。
チミケップホテル【北海道・津別】
食べるために遠来のゲストが集う湖畔の一軒宿。







エゾマツやイチイが鬱蒼と茂る未舗装の林道を抜けると、青き水面のチミケップ湖がようやく姿を現す。手つかずの原生林に囲まれ、冬期は一部の道が閉鎖されることから、オホーツクの秘湖と呼ばれることも。その湖畔で、キャンプ場を除けば唯一の施設となるのが、こちらの宿。たぐい稀なる大自然と美食を求めて、遠路はるばるゲストが訪れる。
シェフの渡辺賢紀さんはフランスをはじめ、アメリカやスイスの名店で腕を磨いた人。その料理はフレンチをベースにしつつ、自由闊達だ。例えば旨みを足すため、素材を昆布エキスに通すことも。北の大地の食材が、独自のアレンジで華やかなひと皿に姿を変える。
春の訪れは遅く、5月頃から。「周囲は山菜が豊富。モリーユ茸も採れるんです」と雪解けを楽しみにする渡辺さん。美食を堪能した翌日は、野鳥の囀りが降り注ぐ森の中へ、カヌーで湖へ。広大な自然に身を委ねて、心身を解放したい。
[TEL]0152-77-2121
[住所]北海道網走郡津別町沼沢204
[料金]1泊2食2万5300円~
[アクセス]女満別空港より1時間10分
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オーベルジュ オー・ミラドー【神奈川県・箱根】
常にチャレンジ。今も進化し続けている草分けの宿へ。








フランスでの修業を経て、東京でシェフとして活躍していた勝又登さんが箱根でこの施設を開いたのは1986年のこと。美食を求めて、都心から離れた場所にあるレストランへ―。まだ馴染みのなかったオーベルジュという存在が「そろそろ日本でも受け入れられるはず。ならば自分で」と当時を振り返る。
本格的なコース料理でゲストをもてなすのはもちろん、地元の食材を使うのが本場のやり方。「いい野菜を手に入れるため、農家に通うのは当たり前。おいしい料理を作るのは、食材と深い関わりを持つことでもありますから」。基本を大切にしつつ、新しいものを積極的に取り入れるのが勝又さんのスタイル。
例えば最近なら、通常ひと皿で終わるアミューズを6回に分けて運んでみたり。「常にチャレンジし続けたい」。その思いが常連を喜ばせ、初めてのゲストを再び呼び戻す原動力になっている。
[TEL]0460-84-7229
[住所]神奈川県足柄下郡箱根町元箱根159-15
[料金]1泊2食2万1325円~
[アクセス]東名御殿場ICより20分
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オーベルジュ・エスポワール【長野県・蓼科高原】
森からの贈り物。個性溢れるジビエのフルコース。









長野で出会った豊かな食材に惚れ込み、22年前に東京から移住したオーナーシェフの藤木徳彦さん。この施設をオープンするにあたり、テーマに定めたのが「信州フレンチ」。地元のみずみずしい高原野菜や天然きのこをふんだんに使う、地産地消を基本としたコース料理だ。
よりよい食材を求めて生産者を訪ね歩くうちに、信州では多彩なジビエが手に入ることに気づく。今でこそ専門店があるほど認知されつつあるジビエだが、野生のシカや山鳩の料理はまだ珍しかった頃。それでも「ジビエは森からの贈り物。尊い命を自分の料理で活かせれば」と、積極的にメニューの中へ。やがて誕生したのが、デザート以外はジビエを使ったフルコース。ムクドリ、熊、キジなどその種類は多種多様。
近年は鳥獣被害対策もあり、冬の狩猟期間以外でも入荷するため春から秋も提供中。めくるめくジビエの世界に、とことん浸ってみてほしい。
[TEL]0266-67-4250
[住所]長野県茅野市北山5513-142
[料金]1泊2食2万5560円~、ジビエ堪能プラン3万5160円~
[駐車場]中央道諏訪南ICより20分
※2020年3月13日まで冬季休業
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柚子屋旅館 金沢 緑草音【石川県・金沢】
隠れ家のような和のオーベルジュで金沢の旬を知る。









閑静な住宅街を外れて細い坂道を上り、緑濃いエントランスへ。高台にあるこの宿からは、金沢の市街地が一望のもと。耳を澄ませば、聞こえるのは風に揺らぐ葉や草の音ばかり…。そんな環境が名の由来という、隠れ家のような宿だ。
ここは懐石コースが基本となる、和のオーベルジュ。日本料理の伝統を大切にしつつ、加賀野菜や旬の地魚など、この地ならではの食材を中心に献立を組む。そこに料理人の感性を加え、郷土の味覚をゲストの心揺さぶるひと品にまとめ上げる。また、器選びもこだわりのひとつ。石川県が誇る九谷焼や輪島塗、さらに骨董品も使われる食卓は、アートを見るような楽しさもある。
7つの客室は古い蔵を改装したもの、茶室として使われていたものなど、どれも意匠が異なる造り。中には町を見下ろしながら入浴できる部屋も。金沢駅まで車で約15分。チェックアウト後はすぐ市内観光ができる立地なのも嬉しい。
[TEL]076-208-3999
[住所]石川県金沢市天神町2-1-10-1
[料金]1泊2食4万5980円~
[アクセス]北陸道金沢西ICより20分
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じゃらん編集部
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