数多くの文化施設がある東京。中でも博物館やミュージアムは、展示しているものやテーマが多彩!国宝や重要文化財を多数展示する施設、科学技術や宇宙に関する研究を紹介する施設など、ジャンルは多岐にわたります。1日楽しめる、都内のおすすめ博物館をご紹介します。
東京国立博物館【上野】
国立科学博物館【上野】
たばこと塩の博物館【押上】
郵政博物館【スカイツリー前】
木材・合板博物館【新木場】
深川江戸資料館【清澄白河】
日本科学未来館【東京国際クルーズターミナル】
東京都水の科学館【国際展示場】
葛飾柴又寅さん記念館【柴又】
日本銀行金融研究所貨幣博物館【三越前】
JPタワー学術文化総合ミュージアム インターメディアテク【東京】
科学技術館【竹橋】
野球殿堂博物館【後楽園】
印刷博物館【江戸川橋】
東洋文庫ミュージアム【千石】
目黒寄生虫館【目黒】
國學院大學博物館【渋谷】
東京消防庁消防防災資料センター(消防博物館)【四谷三丁目】
池袋防災館【池袋】
古代オリエント博物館【池袋】
東京農業大学「食と農」の博物館【経堂】
江戸東京たてもの園【小金井公園】
【上野】東京国立博物館
国宝や重要文化財を多数展示する、日本随一の博物館

創立から150年の歴史を誇る大博物館、それが「東京国立博物館」です。始まりは湯島聖堂大成殿で開催された博覧会。1世紀半以上の期間に集められ、受け継がれてきた収蔵品は約12万件にもおよびます。
国宝は89件、重要文化財は550件(2024年4月現在)と圧倒的な数を誇り、これらで構成される「総合文化展」では常時3000件が展示されています。

東京国立博物館は6つの展示館に分かれています。日本美術を展示する本館、日本の考古・特別展の平成館、東洋美術の東洋館、法隆寺宝物館では法隆寺の宝物が展示されています。
さらに、洋画家・黒田清輝の作品を展示する黒田記念館、特別展やイベントが行われる表慶館もあります。1日かけても回りきれない日本随一のコレクション展示は、ぜひ一度は見ておきたいですね。
東京都台東区上野公園13-9
【火~木・日】9時30分~17時【金・土】9時30分~20時(入館は閉館の30分前まで)
月(ただし月が祝日の場合は開館し、翌平日に休館)、年末年始、臨時休館あり
総合文化展観覧料【大人】1000円【大学生】500円【高校生以下および満18歳未満、満70歳以上の方】無料 ※特別展は別料金
【電車】JR上野駅・鶯谷駅より徒歩10分、東京メトロ上野駅・根津駅より徒歩15分、京成電鉄京成上野駅より徒歩15分【車】首都高速道路上野出口より5分
なし
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(画像提供:東京国立博物館)
【上野】国立科学博物館
科学や自然の膨大な展示が楽しい、国立で唯一の総合科学博物館

国立としては唯一の総合科学博物館である「国立科学博物館」。“カハク”の愛称で親しまれており、子どもから大人まで楽しめる博物館です。
1877(明治10)年に「教育博物館」として創立して以来、現在まで500万点以上の標本・資料を収蔵、そのうち約2万5000点を展示しています。

入り口には実物大のシロナガスクジラの模型が出迎え、そのスケールに圧倒されるところから“カハク”での体験は始まります。
館内は大きく二つに分かれており、日本人や日本の自然にスポットを当てた「日本館」と、宇宙や地球全体の自然や科学技術を展示した「地球館」で構成。様々な動物の剥製や骨格標本をはじめ、詳細な図版や解説展示、実際の機器など、きっと何か興味を引く展示に出会える科学博物館です。
東京都台東区上野公園7-20
9時~17時(入館は16時30分まで)
月(祝日の場合は翌日)
630円(高校生以下、65歳以上無料)
【電車】JR・東京メトロ上野駅より徒歩5分
なし
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(画像提供:国立科学博物館)
【押上】たばこと塩の博物館
国の専売品だった「たばこ」と「塩」にスポットを当てる博物館

「たばこと塩の博物館」は、かつて国の専売品として扱われていた「たばこ」「塩」に関する歴史と文化を紹介しています。
「たばこ」については起源から世界と日本に伝播・伝来する流れや現代にいたる歴史、喫煙具の紹介を豊富な資料で説明しています。

「塩」の展示は、世界の様々な塩資源や日本における製塩の歴史、塩の科学について、実物や模型、映像など様々な見せ方で解説しています。
図書閲覧室も併設され、たばこと塩に関する書籍のほか、この博物館が出版した展覧会図録や所蔵資料図録なども閲覧可能です。また、たばこと塩を中心とした幅広いテーマの特別展も年に5回ほど行っています。
東京都墨田区横川1-16-3
10時~17時(入館は16時30分まで)
月(祝日にあたる場合は開館し、直後の平日に休館)、年末年始(12月29日~1月3日)
【一般・大学生】100円【小・中・高校生】50円【65歳以上の方】50円
【電車】東武鉄道とうきょうスカイツリー駅より徒歩約10分、都営地下鉄本所吾妻橋駅より徒歩約10分、東京メトロ押上駅より徒歩約12分
なし
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(画像提供:たばこと塩の博物館)
【スカイツリー前】郵政博物館
郵便に関する資料400点や、33万種もの切手コレクションを展示

「郵政博物館」は、“心ヲツナグ 世界ヲツナグ”をコンセプトに、郵便や通信の歴史と文化を学べる博物館です。
郵便にまつわる歴史や物語を6つの世界(エリア)に分けて紹介する常設展示場、企画展示場、多目的スペースで構成されています。常設展示場では、国内外の郵便に関する資料約400点や、33万種もの切手が見られます。郵便配達員の制服や装備など、時代ごとの変遷も展示されていて楽しめますよ。

デジタル技術を利用した郵便配達ゲームや、プロジェクションマッピング、絵葉書クリエーターでオリジナル絵葉書づくりなど、実際に操作して遊ぶことのできる展示も充実しています。展示を見終わる頃には郵便について詳しくなっていることでしょう。
東京都墨田区押上1-1-2 東京スカイツリータウン・ソラマチ9階
10時~17時30分(入館は17時まで)
不定
【大人】300円【小・中・高校生】150円
【電車】東武鉄道・東京メトロ・京成電鉄・都営地下鉄押上(スカイツリー前)駅よりすぐ
なし
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(画像提供:郵政博物館)
【新木場】木材・合板博物館
木材と合板をテーマに、木の種類や木の板展示、合板加工などを紹介する博物館

「木材・合板博物館」は、木材と合板に関する資料を展示する博物館です。「合板」とは、薄く剥いた板を重ねて接着剤で貼り付けたもので、学校の机や椅子に使われていることが多いので、身近に感じる方も多いでしょう。

木材と合板と環境をテーマにした数々の展示は、私たちの生活への工夫を楽しく学べるようになっています。
木材の標本、様々な合板や木造建築物の模型などの展示、丸太をトイレットペーパーのように薄くむく「ロータリーベニヤレース」の実演もあります。
地球環境の保全や木材利用による暮らしなども紹介。江戸時代に一大材木河岸を形成していた木場の歴史についての展示もあります。
東京都江東区新木場1-7-22 新木場タワー3・4階
10時~17時(最終入館は16時30分まで)
月、火、祝日、夏期休暇、年末年始
無料
【電車】JR・東京メトロ・東京臨海高速鉄道新木場駅より徒歩7分
なし
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(画像提供:木材・合板博物館)
【清澄白河】深川江戸資料館
3階分の大きな吹き抜けの空間に、深川の下町風景を再現

「深川江戸資料館」は、江戸時代の深川にあった深川佐賀町に関する資料館です。
天保年間の深川佐賀町の町並みを、地下1階から地上2階の3層にわたる吹き抜けの大きな空間の中に実物大で再現しています。町並みには、商家や茶屋、長屋、船宿、火の見櫓など時代劇でしか見られない情景が広がり、自由に歩きまわれます。

お店や長屋には実際に入って当時の生活に使われた道具に触れて、庶民の暮らしに思いを馳せることができます。
照明や音響効果で朝、昼間、夕方など、1日の移り変わりを感じられ、まさに江戸末期の下町の雰囲気を存分に感じられる体感型の展示が目玉です。
また、江戸時代の年中行事や伝統芸能を再現するイベントも行われています。
東京都江東区白河1-3-28
9時30分~17時(入館は16時30分まで)
第2・4月(ただし祝日の場合は開館)、年末年始
【大人】400円【小・中学生】50円
【電車】都営地下鉄・東京メトロ清澄白河駅より徒歩3分
あり
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(画像提供:深川江戸資料館)
【東京国際クルーズターミナル】日本科学未来館
日常生活から宇宙探求まで様々な角度で楽しめるサイエンス・ミュージアム

日本科学未来館は先端の科学技術を体験できるサイエンスミュージアムです。
テーマはロボットや人工知能、生命科学、地球環境、宇宙など、私たちの未来にかかわる科学技術。自分自身で触れ、発見できる参加体験型の展示で、大人から子供まで楽しむことができます。
館内に入ると、まず目に入るのが直径6mの地球ディスプレイ「ジオ・コスモス」。実際の気象衛星などの観測データをもとに雲の様子を表示する日本科学未来館のシンボルです。

常設展示のほか、親子で体験できる「“おや?”っこひろば」や、ドームシアターでの全天周の立体映像、トークセッションやワークショップなど、多彩な施設・プログラムが用意されています。
東京都江東区青海2-3-6
10時~17時(入館券の購入および受付は16時30分まで)
火(ただし、祝日や春夏冬休み期間などは開館の場合あり)、年末年始(12月28日~1月1日)
常設展入館料【大人】630円【18歳以下】210円【6歳以下の未就学児】無料
【電車】ゆりかもめテレコムセンター駅より徒歩約4分、東京国際クルーズターミナル駅より徒歩約5分、東京臨海高速鉄道東京テレポート駅より徒歩約15分【車】首都高速台場出口より約5分
あり(1時間440円、当日1日最大1650円)
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(画像提供:日本科学未来館)
【国際展示場】東京都水の科学館
水と水道について、映像シアターや様々な体験展示を通して学べる

私たちの生活に欠かせない「水と水道」。「東京都水の科学館」では、水の大切さと不思議さを、科学の視点と体験展示で紹介する体験型科学ミュージアムです。

映像シアター「アクア・トリップ」では、前方と左右、天井の4面に映し出される映像で、自分が水つぶになったような旅を体験できます。
ほかにも、映像やクイズを楽しみながら、水を育む森や自然について学べたり、水の性質を利用した実験装置があったりと、体験型の展示がたくさんあります。
イベントや企画展示を随時開催している多目的スペースも併設しています。
東京都江東区有明3-1-8
9時30分~17時(最終入館16時30分)
月(月が祝日の場合は翌日)、年末年始
無料
【電車】東京臨海高速鉄道国際展示場駅より徒歩8分、ゆりかもめ東京ビックサイト駅より徒歩8分
なし
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(画像提供:東京都水の科学館)
【柴又】葛飾柴又寅さん記念館
葛飾柴又の下町風情と「寅さん」の世界に浸れる記念館

映画「男はつらいよ」の世界にどっぷり浸かれる「寅さん記念館」。フーテンの寅さんが帰ってくる葛飾柴又の団子屋「くるまや」のセットで撮影所から移設され、再現されています。店内を覗けば寅さんとくるまやの面々がやりとりする様が目に浮かぶようです。

館内にはほかにも、劇中で使用した小道具やセット、ミニチュアなどの資料の数々を展示しています。タコ社長の朝日印刷所を再現する展示や、寅さんがいつも携えていたトランクの中身が公開されているので必見です。
映画の名シーンをみることができるパネルやQ&Aコーナーもあり、ファンならぜひ見ておきたいものが随所に陳列されています。
東京都葛飾区柴又6-22-19
9時~17時
第3火(ただし第3火が祝日・休日の場合は、直後の平日)、及び12月第3火・水・木(年末年始も営業)
山田洋次ミュージアムとの共通券【一般】500円【児童・生徒】300円【シルバー】400円【団体(一般)】400円【団体(児童・生徒)】200円 ※詳細は公式ホームページを要確認
【電車】京成電鉄柴又駅より徒歩8分
あり(柴又公園駐車場、1日500円)
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(画像提供:葛飾柴又寅さん記念館(C)松竹(株))
【三越前】日本銀行金融研究所貨幣博物館
日本の貨幣資料に触れ、お金の歴史に詳しくなれる

「日本銀行金融研究所貨幣博物館」は、日本の古代から現代にいたるまでの「お金」とともに、千両箱などの貨幣に関する道具を収集、展示しています。
常設展は日本のお金の歴史について、本物の小判や明治時代の紙幣といった資料を通して知ることができます。

古代の貨幣や金の大判などを順に見ていくだけで、「お金」の成り立ちや時代ごとの使われ方が想像できて、あっという間に時間が過ぎていくでしょう。
実際に昔のお金に触れたり、クイズ形式で学べるコーナーなど、大人だけでなく子どもも楽しく知識を増やせる体験型の展示も充実しています。気がつけばお金に詳しくなっている、そんな博物館です。
東京都中央区日本橋本石町1-3-1(日本銀行分館内)
9時30分~16時30分(入館は16時まで)
月(ただし祝休日は開館)、年末年始(12月29日~1月4日)、展示入れ替え等のための臨時休館あり
無料
【電車】東京メトロ三越前駅より徒歩2分、日本橋駅より徒歩6分、JR東京駅より徒歩8分
なし
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(画像提供:日本銀行金融研究所貨幣博物館)
【東京】JPタワー学術文化総合ミュージアム インターメディアテク
動物標本などの学術資料、古い蓄音機などの歴史資料が並ぶ博物館

日本郵便株式会社と東京大学総合研究博物館が産学協働で運営するミュージアム「インターメディアテク」。
東京大学が1877年の開学以来蓄積してきた学術標本や研究資料を展示するほか、小・中学生向けの体験プログラムやオリジナルグッズの開発と販売も行っています。

ミュージアムスペースは、昭和モダニズムを代表する歴史建築として知られる旧東京中央郵便局舎なので、雰囲気のある建物を見るだけでも楽しめます。
館内には、工学機器、古い蓄音機や映写機、爬虫類の標本や珍しい角を持つ鹿の骨格標本、昆虫標本など、大人から子どもまで知識欲をくすぐられる様々な展示が並びます。観覧順序も決まっていないので、気ままに眺めていくと驚きや発見のある展示がなされているのも特徴といえるでしょう。
東京都千代田区丸の内2-7-2 KITTE 2階、3階
11時~18時(金・土は20時まで開館)
月(祝日の場合は翌日休)、年末年始、その他不定休日あり
無料
JR東京駅地下道直結
なし ※IMT専用の駐車場なし
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(画像提供:JPタワー学術文化総合ミュージアム インターメディアテク)
いづやん
島旅ブログ「ISLAND TRIP」運営の島旅フォトライター/島旅研究家。日本の離島を北から南まであちこち旅して周り、島旅の楽しさをブログやメディア、イベントなどで発信しています。