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2026.08.21

見たことある?水平線から星が昇る夜空 – 海外旅行オタクがたどり着いた「与那国島」の絶景

あなたが「絶景」と聞いて、真っ先に思い浮かべる景色はどんなところですか?旅が好きなら、心に残る絶景を一つや二つ持っているかもしれません。そしてその景色は、いつも誰かに語りたくなるものです。

この連載では、じゃらんニュース編集部が旅好きな人に「これまで見てきた絶景の中でも特に印象に残っている場所」をインタビュー。有名な観光地から地元の人しか知らないような場所まで、その景色に立ったときの感動や記憶をお伝えします。

絶景をきれいに写真に収めるためのちょっとしたコツも合わせて紹介するので、素敵な写真に挑戦してみたい人はぜひ参考にしてみてくださいね。

【今回の旅先】沖縄県 与那国島の「星空絶景」

お話を聞いた人…おろぐちともこさん(会社員・マンガ家)

おろぐちともこ

毎年国内外を旅行し、旅エッセイをコミケで販売する旅行オタク。エジプトやサウジアラビアなど中東をメインに海外各国へ足を運んでいたが、コロナ禍をきっかけに日本国内の島にも目を向けるようになったそう。
Xアカウント:@lolo_oro

行先は…沖縄県八重山郡与那国町(与那国島)


日本最西端に位置する、人口1654人(2026年末日時点)の島です。

与那国島
木陰から撮影した島内と海

【なぜそこへ?】海外旅行の代わりになる非日常を探して与那国島へ

日本の西の果てにある沖縄県の与那国島は、車やスクーターで数時間あれば一周できるほどの小さな島です。おろぐちさんが旅した理由は、「非日常」を探していたから。

与那国島
飛行機の窓から海岸を撮影。海の色が美しい

「以前は海外に非日常の景色や刺激を求めがちだったんです。でもコロナで海外旅行が難しくなり、これを機に国内旅行もしてみようかなと。与那国島を選んだのは日本の中でも海外っぽいかな、というのと日本の果てに行ってみたかったから。

『与那国』って、名前だけでも遠くまで来た感じがあるじゃないですか。しかも星空がきれいで、日本ではほとんど見られない南十字星も観測できる。行くしかないなと思いました」

与那国島

「海外旅行の代わり」におろぐちさんが選んだ与那国島。

実際に行ってみると日本で最後に沈む夕日、自由に島内を歩く与那国馬、美しい砂浜と荒波がぶつかる隆起した岬、そして夜に広がる星空に圧倒されたそうです。

【いざ、絶景へ】風と海の音だけが聞こえる岬でひとり星を見る

2泊3日の旅程でおろぐちさんが星空の撮影に向かったのは、島の東北端にある「東崎(あがりざき)灯台」です。

東崎灯台
昼の東崎灯台と海
東崎灯台
灯台へ続く道

昼間は野生の与那国馬がのんびり歩き回る穏やかな岬。でも夜になると印象が一変。暗くて視界が限られるぶん、波の音や風の音がはっきり聞こえてくるんだそう。

与那国馬
島には野生の「与那国馬」がおり、自由に歩いているんだとか

「暗闇の中で、自分の聴覚がより鋭くなったように感じるんです。波が岩に叩きつけられた『ざっざー』という音が、海の底から震えるみたいに聞こえて。周りの木の葉がこすれる音とか、360度から吹き上げてくるような風の音も大きい。真っ暗な中、風と海の音しか聞こえないのが怖いけど、ただの恐怖というよりは、圧倒的な自然への畏怖の念だったのかもしれません」

真っ暗闇のなか、撮影のため懐中電灯を片手に開けた場所へ向かいます。

「転ばないようにと足元を照らしながら下を向いて歩いた後、空を見上げると、『あ、天の川だ…』ってなるんです。それしかない。圧倒的な数の星が空を埋め尽くしていて、ずっと見上げていられる。終わりがない、果てのない宇宙ってこういうことなのかなと思いました」

東崎灯台付近からの星空絶景
東崎灯台付近からの星空絶景。天の川がはっきり見えます

【絶景写真を撮るための工夫】昼は観光を兼ねて、星空のための下見へ

与那国島に限らず、星空を撮ると決めたら下見が重要です。おろぐちさんは昼に観光を兼ねて下見を行ったのだそう。

与那国島
昼間の下見ついでにビーチを訪問

「夜にいきなり知らない場所へ行くのは怖いので、昼間に観光も兼ねて下見しながら夜に行っても大丈夫そうかを確認していました。見るポイントは、道が整っているか、車で近くまで行けるか、駐車しやすいか。民家が少なく余計な光が入らない、かつ人の迷惑にならない場所かどうかも大事です。

東崎(あがりざき)灯台周辺は天の川がきれいに見える方角が開けていたので夜ここで撮影をすることに。また名作ドラマのロケ地として知られるエリア周辺のビーチでも撮影を行いました」

与那国島
有名ドラマのロケ地。この近くでも夜に星空を撮影

「海の水平線の先から星空が見えるような写真を撮りたくて、Googleマップを見ながら場所を探しました。島の南側に位置していて、ビーチがあって、車が近くに止められて、障害物が少なそうなところです。星空がきれいな場所を探すというより、撮りたい景色から逆算して場所を探す感じですね」

【絶景写真を撮るための工夫】星空を撮るなら月齢と方角もチェック

星空の絶景を見るなら日程も重要です。気にするべきは「月齢」と「星の動き」の2つ。

「星空撮影では月明かりの影響が大きいため、旅行に行けるスケジュールのうちなるべく新月に近い日を選ぶようにしました。あとは、見たい星や天の川が見られる時期であるかも重要です。

与那国島には2回行ったのですが、1回目は南十字星が見えない夏に行ってしまって。一番の目的だったのに、ついてから『あれ?もしかして今って南十字星見えない…?』と軽く絶望しました笑」

与那国島
灯台近くの海。下見しつつ美しい景色も味わう

実は与那国島から南十字星が観測できるのは12月下旬から6月頃に限られるそうです。さらに、緯度が低い与那国島では、南十字星は水平線近くのかなり低いところに見えるんだとか。

「月のことは気にしていたけど、星の動きまでは考えておらず盲点でした。南十字星を見にくるなら、空が晴れていることも重要。台風の心配が少ない4月から5月が安定して観測しやすいと宿のスタッフさんから教えてもらいました」

【絶景写真を撮るための工夫】星空絶景はスマホでも撮れる

おろぐちさんはプロのフォトグラファーではありません。記事内の写真は旅先の景色を撮るのが好き、という趣味を起点に自分で工夫して撮ったもの。この記事で紹介している星空写真は一眼レフカメラで撮影したものですが、スマホでも星空絶景を撮影できることを教えてもらいました。

「星空はスマホでもしっかり撮れます。ポイントは、とにかくスマホを動かさないこと。三脚があると角度もつけやすいのでベストですが、なければカバンなどで傾斜を作って固定するだけでも大丈夫です。

撮影時は露光時間を調整できるカメラアプリを使いましょう。星空なら30秒程度まで長くするときれいに写ります。撮影ボタンは指で押すときに揺れるので、セルフタイマーにして2秒後とか10秒後に撮影開始にするのがおすすめです」

また、おろぐちさんが撮った写真のように「人物と星空を一緒に撮る場合」は、カメラの設定を星空に合わせることが重要だそう。

与那国島
撮影時は星空に設定を合わせて、人には光を当てるといい感じに撮れるそう

「この写真は、岩に座って星空を見上げている風に撮りました。星空と人を一緒に撮るのって結構難しくて、空に合わせると人が暗くなるし、人に合わせると明るくて星が見えなくなっちゃうんです。

なので、星空がしっかり写るように設定したうえで人にライトを当ててあげるのがいいと思います。これはたまたま座っている岩場の手前に街灯があって、その光が自分にあたるような位置をめちゃくちゃ探しました。

人物は左下に小さめに配置して、残りの4分の3くらいを星空や海にすると、景色の広さが出ると思います。この時は、天の川が対角線上に来るようにして、その下に自分で見上げている感じに。あとは撮影が終わるまでの30秒間、微動だにせずに待機するだけです笑」

【おすすめ旅プラン】おろぐちさんの2泊3日星空絶景スケジュール

最後におろぐちさんの与那国島2泊3日プランを紹介します。星空絶景を自分の目で見たい人や撮影に挑戦したい人は、ぜひ参考にしてみてくださいね。

なお、与那国島へは那覇空港か石垣空港から飛行機で向かうのが一般的です。

1日目:下見がてらの観光+夕日&星空絶景

午前:石垣島から与那国島へ、レンタカーを借りて宿にチェックイン

日中:島南部にあるドラマのロケ地周辺やビーチを散策&星空が撮影できそうなスポットを下見

夕方:日本最西端の岬で、日本で一番最後に沈む夕日を見る

夜:宿で夕食後、下見した島南部のビーチへ向かい星空撮影※

※宿によっては夕食の時間が決まっている場合もあるため、星空撮影のスケジュールは宿泊先に合わせて組むのがおすすめです。

日本で一番最後に沈む夕日
日本で一番最後に沈む夕日

2日目:島を一周し、夜は再び星空撮影へ

午前:東崎(あがりざき)灯台や与那国馬を見つつ島一周ドライブ&撮影スポット下見

午後:六畳ビーチで遊んだり、グラスボートやシュノーケリングで海底地形(遺跡)※を楽しむ

夜:宿で夕食後、東崎灯台周辺で星空撮影

※海底地形は季節や天候によってシュノーケルができないこともあるので事前リサーチをおすすめします。

六畳ビーチ
砂浜と岩の組み合わせが面白い「六畳ビーチ」
海底遺跡
シュノーケリングで「与那国島海底地形」を見る

3日目:日の出を見てから出発

早朝:東崎灯台の近くで日の出を見る

午前中:宿に戻り朝食、ドライブしながら空港へ向かい、石垣島経由で帰宅

朝焼け
与那国島の朝焼け

絶景を味わう度に出かけてみませんか?

旅行のきっかけは海外旅行の代わりだったおろぐちさんですが、「全然代わりなんかじゃなかった」と力強く語ってくれました。

「自然の偉大さってこういうことなのかなと、自分の旅行観が大きく変わりました。自分が住んでいる町では絶対に計り知れないものが、日本のこんな小さい島にはまだある。目だけじゃなくて、耳とか肌とか、全部で自然の力強さを感じる場所でした」

この記事を読んでくれたみなさんも、ぜひまだ見ぬ絶景を味わう旅に出かけてみませんか?

※この記事は2026年8月1日時点での情報です。
※掲載されている情報や写真については最新の情報とは限りません。必ずご自身で事前にご確認の上、ご利用ください。
※掲載の価格は全て税込価格です。
※宿泊する場合、各自治体が独自に実施している宿泊税や入湯税が別途かかることがあります。詳細は各宿泊施設にお問合せください。

じゃらん編集部

こんにちは、じゃらん編集部です。 旅のプロである私たちが「ど~しても教えたい旅行ネタ」を みなさんにお届けします。「あっ!」と驚く地元ネタから、 現地で動けるお役立ちネタまで、幅広く紹介しますよ。

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