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2023.04.26

「尾瀬ヶ原」の日帰りコースを紹介!ハイキング初心者にもおすすめ【群馬・2023】

尾瀬国立公園内にある「尾瀬ヶ原」。湿原には木道が整備されハイキングスポットとして多くの人が訪れます。雪が解け始める5月下旬からは、尾瀬のシンボルでもあるミズバショウ。7月にはワタスゲやニッコウキスゲなど、色とりどりの美しい高山植物が見頃となります。

今回は尾瀬ヶ原を日帰りで回れるモデルコースを紹介♪ハイキング初心者の方向けにおすすめの服装や持ち物をまとめたので、参考にしてみてください。
(TOP画像提供:尾瀬保護財団)

「尾瀬ヶ原」とはどんな場所?アクセスは?

自然豊かな日本最大の山岳湿地

(画像提供:尾瀬保護財団)
(画像提供:尾瀬保護財団)

「尾瀬ヶ原」は東西6km、南北2kmの日本最大の山岳湿地で、約8000年かけて形成されたと言われています。

尾瀬ヶ原

群馬県、栃木県、福島県、新潟県の4県にまたがる「尾瀬国立公園」の一部が「尾瀬ヶ原」です。名前が似ていて同じくハイキングスポットである「尾瀬沼」もありますが、入山口は全く異なるので注意しましょう。

「尾瀬ヶ原」の標高は約1400mで、周囲には東北の最高峰の「燧ヶ岳(ひうちがだけ)」などの山々が連なります。

例年11月上旬~翌年4月中旬まで冬季閉鎖しているため、初夏から秋までが絶景を楽しめるシーズンです。湿原に敷かれた木道は季節の花々に囲まれ、辺り一面に鮮やかな色が広がります。

「尾瀬ヶ原」の大半を占める木道は平坦な道のため、普段ハイキングをしない初心者でも歩きやすいです。

尾瀬ヶ原への行き方

尾瀬ヶ原への行き方

「尾瀬ヶ原」までは玄関口となる「鳩待峠(はとまちとうげ)」から徒歩で1時間30分ほど。ただ、「鳩待峠」へはマイカー規制で一般車が入れないので、戸倉駐車場または尾瀬戸倉停留所から乗合バスかタクシーを利用する必要があります。

乗合バスはシーズン中(4月下旬~11月上旬)の昼間は30分に1本ほど運行しており、運賃は片道中学生以上1000円、小学生以下500円です。

尾瀬戸倉停留所までの電車、高速バスでのアクセス

電車で訪れる場合はJR沼田駅より関越交通バスに乗ります。約1時間30分で尾瀬戸倉停留所に到着。運賃は片道中学生以上2500円、小学生以下500円です。

また、新宿駅や川越駅からの出発であれば高速バスも利用できます。季節運行のため例年5月末~10月中旬までの運行ですが、新宿駅から尾瀬戸倉停留所までは約4時間。運賃は季節によって変わりますが、ハイシーズンは片道中学生以上4400円・小学生以下2200円で、閑散期は片道中学生以上3900円・小学生以下1950円です。

※料金は変更の可能性あり、関越交通の公式HPを参照

戸倉駐車場までの車でのアクセス、駐車場情報

車で訪れる場合は、関越自動車道沼田ICから戸倉駐車場まで約50分です。

戸倉駐車場は3カ所あり、全部で1030台駐車が可能。満車になり次第、第一駐車場→第二駐車場→スキー場駐車場と誘導されます。各駐車場に乗合バス・タクシー乗り場があるのでどこで停めても大きな差はありません。駐車料金は1000円/24時間です。

なお、戸倉駐車場までの周辺道路は山岳路でカーブが多いため、走行時には十分に注意してください。

「尾瀬ヶ原」へ行くのにおすすめの服装や持ち物は?

寒さ対策と長時間歩ける準備を

(画像提供:写真AC)
服装のイメージ(画像提供:写真AC)

「尾瀬ヶ原」は標高が高く、平地と比べて気温が10度以上低い日が多いので、脱ぎ着の簡単な防寒具を持っていきましょう。山の天気は変わりやすいので、雨天に備えてレインウェアの準備が必要です。また、湿原の中を通る木道上は日陰がありませんので、熱中症予防のために帽子があると良いです。飛ばされないように首ひも付きのものがおすすめです。

道中には上り下りがきつく、足場が不安定な場所や滑りやすい場所があります。長時間の歩行で足に負担がかかるため、トレッキングシューズ等の滑りにくい靴を履きましょう。

高所で紫外線が強いため日焼け止めも忘れずに。

尾瀬にある公衆トイレは1回100円のチップ制のため、100円玉を複数枚持っておきましょう。

「尾瀬ヶ原」で見られる高山植物は?

湿原を彩る「ミズバショウ」や「ニッコウキスゲ」

(画像提供:尾瀬保護財団)
ミズバショウ(画像提供:尾瀬保護財団)

自然豊かな「尾瀬国立公園」では900種類ほどの高山植物が、5月下旬から11月にかけて花を咲かせます。

雪が解け始める5月下旬ごろからは、尾瀬のシンボルでもあるミズバショウが見頃を迎えます。実は白い花のような部分は苞(ほう)と呼ばれる葉が変化したものなんです。

(画像提供:尾瀬保護財団)
ニッコウキスゲ(画像提供:尾瀬保護財団)

その後、気温が上がる7月には「尾瀬ヶ原」の花が見頃を迎えます。白い綿毛が特徴的なワタスゲや黄色いニッコウキスゲの花など、多種多様な花々が咲き乱れる季節です。

紅葉のシーズンになると、湿原の草が紅葉し“草紅葉”と呼ばれる景色が広がり、所々に咲く紫色のリンドウの花が秋を彩ります。

次からは日帰りで行ける「尾瀬ヶ原」のハイキングコースを紹介します。

「尾瀬ヶ原」日帰りハイキングコースを紹介

10時:鳩待峠をスタート 

(画像提供:尾瀬保護財団)
(画像提供:尾瀬保護財団)

まずは戸倉駐車場から乗り合いバスで「鳩待峠」に向かいます。食事処、売店、休憩所が並び、ハイキングに向かう多くの人で賑う場所です。食事処ではラーメンやソフトクリームなどが注文できます。売店では飲み物などを買えるので、ここから「尾瀬ヶ原」まで歩く準備を整えましょう。

次の、山ノ鼻エリアまでは石畳の急な下りになり、木道へと続きます。特に足場が悪い区間なので、気を付けて歩きましょう。

(画像提供:尾瀬保護財団)
クマ鐘(画像提供:尾瀬保護財団)

道中にはクマ除けのための「クマ鐘」が設置されているので、鐘を鳴らして歩きましょう。

11時:山ノ鼻エリアで休憩

「鳩待峠」から1時間ほど歩くと山ノ鼻エリアに到着。ここには宿泊や食事ができる山小屋、尾瀬の自然について知れる「山の鼻ビジターセンター」などがあります。

山小屋では地元の食材を使用したカレーやうどん、歩き疲れた体を癒してくれるお汁粉などが食べられます。

山ノ鼻エリアより先はトイレが少ないので、必ずトイレ休憩をするようにしましょう。

ここからはいよいよ湿原が広がる「尾瀬ヶ原」へ入ります。

12時:尾瀬ヶ原(牛首分岐) 

(画像提供:尾瀬保護財団)
牛首分岐(画像提供:尾瀬保護財団)

山ノ鼻エリアから1時間ほど歩くと左右に分かれる分岐路の「牛首分岐」へ着きます。写真でもよく見る湿原の木道は、どこで撮影しても絵になる美しさです。木道は平坦で歩きやすいのも特徴ですよ。

(画像提供:尾瀬保護財団)
逆さ燧ヶ岳(画像提供:尾瀬保護財団)

湿原の至る所には池塘(ちとう)と呼ばれる水たまりがあります。池塘では夏頃に、ヒツジグサやオゼコウホネなどが見頃となります。標高2356mの「燧ヶ岳(ひうちがだけ)」が池の水面に写る「逆さ燧ヶ岳」も有名です。

「牛首分岐」にはベンチがあるので、名峰に囲まれた絶景を楽しみながら弁当を食べるのもおすすめです。

今回のルートでは左に曲がって、「ヨッピ吊り橋」方面へ向かいます。

13時30分:ヨッピ吊り橋 

(画像提供:尾瀬保護財団)
(画像提供:尾瀬保護財団)

「牛首分岐」から40分ほど歩くと、尾瀬ヶ原を北東に流れる「ヨッピ川」に架かる「ヨッピ吊り橋」へ到着します。下まで透き通る清流は水量豊かで、川の音に癒されます。

このヨッピという変わった響きの名前は、アイヌ語の“集まる“という意味に由来すると言われています。尾瀬の大小様々な川の水がここに集まってくることから付けられた名前だそうです。

ヨッピ橋が折り返し地点になるので、ここからは帰り道になります。

鳩待峠を出発してからここまで約3時間30分。帰りは山小屋があった山ノ鼻エリアから鳩待峠が登り坂になります。疲れた足を頑張って動かして、休憩しながら帰路につきましょう。

17時30分:鳩待峠到着 

全長約20kmの日帰りハイキングコースもいよいよゴール!

疲れた体を休憩所や食事処で休めてくださいね。売店で地元の特産品や銘菓などのお土産を買うのも楽しいです。

ゆっくりし過ぎて最終のバスに乗り遅れないように注意してください。

■尾瀬ヶ原
027-220-4431(問い合わせ先 尾瀬保護財団) 
群馬県利根郡片品村戸倉
「尾瀬ヶ原」の詳細はこちら
「尾瀬ヶ原」のクチコミ・周辺情報はこちら

まとめ

今回はハイキング初心者にもおすすめの尾瀬ヶ原の魅力をご紹介しました。服装や持ち物、モデルコースを参考に絶景が広がる本州最大の高層湿原を楽しんでみてくださいね♪

※この記事は2023年4月18日時点での情報です。休業日や営業時間など掲載情報は変更の可能性があります。
※掲載されている情報や写真については最新の情報とは限りません。必ずご自身で事前にご確認の上、ご利用ください。
※掲載の価格は全て税込価格です。

UM@(ゆ〜ま)  UM@(ゆ〜ま)

自然豊かな東京都北区に住んでいるライター。椅子を置いて自然や空間を楽しむ「チェアリング」が趣味で、都内を中心に毎週どこかを歩きまわって面白いことを探しています。

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