「小正月」ってなに?聞いたことはあるけど、詳しくは分からない…。
そんな方のために、小正月(1月15日)の意味や由来、伝統的な食べ物、小正月の飾りの「餅花」、行われる行事などを紹介します。
なぜ小正月に「小豆粥」が食べられるようになったのか、火祭り行事「左義長」「どんど焼き」ではどんな物を燃やすのかなど、盛りだくさん♪
記事配信:じゃらんニュース
※この記事は2020年10月9日時点での情報です。休業日や営業時間など掲載情報は変更の可能性があります。日々状況が変化しておりますので、事前に各施設・店舗へ最新の情報をお問い合わせください。
小正月とは
小正月(こしょうがつ)とは、1月1日を中心とした正月行事「大正月(おおしょうがつ)」に対し、1月15日に行われる行事のことをいいます。
地域によっては1月14~16日の3日間や、元日~15日の15日間のことを指す場合もあります。
かつて日本では、月の満ち欠けを1ヶ月の基準として暮らしており、人々は満月となる旧暦の1月15日に当たる日を”1年の始まり”である正月として祝っていました。
これは昔の日本人が、満月をめでたいものだと考えていたことに由来するそうです。
小正月の食べ物
小正月に食べるといいとされる伝統的な食べ物を紹介します。
小豆粥(あずきがゆ)
小正月には、煮た小豆を混ぜて炊いたお粥を食べる風習があります。これは「小豆粥」や「十五日粥」といわれ、新年の季語にもなっています。
なんで小豆粥なの?と思う方も多いでしょう。
それは、“小豆のように赤い色の食べ物は邪気を祓う”と考えられていた中国の古い風習に由来しているのだそう。
「枕草子」や「土佐日記」にも小豆粥についての記述があるほど、伝統的な食べ物です。
これを食べて1年の無病息災を願いましょう。
1月15日の朝に食べるのがいいとされ、また、お餅やカボチャを入れてみるのもおすすめです♪
おぜんざい
小豆粥の代わりに「おぜんざい」を食べる地域もあります。小豆粥に鏡開きをした鏡餅を入れるという地域も。
お団子・お餅
小正月にお団子を食べて無病息災を願うという風習もあります。
これは小正月に行われる火祭り「左義長」「どんど焼き」中に、燃え上がる炎でお団子やお餅を焼いて食べるというもの。
聖なる火で焼いたものを食べ、厄払いや無病息災を願います。
小正月の行事や飾り
大正月に比べ、行事内容が豊富♪その中でも、全国的に知られる行事を紹介します。
左義長・どんど焼き
全国各地で行われている火祭り。
呼び方は地域によってさまざまで、「左義長」「どんど焼き」の他にも「道祖神祭」や「鬼火たき」、「どんと焼き」、「どんどん焼き」など30種以上あるといわれています。
門松やしめ縄などの正月飾りや前年のお札、お守り、破魔矢、熊手、縁起物に感謝を捧げて燃やし、家内安全や無病息災を祈願するのが一般的。
正月の書初めを燃やし、火が高く上がると字が上手になるなどの言い伝えも。
餅花(もちばな)
1年の豊作を祈り、小正月に飾られる「餅花」。
実った稲穂に見立て、小さく切った紅白のお餅を枝に刺し、それを何本もの束にして神棚や室内に飾るのが一般的です。
お餅ではなく繭を使い「繭玉(まゆだま)」と呼ぶ地域も。
粥占(かゆうら)
小豆粥を用いて行う占いのことで、「かゆうら」の他に「かいうら」、「よねうら」と読む地域も。
煮え上がったお粥の中に竹筒などの棒を入れてかき回し、棒についた米粒や小豆の数で占うのが一般的です。
占われる内容は1年の天候や作物の豊凶。
かつては全国各家々や地域で行われていましたが、現在では神社で祭礼として行われています。
地方で行われる行事を紹介
地方で行われている行事もたくさんあります。
田畑を荒らす鳥を追い払う「鳥追い」や、もぐらを追い払う「もぐら追い」、1年の豊作を祈願して踊る「えんぶり」など。
古くから伝わる行事は、生産物の豊作を祈願するものが多いですね。
なまはげ
東北地方で行われる正月行事「なまはげ」。
「なもみ(火にあたるとできる低温やけど)をはぐ」ということからこの名前が付き、”冬場に火のそばで温まってばかりいる怠け者を追い払う”という意味があります。
ミノをまとった村の若者達が鬼のお面を付け、大きな木製の包丁と手桶を持ち「悪い子はいねぇか~!泣く子はいねぇか~!」などと大声を上げながら地域の家々を回る様子は、大迫力! 幼い子どもは泣きわめくほどです。
なまはげと呼ばれる鬼は怠け者を懲らしめて厄払いをする他、祝福をもたらしてくれる来訪神として信じられているため、家の主人は正装をして迎え入れ、お酒やお餅でもてなします。
規模が大きいことで知られる秋田のなまはげは元々小正月に行われていましたが、現在では大晦日に行われています。
かまくら
子ども達が藁でかまくらを作りその中で過ごす、東北地方の小正月行事「かまくら」。
雪の多い地方では雪で小屋を作ることから、「雪ン堂」と呼ばれることも。
かまくらの中には祭壇を設け水神様を祀っており、外からは水神様を拝みに地域の人達が訪れます。
子ども達からは、焼いたお餅や甘酒が振る舞われるのが恒例なのだとか。
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