餃子の年間購入額が全国市町村でトップクラスの栃木県宇都宮市。市内には多数の餃子専門店があり、「協同組合 宇都宮餃子会」には約90店舗が加盟しています。戦後に急速に広まり、具材、皮、焼き方など、店ごとに工夫を凝らした宇都宮餃子は絶品揃い。今回は宇都宮市内で食べられる美味しい餃子のお店をご紹介します!
宇都宮餃子®とはどんな料理?特徴や普通の餃子との違い
宇都宮餃子の特徴とは?

「宇都宮餃子®」は「協同組合 宇都宮餃子会」の管理する登録商標で、組合に加盟している店舗のみが「宇都宮餃子®」を名乗ることができますが、素材や焼き方などに定められたルールはありません。
そのため調理法は焼、揚、水などさまざまな種類があり、店舗によって大きさや素材、皮の厚さや熟成度、包み方や羽根の大きさ、つけだれなどが違います。だからこそ、多彩な餃子の中から、自分好みの一品を見つける楽しみがあるのです。
宇都宮餃子の歴史
宇都宮が餃子の街となったのは、諸説ありますが、戦時中市内に駐屯していた第14師団が中国に出兵したことで餃子を知り、帰郷後に広めたと伝えられています。また、宇都宮は夏暑く、冬寒い内陸型気候で、スタミナをつけるために餃子人気が高まったともいわれています。
1993年には、市内餃子専門店など38店舗により宇都宮餃子会が発足。現在は約90店舗が加盟しています。
また、毎年11 月の第1土日には「宇都宮餃子祭り」を開催。2日間で約10万人以上が会場を訪れています。
【宇都宮駅より徒歩15分】宇都宮みんみん 本店
伝統の味わいを守る創業64年の老舗


1958年創業の宇都宮餃子の老舗です。肉は豚肉、野菜は白菜、キャベツをメインに、たまねぎ、ねぎ、しょうが、にら、にんにくで、肉と野菜の割合は2.5:7.5。にんにくは旨みだけを残す工夫をしているので、匂いはほとんどなし。あっさりとした野菜たっぷりの餃子です。焼餃子のほか、揚餃子や水餃子でも味わえます。
ごま油でカリッと焼き上げた餃子は香ばしく、いくつでも食べられそう。ラー油の容器の底に沈む唐辛子をすくって入れるかどうかで辛さを調整できます。
中国北京に住んでいた創業者が現地で習った餃子をメニューにして、宇都宮で提供したのがこの店の始まり。宇都宮市を中心に10店舗を展開していますが、本店は創業当時から変わらぬ佇まい。昔ながらのシンプルな餃子スタイルを踏襲し、酢、醤油、ラー油という食べ方のスタイルも守り続けています。
「焼餃子」と「揚餃子」がテイクアウト可能で、それぞれ2人前12個680円~を用意しています。
028-622-5789
栃木県宇都宮市馬場通り4-2-3
11時~20時30分(LO20時)
不定
【電車】JR 宇都宮駅より徒歩15分【車】東北道鹿沼ICより20分
あり(契約駐車場:宮パーキング、食事:1時間無料 テイクアウト:20分無料)
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(画像提供:宇都宮みんみん)
【宇都宮駅ビル内】宇味家 宇都宮駅構内店
こだわり具材を独自のもちもち、つやつやの皮で包む


県内2店舗を構える餃子店です。餃子の餡には栃木のブランド豚肉「那須郡司豚(なすぐんじぶた)」100%と、国産の玉ネギ、にんにく、キャベツ、にらなどを使い、上質な小麦粉と食材の酸化物を取り除く働きがあるといわれている「還元水」で作る皮に包んでいます。
こだわりの皮はモチッ、カリッ。定番の焼餃子、「水餃子(429円)」、「揚げ餃子(429円)」のほか、パン粉をつけて揚げる「フライ餃子(495円)」があるのもこの店ならではの特徴です。
また、JR宇都宮駅構内店には、「支那そば(860円)」や「佐野ラーメン(986円)」もあり、餃子とともに味わうことができます。
テイクアウトメニューは「焼餃子(6個421円~)」のほか、「冷凍生餃子(20個入り1350円~)」も販売しています。
028-600-3572
栃木県宇都宮市川向町1-23 宇都宮駅ビルパセオ2階
10時~21時30分(LO20時30分)
なし
【電車】JR 宇都宮駅ビル内【車】東北道鹿沼ICより20分
あり(パセオ提携駐車場利用)
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(画像提供:宇味家)
【東武宇都宮駅より徒歩5分】餃子専門店 香蘭
特注の強力粉入りの皮は厚めでもっちり



1959年創業の老舗です。一度は惜しまれつつ閉店したものの、2011年に復活しました。
餡に使うのは豚肉もキャベツや玉ネギなどの野菜もすべて国産で、ごま油が隠し味。それを強力粉など数種の小麦粉をブレンドして厚めの皮で毎日一つひとつ、手で包んでいます。焼きに使うのはごま油で、揚げ油にもごま油をブレンドしているので、店内に漂う香ばしい香りが食欲をそそります。
焼餃子でもちっとした皮の食感が楽しめることはもちろん、揚餃子は冷凍せずに揚げるので、外はカリカリで中はもっちりと独特の食感が楽しめるのだとか。揚餃子にはミネラル豊富なピンク岩塩を添えて提供するのもこの店の特徴です。
テイクアウトメニューは冷凍生餃子、焼餃子、揚餃子それぞれ2人前12個700円~です。
028-622-4024
栃木県宇都宮市本町1-24
11時30分~LO20時
火(祝日の場合営業)
【電車】東武鉄道東武宇都宮駅より徒歩5分、JR 宇都宮駅より徒歩20分 【車】東北道鹿沼ICより20分
なし
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(画像提供:餃子専門店 香蘭)
【宇都宮駅ビル内】餃子といえば芭莉龍
お洒落な店内でバリエーション豊富な餃子を



2020年10月オープンの餃子バー。野菜は白菜と香りづけの生姜のみで、毎日かたまり肉を角切りにする豚肉との割合は7:3。自家製ダシを練り込んでいるので、少し厚めの皮をパリッと噛むとジュワッと旨みたっぷりの肉汁がほとばしり、肉々しい食感が楽しめます。
シンプルな焼餃子以外に、プリップリの「エビ水餃子(748円)」や「麻辣焼餃子(748円)」「クルミカレー水餃子(748円)」など餃子のバリエーションも豊富。さらに、「牛だしのフォー(748円)」などサイドメニューも多彩です。餃子をつまみにお酒を飲んで、フォーでしめるというのもいいですね。
明るくキレイな店内では、オープンキッチン横にあるスペースでスタッフが餃子を手包みしている様子が見られます。
テイクアウトメニューは「焼餃子(626円)」があります。
028-627-8578
栃木県宇都宮市川向町1-23 宇都宮駅ビルパセオ1階
10時~24時(LO23時30分)
パセオ休館日に準ずる
【電車】JR 宇都宮駅駅ビル内【車】東北道鹿沼ICより20分
あり(パセオ提携駐車場利用)
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(画像提供:餃子といえば芭莉龍)
【東武宇都宮駅より徒歩5分】餃天堂 シンボルロード店
肉汁飛び出し注意!コロンとまあるい“もちっと餃子”専門店



さまざまなメディアにも取り上げられ、多くの人に愛される名店「餃天堂」。
餃天堂の大きな特徴は、珍しいまん丸の餃子。厚めの皮に野菜と肉が4.8:5.2と、肉が多めで、焼餃子はマヨネーズと一味唐辛子で食べるのが餃天堂スタイルとか。
水餃子は餃子の本場中国で愛されている翡翠に見立てた美しい黄緑色で、モチッとした皮の中からジューシーな肉汁があふれ出します。
カウンター席、テーブル席があるので、家族やグループはもちろん、ひとりでも利用しやすいのが嬉しいですね。
焼餃子のテイクアウト(1人前5個650円)のほか、冷凍餃子の持ち帰りもできるので、お土産にしても喜ばれそうです。
028-689-8518
栃木県宇都宮市池上町1-11
10時30分~22時(LO21時30分)
なし
【電車】東武宇都宮駅より徒歩5分【車】東北道宇都宮ICより30分
なし(近隣のコインパーキング利用)
「餃天堂 シンボルロード店」の詳細はこちら
(画像提供:餃天堂)
【東武宇都宮駅より徒歩8分】来らっせ 本店
宇都宮の多彩な餃子を一度に楽しめる



宇都宮餃子会の直営店で、「来らっせ本店」には、5店舗が常設するフードコートのようなスタイルの「常設店舗」、餃子会に加盟する30店舗以上の餃子を日替わりで楽しめる「日替わり店舗」、冷凍餃子や餃子グッズなどの販売をしている「お土産コーナー」の3つのコーナーがあります。
常設店舗は、「宇都宮みんみん」、「香蘭」、「龍門」、「さつき」、「めんめん」の5店舗。日替わり店舗では、30種類の餃子を日替わりで提供しており、人気の「餃子盛合せ」は、一皿で5店舗の味を楽しむことができます。その日に食べられる餃子は、店内メニューで確認できるのでじっくり選んで食べ比べしましょう。宇都宮の餃子店はたくさんあってどこから行けばいいかわからない。そんな人におすすめの店です。
お土産コーナーには30店舗以上もの冷凍餃子が販売されており、全国配送もできます。
駅直結の宇都宮パセオ店は冷凍餃子と餃子グッズの土産店です。
028-614-5388
栃木県宇都宮市馬場通り2-3-12 MEGAドン・キホーテ ラパーク宇都宮地下1階
【平日】11時~20時30分(LO20時)【土・日・祝】11時~21時(LO20時30分)【日替わり店舗】11時~21時(LO20時30分)【お土産コーナー】10時~21時
なし
【電車】東武鉄道東武宇都宮駅より徒歩8分、JR宇都宮駅より徒歩15分【車】東北道鹿沼ICより20分
なし
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(画像提供:協同組合宇都宮餃子会)
【鹿沼ICより30分】幸楽
毎日仕込む国産香味野菜スープが味の決め手!



先代から伝わる味を守り続け、地元で長く愛されている店です。餃子の餡に使用するのは栃木県産豚肉で、国産の白菜とキャベツを6:4で配合し、野菜の甘味を生かしています。
白菜はざく切り、キャベツはみじん切りと、歯ごたえが良くなるように野菜のカット方法も工夫しています。毎日仕込む国産香味野菜の旨みを引き出したスープを練り込んでいるため、ジューシーな焼き上がりで、飽きのこない美味しさです。
水餃子は特製香味野菜スープに塩味を加えたものに入っているので、スープも美味しく飲み干せるのが魅力です。
宇都宮駅からタクシーで20分ほどの住宅街にありながら、平日でも昼は行列が絶えないほど。オープン時間を狙って行くのがおすすめです。
テイクアウトメニューは「餃子(6個290円)」で、2人前から注文できます。
028-652-6565
栃木県宇都宮市宝木町2-864-4
11時15分~LO13時45分、16時30分~LO19時45分
日・月
【電車】JR 宇都宮駅よりタクシー20分【車】東北道鹿沼ICより30分
あり(42台)
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(画像提供:幸楽)
【宇都宮駅より徒歩12分】悟空
肉の旨みにこだわり、ジューシーさ抜群!



噛むと肉汁があふれ出す「特製肉餃子」が看板メニューです。国産の原材料を厳しく吟味し、野菜4:肉6の割合で作る餃子は一般的なサイズの1.7倍で1個約35gと食べ応えあり。さらに2.4倍の「ジャンボ餃子(4個550円)」もあって肉好きにはたまりません。一皿で2種類を食べ比べできる「ダブルセット(ライス付き)1100円~」もおすすめ。もちもちの平打ち麺にあっさり醤油スープの「佐野ラーメン(820円)」とのセットも人気です。
アットホームな雰囲気の店内には観光客も多く、スタッフは明るく元気。地元のおすすめ観光スポットなどを気軽に教えてくれます。
テイクアウトメニューは「特製肉餃子(5個460円)」、「ジャンボ餃子(4個550円)」、「しそ餃子(6個470円)」、「野菜餃子(6個390円)」があります。
028-600-3575
栃木県宇都宮市馬場通り4-2-4 日野屋ビル1階
【平日】11時30分~20時(LO19時15分)【土・日・祝】11時~20時(LO19時)
金
【電車】JR 宇都宮駅より徒歩12分【車】東北道鹿沼ICより20分
なし
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(画像提供:悟空)
【宇都宮駅ビル内】味噌と餃子の青源 パセオ店
老舗味噌店が提供する、味噌で食べる餃子



1625(寛永2)年創業、味噌造り400年を迎えた老舗味噌醸造元が、“自慢の味噌を使って餃子と和のコラボ”をと1996年に味噌だれで食べる餃子を開発しました。日本の伝統的調味料、味噌と餃子は相性バツグンです。
一番人気の「青源のネギ味噌餃子」は、薄皮の中に野菜と豚肉が6:4の焼餃子に、特製味噌だれと唐辛子、シャキシャキの小ねぎをたっぷりトッピング。ご飯はもちろん、お酒のお供にもぴったりです。
「青の水餃子」は、赤味噌ベースでお酢の程よい酸味と、生姜が効いたスープが人気。ピリッと辛い「赤の水餃子(600円)」もあります。
駅ビル内の店舗は明るく、ひとりでも気軽に入れる雰囲気です。
テイクアウトメニューは「源ちゃん焼餃子(味噌だれ付き)」で1人前6個360円~となっています。
028-627-8464
栃木県宇都宮市川向町1-23 JR宇都宮駅ビルパセオ1F
10時~21時(最終入店20時、LO20時30分)
パセオ休館日に準ずる
【電車】JR 宇都宮駅ビル内【車】東北道鹿沼ICより20分
あり(パセオ提携駐車場利用)
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(画像提供:味噌と餃子 青源)
【宇都宮ICより車で15分】和の中
漢方の香辛料を練り込み、皮から手作り



創業24年を迎えた中国料理店です。看板メニューは「薬膳ゆで餃子」。小麦粉を自然発酵させて皮から手作りで、餡には身体に優しい、漢方薬にも使われる香辛料を練り込んでいます。手作りの皮はもっちりと奥歯を弾くような歯応えで、ふくよかな小麦の香り。そこから野菜の旨みと肉汁がジュワッと口に広がっていきます。
麺で人気なのは「岩塩ラーメン」。内モンゴルの岩塩を使った優しい味わいのスープに、何時間も煮込んだほろほろのチャーシューをトッピング。ボリューム満点ですが塩味であっさり食べることができます。
古民家風な建物に一歩入ると梁があり、古い中国の茶館に来たような雰囲気。ジャズが流れる空間で、クラフトビールとともに餃子や「よだれ鶏(ライス付き989円)」などの一品料理をゆったり味わうことができます。
テイクアウトメニューは「冷凍餃子(6個)270円」、「焼餃子(6個)302円」があり、3人前から注文できます。
028-624-7886
栃木県宇都宮市駒生町1296-33
11時30分~14時30分(LO14時)、17時30分~21時30分(LO21時)
月(祝日の場合翌日)
東北道宇都宮ICより車で15分
なし
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(画像提供:和の中)
まとめ
宇都宮市内には餃子が食べられる店が300軒以上!伝統を守り続ける店、オリジナルを追究する店と、それぞれが自慢の味を提供しています。食べ歩きはもちろん、テイクアウトメニューも充実しているので、家での食べ比べも楽しそうです。今度の休日は宇都宮へ餃子の旅はいかがですか。
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※この記事は2025年3月7日時点での情報です。休業日や営業時間など掲載情報は変更の可能性があります。
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中林 貴美子
旅のライター歴=じゃらんライター歴20余年。2人の子どもを育てつつ、西へ東へ取材行脚の日々。観光地と観光地のはざまにあるのどかな里山風景やそこで暮らす地元の人との触れあいが好き。食いしん坊が幸いしてご当地グルメや道の駅グルメ関連も多数。