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2023.03.09

【北海道の方言】標準語の意味を例文付きで解説!道民おなじみの言葉や語尾の特徴は?

北海道で話されている方言、北海道弁。「なまら~」や「~だべさ」など語尾や言い方に特徴のあるものから、一見どんな意味かわからないもの、標準語とは意味が違う言葉などさまざまです。

この記事では、北海道の方言の意味を例文もまじえてご紹介します。あなたは、何個意味を知っているでしょうか?

※この記事は2023年3月1日時点での情報です。休業日や営業時間など掲載情報は変更の可能性があります。
記事配信:じゃらんニュース

目次

●北海道の方言とその特徴
●語尾や言い方に特徴のある北海道の方言21選
・「~だべさ」→「~だろ」
・「なして」→「どうして」
・「~しょや」→「~でしょう」
・「なまら」→「とても」
・「~さる」→「(意図に反して)~してしまう」
・「したっけ」→「そしたら」
・「ひゃっこい(しゃっこい)」→「つめたい」
・「かっちゃく」→「引っかく」
・「よしかかる」→「よりかかる、もたれかかる」
・「ごんぼほる」→「意地を張る、駄々をこねる」
・「わや」→「めちゃくちゃ」
・「おばんです」→「こんばんは」
・「けっぱる」→「がんばる」
・「げっぱ」→「最下位」
・「はんかくさい」→「ばからしい」
・「いずい」→「都合が悪い、状態が悪い」
・「じょっぴんかる」→「鍵をかける、戸締りする」
・「おだつ」→「ふざける」
・「もちょこい」→「くすぐったい」
・「あずましい」→「気持ちよい」
・「ちょっきり」→「ぴったり」
●標準語とは意味が違う北海道の方言17選
・「なげる」→「捨てる」
・「ちょす」→「からかう、さわる」
・「はく」→「着ける」
・「うるかす」→「水につけておく、ふやかす」
・「こわい」→「疲れた」
・「ばくる」→「交換する」
・「なんも」→「いいですよ、大丈夫ですよ」
・「まかす」→「こぼす」
・「いたましい」→「もったいない」
・「みったくない」→「みっともない、ダサい」
・「きかない」→「やんちゃな」
・「あめる」→「腐る」
・「しばれる」→「とても寒い」
・「おっちゃんこ」→「座る」
・「ゆるくない」→「つらい、疲れる」
・「てんをきる」→「(トランプなどを)混ぜる」
・「あしたあさって」→「明後日」
●「もの」を示す北海道の方言11選
・「ごみステーション」→「ごみ集積所」
・「番茶」→「ほうじ茶」
・「つっぺ」→「栓(耳栓など出入りを防ぐもの)」
・「ドンパ」→「同級生、同期」
・「ぼっこ」→「棒」
・「だら銭(じゃら銭)」→「小銭」
・「おやき」→「今川焼」
・「こっこ」→「動物の子ども、魚の卵」
・「おここ」→「漬物」
・「青たん」→「青あざ」
・「ガス」→「霧」
●まとめ

北海道の方言とその特徴

北海道の方言は、「だべさ」「したっけ」のように、濁音や小さな「っ」を多く含むものが多く、どこか古風な響きがあります。また、主に東北方言に由来する「海岸部の方言」(浜言葉)と、比較的なまりの少ない「内陸部の方言」の大きく2つに分かれ、地域ごとに異なる特徴を持っています。ここから一つひとつ説明していきます。

語尾や言い方に特徴のある北海道の方言21選

「~だべさ」→「~だろ」

(画像提供:Snapmart)
(画像提供:Snapmart)

有名な北海道弁ですね。「~だろ」「~だよね」という意味で文末につけ、「信じられない!ウソだべさ~」のように使います。「~べ」が基本形で、「~だべさ」のほかに「~だべ」「~べさ」「~べや」などの形もあります。

「なして」→「どうして」

理由を聞きたいときに使われ、「なしてそんな暗い顔してるの?」など、相手を思いやって思わず出てくる言葉です。何が起こったかをたずねる「なした?(どうした?)」もあります。

「~しょや」→「~でしょう」

比較的強めに同意を求める質問のときに語尾につける方言です。「このクッキー、なまら美味しいしょや?」みたいな感じですね。ちなみに、もう少し優しめに聞くときは「~っしょ?」を使います。

「なまら」→「とても」

意味を知っている人も多いのではないでしょうか?「なまらうまいべさ!」のように、感動したニュアンスが含まれています。比較的、若者がよく使う言葉です。

「~さる」→「(意図に反して)~してしまう」

(画像提供:Snapmart)
(画像提供:Snapmart)

世代問わず、今でも広く使われる方言です。意思に反して「やってしまった」という意味。よく使われるのが、エレベーターなどで押すボタンを間違えたとき。「別の階のボタンを押ささった」と言います。「ダイエットしたいのに、ついついお菓子を食べらさる」のようにも使われます。

「したっけ」→「そしたら」

これも、北海道では日常的に耳にする方言です。「昨日のご飯はお肉。したっけ、今日は魚にしよう」のように、「そしたら」「じゃあ」の意味で接続詞として使われます。

「ひゃっこい(しゃっこい)」→「つめたい」

冬の寒い日に雪に触れたときにも使われますが、どちらかというと、春や秋「水が思ったより冷たくて、びっくり」したときに使うのが多いです。似た方言で、(気温が)とても寒いときに使う「しばれる」という言葉もあります。

「かっちゃく」→「引っかく」

主に猫や子どもに引っかかれたときにつかう方言。「うちの猫、昨日機嫌が悪かったのか、かっちゃいてきた」といったように使います。別の意味で、農業の従事者が地面を掘るときに使うケースもあります。

「よしかかる」→「よりかかる、もたれかかる」

(画像提供:Snapmart)
(画像提供:Snapmart)

標準語の「よりかかる」と1文字違いで似た言葉なので、なんとなく意味もわかると思います。椅子や柱などによりかかるときに使うのが一般的ですが、電車内でのカップルなど人にもたれかかる場合に使われることも。

「ごんぼほる」→「意地を張る、駄々をこねる」

「あんまりごんぼほってばかりいると、怒るよ!」のように使います。子どもが駄々をこねているときだけではなく、大人に対する表現としても。特にお酒を飲んで愚痴を言っている人に使われます。

「わや」→「めちゃくちゃ」

北海道は冬にもなるとたくさんの雪が降り、積もります。そんなときに「雪がわや降ってる」などと言ったりします。手が付けられないほどめちゃくちゃだ、収拾がつかないほどひどい、そんな状態を表す表現です。

「おばんです」→「こんばんは」

(画像提供:Snapmart)
(画像提供:Snapmart)

夕方から夜にかけてのあいさつは「おばんです」。「おばんでした」と過去形で使われることもありますが。意味は同じです。かしこまった場では「おばんでございます」「おばんでございました」とも。

「けっぱる」→「がんばる」

「がんばる」という意味で、日常生活でもよく使われる表現です。応援するときに「あと少しだ、けっぱれ!」と言ったり、「次のテスト、けっぱるわ」と決意表明に使ったりします。

「げっぱ」→「最下位」

子どもたちの間で使われるのをよく耳にします。「最下位」「ビリ」の意味で、「げっぱ」のほかに「げれ」「げれっぱ」と言われることも。「運動会でげっぱだった~」「げっぱだけは避けたい」のように使います。

「はんかくさい」→「ばからしい」

あきれたニュアンスで、誰かをお説教したり咎めたりするときに登場しがちな方言です。ふざけて危ないことをする子どもに「はんかくさいことしてないで座りなさい!」などと叱る光景も。

「いずい」→「都合が悪い、状態が悪い」

不都合、違和感やモヤモヤなど幅広い意味を持つ言葉で、予定を聞かれて都合が合わないときに「この日はちょっといずいです」と答えたり、食べすぎて胃もたれした時に「なんか、胃がいずい」のように使ったりします。

「じょっぴんかる」→「鍵をかける、戸締りする」

(画像提供:Snapmart)
(画像提供:Snapmart)

「じょっぴん」は漢字で書くと「錠っぴん」で鍵のこと、「かる」は「ものを閉める」ことを示します。出かける前には「じょっぴんかった?」と確認しましょう。「鍵をかる」という表現もよく使われます。

「おだつ」→「ふざける」

「ふざける」「テンション高く騒ぐ」「いい気になってはしゃぐ」という意味があります。ついつい調子に乗ってふざけ過ぎてしまうと「おだつんでない!」と叱られてしまうかも。

「もちょこい」→「くすぐったい」

「くすぐったい」という意味で、派生形として、「もっちょこい」や「もんちょこい」という言い方をすることもあります。「ちょっと、もちょこいからやめて~!」のように使います。

「あずましい」→「気持ちよい」

マッサージに行って思わず「あずましい~」と言ったりします。体の気持ちよさの他に、「今日はあずましい天気だね」「おしゃれであずましいお店だね」のように、ものごとの快適さを表すことも。

「ちょっきり」→「ぴったり」

主に時間や数字について「ぴったり」「ちょうど」という意味を表します。支払いの際にレジ前で「ちょっきりあります」や、仕事中に「時間ちょっきりに終わりそう!」といった場面で使われます。

標準語とは意味が違う北海道の方言17選

「なげる」→「捨てる」

(画像提供:Snapmart)
(画像提供:写真AC)

「ゴミをなげる」と使うのが一般的。初めて聞く人は、ちょっと違和感がある方言なのではないでしょうか?北海道では多くの人が使う言葉で、例えば看板にも「ゴミなげ禁止」と書かれているとことも。

「ちょす」→「からかう、さわる」

物理的にさわるの意味もありますが、からかうという意味でも使われます。「小学生くらいの男子は、好きな女子をちょする(=からかう)」といった使い方ですね。ちなみに「ちょす」は、北海道だけではなく、東北地方でも広く使われる方言です。

「はく」→「着ける」

北海道では手袋を着けることを「手袋をはく」と言います。先生が雪遊びの前に、「みなさん、手袋はきましたか~」と呼びかけるのは定番です。冬の北海道旅行では、「手袋はいてくればよかった!」と後悔しないようにしてください。

「うるかす」→「水につけておく、ふやかす」

(画像提供:Snapmart)
(画像提供:Snapmart)

料理のときに使われる方言です。最もポピュラーなのがお米を炊く場面で、「もうすぐ帰るからお米をうるかしといて」のように使います。ちなみに、「潤かす」と漢字で覚えておくと、水分を吸わせて潤いを与えるイメージが湧いて意味も忘れにくいですね。

「こわい」→「疲れた」

肉体的に疲れているときに使う方言です。終電で帰った人が家に入った瞬間「あー、こわい」とため息交じりにつぶやくイメージ。風邪をひいているときに「だるい」という意味で使われる場合も。

「ばくる」→「交換する」

例文としては「そのケーキ美味しそうだね。私のケーキとばくろうよ」など。牛や馬の仲買人を意味する「ばくろう」を語源とした方言です。自分のものと相手のものを交換するときに使うので、「ばくりっこ」という表現をすることも。

「なんも」→「いいですよ、大丈夫ですよ」

「何も問題ないよ」「大丈夫」「いいよ」という意味の言葉です。「ごめんね」「なんも!(大丈夫、気にしないで)」や、「お土産ありがとう」「なんもなんも(いえいえ、どういたしまして)」のように使われます。

「まかす」→「こぼす」

(画像提供:Snapmart)
(画像提供:Snapmart)

漢字で書くと「撒かす」で、「撒き散らす」の意味です。水や飲み物をひっくり返してこぼしてしまったときに、「段差につまずいて、ジュースまかしちゃった~!」のように使われます。

「いたましい」→「もったいない」

標準語の「痛ましい」とは異なり、「もったいない」や「惜しい」という意味です。「買ったばかりの手袋を落として、いたましい」や「その服捨てるの?いたましいから、私にちょうだい」といった使われ方をします。

「みったくない」→「みっともない、ダサい」

言われてあまり嬉しいものではありません。「スーツがシワシワ!アイロンかけないと、みったくないよ」のように見た目がよくないことを表すほかに、「カンニングなんてみったくないことはできない」など、人の行動についても使います。

「きかない」→「やんちゃな」

「きかない」は子どもがやんちゃすぎて困っているときなどに、ネガティブな意味で使われる言葉です。騒いでいる子どもに「きかない子だね~!」と言う場合、決して「元気でいいね!」と褒めているのではありません。

「あめる」→「腐る」

食べ物が腐る、傷む、という意味の言葉で、腐りかけの状態を指すことも。「このみかん、あめてるわ」や「おかず出しっぱなしにしたらあめるから、冷蔵庫に入れて!」のように使われます。

「しばれる」→「とても寒い」

(画像提供:Snapmart)
(画像提供:Snapmart)

「寒い」の意味で覚えている方もいるかしれませんが、実はちょっとだけ違います。痛いくらい、びっくりするぐらいに「とても寒い」ときに使う方言なのです。「明日の朝はなまらしばれるようだよ」と言われたら、相当な寒さを覚悟してください。

「おっちゃんこ」→「座る」

幼児語の「おすわり」と同じ意味で、座ることを指します。小さな子どもには「おっちゃんこして食べてね」のように言いますね。「おっちゃん」という形で使われることもありますが、“おじさん”のことではありません。

「ゆるくない」→「つらい、疲れる」

気持ちが張りつめて休まらない状態を指し、「つらい」「疲れる」「きつい」や、「大変だ(簡単ではない)」といった意味です。「今月は祝日がないから、ゆるくないね」「資格試験の勉強、ゆるくないわ~」のように使います。

「てんをきる」→「(トランプなどを)混ぜる」

(画像提供:Snapmart)
(画像提供:Snapmart)

トランプやカードゲームをしているときに「てんきっとくね」のように使われ、「(カードを)混ぜる、きる」という意味です。「次は、負けた人がてんきってね~」というのは定番ですね。

「あしたあさって」→「明後日」

「あしたあさって」といっても「明日」は含まれず、「明後日」だけを指す言葉です。「あしたあさってに会おうね!」と言われたら、2日連続で会うわけではないので気をつけましょう。

「もの」を示す北海道の方言11選

「ごみステーション」→「ごみ集積所」

家庭ごみを捨てる、ごみ集積所のことを、北海道ではこう呼びます。なんだかかっこいい響きですよね。「このごみ、ごみステーションになげといて(捨てておいて)!」のように使います。

「番茶」→「ほうじ茶」

(画像提供:Snapmart)
(画像提供:Snapmart)

ふだん使いのお茶を全国的に「番茶」と言いますが、その種類には地域による違いがあります。本州の多くの地域では緑茶であるのに対し、北海道で「この番茶、おいしいね」と言えば、茶色の「ほうじ茶」を指します。

「つっぺ」→「栓(耳栓など出入りを防ぐもの)」

耳栓やビールの栓など、出入りを防ぐために使うもののことです。鼻血が出たときに、鼻に詰めるティッシュも「つっぺ」です。「バスの中でこぼれないよう、飲み物につっぺしてね」のように使います。

「ドンパ」→「同級生、同期」

「彼は、私のドンパのA君です」と言われたら、北海道民以外には何のことだかわからないかもしれません。「ドンパ」とは、「同級生」や「同期」を意味する言葉です。また、「29歳なんですか?ドンパですね!」のように、「同い年」のことを指す場合も。

「ぼっこ」→「棒」

人が手で持てるくらいの長さの棒のことを北海道では「ぼっこ」と呼びます。木の棒だけでなく、プラスチックや金属製のものも同じです。「ちょっと、そのぼっこ取って」のように使います。

「だら銭(じゃら銭)」→「小銭」

小銭・硬貨のことを、くだけた表現で「だら銭(せん)」「じゃら銭」と言います。「これ、じゃら銭に両替してください」「だら銭貯金してたら、1万円も貯まってた」といった使われ方をします。

「おやき」→「今川焼」

(画像提供:Snapmart)
(画像提供:Snapmart)

「おやき買ってきたよ~」と言われたら、皆さんは長野県の郷土料理「おやき」を思い浮かべるかもしれません。ですが北海道でおやきと言えば、あんやクリームの入った「今川焼」「大判焼」のことを指します。

「こっこ」→「動物の子ども、魚の卵」

「猫のこっこ」のように、動物の子どもに使うほか、魚卵のことも「こっこ」と呼びます。例えばイクラは「鮭のこっこ」、「このカレイの煮付け、こっこいっぱい入ってるよ~」と言ったら子持ちカレイです。

「おここ」→「漬物」

なんともかわいい響きの「おここ」という言葉。北海道の方言で、漬物のことを指します。「お弁当に入ってた“おここ”、一緒に温めちゃった!」のように使います。

「青たん」→「青あざ」

北海道の方言で「青たん」とは、うっかりすねなどをぶつけてできる内出血、青あざのこと。「転んで、青たんができた」のように使います。ただし赤ちゃんの蒙古斑など、生まれつきあるものは北海道でも「あざ」と呼んでいます。

「ガス」→「霧」

(画像提供:Snapmart)
(画像提供:Snapmart)

いきなり「ガスかかってるね」と言われたらビックリしてしまうかもしれませんが、北海道民が言う「ガス」とは、霧のことです。霧が多く発生する地域ならではの言葉ですね。観光地で「今はガスかかってなんも見えないよ」と言われたら、時間をずらすのが賢明。

まとめ

有名なものからあまり知られていないものまで、北海道の方言をご紹介しました。北海道民以外の方にとっても、どこか懐かしい響きをもつ北海道弁。他にも珍しい言葉がたくさんありますので、気になる方はぜひ色々と調べてみてくださいね!

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