「千葉県立房総のむら」は、原始・古代・中世から江戸・明治時代まで、様々な時代の景観や暮らしを再現した“参加体験型の博物館”。ドラマや映画のロケ地としても知られています。
商家の町並みや武家屋敷・農家をタイプスリップ気分で散策しながら、ものづくりなど様々な体験やランチも“昔の風景”の中で楽しめます!この記事では、どんな楽しみ方ができるかをたっぷりと紹介します。
体験博物館「千葉県立房総のむら」とは

成田国際空港、成田山新勝寺にほど近い場所にある、参加体験型の博物館「千葉県立房総のむら」。博物館という言葉から屋内施設を想像されるかもしれませんが、リンク先のMAPのように自然あふれる敷地内に様々な建物が点在している施設です。

房総のむらは大きく2つのエリアに分けられています。「ふるさとの技体験エリア」では、江戸時代後期~明治時代初期の房総の家屋などを、当時の景観・環境を含めて再現。伝統的なものづくりの技や昔ながらの暮らしを体験・見学できます。

「歴史と自然を学ぶ風土記の丘エリア」には、豊かな里山と古墳群、移築文化財建造物などが広がります。風土記の丘資料館(2023年度リニューアルオープン予定)では龍角寺古墳群や千葉の歴史について学べ、里山では悠久の歴史や、豊かな自然を体感できます。
千葉県印旛郡栄町龍角寺1028
9時~16時30分
月(祝・休日の場合は翌日)、年末年始、臨時休館日
【一般】300円【高・大学生】150円【中学生以下・65歳以上の方・障害者手帳をお持ちの方と介護者1名】無料
【電車】JR成田駅より千葉交通バスで約20分 ※竜角寺台2丁目下車徒歩10分【車】東関東自動車道成田ICより約20分
あり(無料・303台)
「体験博物館 千葉県立房総のむら」の詳細はこちら
(画像提供:千葉県立房総のむら)
楽しみ方1.タイムスリップ気分で昔の町並みを散策
「ふるさとの技体験エリア」では、当時の暮らしぶりがわかる日本の風景の中を散策することができます。その見どころと楽しみ方を紹介します。
商家の町並み

入場券売場を過ぎて建物の角を曲がると、そこには江戸時代にタイムスリップしたかのような町並みがあります!千葉県内に残る古い町並みを参考に、飲食店や鍛冶屋といった建物が細部まで再現されています。

商家の町並みの中には展示室もあり、各店に関係が深い技術や道具などを紹介しています。浮世絵の摺り(すり)などの講師による実演を行っている日もあり、伝統の技を間近で見学できます。
「浮世絵の摺り実演」
[場所]商家の町並み 本・瓦版の店
[事前予約]不要 ※実演日、時間等はホームページで要確認
武家屋敷

江戸時代後期の武士の家を再現した武家屋敷。質素でありながらも武士の邸宅らしい、質実剛健な佇まいを見ることができます。

武家屋敷の離れでは、薄茶のいただき方や茶室での礼儀作法を体験できる「茶の湯体験」もあります。初めて茶の湯をする人にも丁寧に教えてくれるので、気軽にお茶を楽しんでみては?庭で野点(のだて)という屋外での茶会を行うこともあります。
「茶の湯体験」
[場所]武家屋敷 離れ
[受付時間]【平日】午前・午後の体験とも9時受付開始【土・日・祝】午前の体験は9時、午後の体験は12時から受付開始
[体験時間]9時40分~、10時20分~、11時~、11時40分~、13時20分~、14時~、14時40分~
[所要時間]各回30分
[定員]各回10人
[対象]3歳以上(4歳以下は1人につき1人の補助が必要)
干菓子300円、生菓子450円
[事前予約]不要(当日受付)※体験日はホームページで要確認
農家

江戸時代に建てられた、千葉県の3つの地方(上総・下総・安房)の代表的な農家建築を、水田や畑も含めた景観として再現しています。村境や戸口に飾られた災い除けのおまじない、年中行事のやり方などにもそれぞれの地域の特色があります。

農家の庭先では、竹馬やコマなどの昔の遊びを体験できます。子どもたちが遊ぶ様子を、縁側に座ってのんびり眺めるのも良いですね。

季節ごとに変化する農村の景観を見ながら、散策を楽しみましょう。
「昔の遊び体験」
[場所]農家の庭先
[事前予約]不要
楽しみ方2.昔ながらのものづくりを体験!
房総のむらでは、事前予約または予約不要で、ものづくりをはじめとする様々な体験をすることができます。
べっこう飴づくり体験

商家の町並みの中にある「菓子の店」では、べっこう飴を作る体験ができます。

べっこう飴は、砂糖と水飴を煮溶かして作ります。煮詰めすぎると苦味が出てしまうため、火から下ろすタイミングを見極めることがポイント!昔ながらの素朴な味と、ツヤツヤピカピカの可愛らしい見た目を楽しみましょう。
「べっこう飴づくり体験」
[場所]商家の町並み 菓子の店
[受付時間]【平日】午前・午後の体験とも9時受付開始【土・日・祝】午前の体験は9時、午後の体験は12時から受付開始
[体験時間]9時50分~、10時35分~、11時20分~、13時15分~、14時~、14時45分~
[所要時間]各回30分
[定員]各回6人
[対象]5歳以上(小学生以下は引率者の補助が必要)
[体験料金]150円
[事前予約]不要(当日受付)※体験日はホームページで要確認
張り子体験

張り子とは、木や竹、粘土で作った型と紙を使ってお面や人形を作る伝統的な技法です。商家の町並み「細工の店」では、だるま・おかめ・ひょっとこなどの張り子体験(張り子作り、張り子の絵付け)ができます。

「張り子作り」では、木型に和紙を貼り付けて、型取りをしたものに色を付けて仕上げます。和紙を貼り付けるときは、厚みを均一にしてシワができないようにするのがコツです。張り子に色付けをしていく「張り子の絵付け」も体験できます。
「張り子作り」
[場所]商家の町並み 細工の店
[体験時間]9時30分~12時、13時~15時30分
[所要時間]2時間30分
[定員]各回4人
[対象]小学生以上(小学3年生以下は引率者の補助が必要)
[体験料金]600円
[事前予約]要 ※体験日、予約方法等はホームページで要確認
「張り子の絵付け」
[場所]商家の町並み 細工の店
[受付時間]【平日】午前・午後の体験とも9時受付開始【土・日・祝】午前の体験は9時、午後の体験は12時から受付開始
[体験時間]9時30分~、10時20分~、11時10分~、13時~、13時50分~、14時40分~
[所要時間]40分
[定員]各回6人
[対象]5歳以上(小学3年生以下は引率者の補助が必要)
[体験料金]250円~600円
[事前予約]不要(当日受付)※体験日はホームページで要確認
わらじ作り体験

かつて人々の“歩く”を支えていた、わらじ。「安房の農家」では、そんなわらじを作る体験ができます。

自分の足の形と大きさに合わせて、わらを紐縄の間に編み込んで作っていきます。わらを水で濡らし、“わら打ち”を十分に行って柔らかくすると作りやすいそう。編むときは、縦方向を詰めていくことを意識すると、硬くてしっかりとしたわらじができ上がります。
「わらじ作り体験」
[場所]安房の農家
[体験時間]10時~15時
[所要時間]5時間
[定員]2人
[対象]小学5年生以上
[体験料金]900円
[事前予約]要 ※体験日、予約方法等はホームページで要確認
楽しみ方3.文化財建造物にうっとり!
「風土記の丘エリア」では、旧学習院初等科正堂のような貴重な建物や、古墳群を見ることができます。
旧学習院初等科正堂

明治32(1899)年に建築された、明治期の学校の講堂建築を伝える代表的な建造物。国の重要文化財にも指定されています。西洋建築のデザインと日本の伝統的工法の和洋折衷が特徴的です。

見どころは、6本並んだ広間の円柱。古典の様式美を堪能できます。ほか、屋根の棟飾り、床下換気孔、扉の上部飾りなど、随所に美しいデザインと細工が施されています。

また、映画やドラマなどのロケ地にも使われています。毎秋ここで開催される「歴史の里の音楽会」も好評だそう。
旧平野家住宅

富津市に寛延4(1751)年に建てられた名主の農家で、千葉県の有形文化財に指定されています。

来客のもてなしに重点がおかれた造りで、客座敷の豪華さや、格式の高い「せがいづくり」の屋根などが特徴です。「せがいづくり」とは、深い軒先を作るための工法で、格式ある家の象徴となっています。
龍角寺古墳群第101号古墳

115基からなる、龍角寺古墳群のうちの一つ。6~7世紀の古墳で、周囲に埴輪(はにわ)が配置された、築造当時の姿を再現しています。

龍角寺古墳群は県内有数の規模を持ち、国の史跡にも指定されています。盾を持つ武人や猪、犬、馬、水鳥などを含め約120体の埴輪は、発掘調査の成果に基づいて配置されています。なんともユニークな見た目の埴輪たちを楽しんでください。
楽しみ方4.レトロな食事処でのんびり
商家の町並みの中にあるそば屋や喫茶では、実際に飲食をすることもできます!おすすめのメニューと一緒にお店を紹介していきましょう。
そば屋「いんば」

こちらのおすすめメニューは、冬季限定の「かみなりうどん」(600円)。ごま油で炒めた豆腐、きくらげ、椎茸などの具材がたっぷり入った、ほっこり優しい味です。具材を炒めるときの音が雷に似ていることからこの名がつけられたとか。開店前にはごま油とつゆの香りがただよい、思わず店内に引き込まれてしまいそう!

お店の入口には、当時を再現した看板があります。絵馬状の看板には麺を表す白い布がつけられ、箱看板には店名と「千客万来」などの文字が書かれています。
[場所]商家の町並み そば屋
[営業時間]11時15分~14時(なくなり次第終了)
喫茶 お茶の店「山辺園」

落ち着いた空間の中で、季節の和菓子やお茶、コーヒーなどをいただける、喫茶 お茶の店「山辺園」。
ぜひ味わってほしいのが、千葉県内の酒蔵から仕入れた「甘酒」(200円/冬季限定)。米麹の優しい味わいに、思わずほっこり。甘酒とくず餅のセット(400円)もおすすめです。

土蔵造りの建物2階が、ゆっくり休憩できる和室の喫茶になっています。
[場所]商家の町並み お茶の店
[営業時間]9時~16時20分(16時LO)
楽しみ方5.和装レンタルをして散策できる!
レンタルの和装を着て散策することができるのも、房総のむらの魅力です。和装をまとって、歴史的施設や自然に溶け込めます。写真や動画をSNSにアップしたら、驚かれること間違いなし!コスプレでの入館に関してはルールがあるので、事前に房総のむらへ確認しましょう。
コスプレの館

房総のむらに隣接する複合観光スポット「ドラムの里」には、「コスプレの館」という和装の衣装レンタルの施設があります。

「和装コスプレ体験」(1000円~6000円)では、町娘、武家娘、ハイカラさん、忍者や侍などの衣装を最大3時間までレンタルできます。

ハイカラさん衣装の仕上がりはこんな感じ!着付け師さんがしっかりアシストしてくれるので、気軽に体験できるところもポイントです。ヘアメイクなどはセルフとなっています。
また、房総のむらを利用するコスプレイヤーさん(自作衣装)が利用できる着替えスペース(有料・事前予約)もあります。
千葉県印旛郡栄町龍角寺1039-1
9時~17時 ※レンタルの受付時間は14時まで
月(祝日の場合、翌日)、年末年始
【電車】JR安食駅よりバスで約10分 ※房総のむら下車徒歩1分【車】東関東自動車道成田ICより約20分
あり(無料・20台)
「コスプレの館(ドラムの里)」の詳細はこちら
(画像提供:コスプレの館)
まとめ
「房総のむら」は、1日ではまわりきれないほどの広さ!訪れる前にホームページやイベントカレンダーを見て、お目当てのスポットを決めておくことをおすすめします。事前予約が可能なものは、ぜひ予約をして、ここならではのタイムスリップ体験をたっぷり楽しんでくださいね。
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※この記事は2023年3月23日時点での情報です。休業日や営業時間など掲載情報は変更の可能性があります。
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トリクルマガジン編集部
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