三重県伊勢市のご当地グルメ「伊勢うどん」。柔らかい太麺を、濃い色のタレに絡めて味わう一杯は地元の人はもちろん観光客にも好まれています。今回は、美味しい「伊勢うどん」が食べられる店を厳選して紹介。伊勢神宮(内宮)からの移動時間も記載しているので、お参りついでに食べに行ってみてください。
「伊勢うどん」とはどんな料理?特徴やレシピは?
柔らかい極太麺と濃厚タレのご当地うどん

「伊勢うどん」は、とても個性的なうどん。他の一般的なうどんのようにたっぷりのツユに浸っておらず、少なめのタレに絡めるようにして食べます。タレは魚介の出汁とたまり醤油を合わせたもので、見た目は真っ黒ですが、味は比較的濃厚で甘めになっています。
麺は極太で、直径1cm前後。ふわふわモチモチとした口当たりです。
店により、麺の太さ・食感、出汁の原料、タレの味・量・濃度、トッピングはさまざま。食べ比べするのも楽しいですね。
「伊勢うどん」の作り方
生麺は茹でるのに時間がかかりますが、お土産物の茹で麺や冷凍麺は数分茹でる程度でOK。
家庭でタレを作る場合、たまり醤油または濃口醤油と魚介出汁に砂糖やみりんを加えて、とろみがつくまで煮詰めます。
トッピングは刻みネギがあれば十分。途中で一味唐辛子や生卵、鰹節などを加えて、味を変化させるのもいいですね。
次から、おすすめの店を伊勢神宮(内宮)から近い順に紹介します。
【伊勢神宮(内宮)より徒歩1分】手こね茶屋 内宮店
少し甘めのタレが後を引く美味しさ

伊勢神宮(内宮)入口の宇治橋から、わずか170mほどの場所にある「手こね茶屋 内宮店」。「伊勢うどん」と手こね寿司、2つのご当地グルメを満喫できる店です。
麺は、「伊勢うどん」のイメージ通りの柔らかさに加えて、もっちりとした食感が感じられるように工夫。こだわり抜いた原料で出汁をとり、少し甘めに仕上げられたタレは旨味たっぷりです。

「肉入り伊勢うどん」(1190円)や「とろろ伊勢うどん」(800円)、手こね寿司と伊勢うどんがセットになった「名物合わせ」も評判。
「内宮店」のほか、徒歩圏内に「本店」と「おはらい町中央店」があります。
三重県伊勢市宇治今在家町47-13 宇治園2F(おはらい町)
【平日】10時30分~17時(LO16時30分)【土・日・祝】10時~17時(LO16時30分)
なし
伊勢自動車道伊勢西ICまたは伊勢ICより5分
あり(伊勢市営駐車場、有料)
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【伊勢神宮(内宮)より徒歩3分】岡田屋
高知県産鰹節などの出汁で作るタレが味の決め手

伊勢神宮(内宮)の宇治橋手前から約800m続く石畳の通り「おはらい町」にある店。「伊勢うどん」をはじめとするうどんのほか、中華そばや丼を味わえます。
「伊勢うどん」の美味しさのポイントは、高知県産の鰹節をメインに数種類の材料から旨味をしっかり引き出した出汁と、数種類を混ぜた醤油で作る自家製のタレ。香り高い出汁の風味、醤油のまろやかな甘味を存分に感じられ、極太麺にしっかりと絡むようにとろみが付いています。

「伊勢うどん」は、ほかに「松阪牛入伊勢うどん」や「玉子入伊勢うどん」(750円)などがバラエティ豊かにラインナップ。夏限定の冷やしや、ごはんがセットになったボリューム満点の定食もあります。
三重県伊勢市宇治今在家町31(おはらい町)
10時30分~17時(LO16時45分)
木(祝の場合営業)
伊勢自動車道伊勢西ICまたは伊勢ICより5分
あり(伊勢市営駐車場、有料)
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【伊勢神宮(内宮)より徒歩3分】奥野家
まろやかな味のタレと答志島産の釜揚げシラスがよく合う

1910(明治43)年に創業した「奥野家」。「おはらい町」にある「伊勢うどん」専門店です。
特徴は、伝統を踏襲した極太麺と、鰹節や昆布、たまり醬油がベースのタレ。まろやかな後味で、コクと旨味が感じられます。
店のイチオシは「答志島産しらす伊勢うどん」。伊勢湾に浮かぶ答志島に水揚げされるシラスは雑味がない上、甘味と旨味が強く、自家製のタレとも相性抜群です。

三重グルメを満喫したい場合は、「伊勢うどん」と同じく地元の名物である手こね寿司や松阪牛の炙り寿司がセットになった「お伊勢さんセット」があります。
三重県伊勢市宇治今在家町18(おはらい町)
11時~16時※繁忙期は延長する場合あり
なし
伊勢自動車道伊勢西ICまたは伊勢ICより5分
あり(伊勢市営駐車場、有料)
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【伊勢神宮(内宮)より徒歩5分】ふくすけ
たまり醤油が持つ独特のコクが感じられる

「おはらい町」の中ほどに位置する「おかげ横丁」にある「伊勢うどん」専門店。江戸~明治期の伊勢路の建物を移築・再現したエリアで、さまざまなグルメやショッピング、体験コンテンツを楽しみつつ、同店では各種「伊勢うどん」を楽しめます。
「伊勢うどん」の麺は、モチモチとした口当たり。タレのベースとなる天然の出汁は昆布と鰹節の風味が豊かで、たまり醤油独特の深いコクもしっかり感じられます。

贅沢な「松阪牛肉伊勢うどん」や、数量限定の「手打ち伊勢うどん」(800円)、大きなエビ天がのった「天ぷら伊勢うどん」(1100円)などもおすすめ。温卵(100円)や生卵(100円)をはじめとする追加トッピングもできますよ。
三重県伊勢市宇治中之切町52(おかげ横丁)
10時~17時(LO16時30分)※季節により異なる
なし
伊勢自動車道伊勢西ICまたは伊勢ICより5分
あり(伊勢市営駐車場、有料)
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【伊勢神宮(内宮)より車で8分】起矢食堂
普通盛りで1.5玉のボリュームがうれしい!

1977(昭和52)年創業の「起矢食堂(きやしょくどう)」は、かつての都・大和(現在の奈良県桜井市)から伊勢神宮を目指す参拝客のために整備された「伊勢街道」沿いに建つ店。風情ある雰囲気の中、「伊勢うどん」を中心としたうどん、中華そば、丼やカレーといったごはんものを味わうことができます。
「伊勢うどん」の注目ポイントは、昆布や鰹節、煮干しなどから丁寧に煮出した華やかな香りと深い旨味の出汁に、たまり醤油をバランスよく合わせた自家製のタレ。極太麺は普通盛りで1.5玉入ります。

同店一番人気の「伊勢うどん 月見山かけ」には、長芋のとろろと卵黄がトッピングされています。豪快に混ぜて堪能しましょう。
三重県伊勢市尾上町5-31
11時~14時、17時~19時
火
宇治山田駅より徒歩12分/伊勢自動車道伊勢ICより7分
あり(無料)
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【伊勢神宮(内宮)より車で10分】中むら
少し多めのタレは出汁がよく効いたあっさり味

1916(大正5)年創業の伊勢うどん専門店「中むら」があるのは、伊勢神宮「外宮」の近く。伊勢市駅から外宮参道を歩くこと徒歩7~8分、外宮手前の交差点を右に曲がるとすぐに現れます。
たっぷりの煮干しをベースに削り節や昆布でとった出汁に、地元産のたまり醤油などを混ぜてじっくり時間をかけて炊いて作るタレは、コクがありながらあっさり味。量が多めでさらりとしているので、タレというよりツユと言った方がふさわしい印象です。

オーソドックスな「伊勢うどん」も美味しいですが、同店の人気No.1は「伊勢玉子うどん」。半熟の玉子を麺に絡めて食べると、まろやかな味が口の中に広がりますよ。
三重県伊勢市本町12-14
11時~15時(LO14時45分)※売り切れ次第終了
日・月
伊勢市駅より徒歩8分/伊勢自動車道伊勢西ICより7分
あり(無料)
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【伊勢神宮(内宮)より車で12分】山口屋
自家製麺は日によって塩分や水分を調整

昭和初期に創業した「山口屋」は、毎日打つ自家製麺が自慢の「伊勢うどん」専門店。伊勢市駅からほど近い場所にあります。
三重県産ブランド小麦粉「あやひかり」を、その日の温度と湿度によって塩分や水分を調整して打ち、1時間ほどかけて茹でる麺は、独特の柔らかさ。3種類の鰹節のほか、サバ節などでとった出汁に、地元産と愛知県産の2種類のたまり醤油を合わせたタレは、甘さ控えめで量は多めです。
一番人気は「松阪牛すじうどん 卵入り」。「伊勢うどん」のタレで柔らかくなるまでじっくり煮込んだ松阪牛のスジ肉がのっています。

店は、2023年7月に現在の場所へ移転。木のぬくもりあふれるナチュラルなテイストの空間で、こだわりの一杯を味わうことができます。
三重県伊勢市宮後1-4-23
10時~15時(LO14時40分)、16時~18時30分(LO18時15分)
木、第1・3水(祝の場合営業)
伊勢市駅より徒歩5分/伊勢自動車道伊勢西ICより10分
あり(無料)
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【伊勢神宮(内宮)より車で14分】伊勢うどん まめや
三重県産ブランド小麦粉で打つ自家製麺がこだわり

1923(大正12)年創業の「伊勢うどん」専門店です。
「伊勢うどん」の麺の原料は、三重県産ブランド小麦粉「あやひかり」。この「あやひかり」を使って打つ自家製麺を1時間釜茹でした後に一晩寝かせることにより、ただ柔らかいだけではない食感に仕上げられています。
タレは、旬の時期に仕入れた宗田ガツオ節とムロアジ節からとった出汁に、地元の「ミエマン醤油」のたまり醤油などを配合。3時間じっくり炊き、出汁感強めのまろやかな味わいが魅力です。

「伊勢うどん」は10種類ほどがラインナップ。奮発してご当地の味を楽しみたい時は、三重県のブランド食材「伊勢海老」の天ぷらがお頭付きでのった「伊勢海老うどん」があります。
三重県伊勢市宮後2-19-11
【平日】10時~15時(LO14時45分)、17時~19時30分(LO19時15分)【土・日・祝】10時~19時30分(LO19時15分)
火、月1回水不定
伊勢市駅より徒歩4分/伊勢自動車道伊勢ICより13分
あり(無料)
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【伊勢神宮(内宮)より車で14分】伊勢うどん・伊勢煮込みうどん専門店 めん処政成
「伊勢うどん」が根付くローカル文化から生まれた新名物


「伊勢うどん」文化が根付く伊勢で、うどんの麺と言えば「伊勢うどん」の麺。きつねうどんや煮込みうどんなど家庭の食卓に並ぶうどんも、「伊勢うどん」の麺が使われることが多いようです。
そんなローカル文化から着想を得て、2023年に新名物「伊勢煮込みうどん」を作り出したのが、「伊勢うどん・伊勢煮込みうどん専門店 めん処政成」です。
「伊勢うどん」の麺で作る「伊勢煮込みうどん」は、「伊勢鍋焼きうどん」と「伊勢味噌煮込みうどん」の2種類。
「伊勢鍋焼きうどん」は、北海道・利尻島産の昆布と4種類の節から出汁をとっていて、華やかな香りとすっきりとした味が魅力です。「伊勢味噌煮込みうどん」は、濃厚なコクと深い旨味を持つ八丁味噌をブレンド。伊勢らしく甘味が効いていますが、後味はあっさりです。
「伊勢大海老天鍋焼きうどん」(1700円)や「伊勢牛モツ味噌煮込みうどん」(1700円)も人気だそうですよ。
三重県伊勢市常磐2-4-28
11時~15時(LO14時30分)、17時30分~21時30分(LO21時)
水
山田上口駅より徒歩7分/伊勢自動車道伊勢西ICより10分
あり(無料)
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【伊勢神宮(内宮)より車で14分】つたや
熱々の“鉄板”で香ばしさを加えたタレは奥深い味

1945(昭和20)年創業の「つたや」。「伊勢うどん」のほか、そば、きしめん、ラーメン、各種丼やカレーライスといった、ごはんものもそろう昔ながらの食堂です。
創業時からの製法を引き継ぐ「伊勢うどん」の麺は、ふっくらとした柔らかさ。北海道・利尻島産の昆布のほか、3種類の煮干し、2種類の鰹節から抽出する複雑で奥深い風味の出汁に甘めのたまり醤油を合わせて作るタレは、薪の火で5時間ほど釜炊きして、最後に熱した鉄板をジュッと入れて香ばしさをプラスしています。

「伊勢うどん」は8種類ほどが用意。自家製焼豚がたっぷりのった「月見焼豚伊勢うどん」は、生卵を絡めて食べるととてもマイルドです。
三重県伊勢市河崎2-22-24
11時~16時※売り切れ次第終了
日
伊勢市駅より徒歩13分/伊勢自動車道伊勢ICより10分
あり(無料)
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「伊勢うどん」MAP
まとめ
店によって異なる個性を堪能できる「伊勢うどん」。伊勢神宮を参拝がてら、ぜひ味わってくださいね。
※この記事は2025年3月24日時点での情報です。休業日や営業時間など掲載情報は変更の可能性があります。
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じゃらん編集部
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