静岡県東部にある三島市は、絶景が望める「三島スカイウォーク」やフルーツ狩りが楽しめる「伊豆フルーツパーク」など、様々なスポットがあるエリア。富士山の湧水を活かしたうなぎ料理や、特産の馬鈴薯を使ったコロッケといったグルメも楽しめます。
今回は三島のおすすめ絶景スポット、グルメ、日帰りモデルコースを紹介します。
三島ってどんな街?

三島市は古くから交通の要所として栄えてきた街です。伊豆半島の付け根に位置し、東には箱根、北には富士山がそびえ、江戸時代には東海道五十三次の11番目の宿場町でもありました。

街のいたるところから富士山の伏流水が湧き出る“水の都”で、街中を流れるせせらぎでは、冷たくきれいな水でしか育たない三島梅花藻(ミシマバイカモ)も見られます。冷水で数日泳がせて身を引き締めたうなぎ料理も名物。
新幹線を利用すれば、東京駅から40分~1時間程度でアクセス可能。源頼朝が崇敬した「三嶋大社」や湧水が出る庭園「楽寿園」など、見どころが比較的コンパクトにまとまっていて、公共交通機関でも日帰りで観光しやすいのが魅力です。
三島のおすすめ絶景スポット
三島スカイウォーク
富士山と駿河湾のパノラマ!スリル満点の空中散歩ができる

「三島スカイウォーク」は全長400mもある歩行者専用吊橋。橋の上からは、富士山や駿河湾の大パノラマを一望できます。

地上からの高さは最大で約70mと、ビル20階以上に相当するのだそう。秋には眼下に美しい紅葉も広がります。

往復560mを滑空する「ロングジップスライド」や、樹上から樹上へと様々な障害を乗り越えて進む「アドベンチャーコース」などのアクティビティも満喫できます。
静岡県三島市笹原新田313
9時~17時
なし
入場料【大人】1100円【中・高生】500円【小学生】200円 ※アクティビティは公式ホームページを要確認
【電車】JR三島駅より東海バスで約20分、三島スカイウォーク下車すぐ【車】伊豆縦貫道三島塚原ICより約10分
あり(無料)
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(画像提供:三島スカイウォーク)
楽寿園
富士山の溶岩流と伏流水が生み出した庭園美

JR三島駅のすぐ南に位置する都市公園「楽寿園(らくじゅえん)」。かつて明治維新で活躍した小松宮彰仁親王が1890(明治23)年に造営した別邸で、1952(昭和27)年に市立公園として開園しました。
庭園には溶岩のすき間から富士山の伏流水が湧いている「小浜池」や、そのほとりに建つ「楽寿館」などがあり、国の史跡名勝天然記念物に指定されています。

「小浜池」の水位は日々増減していて、夏から年末にかけて水位が高くなる傾向があります。湧水時の庭園も美しく、冬から初夏の減水時に現れるゴツゴツした溶岩も見ものです。
また園内には、アルパカやカピバラに会える「どうぶつ広場」、メリーゴーランドと豆汽車に乗れる「のりもの広場」もあって、家族連れで楽しく遊べます。
静岡県三島市一番町19-3
【4~10月】9時~17時【11月~3月】9時~16時30分 ※最終入園30分前まで
月(祝日の場合翌日)、年末年始(12月27日~1月2日)
入園料【一般】300円【15歳以下】無料、のりもの広場利用券1枚100円
【電車】JR三島駅より徒歩3分【車】新東名高速道路長泉沼津IC・東名高速道路沼津ICより約30分
あり(2時間200円、以後30分50円)
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山中城跡公園
幾何学的な土塁を張り巡らした珍しい山城

「山中城跡公園(やまなかじょうあとこうえん)」は戦国時代の末期、小田原に本城をおいた後北条氏が、小田原防衛のために築城した山城の跡です。
箱根西麓の標高580mあたりに位置していて、城跡とともに富士山もよく見える絶景スポットです。

この城の特徴は、石垣を使わない土だけの防塁であること。幾何学的なパターンの「障子堀」や、空堀をついたてのように仕切った「畝堀(うねぼり)」など、400年前の遺構そのままの姿を見ることができます。
静岡県三島市山中新田410-4
見学自由【山中城跡案内所・売店】10時~16時 ※季節により変動あり
なし【山中城跡案内所・売店】月(祝日の場合翌日)
【電車】JR三島駅より東海バスで約30分 ※山中城跡下車徒歩すぐ【車】伊豆縦貫道三島塚原ICより約15分
あり(無料)
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(画像提供:写真AC)
三島のおすすめ観光スポット
三嶋大社
源頼朝も崇敬した“伊豆国一宮”に祈願

「三嶋大社」は三島市の中心部に位置する神社です。古くから伊豆国一宮として尊崇され、源頼朝が挙兵の際に祈願を寄せたことでも知られています。
商売繁盛や厄除けのご利益を求めて、年間を通じて多くの人が訪れます。本殿はもちろん、神門をくぐってすぐ右手にある樹齢1200年のキンモクセイ(国の天然記念物)なども必見。

毎年1月7日には、静岡県の無形民俗文化財に指定されている「お田打ち神事」が行われ、そこに登場する黒いお面を付けた福太郎は福を授けてくれるとして親しまています。その顔を模した同名の縁起餅「福太郎」は、境内の福太郎茶店で通年味わうことができます。
静岡県三島市大宮町2-1-5
[参拝時間]参拝自由
宝物館入館料【一般】500円【高・大学生】400円【小・中学生】300円
【電車】JR三島駅より徒歩15分【車】伊豆縦貫道三島塚原ICより約10分
あり(1時間200円)
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(画像提供:(公社)静岡県観光協会)
伊豆フルーツパーク
いちご・メロン・みかん、一年中様々なフルーツ狩りが楽しめる

「伊豆フルーツパーク」では、12月~5月はいちご狩り、6月~9月はメロン狩り、10月~12月はみかん狩りと、1年を通してフルーツ狩りが楽しめます。
みかん狩りは、温暖な土地で育った甘いみかんを時間無制限で食べ放題で、さらにお土産に1kgのみかんも付いてきます。いちご狩りでは章姫、かおり野、紅ほっぺの3品種が食べ放題!
ショップでは季節限定のオリジナルスイーツなども販売しています。フルーツの生育は年により変化があるので、公式ホームページを確認の上で予約してくださいね。
静岡県三島市塚原新田181-1
【平日】10時~15時【土・日・祝】9時~16時 ※変更の場合あり
なし
2023年みかん狩り(10~12月)【中学生以上】1210円【小学生】1100円【3歳以上】550円(要予約)※いちご狩り、メロン狩りなど他詳細は公式ホームページを要確認
【電車】JR三島駅より東海バスで約15分 ※伊豆フルーツパーク入り口下車徒歩すぐ【車】伊豆縦貫道三島塚原ICより約1分
あり(無料)
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(画像提供:伊豆フルーツパーク)
源兵衛川
“水の都”三島の街を流れるきれいな湧水の川

「源兵衛川(げんべえがわ)」は、「楽寿園」から流れ出す富士山の伏流水を源流とした、全長約1.5kmの用水路。JR三島駅から徒歩約5分の街中を、とうとうと流れています。
年間を通じて15~16℃と、夏は涼しく、冬は暖かく感じられる水温。“水の都”三島を象徴する流れであり、名物のうなぎの味をおいしくしてくれる自然の恵みでもあります。

川の中に木道や飛び石が設置され、水辺の散策をしたり、足を水に浸けるのも気持ち良いもの。初夏の夜にはホタルも舞います。
佐野美術館
伝統美術のコレクションと湧水の庭園美を堪能

「佐野美術館」は、日本美術を中心に絵画・工芸・絵本原画など、多彩なテーマの展覧会を年に6回ほど開催している私立美術館です。

東洋の美術工芸品を中心に系統立てて収集しており、そのうち仏像や刀剣など、一部を常設展示室で公開しています。

ほぼ毎年開催されている刀剣展には全国から多くの刀剣ファンが訪れます。2023年10月28日(土)~12月17日(日)に開催される展覧会「日本刀の匠たち」には、佐野美術館の名刀も特別展示されます。

約2000坪の敷地内には、富士山の湧水を取り入れた回遊式庭園「隆泉苑」があり、四季折々の趣を味わいながら散策を楽しむことができます。
静岡県三島市中田町1-43
10時~17時(入館受付16時30分まで)
木(祝日の場合開館)、年末年始 ※2023年10月23日(月)~27(金)は展示替えのため休館。詳細は公式ホームページを要確認
入館料【一般・大学生】1100円【小・中・高校生】550円
【電車】JR三島駅より徒歩17分【車】新東名高速道路長泉沼津IC・東名高速道路沼津ICより約20分
あり(無料)
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(画像提供:佐野美術館)
三島梅花藻の里
三島で発見された梅花藻の花が見られる

三島梅花藻(ミシマバイカモ)は冷たくきれいな水中でしか育たない水草。糸のような細い葉と白い小さな花が特徴です。
日本固有種で、1930(昭和5)年、「楽寿園」の小浜池で発見されたことから“三島”の名前が付いています。

花期は5~9月ごろですが、手入れが良いと通年開花します。「三島梅花藻の里」ではほぼ一年中、花を見ることができます。
静岡県三島市南本町7
見学自由
見学無料
【電車】伊豆箱根鉄道三島田町駅より徒歩5分【車】新東名高速道路長泉沼津IC・東名高速道路沼津ICより約20分
なし
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白滝公園
富士山の冷たい伏流水を味わえる親水公園

JR三島駅から「三嶋大社」へ向かう道の途中、「楽寿園」の正門前にある親水公園です。ここでは富士山の伏流水を自由に味わうことができるので、ぜひ寄り道してみたいところ。

小さな屋根の付いた水汲み場があり、からくり人形「めぐみの子」が「よいしょ、よいしょ」という声とともに、自動で水を汲んでくれます。ひんやりした湧き水はまろやかな味わい。
園内のいたるところに約1万年前に噴火した富士山のゴツゴツした溶岩も見られ、雄大な自然を感じさせてくれます。
三島のおすすめグルメスポット
うなぎの不二美
じっくり蒸して丹念に焼き上げたふんわり食感のうなぎ

三島の名産といえばうなぎ。古くから三島の川や「三嶋大社」の神池には多くのうなぎが生息していたのだとか。おいしさの理由は、冷たく清らかな湧水で4~5日泳がせることで余分な脂肪を燃焼させ、生臭さや泥臭さを消して身を引き締めているからと言われています。
「うなぎの不二美」は1956(昭和31)年創業の食事処。うなぎ1匹分を使った「うな重」はじっくり蒸して柔らかな食感を出し、甘すぎないタレで焼き上げていて、ふんわりとろけるような味わいです。

うな重よりご飯を少なめにした「うな丼」は少食な人にもおすすめ。「うな重」「うな丼」は持ち帰りも可能です。
開店と同時に満席になることも多いので、予約をしてから行くのがおすすめです。
静岡県三島市一番町13-15
11時30分~15時(LO14時45分)
水(祝日の場合営業、その週の休みは不定)
【電車】JR三島駅より徒歩2分【車】新東名高速道路長泉沼津IC・東名高速道路沼津ICより約15分
なし
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(画像提供:うなぎの不二美)
うなぎ 桜家
伝統の技と家伝のタレが生む、飽きの来ない“かるみ”の味わい

「裂き三年、串打ち八年、焼き一生」と言われる技術と、継ぎ足して使う家伝のタレを守り続ける、1856(安政3)年創業の老舗うなぎ店です。
味は備長炭による白焼で“八割方決まる”とか。その後、銅製せいろで蒸し、タレでもう一度焼いて仕上げます。焼き具合をうちわで微妙に加減しながら、食べ飽きのこない“かるみ”のある味わいを生んでいます。

「うなぎ重箱」も「うなぎ丼」も、1匹(2枚)で4800円、1匹半(3枚)で6800円。ご飯の中にうなぎ1枚を挟み、さらに上にうなぎ3枚を重ねた「丼棚二段入れ」(9000円)はおすすめの一品です。
静岡県三島市広小路町13-2
11時~20時 ※15時30時~17時は仕込みのため準備中になる場合あり、売り切れ次第終了
水、月1回火
【電車】伊豆箱根鉄道三島広小路駅より徒歩1分【車】新東名高速道路長泉沼津IC・東名高速道路沼津ICより約20分
なし(周辺提携有料駐車場あり)
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(画像提供:うなぎ 桜家)
すみの坊 本町店
外パリッ、中ふんわり。炭火の地焼きが仕上げる味

「すみの坊 本町店」はJR三島駅から徒歩8分ほどの大通り沿いにある、うなぎ専門店です。
店内では、職人が長年継ぎ足した秘伝のタレを使い、うなぎを丁寧に焼き上げていく様子をカウンター越しに見ることができます。炭火の地焼きで仕上げられた蒲焼きは外がパリッ、中身はふんわりとした味わい。羽釜(はがま)で炊き上げたふっくらご飯との相性も抜群です。

出汁を注いでもおいしい「鰻ひつまぶし」(5500円)は本町店ならではのメニュー。うなぎ2尾入りの「特上うな重」(9020円)や、1尾入りの「並うな丼」(4620円)など、多彩なメニューも揃っています。
静岡県三島市本町2-11
【平日】11時~14時30分(LO14時)、16時30分~20時(LO19時30分)【土・日・祝】11時~20時(LO19時30分)※売り切れ次第終了の場合あり
なし
【電車】JR三島駅より徒歩8分【車】新東名高速道路長泉沼津IC・東名高速道路沼津ICより約15分
あり(無料)※提携駐車場を利用の場合は1時間分の駐車券あり
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(画像提供:すみの坊 本町店)
すみの坊 三嶋大社前店
三嶋大社の大鳥居の前!参拝に合わせて立ち寄れる

「三嶋大社」の大鳥居から見渡せる、黒塗りの渋い店構え。「三嶋うなぎ」「開運」という大きな看板につい食欲をそそられるうなぎ専門店です。
「二段重 匠」は2匹分のうなぎを使い、ご飯の間にも蒲焼きが挟まれた贅沢な一品。3種類の薬味で味の変化も楽しめます。

1尾半入りの「うな重(上)」(6600円)、1尾入りの「うな重(並)」(4620円)のほか、うなぎそのもののおいしさを味わえる「白焼き定食」などもおすすめです。
静岡県三島市大社町18-1
【平日】10時30分~15時(LO14時30分)【土・日・祝】10時~15時(LO14時30分)※売り切れ次第終了の場合あり
火
【電車】JR三島駅より徒歩15分【車】新東名高速道路長泉沼津IC・東名高速道路沼津ICより約20分
なし
「すみの坊 三嶋大社前店」の詳細はこちら
(画像提供:すみの坊 三嶋大社前店)
山本食品 門前せせらぎ店
揚げたてみしまコロッケは衣サックサク、中クリーミー!

うなぎと並ぶ三島のもう一つの名物が「みしまコロッケ」。箱根西麓でとれた三島馬鈴薯(メークイン)を100%使用したもので、仕入れ先の確認をして三島市が認定しています。三島馬鈴薯の使用以外は形も味付けも自由で、いろんな店で食べ比べするのも楽しいものです。

「山本食品 門前せせらぎ店」は「三嶋大社」の門前に位置する土産店。テラスでは衣はサクッ、中はまろやかでクリーミーな味わいの「みしまコロッケ」が食べられます。そば・うどんなどの軽食もあるので、三島大社の参拝と合わせて小腹を満たすのにもぴったりですね。
静岡県三島市大社町1-28
売店【平日】10時~16時【土・日・祝】10時~17時、テラス【平日】10時~LO15時30分【土・日・祝】10時~LO16時30分
なし
【電車】JR三島駅より徒歩15分【車】東名高速道路沼津IC・新東名高速道路長泉沼津ICより20分
なし ※周辺有料駐車場を利用
「山本食品 門前せせらぎ店」の詳細はこちら
(画像提供:山本食品 門前せせらぎ店)
絶景とグルメを満喫するおすすめ日帰りモデルコース
三島は、箱根側(東側)の郊外に位置する「三島スカイウォーク」「山中城跡公園」「伊豆フルーツパーク」以外は、見どころが三島市街の徒歩圏内にコンパクトにまとまっています。公共交通機関でも回りやすく、車で訪れても観光しやすいエリアです。
まずは郊外スポットをメインにした、車を利用する場合のモデルコースを紹介します。
【車コース概要】
三島スカイウォーク
↓約5分
山中城跡公園
↓約20分
三嶋大社
↓(徒歩)1分
すみの坊 三嶋大社前店
↓約5分
白滝公園
↓約1分
楽寿園
↓約5分
三島梅花藻の里
次に、公共交通機関で訪れる場合の日帰りモデルコースを紹介します。徒歩で回る場合はJR三島駅が基点になります。「三嶋大社」「楽寿園」をメインに、湧水に恵まれた街歩きを楽しみましょう。
【徒歩コース概要】
JR三島駅
↓徒歩1分
楽寿園
↓徒歩1分
白滝公園
↓徒歩10分
三嶋大社
↓徒歩10分
うなぎ 桜屋
↓徒歩10分
三島梅花藻の里
↓徒歩5分
佐野美術館
↓徒歩5分
源兵衛川
↓徒歩20分
JR三島駅
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※この記事は2023年10月18日時点での情報です。休業日や営業時間など掲載情報は変更の可能性があります。
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ミキティ山田
旬な話題を求めて、いろいろな場所を取材・撮影する調査員。分厚い牛乳瓶メガネに隠したキュートな眼差しでネタをゲッチュー。得意技は自転車をかついで階段を登ること。ただしメガネのせいでよく転びます。