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2023.04.24

【2023】お盆はいつ?由来や風習のほか送り火・迎え火など期間中にすることを解説

毎年夏になるとやってくるお盆。日本に古くから伝わる、ご先祖様の供養のための風習ですが、地域によってその期間や内容は異なります。この記事では、そんなお盆について、いつからいつまでなのか、飾りやお供えの準備や期間中の過ごし方はどのようにすればよいかなど解説し、全国各地の行事もご紹介します。

※この記事は2023年4月14日時点での情報です。休業日や営業時間など掲載情報は変更の可能性があります。

記事配信:じゃらんニュース

お盆とは

(画像提供:Snapmart)
(画像提供:Snapmart)

日本の夏の風物詩ともなっている現在のお盆は、8月(地域により7月)にご先祖様の霊をお迎えし、お見送りするまでの3~4日間の行事です。この間には、ご先祖様の居場所である精霊棚(しょうりょうだな ※盆棚ということもある)や盆提灯などお盆特有の装飾をして、お墓参り、法要や会食を行います。

お盆の中でも特別なのが、人が亡くなって四十九日の法要を終えてから初めて迎えるお盆である「初盆(はつぼん)」です。地域によって「新盆(にいぼん、あらぼん、しんぼん)」と呼び名が異なります。故人が“初めて”自宅に帰ってくる一度きりの機会として、通常のお盆よりも丁寧大がかりに行われます。

お盆の起源についてははっきり分かっていませんが、日本では古くから真夏にご先祖様を供養する風習があったようです。そこに、仏教の「盂蘭盆会(うらぼんえ)」という、旧暦7月15日を中心に行われる行事が伝わり、だんだんと融合して一つの行事になっていったと考えられています。

2023年のお盆はいつからいつまで?

2023年のお盆は8月13日(日)から16日(水)

お盆の期間は、一般的には8月15日を中心とした8月13日~15・16日の3・4日間程度とされています。2023年のお盆は、8月13日(日)~15・16日(水)です。

お盆の期間はどのように決まる?

(画像提供:Snapmart)
(画像提供:Snapmart)

毎年8月13日~15・16日を「月遅れの盆」と呼び、大半の地域ではこの3・4日間をお盆の期間としています。企業などがお盆休みを設定する際も、この時期に合わせられることが多いでしょう。

かつては、旧暦の7月13日~15・16日がお盆でした。1873(明治6)年に日本は新暦に変わり、日本の各行事は約1カ月遅れになりました。そこで多くの地域では、分かりやすくちょうど1カ月ずらして“月遅れ”にして、8月15日前後に「月遅れの盆」を行うようになったのです。このお盆は、「旧盆」「旧のお盆」と呼ばれることもあります。

地域によってお盆期間は違う

(画像提供:写真AC)
(画像提供:写真AC)

地域によって、お盆の期間は異なります。「旧盆」も含め、代表的な3パターンを挙げてみます。

●新暦7月13日~15・16日の地域
・東京の都市部(多摩地区以外など)や、金沢市の旧市街地、静岡市などの一部の地域
「新のお盆」、または「東京盆」と呼ばれることも。

●新暦8月13日~15・16日の地域
・上記3つのエリアを除く、ほぼ全国
「旧盆」「旧のお盆」とも呼ばれます。

●旧暦7月13日~15日(新暦でいうと8月中旬~9月初旬ごろ)の地域
・沖縄県と鹿児島県奄美地方
今も旧暦にのっとってお盆が行われるため、年によって日付が変動。旧暦7月13日~15日の3日間が一般的です。

お盆には何をするの?

お盆にはどんなことをするのでしょうか?地域差や宗派による差もありますが、一般的な例を、お盆前とお盆中に分けて説明します。

お盆の前の準備

(画像提供:Snapmart)
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●前月まで
ご先祖様のお墓がある寺(菩提寺・ぼだいじ)に連絡し、お盆の法要を依頼します。

●お盆の月(8月または7月)の1日~12日
精霊棚(盆棚)を用意し、盆提灯や牛馬などの飾りをしてお迎えの準備をします。お仏壇、仏具、お墓は事前に掃除しておき、お盆期間のお供え物、お花、線香やロウソクの用意も進めます。

お盆期間中にやること

(画像提供:Snapmart)
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●13日(迎え盆)
13日はお迎えの意味で、午前中にお墓参りをするのがベストとされています。お休みが合わない場合などは、別日でもかまいません。自宅かお墓で「迎え火」を焚き、盆提灯に明かりを灯してご先祖様をお迎えします。

提灯はお盆中、明るいままにしておきます。精霊棚(盆棚)には、お線香や花、果物、料理などをお供え。料理はお盆期間の毎日3食供えるのが理想ですが、すべてを完璧にするのは難しいでしょうから、省略したり、14日~15日の中日(ちゅうにち)だけお供えしたりするだけでも良いでしょう。

●14日~15日(中日)
お盆の法要を行います。僧侶を家に迎えてお経をあげていただくか、お寺に出向きます。家族や親せき、ご先祖様と親しい人々で集まり、会食をします。

●16日(送り盆)
送り方は地域によって異なり、「迎えは早く、送りは遅く」と言って、お見送りのお墓参りは16日の夕方が望ましいとされる地域や、15日の夜、もしくは16日の朝早くに川や海に精霊船を流して送るという地域もあります。自宅もしくはお墓、川や海、山などで「送り火」を焚いてご先祖様をお見送りし、お盆飾りの後片付けを行います。

各地のお盆の行事・風習

お盆の行事や風習は、地域によって本当にさまざまです。ここでは、その一例をご紹介します。

盆踊り(ぼんおどり)

(画像提供:Snapmart)
(画像提供:Snapmart)

8月15日と16日の晩、全国的に行われる「盆踊り」。太鼓を鳴らして踊るというスタイルは、室町時代にはすでにあったと考えられています。この行事にはご先祖様の霊をお迎えして供養する意味があるとされ、全国には500種類以上の盆踊りがあるのだとか。

盆踊りの宗教的な意味合いは、時代とともに少しずつ薄れていきました。今では「皆で輪になって踊る」という地域の交流の場や、観光客が集まるお祭り行事としても盛り上がっていますね。

五山送り火(ござんおくりび)

(画像提供:Snapmart)
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8月16日の20時から、京都を囲む5つの山に次々と点火する「五山送り火」、通称・大文字(だいもんじ)。大・妙法・船形・左大文字・鳥居形の5つの文字が炎によって描かれ、お精霊(しょらい)さんと呼ばれる死者の霊をあの世へ送り届けます。

5つの送り火は、1983年(昭和58)より、京都市登録無形民俗文化財にすべて登録されています。起源は定かではないものの、文献からは平安~室町ごろに始まり、江戸時代には定着したと考えられています。

精霊流し(しょうろうながし)

(画像提供:PIXTA)
(画像提供:PIXTA)

長崎県の各地などで、8月15日の夕方から行われる「精霊流し」。初盆(新盆)を迎える故人の霊を弔うための行事で、遺族が手作りした精霊船(しょうろうぶね)と呼ばれるおみこしのように大きな船をひいて、街中を練り歩きます。

船には故人の趣味を盛り込んだ装飾がされ、家紋や家名、町名も大きく記されています。「ドーイドーイ」という掛け声に、鐘の音や爆竹の音が夕方から夜まで鳴り響く、とてもにぎやかなイベントです。

まとめ

日本中で、ご先祖様や亡くなった方たちの霊をお迎えし、そして送り出すお盆の時期。ふるさとや各地の行事などで家族や大切な人と交流したり故人へ想いを馳せるなどして、あたたかな時間を過ごしてくださいね。

【監修】
◇吉川美津子/一般社団法人葬送儀礼マナー普及協会

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※この記事は2023年4月にじゃらん編集部が更新しました。

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