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2023.01.28

ひとり旅にもおすすめのレトロ旅プラン4選!古い街並みと文化に触れる時間を満喫【全国】

重伝建(重要伝統的建造物群保存地区)に認定された地区がおもしろいのは、温故知新の精神が息づいていること。
貴重な遺産を守りつつ未来に目を向けるその想いを、肌で感じられる醍醐味があります。
そこで今回はひとり旅にも向いている4つの旅
重伝建めぐりをテーマに、ひとり旅へ出かけてみませんか。

“重伝建”とは?

重要伝統的建造物群保存地区の略称。江戸~昭和初期の価値の高い歴史的町並みを保存する目的で選定される。集落、港町、宿場・商家・茶屋の町並、養蚕や醸造等の産業と結びついた町並、寺社・武家を中心とした町並の8分類に種別され、令和4(2022)年12月時点で全国に126地区が選定を受けている。
文化庁の伝統的建造物群保存地区紹介ページ

【千葉県・香取市】小江戸の風情が漂う水郷佐原をめぐる。

水郷佐原の街並み
(画像提供:PIXTA)

佐原~平成8(1996)年選定|商家町

佐原は利根川水運の物資集散地として、江戸期に栄えた商業都市。利根川の支流である小野川沿いに寄棟造や妻入の町家が並び、昔ながらの風情が今も生き続けている。

関東地方で初めて重伝建に認定された商家町で、観光地化されつつもゆったりとした時が流れ、ひとり旅で訪れやすいのが魅力だ。樋橋から勢いよく流れる水音に耳を傾けたら、小江戸さわら舟めぐりで約30分の船旅へ。

そして伊能忠敬旧宅で歴史に思いを馳せ、商家が並ぶ通りを散策してみる。「“さわら”の発音は魚の鰆と同じだよ」と気さくに声を掛けてくれたのは、徳川家光治世創業の油屋「油茂製油」22代目の店主、並木茂徳さん。佐原の商業についてや油の歴史、展望に興趣が尽きず、おしゃべりに花が咲く。

\旅の+αヒント/
泊まるなら築100年超の「佐原商家町ホテル NIPPONIA」に1泊。帰りに「道の駅水の郷さわら」や、「成田山新勝寺」に寄っても。

佐原エリアへの行き方
【電車】JR成田線佐原駅より徒歩15分【車】東関東道佐原香取ICより10分
町並み観光駐車場などを利用

伊能忠敬旧宅【千葉県・香取市】

伊能忠敬が醸造業などを営みつつ30年余過ごした家。

伊能忠敬旧宅
伊能家の土蔵造りの店舗。土間や帳場、居室、台所などがあり、築200以上経つものも
伊能忠敬旧宅

佐原は、日本最初の全国実測地図を作った伊能忠敬とゆかりが深い場所。忠敬が17歳から49歳までを過ごした家が小野川沿いに立つ。川を挟んで向かい側にある「伊能忠敬記念館」もおすすめ。

■伊能忠敬旧宅
0478-54-1118
千葉県香取市イ1900-1
9時~16時30分
年末年始(12月29日~1月1日)
無料
「伊能忠敬旧宅」の詳細はこちら
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油茂製油【千葉県・香取市】

扉をくぐればまるでタイムスリップしたかのよう。

油茂製油
その歴史や商品は、海外からも評価されている
油茂製油
玉締め一番搾りごま油(330g)1200円と、ごま油で作ったラー油(180g)1700円

1630年頃に創業し、一貫して油屋を営む。江戸時代はなたね油、戦後にごま油が作られるようになり、珍しい玉締めという手法で作る自然なごま油は芳醇。近年では、ごま油を使ったラー油も人気でファンも多い。

■油茂(あぶも)製油
0478-54-3438
千葉県香取市イ3398
9時30分~17時
不定
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いなえ【千葉県・香取市】

明治時代の商家をリノベした甘味喫茶でほっと一息。

いなえ
カフェのほかギャラリーも併設
いなえ
4種の寒天で彩られたあんみつ700円。うどんなどもある

川から近いカフェで休憩を。前は文具店だったというユニークな構造のカフェは、奥に長いのが特徴。昔、佐原では間口の大きさで税金が決まったため、入り口は狭くして奥へ広げる家も多かったのだとか。

■いなえ
0478-54-7575
千葉県香取市佐原イ511
10時30分~17時

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【富山県・高岡市】金屋町で鋳物に出合い、山町筋の町並みを散歩。

金屋町で鋳物に出合い、山町筋の町並みを散歩。
石畳と千本格子は金屋町の象徴。築200年の自宅で営業する大寺幸八郎商店も
金屋町で鋳物に出合い、山町筋の町並みを散歩。
和洋建築が入り混じる。赤レンガが印象的な洋館は旧富山銀行本店

金屋町・山町筋~平成24(2012)年選定|鋳物師町(金物町)

歴史都市をうたう高岡において欠かせない存在なのが、市内に残る町並み。そのひとつ金屋町は、加賀前田家2代当主の前田利長公が、産業振興のために7人の鋳物師を呼び寄せたことに端を発する「高岡鋳物」発祥の地だ。銅片の敷きこまれた石畳に千本格子の家並みがマッチし、400年前の歴史を経た今も独特の景観を醸し出している。

山町筋は、商都としての高岡を支え続けた商人たちの町。1900(明治33)年の大火で大きな被害を受けたあと建てられた土蔵造りの家が並ぶなか、赤レンガの洋風建築も混在するなど、建物群を見るだけで時の流れを感じることができる。

2つの町は徒歩で移動できるほどの距離。のんびり趣の違いを楽しみたい。

\旅の+αヒント/
次の日は高岡駅からJR城端線やJR氷見線で列車旅。土日には、すし職人が乗車する観光列車「ベル・モンターニュ・エ・メール」も運行。

金屋町・山町筋エリアへの行き方
【電車】JR高岡駅より徒歩15~20分【車】能越道高岡ICより10分

大寺幸八郎商店【富山県・高岡市】

ひとり旅記念にぴったりのオリジナルアクセサリー作り。

大寺幸八郎商店
人気のミニ干支シリーズはひとつ5000円前後なので、毎年手に入れてコレクションしても
大寺幸八郎商店
アクセサリー作り体験ではピアスやネックレスが作れる
大寺幸八郎商店
柔らかくて扱いやすい錫。錆びにくく酸化しにくいのも特徴

1860(万延元)年に鋳物工場として創業。現在は地元作家らの金属工芸品を揃えるショップ、さらにカフェ&ギャラリーとして開放している。クラフト体験も可能で、錫を使ったアクセサリー作りが好評。

■大寺幸八郎商店
0766-25-1911
富山県高岡市金屋町6-9
10時~17時
火(祝日の場合は営業)
錫のアクセサリー体験2200円~(予約可)
なし
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高山御車山会館【富山県・高岡市】

工芸技術の粋を集めた繊細かつ華麗な装飾は必見。

高山御車山会館
高岡御車山祭、その特別な日の高揚感を年中味わえる

国の重要有形および無形民俗文化財である「高岡御車山」。その御車山を通年観覧できる。歴史や工芸技術の展示解説のほか、お囃子、からくり人形を体験できるコーナー、祭りを体感できるシアターもある。

■高山御車山(みくるまやま)会館
0766-30-2497
富山県高岡市47-1
9時~17時(入館は30分前まで)
火(祝日の場合は翌日)、年末年始
高校生以上450円、中学生以下無料
15台
「高山御車山会館」の詳細はこちら

山町ヴァレー【富山県・高岡市】

洋風建築と土蔵をリノベ。町と人をつなぐ観光拠点。

山町ヴァレー
施設内には飲食店が多数。魚問屋運営の「かねまつ食堂」もそのひとつ。魚料理を定食でお手頃に

木造3階建ての洋風建築と土蔵から成る大型商家をリノベーションした複合施設。中庭を囲むようにテナントが入り、市民や観光客の憩いの場、情報発信の役割も担う。観光案内や手荷物預かりサービスも。

■山町ヴァレー
0766-75-9614
富山県高岡市小馬出町6
10時~17時(店舗により異なる)
各店舗により異なる
9台
「山町ヴァレー」の詳細はこちら
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菅野家住宅【富山県・高岡市】

高岡を代表する名士の貴重な土蔵造りの家屋。

菅野家住宅
壁面の黒漆喰や2階の観音開きの扉など、重厚な菅野家住宅

明治初頭、高岡の一大商家であり、政財界の中心的存在でもあった菅野家の自宅は、山町筋の土蔵造りの町屋の中でも、大規模で質が高いとして重要文化財に指定。高岡の土蔵造りの特徴がよくわかる。

■菅野(すがの)家住宅
0766-20-1547(高岡市観光協会)
富山県高岡市木舟町36
9時30分~16時
火、年末年始、厳冬期(1月~2月)
大人300円、小中学生無料
なし
「菅野家住宅」の詳細はこちら

瑞龍寺【富山県・高岡市】

荘厳な佇まいに息を呑む前田利長公の菩提寺。

瑞龍寺
加賀前田家2代当主・前田利長公を弔うために3代当主・利常が建立した

美しい伽藍配置が特徴的な前田家ゆかりの寺院。山門、仏殿、法堂は国宝に指定されている。トイレの神様として知られる「烏瑟沙摩明王」が祀られていることでも有名。少し足をのばして訪れてみては。

■瑞龍寺
0766-22-0179
富山県高岡市関本町35
[拝観時間]9時~16時30分閉門、12月10日~1月31日は16時閉門(入場は各30分前まで)
なし
拝観料大人500円、中高生200円、小学生100円
100台
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じゃらん編集部  じゃらん編集部

こんにちは、じゃらん編集部です。 旅のプロである私たちが「ど~しても教えたい旅行ネタ」を みなさんにお届けします。「あっ!」と驚く地元ネタから、 現地で動けるお役立ちネタまで、幅広く紹介しますよ。

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