「父母ヶ浜(ちちぶがはま)」は、香川県の西部、三豊市の海岸線に広がる約1kmの海水浴場です。夕日が美しいスポットとしても知られていますが、南米ボリビアの有名観光スポット「ウユニ塩湖」のような写真が撮れることでも話題!
今回は、「父母ヶ浜」へ行ってみたいという人へ、絶景写真の撮り方のコツやおすすめの時間などを紹介します。
「父母ヶ浜」はどんなところ?


香川県の西部、三豊市にある約1kmのロングビーチが広がる海水浴場「父母ヶ浜」。昔から海水浴を楽しんだり、のんびり夕日を眺めたりと、地元の人にとって癒しの海岸でした。
干潮時には約500mも潮が引き、歩いても歩いても海にたどり着かないほど遠浅になるのが特徴です。


地元の人に愛されていた「父母ヶ浜」が脚光を浴びたのは、1枚の写真からでした。夕暮れ時、潮だまりに写る夕日のグラデーションと水際にたたずむ人のシルエットが、鏡のようにはっきりと上下対象に見えることから「天空の鏡」と呼ばれ、フォトジェニックなスポットとして、SNSを中心に注目されるようになりました。
さらに、空と海が広がり、水面に反射したように写る写真が「まるで南米ボリビアのウユニ塩湖のようだ!」と話題になったことで、2017年以前は年間で約1万人が訪れていた浜に、2019年には約45万人が訪れる人気スポットになりました。
フォトジェニックな写真が撮れる時間は?

フォトジェニックな写真が撮りやすいタイミングとして、3つの条件がそろっている日があげられます。
・干潮と日の入り時刻が重なる日
・風がなく水面が波立たない日
・日没直前、または日没後のマジックアワー
1.干潮と日の入り時刻が重なる日
鏡のような写真を撮るには干潮時、砂浜に潮だまりが必要です。潮の具合としては干潮の時間がねらい目です。そして、日の入りの時間には、目の前の水平線、または島の後ろに夕日が沈んでいく様子がゆっくりと見られます。
●潮の時間が夕刻にある日をチェック
●行く予定の日の干潮時間をチェック
[参考]三豊市観光交流局HPの潮見表(夕日の時間に見やすい日をチェック)
2.風がなく水面が波立たない日

潮だまりに美しく反射させるためには、風のない日が波立たないのでイチオシ!特に瀬戸内の夕刻は、風が静かになりやすいと言われているため、ねらい目です。
3.日没直前、または日没後のマジックアワー

日没直前は青かった空が黄色や赤色に染まっていく様子を眺められます。さらに印象的なのは、日没後のマジックアワー。太陽が水平線の下に隠れた後も、海岸線は30分程度黄色く輝き続けます。空が濃い青に変わっていくのと一緒に幻想的な色が楽しめますよ。


スケジュールの都合で日没には行けない人でも、自然の色はいろいろなシーンを作ってくれます。昼間の青空と雲が広がる晴れの日、海と空がグレーに広がる曇りの日など、その日なりの美しい瞬間があるので、どんな天気でも写真を撮ってみましょう。
素敵な写真を撮るコツは?

写真の撮り方にも4つのコツがあります!
・水面ギリギリにカメラを構える
・撮る人は潮だまりの手前ぎりぎりに、写る人は潮だまりの海側ぎりぎりに!
・少人数でしっかりポーズを取る
・みんなで大きく動く!
全員で並ぶ、手を広げる、飛ぶなど、いろいろなポーズでの撮影は、想い出になりますよ。





スマートフォンでも十分美しい写真が撮れます。三脚を使ったタイマー撮影や、パノラマ撮影、さらに多様な撮り方ができる動画撮影にもチャレンジしてみては?
潮だまりの周りで手足を大きく動かして歩いたり、シルエットで変わった動きを作ったりと、様々なポーズをして撮ってみてくださいね。
持って行くといいもの


濡れてもよい靴
水鏡に映るような写真を撮るためには、潮だまりを超えて海側へ行く必要があります。その際、砂浜に残る潮だまりを渡る可能性があるので、濡れてもよい靴がおすすめです。
タオル
現在2ヶ所洗い場があるので足を拭くためのタオルを持参しましょう。
水を入れたペットボトル
洗い場でも砂を落とせますが、水を入れたペットボトルを持って行き、車に乗る前に残った砂を流すと、車内が砂だらけになりません。
「父母ヶ浜」の自然を守る「ちちぶの会」



写真スポットとして人気の「父母ヶ浜」は、ボランティア団体「ちちぶの会」の清掃活動によって豊かな自然が守られています。
「ちちぶの会」は、1995年頃、砂浜を埋め立てる話が立ち上がった際に「このきれいな砂浜を残したい!」という思いをもった7人の有志によって発足しました。
スタートした清掃活動は広がり、少しずつ地域の人を中心にメンバーが増加。四半世紀以上たつ今では、毎月第一日曜日の早朝になると、多い時には100人近くのボランティアが清掃活動を行っています。毎朝の清掃も、4~5人で実施。

「ちちぶの会」の人が教えてくれたおすすめの過ごし方は、裸足で歩くこと。乾いたところはサラサラの砂、潮が引いたところは砂紋のデコボコが続き、すっと足が沈む感触が気持ちいいですよ。
また、足元の植物や生物たち、地域の歴史文化も楽しんでもらえるよう、地域と環境について学ぶことができる「父母ヶ浜環境学習BOOK」という冊子も作っています。
父母ヶ浜にまつわる昔話や、動植物、絶景写真の撮り方など、内容は盛りだくさん!下記で紹介する「父母ヶ浜 PORT」や、こちらのURLから読むことができるので、浜辺散策しながら読んでみては?
海の家として使える「父母ヶ浜 PORT」


「父母ヶ浜」の情報を手に入れたいなら、海の家「父母ヶ浜 PORT」へ行きましょう。駐車場、海水浴、周辺施設の情報などを入手できます。駐車場側にはトイレも完備。
父母ヶ浜での滞在をさらに盛り上げるスイーツ&おつまみ、おしゃれなカクテルドリンクやクラフトビールも味わえます。夏季は有料のシャワーブースも利用できますよ。
香川県三豊市仁尾町仁尾乙203-3(父母ヶ浜海岸内)
【平日】14時~日の入り【土・日・祝】12時~日の入り
水 ※天候による臨時休業の場合や、冬季営業時間短縮の予定あり。詳細は公式SNSを確認
【入場】無料、ノンアルコールカクテル 各600円
【電車】JR詫間駅・JR観音寺駅よりタクシーで約20分【車】高松自動車道さぬき豊中IC・高松自動車道三豊鳥坂ICより約20分
あり(無料)※父母ヶ浜の駐車場を利用。大型連休、繁忙期は事前予約制で有料の場合あり。詳細は父母ヶ浜の公式ホームページを確認
「父母ヶ浜 PORT」の詳細はこちら
(画像提供:父母ヶ浜 PORT)
香川県三豊市仁尾町仁尾乙203-3
24時間
悪天候時
無料
【電車】JR詫間駅・観音寺駅よりタクシーで約20分【車】高松自動車道さぬき豊中IC、三豊鳥坂ICより約20分
あり(無料)※大型連休、繁忙期は事前予約制で有料の場合あり。詳細は公式ホームページを確認
「父母ヶ浜」の詳細はこちら
(画像提供:三豊市観光交流局)
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※この記事は2023年7月25日時点での情報です。休業日や営業時間など掲載情報は変更の可能性があります。
※掲載されている情報や写真については最新の情報とは限りません。必ずご自身で事前にご確認の上、ご利用ください。
※掲載の価格は全て税込価格です。
森さくら
2007年より香川へ移住。移住前は、アフリカのケニアでサファリツアーの手配をする旅行会社に10年間勤務。香川では、地元情報を発信するブログライターをしながら、食と旅のコーディネータ―として、香川に訪れる方に直接届けられるサービスの開拓も行っている。