ビーバームーン(Beaver Moon)とは、11月の満月に付けられた名前です。
2021年・2022年は特別なことが起きるという噂も。
それは何日?見るのに良い時間帯は?願い事やおまじないをするって本当?
この記事ではそんなビーバームーンの「なぜ・なに」から、ストロベリームーンなどその他の満月のことまで、写真付きで解説します!
※この記事は2021年8月24日時点での情報です。休業日や営業時間など掲載情報は変更の可能性があります。日々状況が変化しておりますので、事前に各施設・店舗へ最新の情報をお問い合わせください。
記事配信:じゃらんニュース
ビーバームーンとは

ビーバームーンとは、11月の満月に付けられた名前です。フロストムーン、フロスティムーン(霜の月)とも呼びます。
この呼び名はネイティブアメリカンの伝統からきていて、毎月の満月に、北米大陸の自然にちなんだ名前が付けられています(一部、中世ヨーロッパの古英語由来のものもあります)。
11月だけが特別なわけではないのですが、西洋占星術で満月は「月の力が最大になる」と考えられていて、願い事をすることもあります。ビーバームーンは人間関係や恋愛の願い事をするとよいそうですよ。
ところで、2021年と2022年のビーバームーンは、ちょっと特別な満月になりそうです。
2021年は部分月食、2022年は皆既(かいき)月食が見られます。
2021~2022年はいつ見られる?
2021年のビーバームーンは、11月19日(金)です。その日は一晩中満月と言えますが、天文学的な「満月の瞬間」は、17時57分(日本時間)です。

満月は、太陽→地球→月という位置関係になった瞬間のことを指しており、分単位で計算されています。
地球のどこにいるかは関係なく、たとえばアメリカ時間だと11月19日3時57分ごろとなります(広い国なので、いくつかのタイムゾーンがあります)。
当日の月の出は、東京で16時半ごろ、大阪で16時50分ごろ。日没もほぼ同時刻です。まだ薄明るい中、月が上がってきます。しばらくして暗くなったころ、満月の瞬間を迎えます。
さらに、この日は部分月食の日。月食が最大となる瞬間は、18時2分。満月の瞬間から5分後です。

この日は、月出帯食(げつしゅつたいしょく)といって、月の出の前に月食が始まり、すでに少し欠けた状態で月が昇ります。
また、2022年のビーバームーンは11月8日(火)20時2分。皆既月食の日でもあり、19時16分~20時42分まで皆既食が続きます。最大になるのは19時59分ごろ。

専用の観察器具が必要な日食と違って、月食は肉眼でも十分見ることができます。
2年連続で月食が続くなんて、なんだかわくわくしますね!
※月食の写真(上の2点)は過去のものなので、2021年、2022年の月食が同じように欠けるとは限りません。ご了承ください。
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各月ごとの満月の別名
その他、12カ月すべての満月の別名をご紹介します。ひと月に2回満月がめぐってきた場合など、ちょっと珍しい満月の名前もお伝えします。
1月:ウルフムーン

凍てついた冬、飢えに耐えて遠吠えをするオオカミにちなんで名付けられました。
ちなみに、中世ヨーロッパの古英語由来のネーミングだと、ユールの後の月(Yule=クリスマス、または冬至の意味)と呼びます。
2月:スノームーン

冬まっさかり、雪に覆われる季節にちなんだ名前。食糧が不足しがちのため、ハンガームーン(飢えの月)という別名も。
3月:ワームムーン

ワームとは、ミミズのように細長く足のない虫のこと。暖かくなって地中から這い出してくることにちなんだ名前。日本でも3月5日~6日ごろを啓蟄(土から虫が出てくる意味)と呼びますね。
4月:ピンクムーン

ピンク色の野の花が咲き始めることにちなんだ名前。フロックス(キキョウナデシコ)という北米原産の花を指しています。
また、4月の満月はしばしばイースター(復活祭)の日付の計算に使われるため、エッグムーン、パスカル(過越の祭)ムーンとも呼ばれます。
5月:フラワームーン

花が咲き乱れる季節にちなんだ名前です。別名をコーンプランティングムーン(トウモロコシを植える月)、古英語ではミルクムーンとも。
ミルクムーンは、乳牛の食料が十分になり、乳搾りをできる回数が増えることが由来だとか。
6月:ストロベリームーン

日本では冬~早春のイメージの強いイチゴですが、欧米では伝統的に初夏が収穫期であることにちなんだ名前。
イギリスでも「イチゴと生クリームのケーキは初夏のもの」と言われているそうですよ。
7月:バックムーン

バックとは元気なオスジカのこと。春に角を落としたオスジカの角が、7月ごろまた新しく生えてくることにちなんだ名前です。
8月:スタージョンムーン

スタージョンとはチョウザメのこと。北米大陸やロシア、北欧ではポピュラーな魚です。日本でも卵のキャビアは良く知られていますね。
そのチョウザメの漁期であることからちなんだ名前です。
日本でも昭和10年代までは北海道沿岸や石狩川などで見られたとか。
9月:コーンムーン(※ハーベストムーン)

トウモロコシの収穫時期であることにちなんだ名前。
9月は「ハーベストムーン(収穫の月)」と呼ばれることもありますが、ハーベストムーンには別の定義があり、9月になる場合も、10月になる場合もあります(後述します)。
10月:ハンターズムーン(※ハーベストムーン)

冬に備え、狩人がシカやキツネを狩る季節にちなんだ名前です。
9月or10月:ハーベストムーン

ハーベストムーンの定義は、「秋分の日に一番近い満月の日」。早ければ9月10日前後ですが遅い年は10月5~6日までずれ込む場合もあります(だいたい5年に1回の頻度で10月です)。
コーンムーンやハンターズムーンとも呼ばれますが、ハーベストムーンと呼ぶことが優先されます。
ちなみに、日本の「中秋の名月」はハーベストムーンとほぼ一致します(1日程度ずれることも)。
11月:ビーバームーン

ビーバーが冬ごもりに備え、湖沼に大きなダムを造ることにちなんだ名前。または、毛皮を獲るためにビーバー用の罠を仕掛けるから、という説もあります。
12月:コールドムーン

冬が訪れ、寒い季節が始まることからの名前。古英語では「ユールの前の月」と呼ぶことも。
ブルームーン

ところで、満月は1ヶ月に1回とは限りません。2回目が発生することがあります。1ヶ月の平均が30日ちょっとなのに対し、月の満ち欠けの周期は約29.5日のためです。
じゃあ2回目の満月はなんて呼ぶの?というと、それが「ブルームーン」。
正確には、「1つの季節(3カ月)の中で4回満月が発生するとき、その3回目」がブルームーンです。
4回のうち3回目とは、ややこしいですね。これには理由があって、伝統的な季節の分け目が「春分・夏至・秋分・冬至(二至二分)」であり、上記のハーベストムーンやユールのように、二至二分に近い満月は特別な名前が付くことがあったことから、余分ともいえる3回目の満月をブルームーンと呼んだそうです。
英語でブルームーンといえば「めったにない、ごくまれな」という意味があります。とはいえ、ブルームーンが発生する確率はだいたい2年半に1回。閏年よりもちょっと多いくらいですね。
いろんな満月の話、いかがでしたか?次のビーバームーンの日は、ぜひ夜空を見上げてみてくださいね。
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【記事出典:参考】
国立天文台
THE OLD FARMER’S ALMANAC
FARMER’S ALMANAC
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ミキティ山田
旬な話題を求めて、いろいろな場所を取材・撮影する調査員。分厚い牛乳瓶メガネに隠したキュートな眼差しでネタをゲッチュー。得意技は自転車をかついで階段を登ること。ただしメガネのせいでよく転びます。