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2021.02.15

富山地方鉄道で楽しむ列車旅!車窓から絶景を楽しむ観光列車やレトロな路面電車など

富山を旅行するなら私鉄が便利!中でも「地鉄」の愛称で親しまれる富山地方鉄道(富山地鉄)は、市街地と、立山・黒部という2大観光地をつないでいます。
特別な装いで車中も楽しめる、3つの観光列車も運行中。この記事では、そんな富山地鉄の電車旅の魅力をお伝えします。

※運行ダイヤや運賃等は、事前に富山地方鉄道公式HPを必ずご確認ください。
https://www.chitetsu.co.jp/

※この記事は2021年2月5日時点での情報です。休業日や営業時間など掲載情報は変更の可能性があります。日々状況が変化しておりますので、事前に各施設・店舗へ最新の情報をお問い合わせください。
記事配信:じゃらんニュース

富山で電車旅に便利な“富山地鉄”

(画像提供:(公社)とやま観光推進機構)
(画像提供:(公社)とやま観光推進機構)

富山地方鉄道(富山地鉄)とは、富山市内の路面電車や、郊外観光地までの路線を運行している私鉄です。

富山の旅では、この富山地鉄の乗りこなしがポイント。立山、黒部など、主要な観光スポットを効率的につないでくれるからです。

(画像制作:じゃらん)
(画像制作:じゃらん)

さらに、特別な内装を持ち、車窓から絶景も楽しめる“観光列車”も運行していて、旅の気分を盛り上げてくれます。

そんな富山地鉄の乗りこなし情報を整理してお伝えします。まずは、富山地鉄で行ける主要観光エリアをご紹介します。

立山エリア

(画像提供:(公社)とやま観光推進機構)
(画像提供:(公社)とやま観光推進機構)

富山県東部の山岳地帯が立山。新潟、長野、岐阜、富山4県にまたがる北アルプスを構成する一角で、標高3000m級の山々が連なります。

ケーブルカーやトロリーバスなどを乗り継ぎ、長野県まで抜ける「立山黒部アルペンルート」の入口となるのもここ。巨大なアーチ式ダムの黒部ダムや、ゴールデンウィークごろなら「雪の大谷」が見られます。

立山連峰は、富山市内から眺めるだけでもその高さが伝わってきます。雪をいただいた冬~春は荘厳な姿です。

(画像提供:(公社)とやま観光推進機構)
(画像提供:(公社)とやま観光推進機構)

黒部・宇奈月エリア

(画像提供:(公社)とやま観光推進機構)
(画像提供:(公社)とやま観光推進機構)

富山県北東部に位置する、V字の深い谷が続く「黒部峡谷」があるエリアです。

黒部峡谷は、トロッコで走る「黒部峡谷鉄道」でのみ行くことができる秘境。富山地鉄「宇奈月温泉駅」で乗り換えます。沿線にはいくつもの秘湯が点在していて、宇奈月温泉は県内でも指折りの規模の温泉街です。

黒部峡谷鉄道の最終駅「欅平(けやきだいら)」周辺には、猿飛峡、人喰い岩など、散策スポットがいっぱいです。

魚津・滑川・上市エリア

(画像提供:(公社)とやま観光推進機構)
(画像提供:(公社)とやま観光推進機構)

立山と黒部・宇奈月にはさまれた、海岸線を有するエリアが魚津(うおづ)・滑川(なめりかわ)・上市(かみいち)エリア。

春に蜃気楼が見られる「蜃気楼ロード」や、真言密教の本山として知られる「大岩山 日石寺」などがあります。

春には、青白く光るホタルイカの産卵が見られることも。発光シーンを見学できる「ほたるいかミュージアム」もあります。

富山市中心部エリア

(画像提供:写真AC)
(画像提供:写真AC)

富山旅の起点になるのが富山市中心部。神通川の水流や運河をうまく利用した美しい街並みに、観光施設や商業施設が集まっています。

富山城・城址公園や、ますの寿し店街、池田屋安兵衛商店など、ここならではの見どころがいっぱい。富山ブラックラーメンなどのグルメも楽しみです。

富山地方鉄道の観光列車1.アルプスエキスプレス

(画像提供:フォトライブラリー)
(画像提供:フォトライブラリー)

「アルプスエキスプレス」は、市街地の電鉄富山駅と、二大観光地である立山と黒部を効率良く周遊できる観光列車です。

電鉄富山⇔宇奈月温泉、宇奈月温泉⇔立山、立山⇔電鉄富山が基本ダイヤです。

かつて西武鉄道(埼玉)で活躍していた「5000系レッドアロー号」を改造。なつかしい外観はそのままに、内部は木のぬくもりを感じさせる内装になっています。

(画像提供:(公社)とやま観光推進機構)
(画像提供:(公社)とやま観光推進機構)

「立山黒部アルペンルート」が開通する4月中旬から11月末までの土日祝に、指定席車両1両+自由席車両2両の、3両編成で運行されます。

指定席車両は、カウンター席・カップルシート・サービスコーナーなどがあり、バラエティに富んだ内装。アテンダントさんも乗務していて、地酒、地ビール、地サイダー、車内限定グッズなども販売しています。

(画像提供:Rosa / CC BY-SA)
(画像提供:Rosa / CC BY-SA)

料金

指定席車両に乗車するときのみ、座席指定料220円が必要です。

自由席は、乗車区間に応じた通常の運賃で乗車できます(特急に乗車する場合は特急料金も必要になります)。運賃は富山地鉄の公式HPをご確認ください。

予約方法

指定席車両は、「立山黒部アルペンルート」がシーズン中の土日祝のみ運行しています。運行の2カ月前から、WEBや電話での予約が可能です(始発駅から乗車の場合のみ)。

停車駅

アルプスエキスプレスは、ダイヤによって特急とそうでない便(各駅停車や急行など)の場合があります。

特急の停車駅は、路線図をご確認ください。

富山地方鉄道の観光列車2.ダブルデッカーエキスプレス

(画像提供:(公社)とやま観光推進機構)
(画像提供:(公社)とやま観光推進機構)

「ダブルデッカーエキスプレス」は、アルプスエキスプレスと同じく、観光地を効率的にめぐることができる観光列車。違うのは、2階建て車両があることです。

1~3号車のうち2号車が、かつて京阪電鉄(大阪)で活躍していた2階建て車両。2階席は通常より1mも視点が高く、階下席は、通常より座席の間隔が広くなっています。

(画像提供:(公社)とやま観光推進機構)
(画像提供:(公社)とやま観光推進機構)

ダブルデッカーエキスプレスは、平日や冬期も3両編成で運行していて、いつでも2階建てを楽しむことができます。平日や冬期は全席自由席です。

4月中旬~11月のシーズン中の土日に特急で運行される便があり、特急のみ2階建て車両が指定席になります。

料金

特急の2階建て車両に乗車するときのみ、座席指定料220円が必要です。

自由席は、乗車区間に応じた通常の運賃で乗車できます(特急に乗車する場合は特急料金も必要になります)。運賃は富山地鉄の公式HPをご確認ください。

予約方法

特急指定席は、運行の2カ月前から、WEBや電話での予約が可能です(始発駅から乗車の場合のみ)。

停車駅

ダイヤによって特急とそうでない便がありますので、停車駅は、路線図をご確認ください。

富山地方鉄道の観光列車3.レトロ電車

(画像提供:富山市観光協会)
(画像提供:富山市観光協会)

富山市内を走る路面電車には、新旧いろんな車両が混在しています。

新しいものでは、セントラム(デ9000形)、サントラム(T100形)、ポートラム(TLR0600形)といった、近未来的な外観のものもあります。

(画像提供:写真AC)
(画像提供:写真AC)

レトロ電車は、1965年製の「デ7000形」をリニューアルした車両。

木をふんだんに使ったあたたかみのある内装が特徴で、天井の照明やつり革、座席の背もたれまでデザインにこだわった、ノスタルジックな車両です。

(画像提供:(公社)とやま観光推進機構)
(画像提供:(公社)とやま観光推進機構)

運行時刻

市内電車の通常ダイヤに組み込まれていて、1日12往復運行しています。主に土日祝の運行です。

料金

大人210円、小人110円で乗車できます。

予約方法

予約は不要。時刻表を見て乗車してくださいね。時刻表は公式HPをご確認ください。

観光列車で行きたい富山の観光スポット

上でご紹介した3つの観光列車で行ける、沿線の主なスポットをご紹介します。

立山黒部アルペンルート

(画像提供:(公社)とやま観光推進機構)
(画像提供:(公社)とやま観光推進機構)

立山黒部アルペンルートは、ケーブルカー、トロリーバス、ロープウェイなど、さまざまな交通手段で北アルプスを横断する壮大な山岳ルートです。

富山と長野を結ぶ、総延長37.2km、最大高低差1975mの山旅。標高約2450mに位置する室堂や、吸い込まれるようなブルーのみくりが池、黒部ダムなど、見どころ満載です。

(画像提供:(公社)とやま観光推進機構)
(画像提供:(公社)とやま観光推進機構)

観光の所要時間は、富山地鉄・立山駅を起点に、以下を目安にするといいでしょう(連休時にはプラス1~2時間程度必要)。

・室堂往復コース:5~6時間
・黒部ダム往復コース:8~9時間
・立山駅~扇沢(長野県)通り抜けコース:6~7時間

黒部峡谷

(画像提供:(公社)とやま観光推進機構)
(画像提供:(公社)とやま観光推進機構)

黒部峡谷は、黒部川に面した深い渓谷。国の特別天然記念物にも指定されています。

立山黒部アルペンルートと混同しがちですが、まったく別の方向からアクセスすることになります。

起点となるのは、富山地鉄の宇奈月温泉駅。ここで「黒部峡谷鉄道」のトロッコに乗り換えて、約1時間20分で終点の欅平駅に到着します。

景色を楽しむなら、行きは右側の座席がおすすめ。車内にトイレはないのでご注意を。

(画像提供:(公社)とやま観光推進機構)
(画像提供:(公社)とやま観光推進機構)

黒部峡谷は往復型の観光スポットで、欅平で散策して、トロッコに乗って帰ります。

黒薙温泉、鐘釣温泉、欅平温泉、名剣温泉、祖母谷温泉、そして入口の宇奈月温泉など、沿線には温泉が多いので、この付近で1泊するのもアリです。

(画像提供:(公社)とやま観光推進機構)
(画像提供:(公社)とやま観光推進機構)

ほたるいか観光

(画像提供:(公社)とやま観光推進機構)
(画像提供:(公社)とやま観光推進機構)

富山湾の春に深海から押し寄せるホタルイカ。青白く光る姿は神秘的で、富山ならではの海の幸でもあります。

道の駅ウェーブパークなめりかわには「ほたるいかミュージアム」があり、ホタルイカの生態やナゾを楽しく知ることができます。

ライブシアターでは、春のシーズン中、本物のホタルイカも見ることができます。

(画像提供:(公社)とやま観光推進機構)
(画像提供:(公社)とやま観光推進機構)

道の駅ウェーブパークなめりかわは、富山地鉄滑川駅から徒歩8分。電車のない時間帯ではありますが、早朝に観光船に乗ってホタルイカ漁を見学できる「ほたるいか海上観光」も受け付けています。

富山城・城址公園

(画像提供:富山市観光協会)
(画像提供:富山市観光協会)

富山市のランドマーク的存在・富山城。お堀越しに見る姿はまるで島のようで、「浮城」という別名の由来にもなっています。

城内は「富山市郷土博物館」になっていて、400年以上にわたる富山城の歴史が分かりやすく展示されています。

市内電車環状線「セントラム」に乗り、「国際会議場前」で下車して徒歩2分で行くことができます。

池田屋安兵衛商店

(画像提供:富山市観光協会)
(画像提供:富山市観光協会)

富山と言えば「薬売り」。諸国を行商して家々を回り、常備薬をおいていくスタイルですね。富山の“薬都”としての歴史は古く、江戸時代初期からの重要な産業です。

そんな歴史のある薬のひとつが「反魂丹(はんごんたん)」。ここ池田屋安兵衛商店では、江戸幕府も効き目を認めた昔ながらの反魂丹を購入することができます。

(画像提供:富山市観光協会)
(画像提供:富山市観光協会)

その店構えといい、店内といい、フォトジェニックなたたずまいは観光バスも立ち寄るほど。市内電車「南富山駅前行」に乗り「西町」で下車して徒歩3分で行くことができます。

ますの寿し店街

(画像提供:(公社)とやま観光推進機構)
(画像提供:(公社)とやま観光推進機構)

富山の郷土料理といえば、産卵のため春先に川に遡上してくるサクラマス(ヤマメの降海型)を使った鱒寿司。「ますの寿し」などとも呼ばれます。

富山市内には20店以上のますの寿しのお店があり、それぞれが美味しさを競い合っています。肉厚度、酸味度、酢飯の炊き具合など、いろんな個性があるのだとか。

電鉄富山駅近辺や、市内電車環状線沿いなどにたくさんのお店があります。市内電車・丸の内電停周辺にも集中しているので、チェックしてみてくださいね。

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ミキティ山田  ミキティ山田

旬な話題を求めて、いろいろな場所を取材・撮影する調査員。分厚い牛乳瓶メガネに隠したキュートな眼差しでネタをゲッチュー。得意技は自転車をかついで階段を登ること。ただしメガネのせいでよく転びます。

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