2021.04.27

日本の美しい城おすすめ6選！初心者も楽しめる巡り方紹介＜全国・2021＞

国史跡 竹田城跡【兵庫県朝来市】

近江のプロ集団が大活躍。石垣は近江の石工集団・穴太（あのう）衆によるものといわれる。石の声を聞き、自然石を積む技術は、当時引っ張りだこだった。山上に在り続ける巨大な石垣遺構を目指す。

某CMで日本のマチュ・ピチュとして一躍全国に名を馳せた竹田城跡。異名の通り、標高353.7ｍの山頂に広大な石垣の遺構が残る様は、歴史を紡いできたもの特有の、儚くも威風堂々たる姿だ。山城を訪れるならぜひ麓から登ってみたい。

急な山道を踏みしめて歩けば、築城の過酷さや城攻めのすさまじさが容易に想像できる。古の人たちと登る妄想も束の間、もちろん山頂に着いた時の感動は、天空に鎮座する石垣の要塞群を前に、さらに増すことに違いない。

竹田城跡の基本情報
築城開始：1443年頃（嘉吉年間）
築城者：山名宗全
城の形態：山城

奇跡の縄張。

古城山山頂に築かれた縄張の規模は東西約100m、南北約400m。「完存する石垣遺構」としては全国屈指の規模を誇る。山の上とはいえ、敵の侵入を防ぐ工夫は随所に見られ、出入り口付近は石垣で囲う形も見られる。

登山道をゆく。

登城ルートは主に4つ。ルートにより徒歩40分～1時間の道のりだ。山城の郷からのルート（2.2km）は初心者向け。駅裏からのルート（0.9km）は軽登山の装備で。足に自信がない人はJR竹田駅または山城の郷からバスを利用しよう。

熊本城【熊本県熊本市】

いよいよ天守閣内部公開。現在の雄姿を焼き付ける。2016年4月、その光景に城ファンならずとも愕然としたのではないだろうか。熊本地震で被災したその姿は石垣が崩落し、櫓が倒壊するなどひどい状況だった。

地震後、復旧工事が進められ、2019年10月特別公開第1弾として一部エリアが公開された。現在は特別公開第2弾として特別見学通路を設置。古い石垣に新しい石垣が築き足された「二様の石垣」も間近から見ることができる。

そして2021年4月26日からは、第3弾としていよいよ天守閣の内部の一般公開を開始。大天守最上階からは、復旧工事の様子とともに市街を一望できるように。清正公のように不屈の精神で甦る熊本のシンボルを見守りたい。

熊本城の基本情報
築城開始：1599（慶長4）年頃
築城者：加藤清正
城の形態：平山城

復興の軌跡を辿る。

2016年4月熊本地震。頬当門周辺石垣が崩れた。奥は宇土櫓。

2019年10月特別公開第1弾。一部エリアが公開された。

熊本城内に整備中の「特別見学通路」の完成に伴い、2020年6月特別公開第2弾。特別見学通路を新設。

復興の底力を知る。

今春、震災から5年の大きな節目に天守閣が完全復旧するに伴い、特別公開第3弾では、地上約6メートルの特別見学通路から重要文化財櫓群などが見られる。写真は2021年1月の様子。

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