お宿うち山【静岡県・伊東市】
土鍋炊きのつややかなご飯を鮑のあんかけで味わう至福。


お椀を伏せたような美しい山容が目を惹き、伊豆高原のシンボルとして愛される大室山。その山肌が目の前に迫る静かな別荘エリアに『お宿うち山』はある。わずか6部屋の客室は、いずれも離れでメゾネットタイプ。1階は落ち着いた和室、海を望む2階テラスには温泉で満たされた露天風呂があり、ゆるゆると客室で過ごすのにふさわしいおこもり宿だ。

トロリとしたあんの中には、裏ごしした鮑の肝を忍ばせて。この上ない贅沢を朝から味わえる。

季節で替わる夕食に対し、贅を尽くした料理を象徴するのが朝食だ。名物は、開業以来の定番である「鮑のあんかけ」。歯ざわり柔らかな鮑を、土鍋炊きのご飯にかけて味わうのは、まさに至福のひととき。


つかの間の休息を求めて訪れるゲストのため、料理にはことのほか力を入れる。夕食のテーマは、うち山流懐石料理。食材は野菜や伊勢海老など地元産を使いつつ、各地から選りすぐりの品を取り寄せる。それらを京都で修業を積んだ料理長が、伊豆の豊かさを散りばめた独自のコースに仕立てていく。
このひと品が生まれたのは「お帰りの直前まで心に残る料理でもてなしたい」という宿の想いから。その感激が「また来たい」という気持ちにつながり、常連客を増やしていく。
京の温所 岡崎【京都府・京都市】
築90年の歴史ある町家が旅人の「住まい」として新たな表情を見せる。

あのワコールが手がけた、一棟貸しの宿。1泊2日の滞在とはいえ、憧れの京の町家暮らしが体験できる。

京都駅八条口前にあるフロントへ。受付を済ませた瞬間から、気分は町家の住人である。地下鉄に乗り込み、東山駅で下車。歩いて10分ほどで、お目当ての町家が。堂々とした構えに、趣ある格子戸、茄子紺の暖簾。外から見る限りでは、宿とは思えない。


少し恐縮しながら扉を開け、細いアプローチを抜けて、玄関をくぐる。まず目に入ってくるのが、窓ガラス越しに前庭を望むダイニング。センスのいい家具や食器が揃っており、どこを切り取ってもフォトジェニックだ。ダイニングの奥には、掘りごたつを備えた和室。2階にはベッドルームというつくりで、広さは十分。まさに京の隠れ家にふさわしい。さっそくコーヒーを淹れて、居心地のいいソファへ。さて、これからどう過ごそうか…。



今日1日は、この町家での時間を楽しむ。そう決めて、和室の掘りごたつに陣取った。手元には、淹れたてのお番茶と、途中で買った小さな和菓子。そして、お気に入りの文庫本だ。世界中から観光客が訪れる京都だが、その賑わいもここまでは届かない。静寂を楽しみつつ、本のページをめくり、本に飽きたら縁側に座って、ただのんびりと坪庭を眺める…。

こちらの宿では、しっかりと食事を作ることができる道具が揃っているし、祇園にも歩いて行ける。食事を終えた後は、高野槇で造られた湯船にお湯を張り、ゆっくりと浸って。
[TEL]0120-307-056(ワコールお客様センター)
[住所]京都府京都市左京区岡崎円勝寺町91-85(京の温所 岡崎)
[アクセス]【電車】地下鉄東西線東山駅より徒歩8分【車】名神京都東ICより20分※駐車場なし。近くのパーキングを利用
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奈良ホテル【奈良県・奈良市】
西の迎賓館と称される壮麗な和洋折衷の建築美。



外国人宿泊客の受け入れを促進していた政府の後押しを受け、1909(明治42)年開業。奈良の街並みに溶け込む美しい佇まいは、時代に翻弄された歴史を経た今もなお、創業時と変わらぬ姿を今に伝える。館内に展示される絵画や調度品は、いずれも名品揃い。横山大観や上村松園といった巨匠の作品がさりげなく配される。
メインダイニングでいただくディナーは本格フランス料理。国内外の賓客が舌鼓を打ってきた伝統の味わいを堪能しよう。
[TEL]0742-26-3300
[住所]奈良県奈良市高畑町1096
[アクセス]【電車】近鉄奈良駅より車で5分、JR奈良駅より車で8分 【車】西名阪道天理ICより15分
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奈良町の宿 料理旅館 吉野【奈良県・奈良市】
五重塔の夜景と朝夕の鐘の音。古都の風情を心ゆくまで。


秋には艶やかな紅葉に彩られる猿沢池のほとりに位置。都会の喧騒を離れ、古都の風情に浸れる料理旅館。中でも「若草の間」は、世界遺産・興福寺の五重塔と南円堂の景色が館内で最もよいアングルで眺望できる客室。

夜には猿沢池と五重塔が幻想的にライトアップされ、窓辺で夢うつつのひと時に浸れる。
[TEL]0742-22-3727
[住所]奈良県奈良市今御門町19
[アクセス]【電車】近鉄奈良線近鉄奈良駅より徒歩8分【車】第二阪奈道路宝来ランプより20分
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じゃらん編集部
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